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第3章 王都 学園中等部生活編
第61話 翡翠と特訓
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ログハウスを後にして、隣にある闘技場に向かう。闘技場は学園のをイメージしたからか、○ロッセオみたいになっている。もちろん結界も展開されていた。普通の闘技場の結界の魔力は、空気中にある魔素と呼ばれる魔力の元みたいなのを、吸収して動いているらしい。これは私の空間でも同じなんだとか。
「じゃあ主の特訓をしたいんだけど...」
「けど?」
「主、最近自分のステータス確認した?」
「...してないです」
うん、というか村からでてから、今までずっと見てないと思う。
「じゃあまずはそれを確認して」
「えー...なんか見るの怖い」
「じゃあ主は、また実力も理解しないであんな敵と戦って勝てる?」
「うっ!...はぁ、分かった。見ればいいんでしょ?見れば」
内心ものすごく怖いけど、見とかないといけないしね。ステータスと心の中で唱える。すると久しぶりにみるステータスプレートが出てきた。
名前:フィリア Lv.3
種族:???(現在:人間族)
職業:女神の使徒
称号:転生者 神を救いし者 女神の友達 女神の使徒 女神の血縁者 世界を救いし者 殺戮の天使 英雄の娘 ゴブリンキラー 無慈悲なる者
HP:7600 魔力:58400 防御:8100 魔法抵抗:10500 攻撃:10700 魔法攻撃:10400 速さ:12700
スキル:Lv.10 全言語理解 気配隠蔽 気配察知 光学迷彩 魔力操作 魔力制御 弓術 射撃 空歩 全属性魔法 状態異常無効 鑑定
Lv.8 刀術 受け流し 縮地
Lv.5 挑発 直感
Lv.3 手加減 思考加速 魔力急速回復 威圧
祝福:女神の加護 女神の目 女神の歌声 女神の使徒 無詠唱 魔法行使力大幅強化 武器の申し子 検索 世界地図 スナイパー 種族転化 アイテムボックス
.........うん、ヤバい。ステータスほとんど10000超えてるわぁ...しかもなんか変な称号増えてるんですけど?!
ゴブリンキラー:ゴブリンを300体以上倒した者。
...そんなに倒してたんだ...
無慈悲なる者:無慈悲なる者
いや、説明して?!た、多分ローブ男の拷問のこと...かなぁ?そんな無慈悲だったっけ?
「私にも見せてー」
「どうやって見せるの?」
「手を繋いだら出来るはず」
と言うので翡翠と手を繋いだ。
「おー、思ってたより高いね」
「そうだよね...これママとかパパに見せられないよねぇ...」
明らかに2人を遥かに超えるステータスなのだから。ステータスについてはエルザが隠蔽しているらしく、他の人の鑑定では覗けないようになっているから、まだ気づかれていない...はず。
「でもレベルが低いね」
「うーん...これは私の種族が関係してるからかな」
もうちょっと上がっていると思っていたけど、2つしか上がっていないとはね...ちょっとこれはショック。
「主、最近魔法の威力制御出来ないのって、この数値のせいじゃない?」
「確かに...10000超してるもんね...」
まさか魔法攻撃がそこまでいってるとは思わなかった。
「なら、まだレベルが3しかない手加減を上げないとね」
「そうだね。じゃあお願いできるかな?」
「任せて!でもアンクルとかは外しといた方がいいよ。その方が防御のステータス上がるだろうし」
「分かった」
言われた通りアンクルを外した。そう言えばこのアンクルとかずっとつけっぱなしなんだよね。つけっぱにしてるせいで魔法とかの加減が分からなくなったのかな?
「じゃあ組み手からだね」
「お願いします!」
翡翠と組み手をする。なんか柔道みたい。投げられて投げ返して、受け身してって繰り返してると、
ピコンッ
って音がなった。
「まただ...」
「何が?」
「たまにピコンッて音が聞こえるんだよね」
「あーそれね、ステータスの更新音だよ」
「え、そうだったの?」
まじか!全然知らなかったわ。
「そうだよ。多分体術が増えたんじゃないかな?」
ステータスを確認してみると、確かにLv.1の体術が増えていた。
「増えてる!あと手加減も1上がった」
「良かったね!体術は体の動かし方に関係するスキルだから、体を動かすスキルと相性がいいはずだよ!」
体を動かす...縮地とか?
