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第一章 化物侍女は仕事をする
18. 化物侍女は試験の意味を知る
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「それでどうだったのヨル!」
ヨルが試験を終えてティアラの側仕えに戻れば、いきなり開口一番に勢い良く問い掛けられ、ヨルが少しばかり困惑の色を見せた。
「どう、とは?」
「試験よ! どうだった!?」
その言葉に納得して一つ頷くと、ヨルが口を開く。
「一応全てを書き切る事は出来ました。それが正解しているかは分かりかねますが」
「それで十分じゃない。だって初めは白紙だったのでしょう? この私が勉強を見たのだから、自信を持ちなさい」
一番近くで、そして一番長くヨルの勉強する姿を見続けたキャロルだからこそ、その結果に対して微塵の憂いも心配も無かった。
だが、ティアラから自信を持てと言われてもヨルはその感情があまり良く分からなかった。そもそも試験に関して心配もしていなければ自信が無い訳でも無く、ただただ無関心なだけだったのだから自信の持ちようがないのである。
とはいえ、主の手前言われた言葉を否定する事は出来ず、ただ「はい」とだけ短く返事をする。その様子に満足そうにティアラが頷くと、不意に手をヨルへと伸ばした。
「よく頑張りました。偉い偉い」
その言葉と共に、ヨルの頭を優しく撫でる。ティアラにとってヨルは一番信頼出来る侍女であり友であり、そして今では、手のかかる妹の様な存在でもあった。
慈愛に満ちた表情を浮かべて髪を梳きながら撫でるティアラを見て、ヨルは身動ぎをする事も無く甘んじてそれを受け入れ続けた。
「しかし、一体何の試験だったのでょう?」
「え…」
唐突にヨルの口から放たれた言葉に思わずティアラの撫でる手が止まる。だが少ししてヨルには何も伝えていなかったという事を思い出し、「あぁー…」と声を零した。
撫でていた手を戻して少し考える。そして今まではヨルが受かるかどうか確定していなかった為に伝えていなかったが、ほぼ確定した今ならば伝えても問題無いのではないだろうか? という結論に至った。
「…ヨルは、私がこの春に行く場所は知っている?」
「確か学園に通われるのですよね」
一先ずそこまでは知っていると分かり、ティアラが安堵の息を吐く。その前提知識が有るか無いかで、これからの説明量が変わってくるのだから。
「ええそうよ。正式には『皇都セレトナ学園』ね」
レコルト皇国の皇都、セレトナに設立された国内最大規模かつ最高峰の学園。それが春季からティアラが通う予定の場所だ。
「それがどうかしましたか?」
「…うん、貴方に察してと思う事が間違っていたわね。学園には一人だけ側仕えを連れて行く事が出来るの。向こうでは基本的に寮で暮らす事になるから、その為ね。……そして、ヨル。この側仕えに私は貴方を選びたいの」
「かしこまりました」
間髪入れずに迷いなく承諾の意を示すヨルに、ティアラが思わず自らの額を押さえた。何の疑問も持たず上からの言葉を受け入れるのはヨルの良い所であり、同時に悪い所でもあるとティアラは思う。
「…あのね、ヨル。つまりはその試験っていうのは、この学園に入る為のものだったのよ」
「そうだったのですね。…しかし側仕えであるのならば試験は必要無いのでは?」
ここで漸く疑問を呈してきたヨルに、ティアラが目を輝かせた。やっと本題が話せる、と。
「そう! 普通の側仕えなら主が学園に居る間は寮で待機する事になっているの。だから本来試験とかも必要無いのだけれど、今回ヨルには私と“一緒に”通って欲しいから、試験を受けて貰ったのよ」
「なる、ほど…?」
ヨルが首を傾げる。
学園の門は広く開けられてはいるものの、その試験難易度から入る事が許されるのは貴族が大半になる。その様な上流階級が集う場所に、態々側仕えとはいえそこまでして自分の様な存在を通わせるのは何故なのだろうか、と。
「……ヨル。忘れているようだから言っておくけれど、貴方一応子爵令嬢よ?」
「……あ」
書類上ヨルはキャロルの養子なので、カーティス子爵家の長女という扱いになっている。だが、まず侍女として動く時はほぼ使う事が無い身分故、殆ど忘れていたヨルだった。
「まぁ表立っては私の側仕え兼護衛だけれど、貴方に貴族としての箔を付けたいという狙いもあるのよ?」
「そうですか」
「そうですかって…本当にヨルはとことん興味ないのね」
「結局のところ、今の状況と変わらないのであれば態々気に掛ける必要も無いと思いましたので」
学園でもティアラの側仕え兼護衛として動くのであれば、現状と差異はあまり無い。場所が屋敷から学園と寮に移るだけだ。ならば、ヨルにとって今更気に掛ける様な事も無かった。
どこまでも平常運転なヨルに呆れつつも、ヨルが半ば命令気味かつ外堀を埋めた形とはいえ学園に共に通う事を快諾してくれたので、思わず嬉しさでティアラの顔が緩む。
慣れない学園生活でも、親しい存在が近くに居れば、それだけで心に余裕が生まれるだろうとティアラは少しばかり安堵した。
──いや待て。確かに“平穏な”学園生活は送れるだろうが、心に余裕は無い気がするとティアラは考え直す。
(……まぁ、今更かしらね)
その原因になりうる目の前の人を見つめれば、不思議そうにヨルが小首を傾げた。
「どうかいたしましたか?」
「いいえ。別に何も無いわ」
少しその愛らしい仕草に笑みを浮かべつつ、首を振って視線を逸らす。
──出来れば、最後まで平穏な楽しい学園生活を送りたいと願うティアラだった。
ヨルが試験を終えてティアラの側仕えに戻れば、いきなり開口一番に勢い良く問い掛けられ、ヨルが少しばかり困惑の色を見せた。
「どう、とは?」
「試験よ! どうだった!?」
その言葉に納得して一つ頷くと、ヨルが口を開く。
「一応全てを書き切る事は出来ました。それが正解しているかは分かりかねますが」
「それで十分じゃない。だって初めは白紙だったのでしょう? この私が勉強を見たのだから、自信を持ちなさい」
一番近くで、そして一番長くヨルの勉強する姿を見続けたキャロルだからこそ、その結果に対して微塵の憂いも心配も無かった。
だが、ティアラから自信を持てと言われてもヨルはその感情があまり良く分からなかった。そもそも試験に関して心配もしていなければ自信が無い訳でも無く、ただただ無関心なだけだったのだから自信の持ちようがないのである。
とはいえ、主の手前言われた言葉を否定する事は出来ず、ただ「はい」とだけ短く返事をする。その様子に満足そうにティアラが頷くと、不意に手をヨルへと伸ばした。
「よく頑張りました。偉い偉い」
その言葉と共に、ヨルの頭を優しく撫でる。ティアラにとってヨルは一番信頼出来る侍女であり友であり、そして今では、手のかかる妹の様な存在でもあった。
慈愛に満ちた表情を浮かべて髪を梳きながら撫でるティアラを見て、ヨルは身動ぎをする事も無く甘んじてそれを受け入れ続けた。
「しかし、一体何の試験だったのでょう?」
「え…」
唐突にヨルの口から放たれた言葉に思わずティアラの撫でる手が止まる。だが少ししてヨルには何も伝えていなかったという事を思い出し、「あぁー…」と声を零した。
撫でていた手を戻して少し考える。そして今まではヨルが受かるかどうか確定していなかった為に伝えていなかったが、ほぼ確定した今ならば伝えても問題無いのではないだろうか? という結論に至った。
「…ヨルは、私がこの春に行く場所は知っている?」
「確か学園に通われるのですよね」
一先ずそこまでは知っていると分かり、ティアラが安堵の息を吐く。その前提知識が有るか無いかで、これからの説明量が変わってくるのだから。
「ええそうよ。正式には『皇都セレトナ学園』ね」
レコルト皇国の皇都、セレトナに設立された国内最大規模かつ最高峰の学園。それが春季からティアラが通う予定の場所だ。
「それがどうかしましたか?」
「…うん、貴方に察してと思う事が間違っていたわね。学園には一人だけ側仕えを連れて行く事が出来るの。向こうでは基本的に寮で暮らす事になるから、その為ね。……そして、ヨル。この側仕えに私は貴方を選びたいの」
「かしこまりました」
間髪入れずに迷いなく承諾の意を示すヨルに、ティアラが思わず自らの額を押さえた。何の疑問も持たず上からの言葉を受け入れるのはヨルの良い所であり、同時に悪い所でもあるとティアラは思う。
「…あのね、ヨル。つまりはその試験っていうのは、この学園に入る為のものだったのよ」
「そうだったのですね。…しかし側仕えであるのならば試験は必要無いのでは?」
ここで漸く疑問を呈してきたヨルに、ティアラが目を輝かせた。やっと本題が話せる、と。
「そう! 普通の側仕えなら主が学園に居る間は寮で待機する事になっているの。だから本来試験とかも必要無いのだけれど、今回ヨルには私と“一緒に”通って欲しいから、試験を受けて貰ったのよ」
「なる、ほど…?」
ヨルが首を傾げる。
学園の門は広く開けられてはいるものの、その試験難易度から入る事が許されるのは貴族が大半になる。その様な上流階級が集う場所に、態々側仕えとはいえそこまでして自分の様な存在を通わせるのは何故なのだろうか、と。
「……ヨル。忘れているようだから言っておくけれど、貴方一応子爵令嬢よ?」
「……あ」
書類上ヨルはキャロルの養子なので、カーティス子爵家の長女という扱いになっている。だが、まず侍女として動く時はほぼ使う事が無い身分故、殆ど忘れていたヨルだった。
「まぁ表立っては私の側仕え兼護衛だけれど、貴方に貴族としての箔を付けたいという狙いもあるのよ?」
「そうですか」
「そうですかって…本当にヨルはとことん興味ないのね」
「結局のところ、今の状況と変わらないのであれば態々気に掛ける必要も無いと思いましたので」
学園でもティアラの側仕え兼護衛として動くのであれば、現状と差異はあまり無い。場所が屋敷から学園と寮に移るだけだ。ならば、ヨルにとって今更気に掛ける様な事も無かった。
どこまでも平常運転なヨルに呆れつつも、ヨルが半ば命令気味かつ外堀を埋めた形とはいえ学園に共に通う事を快諾してくれたので、思わず嬉しさでティアラの顔が緩む。
慣れない学園生活でも、親しい存在が近くに居れば、それだけで心に余裕が生まれるだろうとティアラは少しばかり安堵した。
──いや待て。確かに“平穏な”学園生活は送れるだろうが、心に余裕は無い気がするとティアラは考え直す。
(……まぁ、今更かしらね)
その原因になりうる目の前の人を見つめれば、不思議そうにヨルが小首を傾げた。
「どうかいたしましたか?」
「いいえ。別に何も無いわ」
少しその愛らしい仕草に笑みを浮かべつつ、首を振って視線を逸らす。
──出来れば、最後まで平穏な楽しい学園生活を送りたいと願うティアラだった。
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