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第二十二章 無敵形態
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リューゴたちは全員大きな鬨の声を上げながら、霧の中を一直線に突き走ってゆく。
それらはすべて、敵の注意を引くための意図的な行動なのだ。
ここまでやれば、五里霧中状態のイーザ騎兵やコボルトも、何者かが集団となって突撃してくることだけは感知できたはず。
さあ肝心なのはここから!
と、息を飲んで見守っていると――
敵集団と衝突する寸前。
まず先頭のリューゴが、続いて竜騎士たちが急遽馬をターンさせ、見事に進路を右に大きく変えた。
それはまさに絶妙なタイミングとしか言いようになかった。
もしこれが並みの能力の騎士だったら、そのままの勢いで敵に突っ込み、大乱戦が始まってしまっていただろう。
さすがは王の騎士団。
ロードラント王国随一の竜騎士団だけのことはある。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
一方、このリューゴたちの謎の行動には、イーザ騎兵もコボルト兵もさぞや驚いたに違いない。
なにしろ霧に乗じて急襲してきた何者かが、刃を交える前ことなく、いきなりターンして逃げ出してしまったのだから。
果たして敵は激しく戸惑い、かといって霧の中どうすることもできず、動きがピタリと止まってしまう。
それからしばし間が空き――
意外な現象が起こった。
1500のイーザ騎兵とコボルト兵が雪崩を打つように、逃げるリューゴたち王の騎士団を、一斉に追いかけ始めたのだ。
視界は当然霧で遮られているため、彼らはリューゴたちが発する鬨の声と、『無敵形態』の黄金の光を追って進むしかない。
それらはすべて、敵の注意を引くための意図的な行動なのだ。
ここまでやれば、五里霧中状態のイーザ騎兵やコボルトも、何者かが集団となって突撃してくることだけは感知できたはず。
さあ肝心なのはここから!
と、息を飲んで見守っていると――
敵集団と衝突する寸前。
まず先頭のリューゴが、続いて竜騎士たちが急遽馬をターンさせ、見事に進路を右に大きく変えた。
それはまさに絶妙なタイミングとしか言いようになかった。
もしこれが並みの能力の騎士だったら、そのままの勢いで敵に突っ込み、大乱戦が始まってしまっていただろう。
さすがは王の騎士団。
ロードラント王国随一の竜騎士団だけのことはある。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
一方、このリューゴたちの謎の行動には、イーザ騎兵もコボルト兵もさぞや驚いたに違いない。
なにしろ霧に乗じて急襲してきた何者かが、刃を交える前ことなく、いきなりターンして逃げ出してしまったのだから。
果たして敵は激しく戸惑い、かといって霧の中どうすることもできず、動きがピタリと止まってしまう。
それからしばし間が空き――
意外な現象が起こった。
1500のイーザ騎兵とコボルト兵が雪崩を打つように、逃げるリューゴたち王の騎士団を、一斉に追いかけ始めたのだ。
視界は当然霧で遮られているため、彼らはリューゴたちが発する鬨の声と、『無敵形態』の黄金の光を追って進むしかない。
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