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第一章
お兄様に溺愛されてますわ
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まだまだ赤子の私は殆どベッドの上で過ごしています。この体ではやれる事がないのですわ。はっきり言いますと暇です。
でも夕方になるとお勉強が終わったお兄様が私の部屋へと遊びに来てくれるのです。毎日ですわ。前の人生では赤子の時の記憶が無いのでこんなに来てくれていたのかと感動しています。
「アイラ~!僕の可愛いアイラは今日も元気かな?」
私の自慢のお兄様。ルネ・エバンズ、4歳。頭も良く運動神経も良く見目も最高なのですよ!こんな素晴らしい男性はそうはいないですわ。
乳母が私をベッドから抱き上げました。そしてしゃがみ込みお兄様の身長に合わせて私とご対面させてくれました。
ふふふ、お兄様ったら可愛いですわ!天使です。
「アイラは本当に可愛い!今ね、僕はアイラを守る為に色々なお勉強しているよ?剣術だって魔法だって頑張ってる。だから将来は僕のお嫁さんになってね」
子供の時の
「私、お父様のお嫁さんになるー!」
って女の子がよく言うアレと同じ感じですわね。
お兄様は私など娶らなくても将来モテモテですわよ?現実問題として私達は結婚できませんけれど。
「アイラに触ったり声かけてきたりする奴らは全員、僕が殺すから安心してね。僕はアイラのナイトだもん」
そんな、全員殺さずともよろしいのですよ?悪意を持っていたり下心がある人だけで。
「僕に抱っこさせて?」
お兄様が乳母にせがみます。
「まだお坊ちゃまにはお早いかと思いますが......」
乳母が戸惑ってます。
そうですね、お兄様はまだお体が小さいので私を抱っこすると2人で転んでしまうかと推測されますわ。
無理はお止め下さいませ?
「早く」
ん?今、4歳児と思われないぐらい低い声が聞こえてきましたけれど?
無理はお止め下さいませ?
「死にたいのか?」
ん?4歳児が発するにはちょっと物騒な内容が聞こえてきましたけれど?
無理はお止め下さいませ?
あっ。こらっ!乳母め!まだお兄様には無理ですわぁぁぁ!
ぎゅー。全身全霊で私を抱きしめてきます。ヨロヨロしてますわ!乳母がサポートしようとする手を振り払うけれど素直にサポートされて下さいましぃぃぃ!
きょわぁぁぁ!!!
ほら、一緒にひっくり返りましたわ!
お兄様?頭を打ったのでは⁉︎
乳母がオロオロしてますわよ?可哀想ですわ!
私を抱きしめたまま仰向けに転んだお兄様。守って下さったのですね。でも元々はお兄様のせいなのですけど。
お兄様はニコニコしながらコロリと転がり私をカーペットの上に静かに置きました。そして私の上に覆い被さるとお顔を近づけてきます。
ま!4歳児ですけれどやはり整った美少年ですわ!私自慢の兄で......。
お兄様?お顔が近すぎて鼻息がくすぐったいですわ?あら?鼻息が荒いですわ?もしや打った頭が痛いとかですの⁉︎
誰かぁぁぁ!誰か!今すぐお医者様を呼んでぇぇぇぇ!
「あぐぇ。うぐぐぅ?ぐょぅ!」
幾ら私が叫んでもこんなものですわ!
乳母!何をしているの?お医者様を!
「ふふふ。何か言ってるのかな~?可愛い。いい香りがする。このまま食べちゃいたいな~。アイラは絶対に誰にも渡さないんだから。一生僕のものだよ?」
そう言って頬ずりしてきました。
良かったですわ!頭が痛かったわけではないのですね?
うーん。今世では余りにも家族好き!って気持ちが出過ぎてお兄様に対してボディタッチが多すぎたかしら?なんだか前の人生より溺愛度が高いような?
いえ、前の溺愛と種類が違うような?いや、いや、気のせいですわね?まだ私の頭が赤子バージョンなのできちんとした見極めが出来ていないのですわ。
更にお兄様がグイグイ迫ってきます!ちょっと!こらっ!お止めなさい!どうしましょう!お兄様が変態への道真っしぐらですわぁぁぁ!4歳児のくせに赤子にムラムラするな!!必殺赤子ギャン泣き攻撃をしますわよ!
「まあ!ルネはもう!乳母を困らせないでね?アイラが可愛くてしょうがないのでしょうけど抱っこはまだ早いわ」
お兄様を押し除けて私を抱き上げるお母様。いつの間にかお母様の登場です。助かりましたわ!流石お母様です!そして私が襲われている間に乳母から今あった出来事を聞いたようですわ。
「あっ......。お母様。すいません。つい可愛いアイラを見ていたら抱っこしたくなってしまいました」
「ふふ。抱っこはルネがもう少し大きくなってからね?」
「はい!」
お母様の言う事を素直に聞く良い子のお兄様。将来の聖騎士様ですものね、行いも良いのです。そうです!そんなお兄様が、4歳児が、ムラムラするなどないのですわね!私の勘違いでしたわ。
「もう少し大きくなったら抱っこ以外の事もさせてもらうね。楽しみだな~。僕だけのアイラ。それまでに色々考えておくね」
お母様や乳母には聞こえない小さな声でしたが私にはハッキリと聞こえましたわよ?やはりムラムラしていましたの⁉︎
それは4歳児が考える事?なんか凄く違った方向へ育っていくような気がするのですけれど。私の勘違いだといいのですが......。
でも夕方になるとお勉強が終わったお兄様が私の部屋へと遊びに来てくれるのです。毎日ですわ。前の人生では赤子の時の記憶が無いのでこんなに来てくれていたのかと感動しています。
「アイラ~!僕の可愛いアイラは今日も元気かな?」
私の自慢のお兄様。ルネ・エバンズ、4歳。頭も良く運動神経も良く見目も最高なのですよ!こんな素晴らしい男性はそうはいないですわ。
乳母が私をベッドから抱き上げました。そしてしゃがみ込みお兄様の身長に合わせて私とご対面させてくれました。
ふふふ、お兄様ったら可愛いですわ!天使です。
「アイラは本当に可愛い!今ね、僕はアイラを守る為に色々なお勉強しているよ?剣術だって魔法だって頑張ってる。だから将来は僕のお嫁さんになってね」
子供の時の
「私、お父様のお嫁さんになるー!」
って女の子がよく言うアレと同じ感じですわね。
お兄様は私など娶らなくても将来モテモテですわよ?現実問題として私達は結婚できませんけれど。
「アイラに触ったり声かけてきたりする奴らは全員、僕が殺すから安心してね。僕はアイラのナイトだもん」
そんな、全員殺さずともよろしいのですよ?悪意を持っていたり下心がある人だけで。
「僕に抱っこさせて?」
お兄様が乳母にせがみます。
「まだお坊ちゃまにはお早いかと思いますが......」
乳母が戸惑ってます。
そうですね、お兄様はまだお体が小さいので私を抱っこすると2人で転んでしまうかと推測されますわ。
無理はお止め下さいませ?
「早く」
ん?今、4歳児と思われないぐらい低い声が聞こえてきましたけれど?
無理はお止め下さいませ?
「死にたいのか?」
ん?4歳児が発するにはちょっと物騒な内容が聞こえてきましたけれど?
無理はお止め下さいませ?
あっ。こらっ!乳母め!まだお兄様には無理ですわぁぁぁ!
ぎゅー。全身全霊で私を抱きしめてきます。ヨロヨロしてますわ!乳母がサポートしようとする手を振り払うけれど素直にサポートされて下さいましぃぃぃ!
きょわぁぁぁ!!!
ほら、一緒にひっくり返りましたわ!
お兄様?頭を打ったのでは⁉︎
乳母がオロオロしてますわよ?可哀想ですわ!
私を抱きしめたまま仰向けに転んだお兄様。守って下さったのですね。でも元々はお兄様のせいなのですけど。
お兄様はニコニコしながらコロリと転がり私をカーペットの上に静かに置きました。そして私の上に覆い被さるとお顔を近づけてきます。
ま!4歳児ですけれどやはり整った美少年ですわ!私自慢の兄で......。
お兄様?お顔が近すぎて鼻息がくすぐったいですわ?あら?鼻息が荒いですわ?もしや打った頭が痛いとかですの⁉︎
誰かぁぁぁ!誰か!今すぐお医者様を呼んでぇぇぇぇ!
「あぐぇ。うぐぐぅ?ぐょぅ!」
幾ら私が叫んでもこんなものですわ!
乳母!何をしているの?お医者様を!
「ふふふ。何か言ってるのかな~?可愛い。いい香りがする。このまま食べちゃいたいな~。アイラは絶対に誰にも渡さないんだから。一生僕のものだよ?」
そう言って頬ずりしてきました。
良かったですわ!頭が痛かったわけではないのですね?
うーん。今世では余りにも家族好き!って気持ちが出過ぎてお兄様に対してボディタッチが多すぎたかしら?なんだか前の人生より溺愛度が高いような?
いえ、前の溺愛と種類が違うような?いや、いや、気のせいですわね?まだ私の頭が赤子バージョンなのできちんとした見極めが出来ていないのですわ。
更にお兄様がグイグイ迫ってきます!ちょっと!こらっ!お止めなさい!どうしましょう!お兄様が変態への道真っしぐらですわぁぁぁ!4歳児のくせに赤子にムラムラするな!!必殺赤子ギャン泣き攻撃をしますわよ!
「まあ!ルネはもう!乳母を困らせないでね?アイラが可愛くてしょうがないのでしょうけど抱っこはまだ早いわ」
お兄様を押し除けて私を抱き上げるお母様。いつの間にかお母様の登場です。助かりましたわ!流石お母様です!そして私が襲われている間に乳母から今あった出来事を聞いたようですわ。
「あっ......。お母様。すいません。つい可愛いアイラを見ていたら抱っこしたくなってしまいました」
「ふふ。抱っこはルネがもう少し大きくなってからね?」
「はい!」
お母様の言う事を素直に聞く良い子のお兄様。将来の聖騎士様ですものね、行いも良いのです。そうです!そんなお兄様が、4歳児が、ムラムラするなどないのですわね!私の勘違いでしたわ。
「もう少し大きくなったら抱っこ以外の事もさせてもらうね。楽しみだな~。僕だけのアイラ。それまでに色々考えておくね」
お母様や乳母には聞こえない小さな声でしたが私にはハッキリと聞こえましたわよ?やはりムラムラしていましたの⁉︎
それは4歳児が考える事?なんか凄く違った方向へ育っていくような気がするのですけれど。私の勘違いだといいのですが......。
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