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93話
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瑠華視点による人物紹介が終わったところで、アンケート結果が出た。
「ふむ……奏が多いか?」
その結果はかなりバラけてはいるものの、ざっと見た所奏が多いようだった。
:まぁ実力一番分かってるし…
:願望めいたところもあるっちゃある。
:取り敢えず全員がんばー!
「瑠華ちゃんいつの間に…」
「企画と言うのであれば、こちらの方が楽しかろう?」
「まぁね。じゃあ早速やっていこっか!」
最初はまず低学年の子達からやっていくことになった。体力と身体能力を考慮した場合、ハンデがあるにしてもやはり小さい子達の方が時間は掛かるだろうという判断だ。
「準備はいいかな? コースはちゃんと分かってるね?」
「大丈夫!」
「よし。それじゃあ……よーいドンっ!」
奏の号令で第一走者である茜がスタートする。まず最初の関門は、揺れる丸太が横向きで並んだ橋だ。
:なっつ。
:あれ楽しいんだよね。
:足挟みそうになるけど、実際はそこまで恐怖する必要も無いっていう。
簡単で難しくは無いものの、足場が不安定な為に時間は少し掛かる場所だ。実際にその歩みは少し遅かった。
その後に待ち受けるは、鉄パイプが縦に並んだ遊具。正式名称ははん登棒となっている。
「うぅ…結構辛いぃ…」
:これ腕しんどいんだよな。
:足をどれだけ上手く使えるかが鬼門だね。
:この複合遊具、結構身体全体使うの多いな。
何とか地面に足をつけることなく進み、少しの休憩を挟んでトンネル状のネットを潜る。そしてその次にあった遊具は……雲梯。
「また手使うの!?」
「頑張れー、これ選んだの私達なんだからねー」
:まじかwww
:頑張れーwww
プルプルと手が震えた状態になりながら、時間を掛けてゆっくりと雲梯を進んでいく。落ちたとしても失格にはならないが大きな時間ロスになるのは明白なので、時間を掛けてでも落ちない事の方が大切だった。
「はぁ…はぁ…腕、しんどい……」
何とか1回も落ちること無く渡り切った茜だったが流石に疲労が大きく、膝に手を着いて息を荒くする。
:渡り切った!
:俺最後まで行けた事ないわ。
:疲労具合から見て落ちたら多分リタイヤだっただろうね。
「頑張れー! 次は腕使わないよー!」
掛け声を得て茜が先へと向かう。その先にあるのは、ぐらついた円柱の足場が並ぶゾーン。疲労は蓄積しているが、腕を使わない遊具というだけマシだろう。
「わわっ!?」
:危ない!
:体幹がしっかりしてないと難しいよね。
両腕を広げてバランスを取りながら、一歩一歩確実に歩みを進めていく。下にはネットが張ってある為に落ちたとしても危険は無いが、足元の安定感が無いというだけでかなりの恐怖が茜を襲う。
「――――よしっ! いけたー!」
:おめ!
:次が最後、なんだろうけど…
:……なぁ、最後になんか見えてるヤツって……
:明らかあの“壁”だよな…
:いけんの?
グラグラ足場を通り抜けたその先。このコースの最終関門がその姿を現した。コメント欄ではその姿に酷く見覚えがある視聴者もいるようだが……
「……あれって反り立つ――」
「最終関門は反り返った壁だよー!」
:草。
:確かに間違ってないけどwww
:これ身長足りる?
「うへぇ…」
茜が目の前に聳える反り返った壁を辟易した様な表情で見上げる。高さは茜の背丈の二倍以上であり、登るのは困難なように思える。
「まぁそこまで私も鬼畜じゃないから……美影!」
「ワウッ!」
奏の呼び掛けで美影が飛び出し、事前に決めていたのかそのまま茜の方へと駆け出した。
「美影? 手伝ってくれるの?」
「ワウッ!」
:あ、成程。
:コース的に取り除く事は出来ないから、そういう対応するしかないのか。
:いやでも良い判断でしょ。
美影の背を借りて一気に反り返った壁を駆け上り、その上に置かれたタイマーボタンを押して漸くゴールに辿り着いた。
「ゴール! タイムは最後に発表するよー!」
「疲れた……」
:お疲れ様!
:いやこれ大人でも結構キツいと思う。よく頑張ったよ。
:タイムは最後かー。
:基準が分からないからこれは最後まで分からない勝負になりそう。
「お疲れ様じゃ。ほれ、水じゃよ」
「あ、ありがと…」
瑠華から受け取ったペットボトルで茜が喉を潤すと、その間に瑠華が流れた汗をタオルで拭いて甲斐甲斐しく世話を焼く。
「……あれだけでご褒美なのでは?」
:それな。
:まぁ行動のスムーズさ的にいつもの事なんだろうけど。
:羨ま。
「じゃあ取り敢えず茜の事は瑠華ちゃんに任せて、どんどんやっていこうか。じゃないと間に合わなさそうだし」
◆ ◆ ◆
そうして突発的に始まった体力王は、お昼を跨ぐ頃に無事に全員の測定が終了した。残すは結果発表だけ―――だったのだが。
:ところで瑠華ちゃんはやらないの?
というコメントが流れ、確かにと思った奏が折角だからと瑠華の測定を行うことにした。
「とはいえ瑠華ちゃんにハンデが適用出来ないのがねぇ…」
「私の未熟な術では瑠華様の行動を阻害する事は叶いませんから……」
「……自前で負荷を掛ける事は出来るが?」
紫乃の呪縛では瑠華に効果を与える事が出来ないので、仕方無く同等程度まで自分自身で負荷を掛けた状態で挑む事になった。
:どれくらいの負荷が掛かってるのか気になる。
:多分俺たちがされたら潰れるくらいだろ。知らんけど。
:否定出来ないのがなぁ……
「……気になりはするけど、怖いから体験はしないでおく」
そして遂にスタートの号令が鳴り、それと同時に瑠華がスタート地点から飛び出した。
「はっや」
:はぇぇぇ!?
:丸太の橋二歩くらいで踏破してるんですが!?
軽快な動きで進んでいくその姿は、まるで負荷など掛かっていないかの様だ。しかし普段から瑠華の動きを見慣れている奏からすれば、今の動きは大分制限されたものだと理解出来た。……納得はしていないが。
全ての遊具を五秒と掛からずクリアしていき、あっという間に最後の反り立……反り返った壁の前へと辿り着く。
そこまで来ても瑠華は息を整える素振りも見せずそのまま壁に向かい、反り返った壁を走ってゴールした。
「……ねぇ私の目がおかしいのかな。垂直以上の壁をそのまま走って登ったように見えたんだけど」
:草。
:いや俺にも見えたぞ。脳が理解を拒んでるが。
:負荷あっても無くてもこれされたら勝ち目無いの分かるわ。
:ところで気になるタイムは?
「……えー、タイムは……三十秒ピッタリだね」
「ふむ、そんなものか。もう少し早くいけたと思っておったのじゃが」
「いやいや十分これでも早いからね!? 優勝した子とは比べ物にならないからね!?」
:まぁ、ね…
:知ってた。
:てか奏ちゃんが“子”って言うなら、優勝は奏ちゃんじゃないの?
「あっ…いやもういっか。じゃあ結果発表ーっ!」
:いぇーい!
:いぇーいwww
:やけくそになってて草。
「もう口滑らせたから言っちゃうけど、優勝は私じゃないです。今回栄えある第一位に輝いたのは……なんと! 可歩でしたー!」
そこまで焦らす事もなく告げられた優勝者にコメント欄が戸惑いを表すかのように少し止まるも、直ぐに祝福する言葉で溢れた。
:おめでとー!
