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13 庭園でスタン兄様と叔母様と
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色とりどりの花が咲き誇る庭園で、スタン兄様との幸せなお茶会も終わりに近づいた時でしょうか。
「改めてスタン、マリナ婚約おめでとう」
侍従に聞いて来たのよ、と叔母様が合流なされました。
「叔母様、ありがとうございます」
「母上、ありがとうございます。でもご機嫌なのはそれだけではないでしょう?」
とても楽しげに上機嫌な叔母様は話したくて仕方がない様子です。
侍女にお茶を入れて貰いながら先程の出来事を教えて頂きました。
「陛下達と話をしていた所に、アークアラ公爵が乱入してきたのよね。もう顔から汗を流し余裕一つない状態で怒鳴ってこられたの。王妃の居場所を聞いて来たら私や陛下、宰相が同席していたものだから狼狽されて滑稽だったわ」
私とスタン兄様に会った後ロンドリオ殿下を探しても見つからず、王妃を訪ねた様です。
大体ロンドリオ殿下が王城にいるか不明ですのにご苦労な事ですわ。
「私達が行方を知らない事を言うと『騎士団の不手際だ』と大騒ぎなさるのよ。ご自分が過去仰った事はなかった事にしているのかしらね」
本来、定められた『王城の出入り時の記帳の有無』をよく抜け出すロンドリオ殿下が嫌がられて、必要なし。と強硬なさった方ですもの。
「マリナはロンドリオ殿下の居場所を知らないのよね」
「えぇ、叔母様。婚約破棄が決定した時点で陰からの護衛は解きました。私がする事ではないですもの」
優秀な護衛には他に任務を与えましたわ。無駄遣いはよくありませんもの。
「アークアラ公爵から護衛は付けていなかったのかしら?」
「以前は……付けてすぐにロンドリオ殿下が解任されました。その後陰ながら付けらたのですが三年位で見なくなった、と報告を受けておりますわ」
ロンドリオ殿下と騎士団は仲が悪いのです。
護衛は振り回され、アークアラ公爵が出しゃばりました。
公爵が責任をもって対処する事となり、なし崩し的に騎士団から護衛は付けない、と決まりました。
この国が平和でよかったですわ。
私が付けていたのは飛び火しない為ですわ。
問題が起こると対処しなければなりませんでしたから。
「母上、もうその様な話は良いではないですか。今は私の婚約者なのですよ」
「ふふふ、そうね。ではお邪魔だったみたいですし、早々に立ち去りましょう」
「スタン兄様、叔母様にも意見を聞いてみましょうよ」
私達は庭園に来てから相談していた内容を叔母様に話しました。
そう、結婚式の日時の相談です。
式に人気の日というのがあります。そういう日は早めに押さえておかなければなりません。
特に高位になればなるほど下々に影響をあたえてしまいますから。
特に三か月後は国で一番結婚式が多い日なのです。
初代王が婚姻と戴冠式を行った日で、この日に結婚した者は幸せに成れると言われて祝日となっています。
三年前にはアンクリー兄様の立太子式典と結婚式もありました。
私達は一年後の本日か、一年三か月後の祝日にするかで悩んでいたのです。
「そういえば、ロンドリオ殿下は三か月後に挙式するのですって、昨日仰っていたわ」
「凄く急なのですね、まさか祝日ではないですわよね」
私の何気なく言った発言にお互い顔を見合わせました。
私もですが、この日は王族の方も予定は詰まっています。
既に一年前から決まっている式があり、今からお断りは出来ません。
普通の考えでしたら、急に決まった婚姻では祝日は外します。式場は取れませんし、参列者が集まりませんもの。
「まさかね」
「流石にそれは……」
「でもあの人達に常識が備わっているかしら?」
「改めてスタン、マリナ婚約おめでとう」
侍従に聞いて来たのよ、と叔母様が合流なされました。
「叔母様、ありがとうございます」
「母上、ありがとうございます。でもご機嫌なのはそれだけではないでしょう?」
とても楽しげに上機嫌な叔母様は話したくて仕方がない様子です。
侍女にお茶を入れて貰いながら先程の出来事を教えて頂きました。
「陛下達と話をしていた所に、アークアラ公爵が乱入してきたのよね。もう顔から汗を流し余裕一つない状態で怒鳴ってこられたの。王妃の居場所を聞いて来たら私や陛下、宰相が同席していたものだから狼狽されて滑稽だったわ」
私とスタン兄様に会った後ロンドリオ殿下を探しても見つからず、王妃を訪ねた様です。
大体ロンドリオ殿下が王城にいるか不明ですのにご苦労な事ですわ。
「私達が行方を知らない事を言うと『騎士団の不手際だ』と大騒ぎなさるのよ。ご自分が過去仰った事はなかった事にしているのかしらね」
本来、定められた『王城の出入り時の記帳の有無』をよく抜け出すロンドリオ殿下が嫌がられて、必要なし。と強硬なさった方ですもの。
「マリナはロンドリオ殿下の居場所を知らないのよね」
「えぇ、叔母様。婚約破棄が決定した時点で陰からの護衛は解きました。私がする事ではないですもの」
優秀な護衛には他に任務を与えましたわ。無駄遣いはよくありませんもの。
「アークアラ公爵から護衛は付けていなかったのかしら?」
「以前は……付けてすぐにロンドリオ殿下が解任されました。その後陰ながら付けらたのですが三年位で見なくなった、と報告を受けておりますわ」
ロンドリオ殿下と騎士団は仲が悪いのです。
護衛は振り回され、アークアラ公爵が出しゃばりました。
公爵が責任をもって対処する事となり、なし崩し的に騎士団から護衛は付けない、と決まりました。
この国が平和でよかったですわ。
私が付けていたのは飛び火しない為ですわ。
問題が起こると対処しなければなりませんでしたから。
「母上、もうその様な話は良いではないですか。今は私の婚約者なのですよ」
「ふふふ、そうね。ではお邪魔だったみたいですし、早々に立ち去りましょう」
「スタン兄様、叔母様にも意見を聞いてみましょうよ」
私達は庭園に来てから相談していた内容を叔母様に話しました。
そう、結婚式の日時の相談です。
式に人気の日というのがあります。そういう日は早めに押さえておかなければなりません。
特に高位になればなるほど下々に影響をあたえてしまいますから。
特に三か月後は国で一番結婚式が多い日なのです。
初代王が婚姻と戴冠式を行った日で、この日に結婚した者は幸せに成れると言われて祝日となっています。
三年前にはアンクリー兄様の立太子式典と結婚式もありました。
私達は一年後の本日か、一年三か月後の祝日にするかで悩んでいたのです。
「そういえば、ロンドリオ殿下は三か月後に挙式するのですって、昨日仰っていたわ」
「凄く急なのですね、まさか祝日ではないですわよね」
私の何気なく言った発言にお互い顔を見合わせました。
私もですが、この日は王族の方も予定は詰まっています。
既に一年前から決まっている式があり、今からお断りは出来ません。
普通の考えでしたら、急に決まった婚姻では祝日は外します。式場は取れませんし、参列者が集まりませんもの。
「まさかね」
「流石にそれは……」
「でもあの人達に常識が備わっているかしら?」
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