「じゃあ次は武闘スキルについてだよ!」
「武闘スキル?」
そんなのステータスにないんだけど?
「うん、ステータスではそれぞれの武器の武術スキルに統合されてるはずだよ。今から教えるのは私が使える刀の武闘スキルね」
なるほど。それぞれの武器にそれぞれの武闘スキルがあるのね。
武闘スキル...やってみると、ちょっと痛い。精神的に。なんでかって言うと、普通のスキルと違って、武闘スキルは技のようなものだから、その技名というか、スキル名を口に出して言わないといけないのだ。痛い。
「ほら、そんな恥ずかしがらないでよ」
「だってぇー...」
「だってじゃない!ちゃんとやる!」
...なんか翡翠が厳しくなった。同じ刀だからとか?
その後羞恥心を取り去り、翡翠から合格を貰った。
「あとは魔法だね」
「うん。ミシャちゃんとの模擬戦もあるし、ちゃんと手加減できるようにならないとね」
約束を破るようで申し訳ないけど、それはミシャちゃんの為でもあるのだ。下手したら結界ごと破壊しちゃうかもしれない。
「私は魔法が使えないから、こればっかりは教えられないよ...ごめんね」
「全然大丈夫だよ!むしろここまでのこと、教えてくれてありがと!」
「うん!主のためなら何時でも教えるね!」
よしよしと翡翠の頭を撫でて、私は魔法を使う準備を始めた。
「まず的を土魔法で作って...それに結界を張って...よし!」
なんかアンクルを外した影響なのか、いつもより魔法が使いやすい気がした。
「うーん...ますは風からかな」
火属性とかより被害が少ないと思ったからね。
「エアバレット」
魔力をいつも通り込めて...
ドガァァァァァァァァァァン!!
「...やりすぎた...」
結界を張っていたはずの的が爆散した。これは...
「...主、アンクルつけてる時の感覚でやったらそうなるよ...」
「あ...」
そっか...アンクルをつけてる時は、込める魔力量が10倍くらい必要だったから、今外してる状態でやったら10倍の威力になるんだ...。
「...がんばろ」
また的を作り直して、再度挑戦。込める量を10分の1にして...
ドガァァァァァァァァン!!
「...あれ?」
おっかしいなぁー...確かに10分の1にしたんだけど。
「主...魔法行使力大幅強化持ってたよね...」
「そういえばそんな祝福貰ってたね...どれくらい強化されるのか知ってる?」
「確か...10倍?」
...はい、100分の1にしましょ。
ポフンッ
「あ、やっと出来た...」
的は土の塊なので、エアバレットでは壊すことはできないのだ...普通は。
「やったね!主!」
「うん!はぁー...これだけで疲れちゃったよ」
「だいぶ特訓したしね。今何時くらいなんだろ?」
「あ!」
私は急いでログハウスに戻った。
「あー良かった。上手く炊けてるみたい!」
「主、それを確認するためにそんな急いだの?」
それも確かにある。けど、このログハウスには時計があるのだ。今何時なのかを確認するためでもあった。
「今何時かを確認するためでもあったよ」
ログハウスの時計は午後4時を指していた。
「まだ時間あるし、食べてみる?」
「うん!」
でもどうやって食べようかな...そのままでもいいけど、どうせならタラコとか欲しいよねぇ。あー、ギルディアで魚探しとけば良かった...
「どうしたの?なんか落ち込んでるけど」
「うん...ギルディアで魚買っとけばよかったなぁ~って」
「なら今から行けば?」
「今からって...転移でってこと?」
「そうそう」
転移か...実はあのエルザの本にやり方が載ってたりしたんだけど、今はやりたくないかなぁー。
「うーん、今からは行きたくないかな...お味噌あるし、焼きおにぎりしよ!」
「ヤキオニギリ?」
アッツアツのご飯を3角に握って、表面にお味噌を塗る。このキッチンにはなんとグリルまであったので、そこで焼く。
しばらくして、お味噌の焦げるいい匂いがしてきた。
「なんか変な匂いがする。でも美味しそう!」
食べなくてもいいのに、味覚や嗅覚はあるのかな?
「出来たよー!」
「わーい!」
アッツアツに焼きあがった味噌焼きおにぎりを皿に乗せ、テーブルに運ぶ。
「いただきます!」
「うん?い、いただきます?」
そういえば、このいただきますっていう文化はこっちにないんだよね。
「うーん!これこれ!」
ほわぁ...久しぶりの味だ...でも少し粘り気が少ないから、ちょっと違うかな。
「主!これ、美味しい!!」
やっぱり味覚はあるみたいだね。気に入ったみたい。
「ふふふっ。ありがと。まだまだレパートリーはあるからね」
「楽しみ!!」
これは相当気に入ったね。
「っと、そろそろ帰らないとね」
時計を見ると5時前になっていた。門が閉まるのが5時なので、かなり急がないといけない。
「不味い!翡翠早く戻って!」
「あ、う、うん。分かった!」
刀に戻った翡翠をアイテムボックスに収納して、アンクルを付けて、空間から出る。ドアを消して結界を解除。身体強化で一気に門まで向かった。
門に着くと、門番の人が門を閉めるところだった。
「待ってください!!」
「お、ギリギリだな」
そう言って苦笑しながらも通してくれた。
「今度はちゃんと余裕をもって帰ってくるんだぞ?」
「はい...すいません。ありがとうございました」
屋敷に戻ると、気配で玄関にリーナがいることが分かった。
...絶対怒られる。
「た、ただいまぁ...」
「おかえりなさい。フィリアちゃん」
ニッコリと笑って迎えてくれたけど、目が笑ってない...
「どこまでいってたのかなぁ?」
「...ちょっとそこまで」
「ちょっとじゃないでしょ?!こんな時間まで出かけて!」
「うっ!...ごめんなさい...」
だってちょっと楽しかったんだもん。
「はぁ...とりあえずお風呂に入ってきなさい。お・は・な・しは後で聞くわ」
「は、はぁい...」
私は逃げるようにしてお風呂に向かったのだった...
「じゃあ主の特訓をしたいんだけど...」
「けど?」
「主、最近自分のステータス確認した?」
「...してないです」
うん、というか村からでてから、今までずっと見てないと思う。
「じゃあまずはそれを確認して」
「えー...なんか見るの怖い」
「じゃあ主は、また実力も理解しないであんな敵と戦って勝てる?」
「うっ!...はぁ、分かった。見ればいいんでしょ?見れば」
内心ものすごく怖いけど、見とかないといけないしね。ステータスと心の中で唱える。すると久しぶりにみるステータスプレートが出てきた。
名前:フィリア Lv.3
種族:???(現在:人間族)
職業:女神の使徒
称号:転生者 神を救いし者 女神の友達 女神の使徒 女神の血縁者 世界を救いし者 殺戮の天使 英雄の娘 ゴブリンキラー 無慈悲なる者
HP:7600 魔力:58400 防御:8100 魔法抵抗:10500 攻撃:10700 魔法攻撃:10400 速さ:12700
スキル:Lv.10 全言語理解 気配隠蔽 気配察知 光学迷彩 魔力操作 魔力制御 弓術 射撃 空歩 全属性魔法 状態異常無効 鑑定
Lv.8 刀術 受け流し 縮地
Lv.5 挑発 直感
Lv.3 手加減 思考加速 魔力急速回復 威圧
祝福:女神の加護 女神の目 女神の歌声 女神の使徒 無詠唱 魔法行使力大幅強化 武器の申し子 検索 世界地図 スナイパー 種族転化 アイテムボックス
.........うん、ヤバい。ステータスほとんど10000超えてるわぁ...しかもなんか変な称号増えてるんですけど?!
ゴブリンキラー:ゴブリンを300体以上倒した者。
...そんなに倒してたんだ...