:有言実行じゃん。
:戦う人より運動してる人の方が今回は有利だったか。
:あー、確かに身体の使い方が違うか。
「ちなみにタイムは八分三十二秒だよ」
:瑠華ちゃんと八分の差があるのか…
:比べるものじゃないから……
「それで何か目的があるみたいな事言ってたけど、結局なんだったの? あ、今言えないならそれでもいいんだけど」
この企画が始まる前に可歩が言っていた言葉を思い出し、奏が尋ねる。
「大丈夫。えっとね…実は瑠華お姉ちゃんに手伝って欲しい事があって」
「ほう?」
「今度部活の大会があるんだけど、そこで助っ人に来てくれないかなって。本来出場するはずだった子は怪我しちゃったから出られなくて」
「ふむ…まぁその程度の事であれば構わんが……妾は部活に所属しておらんぞ? その辺りは問題ないのかえ?」
「うん。ちゃんと先生から許可貰ってるから」
「……それって元々瑠華ちゃん連れてくつもりだったってこと?」
「強制なんてしないよ。ただ顧問の先生としても瑠華お姉ちゃんの戦力は欲しかったから、出来ることなら説得してって頼まれただけ」
:ほうほう。
:気になるけど流石に見るのは無理だよな。
:後で結果とか色々聞かせて。
「やるにしても話せる範囲でじゃな。しかし大会か…あまり荒すのは良くないじゃろうな」
「そこは心配しないで。全国大会予選とかじゃなくて、緩い大会だから」
「そうか?」
:駄目だ! セーブさせないと!
:でも本音は?
:大暴れしてる瑠華ちゃん見たい。
:草。
「まぁ取り敢えずこれで配信締めようかな。第一回【柊】体力王決定戦は可歩の優勝でしたー!」
:パチパチ( 'ω'ノノ
:888888
:古の民がいる……
:オメー!
:浮遊カメラのお陰で見てる側も楽しかった。
:またやって欲しい。
「機会があればまたしたいねー」
「その場合はルールを変えるのも良かろうな。流石に遊具を取り替えるのは難しいでな」
「あ、確かに。それじゃあ今日はこんなところで…バイバーイ!」
「またの」
:ばいばい!
:またのー!
:楽しかったー!
「ふむ……奏が多いか?」
その結果はかなりバラけてはいるものの、ざっと見た所奏が多いようだった。
:まぁ実力一番分かってるし…
:願望めいたところもあるっちゃある。
:取り敢えず全員がんばー!
「瑠華ちゃんいつの間に…」
「企画と言うのであれば、こちらの方が楽しかろう?」
「まぁね。じゃあ早速やっていこっか!」
最初はまず低学年の子達からやっていくことになった。体力と身体能力を考慮した場合、ハンデがあるにしてもやはり小さい子達の方が時間は掛かるだろうという判断だ。
「準備はいいかな? コースはちゃんと分かってるね?」
「大丈夫!」
「よし。それじゃあ……よーいドンっ!」
奏の号令で第一走者である茜がスタートする。まず最初の関門は、揺れる丸太が横向きで並んだ橋だ。
:なっつ。
:あれ楽しいんだよね。
:足挟みそうになるけど、実際はそこまで恐怖する必要も無いっていう。
簡単で難しくは無いものの、足場が不安定な為に時間は少し掛かる場所だ。実際にその歩みは少し遅かった。
その後に待ち受けるは、鉄パイプが縦に並んだ遊具。正式名称ははん登棒となっている。
「うぅ…結構辛いぃ…」
:これ腕しんどいんだよな。
:足をどれだけ上手く使えるかが鬼門だね。
:この複合遊具、結構身体全体使うの多いな。
何とか地面に足をつけることなく進み、少しの休憩を挟んでトンネル状のネットを潜る。そしてその次にあった遊具は……雲梯。
「また手使うの!?」
「頑張れー、これ選んだの私達なんだからねー」
:まじかwww
:頑張れーwww
プルプルと手が震えた状態になりながら、時間を掛けてゆっくりと雲梯を進んでいく。落ちたとしても失格にはならないが大きな時間ロスになるのは明白なので、時間を掛けてでも落ちない事の方が大切だった。
「はぁ…はぁ…腕、しんどい……」
何とか1回も落ちること無く渡り切った茜だったが流石に疲労が大きく、膝に手を着いて息を荒くする。
:渡り切った!
