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第二十一章 最強の竜騎士 その名は……
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なぜ?
どーして?
よりによってここに佐々木龍吾が……。
僕はガックリときてその場にヘナヘナとその場座り込み――そして思い出した。
“リューゴ”の名は昨日の段階ですでに、アリスとリナの会話の中で確かに耳にしていたことを。
そう、あれは女騎士ティルファの報告により、先行するロードラント軍が全滅したことを知った時だった。
リナは“リューゴ”が無事かどうか、しきりに心配してアリスに質問していたではないか。
その時不安を感じた僕は、無理やりリューゴのことを頭から抹消したわけだが、まさか今になって本人が目の前に現れるとは……。
しかもレベルの高そうな竜騎士となって……。
最悪だ。
異世界に来て以来の最低最悪の気分だ。
だが、そんな死にたい気分の僕に追い打ちを変えるように、リナの黄色い声が辺りに響いたのだった。
「リューゴ様!! ご無事でしたか!!」
うわっ、と思いリナの方を振り向く。
するとリナの瞳の中にはくっきりハートのマークが浮かんでいた。
これじゃあ、まるで少女漫画か乙女ゲーの1シーンを見ているかのようだ。
リナはもう僕たちのことなんか目に入らない。
リューゴの元へいそいそ駆け寄っていく。
「これはリナ殿!」
と、リューゴの端整な顔に愛しそうな笑みが浮かんだ。
「リナ殿こそよくぞご無事で。アリス様とリナ殿、お二人のことは私もたいへんご心配申し上げておりました。――しかしその目とその髪の色は?」
「それが――」
リナは伏し目がちに答えた。
「こちらにもいろいろなことがありまして、かねてからの手はず通り私はアリス様の代わりを務めていたのです」
「そうでしたか……」
リューゴは胸に詰まるような、苦しそうな声で言った。
「リナ殿もさぞや危険な目にあわれたことでしょう」
「いいえ、リューゴ様が負われている責務に比べらたら、私なんてぜんぜんです!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
僕は少し離れた場所から、ポカーンとしてそのやり取りを眺めていた。
リューゴとリナ――
この二人、やっぱりこっちの世界でも恋人同士なのか?
いや、もっと下品な言い方をすればそういった関係――つまりデキてるのか?
……たぶんそうだろうな。
抱き合いこそしないが、二人はそんな雰囲気をぷんぷん匂わせている。
クソッ!!
柄にもなく、思わず悪態をついてしまう。
異世界まで来て何でこんな惨めな思いをしなきゃならないんだ!!
寝取られ属性など自分にはないぞ!!
どーして?
よりによってここに佐々木龍吾が……。
僕はガックリときてその場にヘナヘナとその場座り込み――そして思い出した。
“リューゴ”の名は昨日の段階ですでに、アリスとリナの会話の中で確かに耳にしていたことを。
そう、あれは女騎士ティルファの報告により、先行するロードラント軍が全滅したことを知った時だった。
リナは“リューゴ”が無事かどうか、しきりに心配してアリスに質問していたではないか。
その時不安を感じた僕は、無理やりリューゴのことを頭から抹消したわけだが、まさか今になって本人が目の前に現れるとは……。
しかもレベルの高そうな竜騎士となって……。
最悪だ。
異世界に来て以来の最低最悪の気分だ。
だが、そんな死にたい気分の僕に追い打ちを変えるように、リナの黄色い声が辺りに響いたのだった。
「リューゴ様!! ご無事でしたか!!」
うわっ、と思いリナの方を振り向く。
するとリナの瞳の中にはくっきりハートのマークが浮かんでいた。
これじゃあ、まるで少女漫画か乙女ゲーの1シーンを見ているかのようだ。
リナはもう僕たちのことなんか目に入らない。
リューゴの元へいそいそ駆け寄っていく。
「これはリナ殿!」
と、リューゴの端整な顔に愛しそうな笑みが浮かんだ。
「リナ殿こそよくぞご無事で。アリス様とリナ殿、お二人のことは私もたいへんご心配申し上げておりました。――しかしその目とその髪の色は?」
「それが――」
リナは伏し目がちに答えた。
「こちらにもいろいろなことがありまして、かねてからの手はず通り私はアリス様の代わりを務めていたのです」
「そうでしたか……」
リューゴは胸に詰まるような、苦しそうな声で言った。
「リナ殿もさぞや危険な目にあわれたことでしょう」
「いいえ、リューゴ様が負われている責務に比べらたら、私なんてぜんぜんです!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
僕は少し離れた場所から、ポカーンとしてそのやり取りを眺めていた。
リューゴとリナ――
この二人、やっぱりこっちの世界でも恋人同士なのか?
いや、もっと下品な言い方をすればそういった関係――つまりデキてるのか?
……たぶんそうだろうな。
抱き合いこそしないが、二人はそんな雰囲気をぷんぷん匂わせている。
クソッ!!
柄にもなく、思わず悪態をついてしまう。
異世界まで来て何でこんな惨めな思いをしなきゃならないんだ!!
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