無慈悲なる者:無慈悲なる者
いや、説明して?!た、多分ローブ男の拷問のこと...かなぁ?そんな無慈悲だったっけ?
「私にも見せてー」
「どうやって見せるの?」
「手を繋いだら出来るはず」
と言うので翡翠と手を繋いだ。
「おー、思ってたより高いね」
「そうだよね...これママとかパパに見せられないよねぇ...」
明らかに2人を遥かに超えるステータスなのだから。ステータスについてはエルザが隠蔽しているらしく、他の人の鑑定では覗けないようになっているから、まだ気づかれていない...はず。
「でもレベルが低いね」
「うーん...これは私の種族が関係してるからかな」
もうちょっと上がっていると思っていたけど、2つしか上がっていないとはね...ちょっとこれはショック。
「主、最近魔法の威力制御出来ないのって、この数値のせいじゃない?」
「確かに...10000超してるもんね...」
まさか魔法攻撃がそこまでいってるとは思わなかった。
「なら、まだレベルが3しかない手加減を上げないとね」
「そうだね。じゃあお願いできるかな?」
「任せて!でもアンクルとかは外しといた方がいいよ。その方が防御のステータス上がるだろうし」
「分かった」
言われた通りアンクルを外した。そう言えばこのアンクルとかずっとつけっぱなしなんだよね。つけっぱにしてるせいで魔法とかの加減が分からなくなったのかな?
「じゃあ組み手からだね」
「お願いします!」
翡翠と組み手をする。なんか柔道みたい。投げられて投げ返して、受け身してって繰り返してると、
ピコンッ
って音がなった。
「まただ...」
「何が?」
「たまにピコンッて音が聞こえるんだよね」
「あーそれね、ステータスの更新音だよ」
「え、そうだったの?」
まじか!全然知らなかったわ。
「そうだよ。多分体術が増えたんじゃないかな?」
ステータスを確認してみると、確かにLv.1の体術が増えていた。
「増えてる!あと手加減も1上がった」
「良かったね!体術は体の動かし方に関係するスキルだから、体を動かすスキルと相性がいいはずだよ!」
体を動かす...縮地とか?
「じゃあ次は武闘スキルについてだよ!」
「武闘スキル?」
そんなのステータスにないんだけど?
「うん、ステータスではそれぞれの武器の武術スキルに統合されてるはずだよ。今から教えるのは私が使える刀の武闘スキルね」
なるほど。それぞれの武器にそれぞれの武闘スキルがあるのね。
武闘スキル...やってみると、ちょっと痛い。精神的に。なんでかって言うと、普通のスキルと違って、武闘スキルは技のようなものだから、その技名というか、スキル名を口に出して言わないといけないのだ。痛い。
「ほら、そんな恥ずかしがらないでよ」
「だってぇー...」
「だってじゃない!ちゃんとやる!」
...なんか翡翠が厳しくなった。同じ刀だからとか?
その後羞恥心を取り去り、翡翠から合格を貰った。
「あとは魔法だね」
「うん。ミシャちゃんとの模擬戦もあるし、ちゃんと手加減できるようにならないとね」
約束を破るようで申し訳ないけど、それはミシャちゃんの為でもあるのだ。下手したら結界ごと破壊しちゃうかもしれない。
「私は魔法が使えないから、こればっかりは教えられないよ...ごめんね」
「全然大丈夫だよ!むしろここまでのこと、教えてくれてありがと!」
「うん!主のためなら何時でも教えるね!」
よしよしと翡翠の頭を撫でて、私は魔法を使う準備を始めた。
「まず的を土魔法で作って...それに結界を張って...よし!」
なんかアンクルを外した影響なのか、いつもより魔法が使いやすい気がした。
「うーん...ますは風からかな」
火属性とかより被害が少ないと思ったからね。
「エアバレット」
魔力をいつも通り込めて...
ドガァァァァァァァァァァン!!
「...やりすぎた...」
結界を張っていたはずの的が爆散した。これは...