:俺最後まで行けた事ないわ。
:疲労具合から見て落ちたら多分リタイヤだっただろうね。
「頑張れー! 次は腕使わないよー!」
掛け声を得て茜が先へと向かう。その先にあるのは、ぐらついた円柱の足場が並ぶゾーン。疲労は蓄積しているが、腕を使わない遊具というだけマシだろう。
「わわっ!?」
:危ない!
:体幹がしっかりしてないと難しいよね。
両腕を広げてバランスを取りながら、一歩一歩確実に歩みを進めていく。下にはネットが張ってある為に落ちたとしても危険は無いが、足元の安定感が無いというだけでかなりの恐怖が茜を襲う。
「――――よしっ! いけたー!」
:おめ!
:次が最後、なんだろうけど…
:……なぁ、最後になんか見えてるヤツって……
:明らかあの“壁”だよな…
:いけんの?
グラグラ足場を通り抜けたその先。このコースの最終関門がその姿を現した。コメント欄ではその姿に酷く見覚えがある視聴者もいるようだが……
「……あれって反り立つ――」
「最終関門は反り返った壁だよー!」
:草。
:確かに間違ってないけどwww
:これ身長足りる?
「うへぇ…」
茜が目の前に聳える反り返った壁を辟易した様な表情で見上げる。高さは茜の背丈の二倍以上であり、登るのは困難なように思える。
「まぁそこまで私も鬼畜じゃないから……美影!」
「ワウッ!」
奏の呼び掛けで美影が飛び出し、事前に決めていたのかそのまま茜の方へと駆け出した。
「美影? 手伝ってくれるの?」
「ワウッ!」
:あ、成程。
:コース的に取り除く事は出来ないから、そういう対応するしかないのか。
:いやでも良い判断でしょ。
美影の背を借りて一気に反り返った壁を駆け上り、その上に置かれたタイマーボタンを押して漸くゴールに辿り着いた。
「ゴール! タイムは最後に発表するよー!」
「疲れた……」
:お疲れ様!
:いやこれ大人でも結構キツいと思う。よく頑張ったよ。
:タイムは最後かー。
:基準が分からないからこれは最後まで分からない勝負になりそう。
「お疲れ様じゃ。ほれ、水じゃよ」
「あ、ありがと…」
瑠華から受け取ったペットボトルで茜が喉を潤すと、その間に瑠華が流れた汗をタオルで拭いて甲斐甲斐しく世話を焼く。
「……あれだけでご褒美なのでは?」
:それな。
:まぁ行動のスムーズさ的にいつもの事なんだろうけど。
:羨ま。
「じゃあ取り敢えず茜の事は瑠華ちゃんに任せて、どんどんやっていこうか。じゃないと間に合わなさそうだし」
◆ ◆ ◆
そうして突発的に始まった体力王は、お昼を跨ぐ頃に無事に全員の測定が終了した。残すは結果発表だけ―――だったのだが。
:ところで瑠華ちゃんはやらないの?
というコメントが流れ、確かにと思った奏が折角だからと瑠華の測定を行うことにした。
「とはいえ瑠華ちゃんにハンデが適用出来ないのがねぇ…」
「私の未熟な術では瑠華様の行動を阻害する事は叶いませんから……」
「……自前で負荷を掛ける事は出来るが?」
紫乃の呪縛では瑠華に効果を与える事が出来ないので、仕方無く同等程度まで自分自身で負荷を掛けた状態で挑む事になった。
:どれくらいの負荷が掛かってるのか気になる。
:多分俺たちがされたら潰れるくらいだろ。知らんけど。
:否定出来ないのがなぁ……
「……気になりはするけど、怖いから体験はしないでおく」
そして遂にスタートの号令が鳴り、それと同時に瑠華がスタート地点から飛び出した。
「はっや」
:はぇぇぇ!?
:丸太の橋二歩くらいで踏破してるんですが!?
軽快な動きで進んでいくその姿は、まるで負荷など掛かっていないかの様だ。しかし普段から瑠華の動きを見慣れている奏からすれば、今の動きは大分制限されたものだと理解出来た。……納得はしていないが。
全ての遊具を五秒と掛からずクリアしていき、あっという間に最後の反り立……反り返った壁の前へと辿り着く。
そこまで来ても瑠華は息を整える素振りも見せずそのまま壁に向かい、反り返った壁を走ってゴールした。
「……ねぇ私の目がおかしいのかな。垂直以上の壁をそのまま走って登ったように見えたんだけど」
:草。
:いや俺にも見えたぞ。脳が理解を拒んでるが。
:負荷あっても無くてもこれされたら勝ち目無いの分かるわ。
:ところで気になるタイムは?
「……えー、タイムは……三十秒ピッタリだね」
「ふむ、そんなものか。もう少し早くいけたと思っておったのじゃが」
「いやいや十分これでも早いからね!? 優勝した子とは比べ物にならないからね!?」
:まぁ、ね…
:知ってた。
:てか奏ちゃんが“子”って言うなら、優勝は奏ちゃんじゃないの?
「あっ…いやもういっか。じゃあ結果発表ーっ!」
:いぇーい!
:いぇーいwww
:やけくそになってて草。
「もう口滑らせたから言っちゃうけど、優勝は私じゃないです。今回栄えある第一位に輝いたのは……なんと! 可歩でしたー!」
そこまで焦らす事もなく告げられた優勝者にコメント欄が戸惑いを表すかのように少し止まるも、直ぐに祝福する言葉で溢れた。
:おめでとー!
:有言実行じゃん。
:戦う人より運動してる人の方が今回は有利だったか。
:あー、確かに身体の使い方が違うか。
「ちなみにタイムは八分三十二秒だよ」
:瑠華ちゃんと八分の差があるのか…
:比べるものじゃないから……
「それで何か目的があるみたいな事言ってたけど、結局なんだったの? あ、今言えないならそれでもいいんだけど」
この企画が始まる前に可歩が言っていた言葉を思い出し、奏が尋ねる。
「大丈夫。えっとね…実は瑠華お姉ちゃんに手伝って欲しい事があって」
「ほう?」
「今度部活の大会があるんだけど、そこで助っ人に来てくれないかなって。本来出場するはずだった子は怪我しちゃったから出られなくて」
「ふむ…まぁその程度の事であれば構わんが……妾は部活に所属しておらんぞ? その辺りは問題ないのかえ?」
「うん。ちゃんと先生から許可貰ってるから」
「……それって元々瑠華ちゃん連れてくつもりだったってこと?」
「強制なんてしないよ。ただ顧問の先生としても瑠華お姉ちゃんの戦力は欲しかったから、出来ることなら説得してって頼まれただけ」
:ほうほう。
:気になるけど流石に見るのは無理だよな。
:後で結果とか色々聞かせて。
「やるにしても話せる範囲でじゃな。しかし大会か…あまり荒すのは良くないじゃろうな」
「そこは心配しないで。全国大会予選とかじゃなくて、緩い大会だから」
「そうか?」
:駄目だ! セーブさせないと!
:でも本音は?
:大暴れしてる瑠華ちゃん見たい。
:草。
「まぁ取り敢えずこれで配信締めようかな。第一回【柊】体力王決定戦は可歩の優勝でしたー!」
:パチパチ( 'ω'ノノ
:888888
:古の民がいる……
:オメー!
:浮遊カメラのお陰で見てる側も楽しかった。
:またやって欲しい。
「機会があればまたしたいねー」
「その場合はルールを変えるのも良かろうな。流石に遊具を取り替えるのは難しいでな」
「あ、確かに。それじゃあ今日はこんなところで…バイバーイ!」
「またの」
:ばいばい!
:またのー!
:楽しかったー!
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