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学園 高等部2年 校外実習編

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 食事を終え、全員で片付けを始める。まぁそこまでの片付けは必要ないので、あっという間に終わったが。

「クーは最初の見張りでいい?」
「うん、いいよ」

 寝ている途中で起こされるより、最初に見張りをしてその後ずっと寝た方が楽なので、クーリアは快諾した。

「よし。終わりね」
「匂いは空に上げておきますか?」
「そうね。お願い」

 辺りに漂ってしまっていた食事の匂いを、リーフィアが空へと風魔法で上げる。

「じゃあクーの次はわたし、リーフィア、イルミーナ、ヴィクターでいいわね?」
「はい」
「いいよー」
「おう」

 夜の見張りの順番を決め、それぞれが行動を開始する。
 まずは夜に火を絶やさないよう枯れ木を追加で集め、馬車の中に毛布を敷く。男だけ外で寝るのは酷なので、全員馬車で寝ることになっている。

「じゃあよろしくね、クー」
「まかせて」

 クーリアとナターシャ以外の全員が、馬車の中へと消える。交代はおよそ1時間ほど後だ。

「ナターシャさんは寝ないんですか?」
「一応付き添いだからね。暫くは起きておくわ」

 冒険者として経験が長いナターシャであっても、一晩中起きておくことはさすがに出来ない。なので、最初の方だけ起きておくようだ。





「…で。そろそろ話してくれるでしょ?」

 暫く経ち、ナターシャがクーリアにそう切り出した。

「……なんの事でしょうか?」
「決まってるじゃない。魔導銃のよ」

(…バレてた)

 ナターシャは昼間尋ねた時のクーリアの表情から、何かを隠していることに気付いていたのだ。

「……大したことじゃないですよ」
「じゃあ見せて?」
「………はぁ」

 ナターシャがこうなるともうどうやっても避けられないので、クーリアはため息をつきながら、空中に手をかざした。

「?…っ!?」

 それを見てナターシャが驚きの表情を浮かべる。それもそうだろう。
 ……突然、光の粒子がひとりでにクーリアの手へと集まり、それが魔導銃を形作ったのだから。

「それは…魔法…?」
「ある人から教わりまして…でも言わないでくださいよ?」
「…そもそも言えるわけないじゃないの」

 クーリアが行使した魔法は、あの森の女性から教わったものだ。
 ……だが、そもそも魔法は存在しない。しかし、それをクーリアは、やってのけたのだ。
 クーリアのことを気に入っているナターシャにとって、そのことを誰かに話すことなど、出来るわけが無い。話せば面倒事を招きかねないと目に見えているからだ。

「…あなたは本当に驚くことをやってくれるわね」
「…否定出来ない…」
「自覚あるのね…」




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