【完結】真実の愛はおいしいですか?

ゆうぎり

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「城へ行って手続きをしてくる」

翌日お父様は朝早くから出かけていきました。

お姉様はまだふとした時に涙が零れてしまう様でお母様からは「そっとしておきましょう」と女の子に言っていました。


お母様はとても張り切っています。

「領地へ戻る準備を始めますよ。お屋敷の物はほとんど持って行きますから荷造りしましょう」

お引越しというのは大変なようです。

女の子も「お手伝いがんばるの」と元気いっぱいでした。でも女の子が手伝えることなどほとんどありません。

「お手伝いが必要な時に呼びますからね。それまでお庭で遊んでいなさい」

お母様に言われて女の子はお庭に出されてしまいます。

「お手伝いできるのに……」

女の子はお庭遊びが大好きですが、自分からお庭に行くのと、人に言われて行くのでは全く違うようです。
ちょっとほほを膨らませご機嫌ななめです。
でも妖精たちが女の子に群がるとそんなことも忘れてしまったのか、楽しげに遊びだしました。


『たのしいね』
『たのしい味だね』
『げんきだね』
『げんきな味がするね』
『すてきだね』
『『『すてきな味だね』』』


本当にたくさんの妖精たちが女の子と遊びました。

いつもより遊び疲れてしまった女の子は普段より妖精たちが多いことに気づいていたでしょうか?


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