3 / 42
3
しおりを挟む
ある時、お屋敷に領地から手紙が送られて来ました。
お父様はその手紙を読みため息をつきました。
「今年もどうやら作物の育ちが良くないらしい。一度見に帰って欲しいと願われた」
「年々悪くなる一方ですもの。何とか領地に戻れれば良いのですが、陛下がお許し下さいませんもの」
お母様も困っています。
女の子はお屋敷から出た事がないので、領地と言われてもわかりません。
「ごめんなさい、私のせいですね」
お姉様が謝りました。
お姉様が王子様の婚約者として、家族で都に来た際にお父様とお母様がお城のお手伝いをしました。とても優秀だったので王様が手放してくれなくなったそうです。
色々家族で話し合いますが、女の子にはみんなのお話は難しくて理解出来ません。
でも、その手紙にくっついていた妖精たちはとてもとても小さくて弱々しかったので気になりました。
女の子が手招きすると弱々しい妖精たちは小さな女の子の手のひらに収まり、コロコロと転げまわり、追いかけ合いが始まりました。
『ころころだね』
『やさしいね』
『あたたかいね』
『『『元気な味がするね』』』
家族の話し合いが終わる頃には弱々しかった妖精たちも少し大きくなって、お屋敷を飛び回れるようになっていました。
お父様はその手紙を読みため息をつきました。
「今年もどうやら作物の育ちが良くないらしい。一度見に帰って欲しいと願われた」
「年々悪くなる一方ですもの。何とか領地に戻れれば良いのですが、陛下がお許し下さいませんもの」
お母様も困っています。
女の子はお屋敷から出た事がないので、領地と言われてもわかりません。
「ごめんなさい、私のせいですね」
お姉様が謝りました。
お姉様が王子様の婚約者として、家族で都に来た際にお父様とお母様がお城のお手伝いをしました。とても優秀だったので王様が手放してくれなくなったそうです。
色々家族で話し合いますが、女の子にはみんなのお話は難しくて理解出来ません。
でも、その手紙にくっついていた妖精たちはとてもとても小さくて弱々しかったので気になりました。
女の子が手招きすると弱々しい妖精たちは小さな女の子の手のひらに収まり、コロコロと転げまわり、追いかけ合いが始まりました。
『ころころだね』
『やさしいね』
『あたたかいね』
『『『元気な味がするね』』』
家族の話し合いが終わる頃には弱々しかった妖精たちも少し大きくなって、お屋敷を飛び回れるようになっていました。
7
お気に入りに追加
208
あなたにおすすめの小説
侯爵令嬢リリアンは(自称)悪役令嬢である事に気付いていないw
さこの
恋愛
「喜べリリアン! 第一王子の婚約者候補におまえが挙がったぞ!」
ある日お兄様とサロンでお茶をしていたらお父様が突撃して来た。
「良かったな! お前はフレデリック殿下のことを慕っていただろう?」
いえ! 慕っていません!
このままでは父親と意見の相違があるまま婚約者にされてしまう。
どうしようと考えて出した答えが【悪役令嬢に私はなる!】だった。
しかしリリアンは【悪役令嬢】と言う存在の解釈の仕方が……
*設定は緩いです
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
虐げられるのは嫌なので、モブ令嬢を目指します!
八代奏多
恋愛
伯爵令嬢の私、リリアーナ・クライシスはその過酷さに言葉を失った。
社交界がこんなに酷いものとは思わなかったのだから。
あんな痛々しい姿になるなんて、きっと耐えられない。
だから、虐められないために誰の目にも止まらないようにしようと思う。
ーー誰の目にも止まらなければ虐められないはずだから!
……そう思っていたのに、いつの間にかお友達が増えて、ヒロインみたいになっていた。
こんなはずじゃなかったのに、どうしてこうなったのーー!?
※小説家になろう様・カクヨム様にも投稿しています。
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
悪役令嬢に仕立てあげられて婚約破棄の上に処刑までされて破滅しましたが、時間を巻き戻してやり直し、逆転します。
しろいるか
恋愛
王子との許婚で、幸せを約束されていたセシル。だが、没落した貴族の娘で、侍女として引き取ったシェリーの魔の手により悪役令嬢にさせられ、婚約破棄された上に処刑までされてしまう。悲しみと悔しさの中、セシルは自分自身の行いによって救ってきた魂の結晶、天使によって助け出され、時間を巻き戻してもらう。
次々に襲い掛かるシェリーの策略を切り抜け、セシルは自分の幸せを掴んでいく。そして憎しみに囚われたシェリーは……。
破滅させられた不幸な少女のやり直し短編ストーリー。人を呪わば穴二つ。
【完結】悪役令嬢に転生したけど『相手の悪意が分かる』から死亡エンドは迎えない
七星点灯
恋愛
絶対にハッピーエンドを迎えたい!
かつて心理学者だった私は、気がついたら悪役令嬢に転生していた。
『相手の嘘』に気付けるという前世の記憶を駆使して、張り巡らされる死亡フラグをくぐり抜けるが......
どうやら私は恋愛がド下手らしい。
*この作品は小説家になろう様にも掲載しています
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる