上 下
61 / 159
第3章 王都 学園中等部生活編

第61話 翡翠と特訓

しおりを挟む
ログハウスを後にして、隣にある闘技場に向かう。闘技場は学園のをイメージしたからか、○ロッセオみたいになっている。もちろん結界も展開されていた。普通の闘技場の結界の魔力は、空気中にある魔素と呼ばれる魔力の元みたいなのを、吸収して動いているらしい。これは私の空間でも同じなんだとか。

「じゃあ主の特訓をしたいんだけど...」
「けど?」
「主、最近自分のステータス確認した?」
「...してないです」

うん、というか村からでてから、今までずっと見てないと思う。

「じゃあまずはそれを確認して」
「えー...なんか見るの怖い」
「じゃあ主は、また実力も理解しないであんな敵と戦って勝てる?」
「うっ!...はぁ、分かった。見ればいいんでしょ?見れば」

内心ものすごく怖いけど、見とかないといけないしね。ステータスと心の中で唱える。すると久しぶりにみるステータスプレートが出てきた。

名前:フィリア          Lv.3

種族:???(現在:人間族)

職業:女神の使徒

称号:転生者  神を救いし者  女神の友達  女神の使徒  女神の血縁者  世界を救いし者  殺戮の天使  英雄の娘  ゴブリンキラー  無慈悲なる者

HP:7600  魔力:58400  防御:8100  魔法抵抗:10500  攻撃:10700  魔法攻撃:10400  速さ:12700

スキル:Lv.10 全言語理解  気配隠蔽  気配察知  光学迷彩  魔力操作  魔力制御  弓術  射撃  空歩  全属性魔法  状態異常無効  鑑定
Lv.8  刀術  受け流し  縮地  
Lv.5  挑発  直感  
Lv.3  手加減  思考加速  魔力急速回復  威圧


祝福ギフト:女神の加護  女神の目  女神の歌声  女神の使徒  無詠唱  魔法行使力大幅強化  武器の申し子  検索  世界地図ワールドマップ スナイパー  種族転化  アイテムボックス  


.........うん、ヤバい。ステータスほとんど10000超えてるわぁ...しかもなんか変な称号増えてるんですけど?!

ゴブリンキラー:ゴブリンを300体以上倒した者。

...そんなに倒してたんだ...

無慈悲なる者:無慈悲なる者

いや、説明して?!た、多分ローブ男の拷問のこと...かなぁ?そんな無慈悲だったっけ?

「私にも見せてー」
「どうやって見せるの?」
「手を繋いだら出来るはず」

と言うので翡翠と手を繋いだ。

「おー、思ってたより高いね」
「そうだよね...これママとかパパに見せられないよねぇ...」
 
明らかに2人を遥かに超えるステータスなのだから。ステータスについてはエルザが隠蔽しているらしく、他の人の鑑定では覗けないようになっているから、まだ気づかれていない...はず。

「でもレベルが低いね」
「うーん...これは私の種族が関係してるからかな」

もうちょっと上がっていると思っていたけど、2つしか上がっていないとはね...ちょっとこれはショック。

「主、最近魔法の威力制御出来ないのって、この数値のせいじゃない?」
「確かに...10000超してるもんね...」

まさか魔法攻撃がそこまでいってるとは思わなかった。

「なら、まだレベルが3しかない手加減を上げないとね」
「そうだね。じゃあお願いできるかな?」
「任せて!でもアンクルとかは外しといた方がいいよ。その方が防御のステータス上がるだろうし」
「分かった」

言われた通りアンクルを外した。そう言えばこのアンクルとかずっとつけっぱなしなんだよね。つけっぱにしてるせいで魔法とかの加減が分からなくなったのかな?

「じゃあ組み手からだね」
「お願いします!」

翡翠と組み手をする。なんか柔道みたい。投げられて投げ返して、受け身してって繰り返してると、

ピコンッ

って音がなった。

「まただ...」
「何が?」
「たまにピコンッて音が聞こえるんだよね」
「あーそれね、ステータスの更新音だよ」
「え、そうだったの?」

まじか!全然知らなかったわ。

「そうだよ。多分体術が増えたんじゃないかな?」

ステータスを確認してみると、確かにLv.1の体術が増えていた。

「増えてる!あと手加減も1上がった」
「良かったね!体術は体の動かし方に関係するスキルだから、体を動かすスキルと相性がいいはずだよ!」

体を動かす...縮地とか?

