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「それはなあに?」
女の子はお姉様の持って来た物を指して言いました。
キラキラしてとても綺麗な箱です。でも妖精たちは箱の底の方を漂うばかりであまり寄り付きません。
「これは宝石箱よ。大切な物を入れるのよ」
お母様が立ち上がり、違う宝石箱を持ってきました。こちらには箱の周りにびっしりと妖精たちがいます。
女の子には違いがわかりません。
「この中にはね、お父様からいただいた宝石が入っているのよ」
お母様が宝石箱を開けると吸い寄せられる様に妖精たちが箱に入っていきました。
「こちらは王子様にいただいた物が入っているの。どうすればいいのかお母様に相談したくて持ってきたのよ」
お姉様も宝石箱を開けてくれました。中の物はキラキラしていてお母様の物と似ているのに妖精たちは動きません。
「今度王妃様へご挨拶に行くので、その時にお返ししておきましょう」
お姉様はほっとした顔をした後、あわてて箱の底の方へ手を入れました。
小さな木の欠けらを取り出すと大切そうに握りしめます。
お姉様が持って来た箱には妖精たちが全く近づかなくなりました。
『うっとりだよね』
『すてきだよね』
『きらきらだよね』
『『『あまーい味がするよね』』』
お母様の宝石箱で楽しげに踊る妖精たちがいます。
『あまずっぱいね』
お姉様の手にもなぜだか妖精たちが漂い遊びだしました。
女の子はお姉様の持って来た物を指して言いました。
キラキラしてとても綺麗な箱です。でも妖精たちは箱の底の方を漂うばかりであまり寄り付きません。
「これは宝石箱よ。大切な物を入れるのよ」
お母様が立ち上がり、違う宝石箱を持ってきました。こちらには箱の周りにびっしりと妖精たちがいます。
女の子には違いがわかりません。
「この中にはね、お父様からいただいた宝石が入っているのよ」
お母様が宝石箱を開けると吸い寄せられる様に妖精たちが箱に入っていきました。
「こちらは王子様にいただいた物が入っているの。どうすればいいのかお母様に相談したくて持ってきたのよ」
お姉様も宝石箱を開けてくれました。中の物はキラキラしていてお母様の物と似ているのに妖精たちは動きません。
「今度王妃様へご挨拶に行くので、その時にお返ししておきましょう」
お姉様はほっとした顔をした後、あわてて箱の底の方へ手を入れました。
小さな木の欠けらを取り出すと大切そうに握りしめます。
お姉様が持って来た箱には妖精たちが全く近づかなくなりました。
『うっとりだよね』
『すてきだよね』
『きらきらだよね』
『『『あまーい味がするよね』』』
お母様の宝石箱で楽しげに踊る妖精たちがいます。
『あまずっぱいね』
お姉様の手にもなぜだか妖精たちが漂い遊びだしました。
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