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第七章 死闘
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「慣れない二人乗りで、大丈夫ですか? リナ様」
馬に乗ったエリックがこちらにやってきた。
作戦にリナを巻き込んでしまった負い目を感じているのか、かなり心配そうな顔をしている。
「はい、問題ありません」
リナは無理に笑うが、声は緊張で硬い。
「そうですか。でも、くれぐれもお気を付けを。リナ様になにかあったらアリス王女が許しちゃくれないでしょうから。――じゃあユウト、もう一度作戦の手順を確認しておくぜ」
エリックが急きょ立てた作戦はこうだ。
まず同行する竜騎士は四十騎。これはエリックが貸して欲しいと頼んだ数より十騎多い。
その分、ロードラント軍の円陣の守りは手薄になる。
が、ハイオークを倒すための兵力は少しでも多い方がよい、というアリスの判断だ。
四十騎の竜騎士は出撃後、西にいるハイオークを目指し一直線に馬を走らせ、僕とリナ、そしてエリックはそのすぐ後を付いていく。
その間、雑魚は徹底的に無視し、邪魔してくる敵のみを排除する。
ハイオークの元に到着したら、竜騎士がまず牽制攻撃を仕かける。
敵の注意がうまく逸れたら、僕が『リープ』を唱え、エリックをハイオークの頭付近に跳ばし『オーク殺し』で脳天に一撃を加える。
ハイオークが倒れたのを確認したら、アリス護衛軍は陣形を円錐型に変え、一斉突撃を開始。
動揺しているであろうコボルト兵を蹴散らし、僕たちと合流した後、最終的に包囲網を突破する。
その後は追ってくる敵を避けつつ、近くの街道まで急いで移動、コノート城へ撤退する。
――というものだった。
単純かつ極めて危険な作戦だが、中でも特に問題なのは、ハイオークの強さがまったく未知数なところにある。
果たしてハイオークは、生身の人間がまともに戦って、渡り合えるような相手なのか?
それは、ここにいる誰にも分からないことだった。
馬に乗ったエリックがこちらにやってきた。
作戦にリナを巻き込んでしまった負い目を感じているのか、かなり心配そうな顔をしている。
「はい、問題ありません」
リナは無理に笑うが、声は緊張で硬い。
「そうですか。でも、くれぐれもお気を付けを。リナ様になにかあったらアリス王女が許しちゃくれないでしょうから。――じゃあユウト、もう一度作戦の手順を確認しておくぜ」
エリックが急きょ立てた作戦はこうだ。
まず同行する竜騎士は四十騎。これはエリックが貸して欲しいと頼んだ数より十騎多い。
その分、ロードラント軍の円陣の守りは手薄になる。
が、ハイオークを倒すための兵力は少しでも多い方がよい、というアリスの判断だ。
四十騎の竜騎士は出撃後、西にいるハイオークを目指し一直線に馬を走らせ、僕とリナ、そしてエリックはそのすぐ後を付いていく。
その間、雑魚は徹底的に無視し、邪魔してくる敵のみを排除する。
ハイオークの元に到着したら、竜騎士がまず牽制攻撃を仕かける。
敵の注意がうまく逸れたら、僕が『リープ』を唱え、エリックをハイオークの頭付近に跳ばし『オーク殺し』で脳天に一撃を加える。
ハイオークが倒れたのを確認したら、アリス護衛軍は陣形を円錐型に変え、一斉突撃を開始。
動揺しているであろうコボルト兵を蹴散らし、僕たちと合流した後、最終的に包囲網を突破する。
その後は追ってくる敵を避けつつ、近くの街道まで急いで移動、コノート城へ撤退する。
――というものだった。
単純かつ極めて危険な作戦だが、中でも特に問題なのは、ハイオークの強さがまったく未知数なところにある。
果たしてハイオークは、生身の人間がまともに戦って、渡り合えるような相手なのか?
それは、ここにいる誰にも分からないことだった。
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