「じゃあ次は武闘スキルについてだよ!」
「武闘スキル?」

そんなのステータスにないんだけど?

「うん、ステータスではそれぞれの武器の武術スキルに統合されてるはずだよ。今から教えるのは私が使える刀の武闘スキルね」

なるほど。それぞれの武器にそれぞれの武闘スキルがあるのね。

武闘スキル...やってみると、ちょっと痛い。精神的に。なんでかって言うと、普通のスキルと違って、武闘スキルは技のようなものだから、その技名というか、スキル名を口に出して言わないといけないのだ。痛い。

「ほら、そんな恥ずかしがらないでよ」
「だってぇー...」
「だってじゃない!ちゃんとやる!」

...なんか翡翠が厳しくなった。同じ刀だからとか?

その後羞恥心を取り去り、翡翠から合格を貰った。

「あとは魔法だね」
「うん。ミシャちゃんとの模擬戦もあるし、ちゃんと手加減できるようにならないとね」

約束を破るようで申し訳ないけど、それはミシャちゃんの為でもあるのだ。下手したら結界ごと破壊しちゃうかもしれない。

「私は魔法が使えないから、こればっかりは教えられないよ...ごめんね」
「全然大丈夫だよ!むしろここまでのこと、教えてくれてありがと!」
「うん!主のためなら何時でも教えるね!」

よしよしと翡翠の頭を撫でて、私は魔法を使う準備を始めた。

「まず的を土魔法で作って...それに結界を張って...よし!」

なんかアンクルを外した影響なのか、いつもより魔法が使いやすい気がした。

「うーん...ますは風からかな」

火属性とかより被害が少ないと思ったからね。

「エアバレット」

魔力をいつも通り込めて...

ドガァァァァァァァァァァン!!

「...やりすぎた...」

結界を張っていたはずの的がした。これは...

「...主、アンクルつけてる時の感覚でやったらそうなるよ...」
「あ...」

そっか...アンクルをつけてる時は、込める魔力量が10倍くらい必要だったから、今外してる状態でやったら10倍の威力になるんだ...。

「...がんばろ」

また的を作り直して、再度挑戦。込める量を10分の1にして...

ドガァァァァァァァァン!!

「...あれ?」

おっかしいなぁー...確かに10分の1にしたんだけど。

「主...魔法行使力大幅強化持ってたよね...」
「そういえばそんな祝福ギフト貰ってたね...どれくらい強化されるのか知ってる?」
「確か...10倍?」

...はい、100分の1にしましょ。

ポフンッ

「あ、やっと出来た...」

的は土の塊なので、エアバレットでは壊すことはできないのだ...普通は。

「やったね!主!」
「うん!はぁー...これだけで疲れちゃったよ」
「だいぶ特訓したしね。今何時くらいなんだろ?」
「あ!」

私は急いでログハウスに戻った。

「あー良かった。上手く炊けてるみたい!」
「主、それを確認するためにそんな急いだの?」

それも確かにある。けど、このログハウスには時計があるのだ。今何時なのかを確認するためでもあった。

「今何時かを確認するためでもあったよ」

ログハウスの時計は午後4時を指していた。

「まだ時間あるし、食べてみる?」
「うん!」

でもどうやって食べようかな...そのままでもいいけど、どうせならタラコとか欲しいよねぇ。あー、ギルディアで魚探しとけば良かった...

「どうしたの?なんか落ち込んでるけど」
「うん...ギルディアで魚買っとけばよかったなぁ~って」
「なら今から行けば?」
「今からって...転移でってこと?」
「そうそう」

転移か...実はあのエルザの本にやり方が載ってたりしたんだけど、今はやりたくないかなぁー。

「うーん、今からは行きたくないかな...お味噌あるし、焼きおにぎりしよ!」
「ヤキオニギリ?」

アッツアツのご飯を3角に握って、表面にお味噌を塗る。このキッチンにはなんとグリルまであったので、そこで焼く。

しばらくして、お味噌の焦げるいい匂いがしてきた。

「なんか変な匂いがする。でも美味しそう!」

食べなくてもいいのに、味覚や嗅覚はあるのかな?

「出来たよー!」
「わーい!」

アッツアツに焼きあがった味噌焼きおにぎりを皿に乗せ、テーブルに運ぶ。

「いただきます!」
「うん?い、いただきます?」

そういえば、このいただきますっていう文化はこっちにないんだよね。

「うーん!これこれ!」

ほわぁ...久しぶりの味だ...でも少し粘り気が少ないから、ちょっと違うかな。

「主!これ、美味しい!!」

やっぱり味覚はあるみたいだね。気に入ったみたい。

「ふふふっ。ありがと。まだまだレパートリーはあるからね」
「楽しみ!!」

これは相当気に入ったね。

「っと、そろそろ帰らないとね」

時計を見ると5時前になっていた。門が閉まるのが5時なので、かなり急がないといけない。

「不味い!翡翠早く戻って!」
「あ、う、うん。分かった!」

刀に戻った翡翠をアイテムボックスに収納して、アンクルを付けて、空間から出る。ドアを消して結界を解除。身体強化で一気に門まで向かった。

門に着くと、門番の人が門を閉めるところだった。

「待ってください!!」
「お、ギリギリだな」

そう言って苦笑しながらも通してくれた。

「今度はちゃんと余裕をもって帰ってくるんだぞ?」
「はい...すいません。ありがとうございました」

屋敷に戻ると、気配で玄関にリーナがいることが分かった。

...絶対怒られる。

「た、ただいまぁ...」
「おかえりなさい。フィリアちゃん」

ニッコリと笑って迎えてくれたけど、目が笑ってない...

「どこまでいってたのかなぁ?」
「...ちょっとそこまで」
「ちょっとじゃないでしょ?!こんな時間まで出かけて!」
「うっ!...ごめんなさい...」

だってちょっと楽しかったんだもん。

「はぁ...とりあえずお風呂に入ってきなさい。お・は・な・しは後で聞くわ」
「は、はぁい...」

私は逃げるようにしてお風呂に向かったのだった...





しおりを挟む
感想 166

あなたにおすすめの小説

転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~

ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。 異世界転生しちゃいました。 そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど チート無いみたいだけど? おばあちゃんよく分かんないわぁ。 頭は老人 体は子供 乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。 当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。 訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。 おばあちゃん奮闘記です。 果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか? [第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。 第二章 学園編 始まりました。 いよいよゲームスタートです! [1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。 話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。 おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので) 初投稿です 不慣れですが宜しくお願いします。 最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。 申し訳ございません。 少しづつ修正して纏めていこうと思います。

公爵家次男はちょっと変わりモノ? ~ここは乙女ゲームの世界だから、デブなら婚約破棄されると思っていました~

松原 透
ファンタジー
異世界に転生した俺は、婚約破棄をされるため誰も成し得なかったデブに進化する。 なぜそんな事になったのか……目が覚めると、ローバン公爵家次男のアレスという少年の姿に変わっていた。 生まれ変わったことで、異世界を満喫していた俺は冒険者に憧れる。訓練中に、魔獣に襲われていたミーアを助けることになったが……。 しかし俺は、失敗をしてしまう。責任を取らされる形で、ミーアを婚約者として迎え入れることになった。その婚約者に奇妙な違和感を感じていた。 二人である場所へと行ったことで、この異世界が乙女ゲームだったことを理解した。 婚約破棄されるためのデブとなり、陰ながらミーアを守るため奮闘する日々が始まる……はずだった。 カクヨム様 小説家になろう様でも掲載してます。

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中

四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

出来損ないと呼ばれた伯爵令嬢は出来損ないを望む

家具屋ふふみに
ファンタジー
 この世界には魔法が存在する。  そして生まれ持つ適性がある属性しか使えない。  その属性は主に6つ。  火・水・風・土・雷・そして……無。    クーリアは伯爵令嬢として生まれた。  貴族は生まれながらに魔力、そして属性の適性が多いとされている。  そんな中で、クーリアは無属性の適性しかなかった。    無属性しか扱えない者は『白』と呼ばれる。  その呼び名は貴族にとって屈辱でしかない。      だからクーリアは出来損ないと呼ばれた。    そして彼女はその通りの出来損ない……ではなかった。    これは彼女の本気を引き出したい彼女の周りの人達と、絶対に本気を出したくない彼女との攻防を描いた、そんな物語。  そしてクーリアは、自身に隠された秘密を知る……そんなお話。 設定揺らぎまくりで安定しないかもしれませんが、そういうものだと納得してくださいm(_ _)m ※←このマークがある話は大体一人称。

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人
ファンタジー
 僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。  実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。  そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。  なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!  そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。  だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。  どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。  一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!  僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!  それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?  待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

処理中です...