134 / 159
第6章 王都編
第133話 ロックゴーレムの討伐その弍
しおりを挟む
反応があった方向へ走っていると、体長3メートルほどのロックゴーレムが2体現れた。うん、察知した数と同じだね。もう少し奥にも反応があるけれど、それは今はいい。
「さて。どうやろうかな…」
討伐証明が魔石である以上、それを破壊して倒すことはできない。
でも生き物…とはちょっと呼べない存在だからね。頭壊しても動いちゃう。
となれば……
「外殻を破壊して魔石を取り出すのが1番か」
「その方法が大変だから、倒せる人は限られるのよ」
後ろからマリアの声が聞こえる。どうやら完全に高みの見物をするようだ。
……まぁ、別にいいんだけどさ。そんなにジロジロ見ないでよ。やりにくい。
私の姿を見つけたのか、ロックゴーレムがズシン、ズシンと重そうな足音を立てて近付いてくる。頭の部分には、丸い目のようなものが3つ3角に並んでいる。とりあえずあそこを壊してみるか。
「アイスアロー!」
トリガーワードを敢えて言った。そっちの方が魔力消費は少なくて済むし。魔力が多いと言っても、少ないに越したことはない……まぁ、本当はマリアの目があるからだったりするんだけど。前にトリガーワードを言えって言われたからねぇ……。
私の周りに長さ10センチほどの氷の矢が6本出現する。
うーん…そのまま飛ばすのは味がないか。横回転でも加えてみよう。
「いけっ!」
高速に横回転が加えられたアイスアローが、私の掛け声で一斉にロックゴーレムの目へと向かう。
真っ直ぐ飛んで行ったアイスアローは、狂いなくそれぞれのロックゴーレムの目へと吸い込まれるようにして命中する。
…………そして、アイスアローはそのまま頭を貫通した。
「………」
後ろからの目線が痛い!い、いや、私だってまさか貫通するとは思わなかったんだもん。
「……これで止まってはくれないか」
貫通した事で完全にロックゴーレムの目は潰されたはず。でも、真っ直ぐこちらへと歩いてくる。となるとあれはダミーの目。
………そうか。魔力を感知して向かってきているのか。
「めんどくさい…」
目くらましは効かない。でも、頭を貫通できたことを考えると、外殻は案外楽に破壊できそうだ。
「本来そんなに楽じゃないんだけどね……」
…後ろのマリアの言葉は無視する。重要なのは結果だ、うん。
「とりあえず足止めするか」
追加でアイスアローを生成し、膝の球体関節を狙う。
パキンッ!
「これじゃあダメか…」
アイスアローが砕け散った。ロックゴーレムの球体関節は無傷。確実に威力不足だね。
…熱して冷やしたら割れるかな。ダメか。マリアに見られたらまたなんか言われる気がする。
「うーん……」
「…魔物の目の前で呑気に悩めるって凄いわね」
そう言われてもねぇ?ロックゴーレムの動き遅いんだもの。油断してる訳では無いけど、十分に考え事をする余裕はある。
……うん。これでいいか。
「…マッドウェイブ」
地面に手を着いて、思い付いた魔法を行使する。すると、ロックゴーレムの足元の地面が泥濘始める。
最初は少し足が滑るくらいだったが、次第にロックゴーレムの自重で足が沈み始めた。
「よし」
砂地獄、いや、泥地獄の出来上がり。
「…相変わらずとんでもない方法思いつくわね」
え、そう?ロックゴーレムは重いから沈むんじゃないかって考えるのは、結構普通だと思うんだけど。
とりあえずロックゴーレムが腰の部分まで沈んだところで、魔法を止める。腕は腰より下まであるので、一緒に埋まった。これは嬉しい誤算。
後は風魔法で魔石がある所をピンポイントで抉って……取れた。
「なんで風で岩が削れるの…?」
「…知らない」
だってやったら出来ちゃったんだもん。……まぁ、それなりに魔力は消費したけど。
魔石が無くなったことで、ロックゴーレムが完全に沈黙する。バラバラになったりはしないんだね。ちょっと意外。
