90 / 138
学園 高等部2年 校外実習編
84
しおりを挟む
食事を終え、全員で片付けを始める。まぁそこまでの片付けは必要ないので、あっという間に終わったが。
「クーは最初の見張りでいい?」
「うん、いいよ」
寝ている途中で起こされるより、最初に見張りをしてその後ずっと寝た方が楽なので、クーリアは快諾した。
「よし。終わりね」
「匂いは空に上げておきますか?」
「そうね。お願い」
辺りに漂ってしまっていた食事の匂いを、リーフィアが空へと風魔法で上げる。
「じゃあクーの次はわたし、リーフィア、イルミーナ、ヴィクターでいいわね?」
「はい」
「いいよー」
「おう」
夜の見張りの順番を決め、それぞれが行動を開始する。
まずは夜に火を絶やさないよう枯れ木を追加で集め、馬車の中に毛布を敷く。男だけ外で寝るのは酷なので、全員馬車で寝ることになっている。
「じゃあよろしくね、クー」
「まかせて」
クーリアとナターシャ以外の全員が、馬車の中へと消える。交代はおよそ1時間ほど後だ。
「ナターシャさんは寝ないんですか?」
「一応付き添いだからね。暫くは起きておくわ」
冒険者として経験が長いナターシャであっても、一晩中起きておくことはさすがに出来ない。なので、最初の方だけ起きておくようだ。
「…で。そろそろ話してくれるでしょ?」
暫く経ち、ナターシャがクーリアにそう切り出した。
「……なんの事でしょうか?」
「決まってるじゃない。魔導銃の場所よ」
(…バレてた)
ナターシャは昼間尋ねた時のクーリアの表情から、何かを隠していることに気付いていたのだ。
「……大したことじゃないですよ」
「じゃあ見せて?」
「………はぁ」
ナターシャがこうなるともうどうやっても避けられないので、クーリアはため息をつきながら、空中に手をかざした。
「?…っ!?」
それを見てナターシャが驚きの表情を浮かべる。それもそうだろう。
……突然、光の粒子がひとりでにクーリアの手へと集まり、それが魔導銃を形作ったのだから。
「それは…魔法…?」
「ある人から教わりまして…でも言わないでくださいよ?」
「…そもそも言えるわけないじゃないの」
クーリアが行使した魔法は、あの森の女性から教わったものだ。
……だが、そもそも収納する魔法は存在しない。しかし、それをクーリアは、やってのけたのだ。
クーリアのことを気に入っているナターシャにとって、そのことを誰かに話すことなど、出来るわけが無い。話せば面倒事を招きかねないと目に見えているからだ。
「…あなたは本当に驚くことをやってくれるわね」
「…否定出来ない…」
「自覚あるのね…」
「クーは最初の見張りでいい?」
「うん、いいよ」
寝ている途中で起こされるより、最初に見張りをしてその後ずっと寝た方が楽なので、クーリアは快諾した。
「よし。終わりね」
「匂いは空に上げておきますか?」
「そうね。お願い」
辺りに漂ってしまっていた食事の匂いを、リーフィアが空へと風魔法で上げる。
「じゃあクーの次はわたし、リーフィア、イルミーナ、ヴィクターでいいわね?」
「はい」
「いいよー」
「おう」
夜の見張りの順番を決め、それぞれが行動を開始する。
まずは夜に火を絶やさないよう枯れ木を追加で集め、馬車の中に毛布を敷く。男だけ外で寝るのは酷なので、全員馬車で寝ることになっている。
「じゃあよろしくね、クー」
「まかせて」
クーリアとナターシャ以外の全員が、馬車の中へと消える。交代はおよそ1時間ほど後だ。
「ナターシャさんは寝ないんですか?」
「一応付き添いだからね。暫くは起きておくわ」
冒険者として経験が長いナターシャであっても、一晩中起きておくことはさすがに出来ない。なので、最初の方だけ起きておくようだ。
「…で。そろそろ話してくれるでしょ?」
暫く経ち、ナターシャがクーリアにそう切り出した。
「……なんの事でしょうか?」
「決まってるじゃない。魔導銃の場所よ」
(…バレてた)
ナターシャは昼間尋ねた時のクーリアの表情から、何かを隠していることに気付いていたのだ。
「……大したことじゃないですよ」
「じゃあ見せて?」
「………はぁ」
ナターシャがこうなるともうどうやっても避けられないので、クーリアはため息をつきながら、空中に手をかざした。
「?…っ!?」
それを見てナターシャが驚きの表情を浮かべる。それもそうだろう。
……突然、光の粒子がひとりでにクーリアの手へと集まり、それが魔導銃を形作ったのだから。
「それは…魔法…?」
「ある人から教わりまして…でも言わないでくださいよ?」
「…そもそも言えるわけないじゃないの」
クーリアが行使した魔法は、あの森の女性から教わったものだ。
……だが、そもそも収納する魔法は存在しない。しかし、それをクーリアは、やってのけたのだ。
クーリアのことを気に入っているナターシャにとって、そのことを誰かに話すことなど、出来るわけが無い。話せば面倒事を招きかねないと目に見えているからだ。
「…あなたは本当に驚くことをやってくれるわね」
「…否定出来ない…」
「自覚あるのね…」
0
お気に入りに追加
213
あなたにおすすめの小説
【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜
ロシキ
ファンタジー
魔眼、それは人が魔法を使うために絶的に必要であるが、1万人の人間が居て1人か2人が得られれば良い方という貴重な物
そんな魔眼の最上級の強さの物を持った令嬢は、家族に魔眼を奪い取られ、挙句の果てに処刑台で処刑された
筈だった
※どこまで書ける分からないので、ひとまず長編予定ですが、区切りの良いところで終わる可能性あり
ローニャの年齢を5歳から12 歳に引き上げます。
突然の変更になり、申し訳ありません。
※1章(王国編)(1話〜47話)
※2章(対魔獣戦闘編)(48話〜82話)
※3章前編(『エンドシート学園』編)(83話〜111話)
※3章後編(『終わり』編)(112話〜145話)
※番外編『王国学園』編(1話〜)
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
美味しい料理で村を再建!アリシャ宿屋はじめます
今野綾
ファンタジー
住んでいた村が襲われ家族も住む場所も失ったアリシャ。助けてくれた村に住むことに決めた。
アリシャはいつの間にか宿っていた力に次第に気づいて……
表紙 チルヲさん
出てくる料理は架空のものです
造語もあります11/9
参考にしている本
中世ヨーロッパの農村の生活
中世ヨーロッパを生きる
中世ヨーロッパの都市の生活
中世ヨーロッパの暮らし
中世ヨーロッパのレシピ
wikipediaなど
新婚初夜に浮気ですか、王太子殿下。これは報復しかありませんね。新妻の聖女は、王国を頂戴することにしました。
星ふくろう
ファンタジー
紅の美しい髪とエメラルドの瞳を持つ、太陽神アギトの聖女シェイラ。
彼女は、太陽神を信仰するクルード王国の王太子殿下と結婚式を迎えて幸せの絶頂だった。
新婚旅行に出る前夜に初夜を迎えるのが王国のしきたり。
大勢の前で、新婦は処女であることを証明しなければならない。
まあ、そんな恥ずかしいことも愛する夫の為なら我慢できた。
しかし!!!!
その最愛の男性、リクト王太子殿下はかつてからの二股相手、アルム公爵令嬢エリカと‥‥‥
あろうことか、新婚初夜の数時間前に夫婦の寝室で、ことに及んでいた。
それを親戚の叔父でもある、大司教猊下から聞かされたシェイラは嫉妬の炎を燃やすが、静かに決意する。
この王国を貰おう。
これはそんな波乱を描いた、たくましい聖女様のお話。
小説家になろうでも掲載しております。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
【完結】拾ったおじさんが何やら普通ではありませんでした…
三園 七詩
ファンタジー
カノンは祖母と食堂を切り盛りする普通の女の子…そんなカノンがいつものように店を閉めようとすると…物音が…そこには倒れている人が…拾った人はおじさんだった…それもかなりのイケおじだった!
次の話(グレイ視点)にて完結になります。
お読みいただきありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる