126 / 127
おまけ
弱さを愛おしむ(2/3)
しおりを挟む
「銀龍の長様が、水奈を迎えに来られただろう? あの時、長様にお願いしたんだよ。水奈の父君へ、『あなたが放り出した娘は私が大切にする』と伝えてほしいって」
その願いを、長はしっかりと叶えたらしい。
あの日以来、雪晴が視る神託には、「いつもすまない」「感謝している」などの言葉が添えられるようになったという。
近頃は、「私が不甲斐ないばかりに」「貴殿に比べて至らない父で」「こんな愚か者が親で申し訳ない」と、やけに卑屈なのだ──そう話した雪晴は、困ったように眉尻を下げた。
「それを視ていると、何というか、神様にこう言うのも変だけど……かわいそうになってきてね。すまないが、謝っておいてくれないかな」
落ち着かなげに頭をかく雪晴は、なんとも気まずそうだ。その様子がなんだかおかしくて、水奈は笑いをこらえながら言った。
「では、あとで父に伝えますね。父を許してくださって、ありがとうございます」
「うん……頼むよ」
雪晴は、モゾモゾと居住まいを正した。
立ち去る気配はない。この部屋にまだいるつもりらしい。
休憩が長引いて、嫌味を言われないだろうか。
心配になった水奈は、なるべく平静を装って尋ねた。
「雪晴様。最近、よくこちらへいらっしゃいますが、本当にお仕事は大丈夫なのですか?」
「ああ。今までの三倍、文官に任せているから」
「えっ……」
水奈の胸に不安がよぎる。
城の者たち、特に高位以上の貴族は雪晴を蔑んできた。
そんな相手に、今までこなしていた仕事を任せたという。「国王は怠け者だ」と批判されないだろうか。
水奈のそうした気がかりを、雪晴は察したらしい。
「抱えていた仕事を分散させたら、『ようやくですか』と言われたよ」
と、大げさに笑った。
「ようやく?」
「うん。これまでは私と水奈だけで地方からの文に対応していただろう? 文官に相談はしていたけど、何の指示も出さなかったから、『どうすればいいかわからない』と、手をこまねいていたらしくてね」
「つまり……皆さん、雪晴様を手伝いたいと思っておられたのですか?」
「そうみたいだ」
雪晴は困ったように笑い、「それから」と続ける。
「何人もの女官が、『王妃を補佐したい』と申し出るようになったよ」
「女官が、何人も?」
水奈は首をかしげた。
女官たちは、水奈の鱗を厭い、必要最低限しか関わろうとしてこなかったのに。
水奈に鱗がなくなったからだろうか。
それとも、神官たちが「かつて鱗は神聖なものだった」と広めたからだろうか。
しかし、それにしても──。
「どうして、急に態度を変えたのかしら……」
「急に、じゃないよ。彼女らも似たようなものだったらしい。文官と」
「文官と似ている、ですか?」
「うん。君があまりにもよく働くから、気おくれしたんだって。『元下女に仕事ぶりを笑われたら立ち直れない』『あの王妃のそばにいたら比較されて、兵士や使用人に馬鹿にされる』って話してた」
「みんなが、そんなことを?」
水奈は目を丸くした。
いつも、水奈は思っていた。
頑張らなくては。侮られないように。雪晴を助けるために。
王妃としてふさわしい人間にならなくては……自分は洗濯女だったのだから。気を抜けばすぐ批判されてしまう。
その気持ちは、水奈を守る盾だった。そう考えていた。
しかし、女官たちにとっては刃だったのだろうか。
「私、みんなを怖がらせていたんですね……」
「水奈は何も悪くない。女官の気位が高すぎるんだ。しかも王妃相手に『元下女』だなんて。君を馬鹿にしてる」
雪晴は腹立たしげに眉を寄せたが、水奈はため息をついた。
「ですが、私も『嫌味を言われるんじゃないか』『子どもたちまで厭われるかもしれない』と、女官を敵のように見ていました……」
そう思っていたことに、初めて気付いた。水奈は目を伏せ、長く息を吐いた。
毎日を乗り切ることに必死で、色々なものを置き去りにしていた。
臣下の気持ちばかりか、自分の心さえわからなくなっていた。
自身の至らなさを責めていた水奈は、しかしふいに目を開け、雪晴に微笑んだ。
「私、やっぱり天の国へ行かなくてよかったです」
「どうして?」
「だって……周りの人の優しさや弱さを知れませんでしたから。みんな敵だと決めつけたまま、人の世を見下ろすところでした」
その結果、与える必要のない罰を与えてしまったかもしれない。水波と雪弥から、味方を奪っていたかもしれない。
そう話す水奈に、雪晴はうなずいた。
「そうだね……水奈が残ってくれなかったら、私も仕事に逃げていたかもな。文官の思いを知らずに、一人で抱え込んでいたかもしれない」
見つめ合う二人の間に、可愛らしい声が割り込んでくる。
「ねえねえ、何のお話?」
水奈たちが見ると、水波が頬をふくらませていた。
水波は、いつの間にか雪弥と並んで正座していた。が、両親が話し込んでいるので、退屈になったらしい。
「えっとね……城のみんなが、母様や父様を助けてくれて嬉しいわって話してたの」
「ふうん。じゃあ、私のお手伝いも嬉しい?」
「水波に、お手伝いはまだ早いかしら」
「えー? たくさんお手伝いしてあげてるのに」
「お手伝い……してる?」
「うん、母様の代わりをしてるでしょ? 父様に『お疲れ様』って言ったり、もうすぐ視察にも行くし」
むくれる水波を前にして、水奈と雪晴は目を丸くした。
「じゃ、じゃあ……視察について行きたいって言ったのは、私を手伝おうと思ったからか?」
「そうよ、父様」
それ以外に何があるの、と言いたげに水波は首をかしげる。そんな娘へ、水奈は困惑しながら尋ねる。
「父様と一緒にいたいから、じゃなくて……?」
「違うわ! 本当は母様によしよししてあげたいけど、父様が一人じゃ大変でしょ? だから私が助けてあげる」
水波は腰に手を当て、胸を張った。あごを上げたせいで、丸い頬がさらにプニプニして見える。
水奈は、ぽかんとして雪晴を見た。すると、彼も同時に水奈を見てきた。
水奈とそっくり同じ表情で。
水奈は思わず吹き出した。次の瞬間、雪晴も笑い出す。
「え? え? なんで笑ってるの?」
水波は困り顔で両親を見比べている。
しかし水奈たちの笑いは止まらない。雪弥までつられたように笑い始めた。
「ねえ、なんで笑ってるの⁉︎」
「ふふふ……ごめん、ごめん。お手伝いしてくれるのが嬉しいの」
「ふうん?」
水波は口を尖らせた。納得がいかないらしい。
が、三人の爆笑につられたのか、ついに水波まで笑い出した。
「ふふ、ふふふ……」
水奈は笑い涙をぬぐった。ひりつく肌よりも、笑いすぎて脇腹が痛い。
「水波も、私たちを助けたいって思うようになったのね」
水奈が呟くと、水波の笑いがフッと止まり、「えーっ!」と不満の声が上がる。
「けっこう前から思ってたのに。知らなかったの?」
「ええ、知らなかった」
眉をひそめる水波に、水奈は微笑みかけた。
その時、襖の向こうからしわがれた女性の声がした。
その願いを、長はしっかりと叶えたらしい。
あの日以来、雪晴が視る神託には、「いつもすまない」「感謝している」などの言葉が添えられるようになったという。
近頃は、「私が不甲斐ないばかりに」「貴殿に比べて至らない父で」「こんな愚か者が親で申し訳ない」と、やけに卑屈なのだ──そう話した雪晴は、困ったように眉尻を下げた。
「それを視ていると、何というか、神様にこう言うのも変だけど……かわいそうになってきてね。すまないが、謝っておいてくれないかな」
落ち着かなげに頭をかく雪晴は、なんとも気まずそうだ。その様子がなんだかおかしくて、水奈は笑いをこらえながら言った。
「では、あとで父に伝えますね。父を許してくださって、ありがとうございます」
「うん……頼むよ」
雪晴は、モゾモゾと居住まいを正した。
立ち去る気配はない。この部屋にまだいるつもりらしい。
休憩が長引いて、嫌味を言われないだろうか。
心配になった水奈は、なるべく平静を装って尋ねた。
「雪晴様。最近、よくこちらへいらっしゃいますが、本当にお仕事は大丈夫なのですか?」
「ああ。今までの三倍、文官に任せているから」
「えっ……」
水奈の胸に不安がよぎる。
城の者たち、特に高位以上の貴族は雪晴を蔑んできた。
そんな相手に、今までこなしていた仕事を任せたという。「国王は怠け者だ」と批判されないだろうか。
水奈のそうした気がかりを、雪晴は察したらしい。
「抱えていた仕事を分散させたら、『ようやくですか』と言われたよ」
と、大げさに笑った。
「ようやく?」
「うん。これまでは私と水奈だけで地方からの文に対応していただろう? 文官に相談はしていたけど、何の指示も出さなかったから、『どうすればいいかわからない』と、手をこまねいていたらしくてね」
「つまり……皆さん、雪晴様を手伝いたいと思っておられたのですか?」
「そうみたいだ」
雪晴は困ったように笑い、「それから」と続ける。
「何人もの女官が、『王妃を補佐したい』と申し出るようになったよ」
「女官が、何人も?」
水奈は首をかしげた。
女官たちは、水奈の鱗を厭い、必要最低限しか関わろうとしてこなかったのに。
水奈に鱗がなくなったからだろうか。
それとも、神官たちが「かつて鱗は神聖なものだった」と広めたからだろうか。
しかし、それにしても──。
「どうして、急に態度を変えたのかしら……」
「急に、じゃないよ。彼女らも似たようなものだったらしい。文官と」
「文官と似ている、ですか?」
「うん。君があまりにもよく働くから、気おくれしたんだって。『元下女に仕事ぶりを笑われたら立ち直れない』『あの王妃のそばにいたら比較されて、兵士や使用人に馬鹿にされる』って話してた」
「みんなが、そんなことを?」
水奈は目を丸くした。
いつも、水奈は思っていた。
頑張らなくては。侮られないように。雪晴を助けるために。
王妃としてふさわしい人間にならなくては……自分は洗濯女だったのだから。気を抜けばすぐ批判されてしまう。
その気持ちは、水奈を守る盾だった。そう考えていた。
しかし、女官たちにとっては刃だったのだろうか。
「私、みんなを怖がらせていたんですね……」
「水奈は何も悪くない。女官の気位が高すぎるんだ。しかも王妃相手に『元下女』だなんて。君を馬鹿にしてる」
雪晴は腹立たしげに眉を寄せたが、水奈はため息をついた。
「ですが、私も『嫌味を言われるんじゃないか』『子どもたちまで厭われるかもしれない』と、女官を敵のように見ていました……」
そう思っていたことに、初めて気付いた。水奈は目を伏せ、長く息を吐いた。
毎日を乗り切ることに必死で、色々なものを置き去りにしていた。
臣下の気持ちばかりか、自分の心さえわからなくなっていた。
自身の至らなさを責めていた水奈は、しかしふいに目を開け、雪晴に微笑んだ。
「私、やっぱり天の国へ行かなくてよかったです」
「どうして?」
「だって……周りの人の優しさや弱さを知れませんでしたから。みんな敵だと決めつけたまま、人の世を見下ろすところでした」
その結果、与える必要のない罰を与えてしまったかもしれない。水波と雪弥から、味方を奪っていたかもしれない。
そう話す水奈に、雪晴はうなずいた。
「そうだね……水奈が残ってくれなかったら、私も仕事に逃げていたかもな。文官の思いを知らずに、一人で抱え込んでいたかもしれない」
見つめ合う二人の間に、可愛らしい声が割り込んでくる。
「ねえねえ、何のお話?」
水奈たちが見ると、水波が頬をふくらませていた。
水波は、いつの間にか雪弥と並んで正座していた。が、両親が話し込んでいるので、退屈になったらしい。
「えっとね……城のみんなが、母様や父様を助けてくれて嬉しいわって話してたの」
「ふうん。じゃあ、私のお手伝いも嬉しい?」
「水波に、お手伝いはまだ早いかしら」
「えー? たくさんお手伝いしてあげてるのに」
「お手伝い……してる?」
「うん、母様の代わりをしてるでしょ? 父様に『お疲れ様』って言ったり、もうすぐ視察にも行くし」
むくれる水波を前にして、水奈と雪晴は目を丸くした。
「じゃ、じゃあ……視察について行きたいって言ったのは、私を手伝おうと思ったからか?」
「そうよ、父様」
それ以外に何があるの、と言いたげに水波は首をかしげる。そんな娘へ、水奈は困惑しながら尋ねる。
「父様と一緒にいたいから、じゃなくて……?」
「違うわ! 本当は母様によしよししてあげたいけど、父様が一人じゃ大変でしょ? だから私が助けてあげる」
水波は腰に手を当て、胸を張った。あごを上げたせいで、丸い頬がさらにプニプニして見える。
水奈は、ぽかんとして雪晴を見た。すると、彼も同時に水奈を見てきた。
水奈とそっくり同じ表情で。
水奈は思わず吹き出した。次の瞬間、雪晴も笑い出す。
「え? え? なんで笑ってるの?」
水波は困り顔で両親を見比べている。
しかし水奈たちの笑いは止まらない。雪弥までつられたように笑い始めた。
「ねえ、なんで笑ってるの⁉︎」
「ふふふ……ごめん、ごめん。お手伝いしてくれるのが嬉しいの」
「ふうん?」
水波は口を尖らせた。納得がいかないらしい。
が、三人の爆笑につられたのか、ついに水波まで笑い出した。
「ふふ、ふふふ……」
水奈は笑い涙をぬぐった。ひりつく肌よりも、笑いすぎて脇腹が痛い。
「水波も、私たちを助けたいって思うようになったのね」
水奈が呟くと、水波の笑いがフッと止まり、「えーっ!」と不満の声が上がる。
「けっこう前から思ってたのに。知らなかったの?」
「ええ、知らなかった」
眉をひそめる水波に、水奈は微笑みかけた。
その時、襖の向こうからしわがれた女性の声がした。
10
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
離縁してくださいと言ったら、大騒ぎになったのですが?
ネコ
恋愛
子爵令嬢レイラは北の領主グレアムと政略結婚をするも、彼が愛しているのは幼い頃から世話してきた従姉妹らしい。夫婦生活らしい交流すらなく、仕事と家事を押し付けられるばかり。ある日、従姉妹とグレアムの微妙な関係を目撃し、全てを諦める。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
愛しき冷血宰相へ別れの挨拶を
川上桃園
恋愛
「どうかもう私のことはお忘れください。閣下の幸せを、遠くから見守っております」
とある国で、宰相閣下が結婚するという新聞記事が出た。
これを見た地方官吏のコーデリアは突如、王都へ旅立った。亡き兄の友人であり、年上の想い人でもある「彼」に別れを告げるために。
だが目当ての宰相邸では使用人に追い返されて途方に暮れる。そこに出くわしたのは、彼と結婚するという噂の美しき令嬢の姿だった――。
これは、冷血宰相と呼ばれた彼の結婚を巡る、恋のから騒ぎ。最後はハッピーエンドで終わるめでたしめでたしのお話です。
完結まで執筆済み、毎日更新
もう少しだけお付き合いください
第22回書き出し祭り参加作品
2025.1.26 女性向けホトラン1位ありがとうございます
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた8歳のティアナ
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
大好きな旦那様が愛人を連れて帰還したので離縁を願い出ました
ネコ
恋愛
戦地に赴いていた侯爵令息の夫・ロウエルが、討伐成功の凱旋と共に“恩人の娘”を実質的な愛人として連れて帰ってきた。彼女の手当てが大事だからと、わたしの存在など空気同然。だが、見て見ぬふりをするのももう終わり。愛していたからこそ尽くしたけれど、報われないのなら仕方ない。では早速、離縁手続きをお願いしましょうか。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
椿の国の後宮のはなし
犬噛 クロ
キャラ文芸
※第二話は1/31(金)18時~ 毎日更新予定です※
少し間が空きます。ごめんなさい。
架空の国の後宮物語。
若き皇帝と、彼に囚われた娘の話です。
有力政治家の娘・羽村 雪樹(はねむら せつじゅ)は「男子」だと性別を間違われたまま、自国の皇帝・蓮と固い絆で結ばれていた。
しかしとうとう少女であることを気づかれてしまった雪樹は、蓮に乱暴された挙句、後宮に幽閉されてしまう。
幼なじみとして慕っていた青年からの裏切りに、雪樹は混乱し、蓮に憎しみを抱き、そして……?
あまり暗くなり過ぎない後宮物語。
雪樹と蓮、ふたりの関係がどう変化していくのか見守っていただければ嬉しいです。
※2017年完結作品をタイトルとカテゴリを変更+全面改稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる