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第二十四章 油断
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「やめて! 離して!」
ハイオークは手足をばたつかせるミュゼットを自分の顔の前にもっていき、全身を舐め回すように観察したあと、重低音なボイスで言った。
「……ヨクミレバ、ウツクシイムスメダ」
「ハァ!? “よく見れば”ってどういうこと!?」
ミュゼットがこの期に及んでアホみたいな抗議をする。
だがハイオークはもちろんそれを黙殺し、ミュゼットを握った手とは反対の手で、彼女の着ているシャツを器用につまんだ。
そしていきなり――「ビリリッ」と、それを下着ごと引きちぎってしまったのだ。
「キャー、エッチ!」
服が破れ上半身ほぼ裸になったミュゼットは、慌てて両手でその薄い胸を隠す。
「な、なにすんのさ! この変態オーク!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ミュゼットの絶体絶命のピンチを見て、男爵が飛び上がって絶叫した。
「ヤダヤダヤダヤダ! ちょっとあのハイオーク、鼻息荒いわよ! ――ももも、もしかしてもしかしたら、あの子をヤる気なの!? あり得ない――絶対にありえないわ!! だってだって、あんなデカいのがデカいのでナニをしてナニされたら、あの子壊れちゃうわよ――!!」
「男爵っ――!!」
と、そこでリナの怒声が飛んだ。
リナは男爵の胸ぐらをつかむと、思いっきり「バチーン」とビンタをかましたのだった。
「ちょ、ちょっとリナ!! 何すんのよ! 痛いじゃない!!」
男爵が頬を抑えわめくが、リナはそれを上回る剣幕で怒鳴った。
「この非常時にいったい何言ってんですかっ!! 私はその手の下品な冗談が一番嫌いなんです!!」
持ち前の潔癖症的な正義感を発揮するリナ。
が、男爵は懸命に取り繕って叫んだ。
「ご、ゴカイよ! 誤解! ほら、アンタもあのスケベハイオークを御覧なさい!」
男爵の言う通りだった。
ハイオークはミュゼットの上着に続いて、ショートパンツに手をかけようとしているのだ。
もちろん脱がすか、破くかしてミュゼットを裸にしたいのだろう。
「ダメ――!! ここだけはダメ――!!」
今度ばかりはミュゼットもパンツを手で押さえ死にもの狂いで抵抗する。
ハイオークもさすがに手を焼き、簡単には目的を果たせない。
しかしその息はますます荒くなり、口から垂れたヨダレがミュゼットの体にボタボタかかってしまった。
ハイオークは手足をばたつかせるミュゼットを自分の顔の前にもっていき、全身を舐め回すように観察したあと、重低音なボイスで言った。
「……ヨクミレバ、ウツクシイムスメダ」
「ハァ!? “よく見れば”ってどういうこと!?」
ミュゼットがこの期に及んでアホみたいな抗議をする。
だがハイオークはもちろんそれを黙殺し、ミュゼットを握った手とは反対の手で、彼女の着ているシャツを器用につまんだ。
そしていきなり――「ビリリッ」と、それを下着ごと引きちぎってしまったのだ。
「キャー、エッチ!」
服が破れ上半身ほぼ裸になったミュゼットは、慌てて両手でその薄い胸を隠す。
「な、なにすんのさ! この変態オーク!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ミュゼットの絶体絶命のピンチを見て、男爵が飛び上がって絶叫した。
「ヤダヤダヤダヤダ! ちょっとあのハイオーク、鼻息荒いわよ! ――ももも、もしかしてもしかしたら、あの子をヤる気なの!? あり得ない――絶対にありえないわ!! だってだって、あんなデカいのがデカいのでナニをしてナニされたら、あの子壊れちゃうわよ――!!」
「男爵っ――!!」
と、そこでリナの怒声が飛んだ。
リナは男爵の胸ぐらをつかむと、思いっきり「バチーン」とビンタをかましたのだった。
「ちょ、ちょっとリナ!! 何すんのよ! 痛いじゃない!!」
男爵が頬を抑えわめくが、リナはそれを上回る剣幕で怒鳴った。
「この非常時にいったい何言ってんですかっ!! 私はその手の下品な冗談が一番嫌いなんです!!」
持ち前の潔癖症的な正義感を発揮するリナ。
が、男爵は懸命に取り繕って叫んだ。
「ご、ゴカイよ! 誤解! ほら、アンタもあのスケベハイオークを御覧なさい!」
男爵の言う通りだった。
ハイオークはミュゼットの上着に続いて、ショートパンツに手をかけようとしているのだ。
もちろん脱がすか、破くかしてミュゼットを裸にしたいのだろう。
「ダメ――!! ここだけはダメ――!!」
今度ばかりはミュゼットもパンツを手で押さえ死にもの狂いで抵抗する。
ハイオークもさすがに手を焼き、簡単には目的を果たせない。
しかしその息はますます荒くなり、口から垂れたヨダレがミュゼットの体にボタボタかかってしまった。
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