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第1章
召喚組
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俺の名前は深谷 勇希。クラスで学級委員長をしている。
自分で言うのもなんだが、俺は結構モテている。スポーツ万能、成績優秀。いわゆるできる奴。
んで、今日。俺たちのクラスに転校生が来るらしい。
「なぁなぁ、転校生ってどんなのだろうな」
俺に話しかけてきたのは秋野 剛、俺の小学校からの親友だ。こいつもイケメンで、けっこうモテるんだけど…脳筋なんだよなぁー。
「さぁ?」
「女子がいい!」
いきなり話に割り込んできたのは林 聖蘭、こいつも小学校からの親友で、女子からの信頼が厚い。そして、可愛い。自慢じゃないが、実は俺たちは付き合っていたりする。俺から告白した。あれは緊張どころの騒ぎじゃなかったなー…って、話がそれたな。女子か…
「なんで女子がいいんだ?」
「だって男子だったら可哀想じゃん?」
「…それ、あんま言うなよ?」
つまり聖蘭は俺たちがイケメン過ぎて、男子だったら埋もれるって言いたいんだろうけど…たまにこいつは無自覚に人の心を抉ったりするもんだから、後が大変なんだよなぁ…。
「はいはい、皆さん席に着いて下さい!」
担任の川辺先生がきた。もうそんな時間か。
「今日は転校生を紹介します。さぁ、入ってきて?」
川辺先生に呼ばれて教室に入ってきたのは、とても日本人とは思えない容姿をした、可愛いというより綺麗な女の子だった。
「初めまして。松本 真衣と言います。こんな容姿ですが仲良くしてくれたら嬉しいです」
そう言って頭を下げお辞儀をした。多分日本名なとこからクォーターだろう。じゃなかったら説明がつかない。
「じゃあ松本さんの席は…深谷君の後ろの席ね」
「はい」
まじか?!教室のみんなは松本さんの容姿に息を飲んでいる。俺もそのうちの1人だったり…いや、やめよう。聖蘭がむっちゃジト目で見てくるから。
実は真衣はその容姿から前の学校でもアイドルというより高嶺の花のような感じで、それを羨んだ女子からの虐めが酷かったのである。
ちょうど俺の横を通り過ぎようとしたところで、目の前が真っ白になった。いや、正確には光が強すぎて思わず目を閉じていたから、よく分からない。
「おお!!」
「陛下!成功しました!」
うん?なんだ?聞いたことの無い声を聞いて、俺は目を開けた。するとそこは今まで俺たちがいた教室なんかじゃなくて、まるで城の中のような豪華な装飾が施されたでかい部屋というか、ホールみたいな…
「ううん…あれ、ここどこ?」
この声は聖蘭か。周りを見てみると教室にいた全員がいた。先生もだ。
「異世界からの勇者様、ようこそお越しくださいました」
なんか魔法使いみたいなローブを着た人が話しかけてきた。異世界?
「あの、ここは一体何処なんです?そもそもあなた方は一体…」
「ああ、すいません。それについては陛下が説明して下さいます」
陛下?目線を追ってみると、でっかい玉座に座ったおっさんがいた。
「うむ。いきなりですまない。此度そなた達を召喚させてもらった」
「召喚…ですか」
「ああ。ここは惑星ティリシア。そなた達からすれば、異世界というものだ」
「異世界…」
まじ?これあれか?クラス転移とかいうやつか?
「今回そなた達を召喚したのは他でもない、魔王を倒して貰いたいのだ」
「魔王ですか…それは何故ですか?そもそも魔王とは?」
なんとなく分かっちゃうんだけど、とりあえず聞いておこう。
「うむ。魔王とは数百年に1度現れると言われる厄災じゃ。魔王は殺戮と破壊の限りを尽くす。魔王はとてつもなく強力な敵なのじゃ。そして、魔王が現れるたび、我々は異世界からの勇者の力を借りてきた」
「それが俺たちだと?」
「そういうことじゃ。じゃが、安心せい。そなた達の生活、武器などは保証する」
それは確かにありがたいけど…
「…俺たちは帰ることができるのですか?」
そもそも勝手に助けてなんて、都合が良すぎるんだよ!
「ああ、その点は大丈夫じゃ。魔王を倒したのち、この世界の神が、送り届けてくださる」
ほ…帰れる可能性があるだけでもよっぽどいい。
「待ってください!そもそも何故未来あるこの子達にそんな危険なことをさせなければならないのですか!」
川辺先生が文句を言い出した。そら平和ボケした日本にいた俺たちになにができるのか分からない。そもそも生きて帰れるかも分からなかったんだ。雰囲気に呑まれるところだった。
「…それはすまない…だが、我々ももう後がないのじゃ。」
「しかし!」
「じゃが、例え死んだとしても、元の世界には帰れるのじゃ」
は?
「…どういうことです?」
「そなた達の体は仮の物なのじゃ。じゃから、死んだとしても、その魂さえ無事なら、もとの体に戻せるのじゃ」
…本当なのだろうか?だが、死人に口なし、確認することはできない。
「先生、やりましょう」
「秋野君!」
「どうせやらなきゃ帰れないんですから。みんなもそうおもうよな?」
「ああ」
「やるしかないよな」
「でも怖いよ…」
みんなそれぞれだな。
「よし、なら戦いたくないやつは、戦わなくてもいいんじゃないか?」
そもそも魔王を倒せば帰れるのだから、覚悟があるやつに任せればいい。
「じゃあ深谷はどうすんだ?」
「俺か?俺はもちろん戦うさ」
他のみんなが必死で戦ってる時にただ待つなんて出来やしない。
「なら、決まりだな。魔王を倒して、ぜってえ帰るぞ!」
「「「おお!」」」
「ちょっと皆さん!」
先生の言葉なんて聞こえちゃいねぇ。俺はみんなをまとめなきゃな。絶対誰1人死なせはしない!
俺たちはまだ知らなかったんだ。人を疑うということを…
自分で言うのもなんだが、俺は結構モテている。スポーツ万能、成績優秀。いわゆるできる奴。
んで、今日。俺たちのクラスに転校生が来るらしい。
「なぁなぁ、転校生ってどんなのだろうな」
俺に話しかけてきたのは秋野 剛、俺の小学校からの親友だ。こいつもイケメンで、けっこうモテるんだけど…脳筋なんだよなぁー。
「さぁ?」
「女子がいい!」
いきなり話に割り込んできたのは林 聖蘭、こいつも小学校からの親友で、女子からの信頼が厚い。そして、可愛い。自慢じゃないが、実は俺たちは付き合っていたりする。俺から告白した。あれは緊張どころの騒ぎじゃなかったなー…って、話がそれたな。女子か…
「なんで女子がいいんだ?」
「だって男子だったら可哀想じゃん?」
「…それ、あんま言うなよ?」
つまり聖蘭は俺たちがイケメン過ぎて、男子だったら埋もれるって言いたいんだろうけど…たまにこいつは無自覚に人の心を抉ったりするもんだから、後が大変なんだよなぁ…。
「はいはい、皆さん席に着いて下さい!」
担任の川辺先生がきた。もうそんな時間か。
「今日は転校生を紹介します。さぁ、入ってきて?」
川辺先生に呼ばれて教室に入ってきたのは、とても日本人とは思えない容姿をした、可愛いというより綺麗な女の子だった。
「初めまして。松本 真衣と言います。こんな容姿ですが仲良くしてくれたら嬉しいです」
そう言って頭を下げお辞儀をした。多分日本名なとこからクォーターだろう。じゃなかったら説明がつかない。
「じゃあ松本さんの席は…深谷君の後ろの席ね」
「はい」
まじか?!教室のみんなは松本さんの容姿に息を飲んでいる。俺もそのうちの1人だったり…いや、やめよう。聖蘭がむっちゃジト目で見てくるから。
実は真衣はその容姿から前の学校でもアイドルというより高嶺の花のような感じで、それを羨んだ女子からの虐めが酷かったのである。
ちょうど俺の横を通り過ぎようとしたところで、目の前が真っ白になった。いや、正確には光が強すぎて思わず目を閉じていたから、よく分からない。
「おお!!」
「陛下!成功しました!」
うん?なんだ?聞いたことの無い声を聞いて、俺は目を開けた。するとそこは今まで俺たちがいた教室なんかじゃなくて、まるで城の中のような豪華な装飾が施されたでかい部屋というか、ホールみたいな…
「ううん…あれ、ここどこ?」
この声は聖蘭か。周りを見てみると教室にいた全員がいた。先生もだ。
「異世界からの勇者様、ようこそお越しくださいました」
なんか魔法使いみたいなローブを着た人が話しかけてきた。異世界?
「あの、ここは一体何処なんです?そもそもあなた方は一体…」
「ああ、すいません。それについては陛下が説明して下さいます」
陛下?目線を追ってみると、でっかい玉座に座ったおっさんがいた。
「うむ。いきなりですまない。此度そなた達を召喚させてもらった」
「召喚…ですか」
「ああ。ここは惑星ティリシア。そなた達からすれば、異世界というものだ」
「異世界…」
まじ?これあれか?クラス転移とかいうやつか?
「今回そなた達を召喚したのは他でもない、魔王を倒して貰いたいのだ」
「魔王ですか…それは何故ですか?そもそも魔王とは?」
なんとなく分かっちゃうんだけど、とりあえず聞いておこう。
「うむ。魔王とは数百年に1度現れると言われる厄災じゃ。魔王は殺戮と破壊の限りを尽くす。魔王はとてつもなく強力な敵なのじゃ。そして、魔王が現れるたび、我々は異世界からの勇者の力を借りてきた」
「それが俺たちだと?」
「そういうことじゃ。じゃが、安心せい。そなた達の生活、武器などは保証する」
それは確かにありがたいけど…
「…俺たちは帰ることができるのですか?」
そもそも勝手に助けてなんて、都合が良すぎるんだよ!
「ああ、その点は大丈夫じゃ。魔王を倒したのち、この世界の神が、送り届けてくださる」
ほ…帰れる可能性があるだけでもよっぽどいい。
「待ってください!そもそも何故未来あるこの子達にそんな危険なことをさせなければならないのですか!」
川辺先生が文句を言い出した。そら平和ボケした日本にいた俺たちになにができるのか分からない。そもそも生きて帰れるかも分からなかったんだ。雰囲気に呑まれるところだった。
「…それはすまない…だが、我々ももう後がないのじゃ。」
「しかし!」
「じゃが、例え死んだとしても、元の世界には帰れるのじゃ」
は?
「…どういうことです?」
「そなた達の体は仮の物なのじゃ。じゃから、死んだとしても、その魂さえ無事なら、もとの体に戻せるのじゃ」
…本当なのだろうか?だが、死人に口なし、確認することはできない。
「先生、やりましょう」
「秋野君!」
「どうせやらなきゃ帰れないんですから。みんなもそうおもうよな?」
「ああ」
「やるしかないよな」
「でも怖いよ…」
みんなそれぞれだな。
「よし、なら戦いたくないやつは、戦わなくてもいいんじゃないか?」
そもそも魔王を倒せば帰れるのだから、覚悟があるやつに任せればいい。
「じゃあ深谷はどうすんだ?」
「俺か?俺はもちろん戦うさ」
他のみんなが必死で戦ってる時にただ待つなんて出来やしない。
「なら、決まりだな。魔王を倒して、ぜってえ帰るぞ!」
「「「おお!」」」
「ちょっと皆さん!」
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