「...主、アンクルつけてる時の感覚でやったらそうなるよ...」
「あ...」
そっか...アンクルをつけてる時は、込める魔力量が10倍くらい必要だったから、今外してる状態でやったら10倍の威力になるんだ...。
「...がんばろ」
また的を作り直して、再度挑戦。込める量を10分の1にして...
ドガァァァァァァァァン!!
「...あれ?」
おっかしいなぁー...確かに10分の1にしたんだけど。
「主...魔法行使力大幅強化持ってたよね...」
「そういえばそんな祝福貰ってたね...どれくらい強化されるのか知ってる?」
「確か...10倍?」
...はい、100分の1にしましょ。
ポフンッ
「あ、やっと出来た...」
的は土の塊なので、エアバレットでは壊すことはできないのだ...普通は。
「やったね!主!」
「うん!はぁー...これだけで疲れちゃったよ」
「だいぶ特訓したしね。今何時くらいなんだろ?」
「あ!」
私は急いでログハウスに戻った。
「あー良かった。上手く炊けてるみたい!」
「主、それを確認するためにそんな急いだの?」
それも確かにある。けど、このログハウスには時計があるのだ。今何時なのかを確認するためでもあった。
「今何時かを確認するためでもあったよ」
ログハウスの時計は午後4時を指していた。
「まだ時間あるし、食べてみる?」
「うん!」
でもどうやって食べようかな...そのままでもいいけど、どうせならタラコとか欲しいよねぇ。あー、ギルディアで魚探しとけば良かった...
「どうしたの?なんか落ち込んでるけど」
「うん...ギルディアで魚買っとけばよかったなぁ~って」
「なら今から行けば?」
「今からって...転移でってこと?」
「そうそう」
転移か...実はあのエルザの本にやり方が載ってたりしたんだけど、今はやりたくないかなぁー。
「うーん、今からは行きたくないかな...お味噌あるし、焼きおにぎりしよ!」
「ヤキオニギリ?」
アッツアツのご飯を3角に握って、表面にお味噌を塗る。このキッチンにはなんとグリルまであったので、そこで焼く。
しばらくして、お味噌の焦げるいい匂いがしてきた。
「なんか変な匂いがする。でも美味しそう!」
食べなくてもいいのに、味覚や嗅覚はあるのかな?
「出来たよー!」
「わーい!」
アッツアツに焼きあがった味噌焼きおにぎりを皿に乗せ、テーブルに運ぶ。
「いただきます!」
「うん?い、いただきます?」
そういえば、このいただきますっていう文化はこっちにないんだよね。
「うーん!これこれ!」
ほわぁ...久しぶりの味だ...でも少し粘り気が少ないから、ちょっと違うかな。
「主!これ、美味しい!!」
やっぱり味覚はあるみたいだね。気に入ったみたい。
「ふふふっ。ありがと。まだまだレパートリーはあるからね」
「楽しみ!!」
これは相当気に入ったね。
「っと、そろそろ帰らないとね」
時計を見ると5時前になっていた。門が閉まるのが5時なので、かなり急がないといけない。
「不味い!翡翠早く戻って!」
「あ、う、うん。分かった!」
刀に戻った翡翠をアイテムボックスに収納して、アンクルを付けて、空間から出る。ドアを消して結界を解除。身体強化で一気に門まで向かった。
門に着くと、門番の人が門を閉めるところだった。
「待ってください!!」
「お、ギリギリだな」
そう言って苦笑しながらも通してくれた。
「今度はちゃんと余裕をもって帰ってくるんだぞ?」
「はい...すいません。ありがとうございました」
屋敷に戻ると、気配で玄関にリーナがいることが分かった。
...絶対怒られる。
「た、ただいまぁ...」
「おかえりなさい。フィリアちゃん」
ニッコリと笑って迎えてくれたけど、目が笑ってない...
「どこまでいってたのかなぁ?」
「...ちょっとそこまで」
「ちょっとじゃないでしょ?!こんな時間まで出かけて!」
「うっ!...ごめんなさい...」
だってちょっと楽しかったんだもん。
「はぁ...とりあえずお風呂に入ってきなさい。お・は・な・しは後で聞くわ」
「は、はぁい...」
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