「…それはあなたがロックゴーレムの体を固めてるからよ!」
「あ」
そっかそっか。忘れてた。
「全く……どうしてそういう所は抜けてるのかしら」
「うぐっ」
自覚は、ある。なんというか…ひとつの事にしか集中できない体質というか。そんな感じなんだよね。
「…まぁ、いいわ。ちゃんと戦えてたし。……倒し方はアレだけど」
「じゃあ本来はどうやるの?」
「本来、というか、決まった倒し方はないんだけどね。でも、少なくともあなたみたいは倒し方は、聞いたことも見たことも無いわ」
「へー」
「…で。その私が知ってる倒し方は、大体ゴリ押しね」
「ゴリ押し?」
「そう。岩には岩をってね」
あぁ……想像できちゃった。ロックゴーレムに魔法で岩を撃ち込むところ。ゴリ押しってそういうことね……。
「足なんかを壊せば再生するまで時間がかかるから、その間に胸部の外殻を破壊して魔石を取り出すの。でもその時、外殻と一緒に魔石を吹き飛ばしちゃうってこともよくあってね…」
「な、なるほど…」
前にダンジョンで大爆発を起こした時、魔石は無傷だった。そのことから考えると、魔石が壊れるという心配は要らないんだろう。でも、見失うっていう可能性があるとは思わなかったなぁ……。
「まぁ、アレを見る限り、フィリアにその心配は要らないわね」
まぁ、ねぇ。直接ほじくり出すから。
「……あれ」
「どうしたの?」
「…さっきまでこの奥にいたはずの、ロックゴーレムの反応が消えた」
「どこかに行ったんじゃない?その場に留まってる訳じゃないし」
確かにそうかもしれないんだけど……範囲外に行ったというより、いきなり消えた感じなんだよね。
……気にし過ぎかな。
「さて。どうやろうかな…」
討伐証明が魔石である以上、それを破壊して倒すことはできない。
でも生き物…とはちょっと呼べない存在だからね。頭壊しても動いちゃう。
となれば……
「外殻を破壊して魔石を取り出すのが1番か」
「その方法が大変だから、倒せる人は限られるのよ」
後ろからマリアの声が聞こえる。どうやら完全に高みの見物をするようだ。
……まぁ、別にいいんだけどさ。そんなにジロジロ見ないでよ。やりにくい。
私の姿を見つけたのか、ロックゴーレムがズシン、ズシンと重そうな足音を立てて近付いてくる。頭の部分には、丸い目のようなものが3つ3角に並んでいる。とりあえずあそこを壊してみるか。
「アイスアロー!」
トリガーワードを敢えて言った。そっちの方が魔力消費は少なくて済むし。魔力が多いと言っても、少ないに越したことはない……まぁ、本当はマリアの目があるからだったりするんだけど。前にトリガーワードを言えって言われたからねぇ……。
私の周りに長さ10センチほどの氷の矢が6本出現する。
うーん…そのまま飛ばすのは味がないか。横回転でも加えてみよう。
「いけっ!」
高速に横回転が加えられたアイスアローが、私の掛け声で一斉にロックゴーレムの目へと向かう。
真っ直ぐ飛んで行ったアイスアローは、狂いなくそれぞれのロックゴーレムの目へと吸い込まれるようにして命中する。
…………そして、アイスアローはそのまま頭を貫通した。
「………」
後ろからの目線が痛い!い、いや、私だってまさか貫通するとは思わなかったんだもん。
「……これで止まってはくれないか」
貫通した事で完全にロックゴーレムの目は潰されたはず。でも、真っ直ぐこちらへと歩いてくる。となるとあれはダミーの目。
………そうか。魔力を感知して向かってきているのか。
「めんどくさい…」
目くらましは効かない。でも、頭を貫通できたことを考えると、外殻は案外楽に破壊できそうだ。
「本来そんなに楽じゃないんだけどね……」
…後ろのマリアの言葉は無視する。重要なのは結果だ、うん。
「とりあえず足止めするか」
追加でアイスアローを生成し、膝の球体関節を狙う。
パキンッ!
「これじゃあダメか…」
アイスアローが砕け散った。ロックゴーレムの球体関節は無傷。確実に威力不足だね。
…熱して冷やしたら割れるかな。ダメか。マリアに見られたらまたなんか言われる気がする。
「うーん……」
「…魔物の目の前で呑気に悩めるって凄いわね」
そう言われてもねぇ?ロックゴーレムの動き遅いんだもの。油断してる訳では無いけど、十分に考え事をする余裕はある。
……うん。これでいいか。
「…マッドウェイブ」
地面に手を着いて、思い付いた魔法を行使する。すると、ロックゴーレムの足元の地面が泥濘始める。
最初は少し足が滑るくらいだったが、次第にロックゴーレムの自重で足が沈み始めた。
「よし」
砂地獄、いや、泥地獄の出来上がり。
「…相変わらずとんでもない方法思いつくわね」
え、そう?ロックゴーレムは重いから沈むんじゃないかって考えるのは、結構普通だと思うんだけど。
とりあえずロックゴーレムが腰の部分まで沈んだところで、魔法を止める。腕は腰より下まであるので、一緒に埋まった。これは嬉しい誤算。
後は風魔法で魔石がある所をピンポイントで抉って……取れた。
「なんで風で岩が削れるの…?」
「…知らない」
だってやったら出来ちゃったんだもん。……まぁ、それなりに魔力は消費したけど。
魔石が無くなったことで、ロックゴーレムが完全に沈黙する。バラバラになったりはしないんだね。ちょっと意外。
「…それはあなたがロックゴーレムの体を固めてるからよ!」
「あ」
そっかそっか。忘れてた。
「全く……どうしてそういう所は抜けてるのかしら」
「うぐっ」
自覚は、ある。なんというか…ひとつの事にしか集中できない体質というか。そんな感じなんだよね。
「…まぁ、いいわ。ちゃんと戦えてたし。……倒し方はアレだけど」
「じゃあ本来はどうやるの?」
「本来、というか、決まった倒し方はないんだけどね。でも、少なくともあなたみたいは倒し方は、聞いたことも見たことも無いわ」
「へー」
「…で。その私が知ってる倒し方は、大体ゴリ押しね」
「ゴリ押し?」
「そう。岩には岩をってね」
あぁ……想像できちゃった。ロックゴーレムに魔法で岩を撃ち込むところ。ゴリ押しってそういうことね……。
「足なんかを壊せば再生するまで時間がかかるから、その間に胸部の外殻を破壊して魔石を取り出すの。でもその時、外殻と一緒に魔石を吹き飛ばしちゃうってこともよくあってね…」
「な、なるほど…」
前にダンジョンで大爆発を起こした時、魔石は無傷だった。そのことから考えると、魔石が壊れるという心配は要らないんだろう。でも、見失うっていう可能性があるとは思わなかったなぁ……。
「まぁ、アレを見る限り、フィリアにその心配は要らないわね」
まぁ、ねぇ。直接ほじくり出すから。
「……あれ」
「どうしたの?」
「…さっきまでこの奥にいたはずの、ロックゴーレムの反応が消えた」
「どこかに行ったんじゃない?その場に留まってる訳じゃないし」
確かにそうかもしれないんだけど……範囲外に行ったというより、いきなり消えた感じなんだよね。
……気にし過ぎかな。
63
あなたにおすすめの小説
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
転生幼女の攻略法〜最強チートの異世界日記〜
みおな
ファンタジー
私の名前は、瀬尾あかり。
37歳、日本人。性別、女。職業は一般事務員。容姿は10人並み。趣味は、物語を書くこと。
そう!私は、今流行りのラノベをスマホで書くことを趣味にしている、ごくごく普通のOLである。
今日も、いつも通りに仕事を終え、いつも通りに帰りにスーパーで惣菜を買って、いつも通りに1人で食事をする予定だった。
それなのに、どうして私は道路に倒れているんだろう?後ろからぶつかってきた男に刺されたと気付いたのは、もう意識がなくなる寸前だった。
そして、目覚めた時ー
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる