〈銀龍の愛し子〉は盲目王子を王座へ導く

山河 枝

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銀龍への答え

123 水奈の答え

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「そ、それは……どういう意味ですか?」

 水奈が一歩踏み出すと、雪晴が一歩後ずさる。
 水奈の心が、体が痛むよりもずっと強く痛んだ。

「どうして……?」

「今の君を見ているのが、辛いんだ」

 雪晴は悲しみに顔をゆがめ、唇を噛んだ。

「君はもう、銀龍になるまで痛みから解放されないんだろう?」

 その問いに、銀龍の長が「そうだ」と答える。

「その痛みは終わらぬ。銀龍になるか、〈愛し子〉が死ぬまでずっと」

 水奈は、その言葉を背中で聞いた。だから、正面にいる雪晴の表情がはっきりと見えた。

 雪晴は、長の言葉を聞いた直後、剣で刺されたかのように苦しげな顔をした。
 が、すぐに落ち着いた顔つきに戻り、平坦な声で告げる。

「聞いたか? 君は死ぬまで苦しまなくちゃいけない。そんな姿、私は見たくない。だから、早く天の国へ行ってくれ」

「で、ですが、私がいなければ、雪晴様は神託を……」

「大丈夫だ。君も見ていただろう? 私は、神託なしで反乱軍の意志をくじいた。もう大丈夫だよ。君がいなくても」

「でも、水波と雪弥が……」

「あの子たちには、ハズクやカリンがいる。神殿も味方だ。きっとほかにも……あの子たち、いつの間にか菓子やら玩具やらを持っていることがあるだろ? 私や水奈の知らないところで、可愛がってくれる者がいるんだよ、きっと」

「でも……でも……」

「水奈」

 水奈のか細い声をさえぎって、雪晴はきっぱりと言った。

「君は、悶え苦しむ姿を子どもたちに見せるのか? 自分の母親が泣いているのに、何もできない──それは、とても辛いことなのに」

「あ……」

 いつかの日、雪晴から聞いた話が、水奈の頭をよぎる。

『私は、人が泣いているのはわかるから……優しい母に目の前で泣かれるのは、辛かったな』

 あの時よりもずっと悲しげな表情で、雪晴は言葉を継いでいく。

「水波と雪弥に、そんな気持ちを味わわせたくないんだよ。だからもう、行ってくれ」

 そこまで言うと、雪晴は押し黙り、水奈を拒むように唇を引き結んだ。
 その顔を見つめながら、水奈は動けずにいた。

 少しずつ、雪晴の気持ちが伝わってくる──寂しさを隠さなくては、水奈を痛みから救うために──そんな気持ちが。

(雪晴様は……私のために、嘘をついているのではありませんか? 私が、迷わず苦痛のない世界へ行けるように)

 水奈は、問いかけの視線を雪晴へ向けた。

 雪晴は、ほとんど睨むように水奈を見つめ返してくる。しかし、次第にその目が揺れ、とうとう彼は逃げるようにうつむいた。

 その様子を見て、水奈は「やはり」と思った。
 
 雪晴は昔、「水奈が侍女をやめられるように取り計らうよ」と笑った。あれは強がりの笑顔だった。
 あの時と同じ強がりが、今の雪晴から伝わってくるのだ。

 彼も水奈と同じ願いを持っているなら、迷うことはない。
 水奈は雪晴のそばへ駆け寄り、彼の両手を取った。

「水奈……⁉︎ 何をしてる、早く行け!」
 
 雪晴は目をそらしたまま、悲鳴のような声で叫んだ。

「水奈、手を離すんだ!」

 しかし水奈は、首を横に振った。そして、手の力をますます強めた。 

「いいえ、離しません」

「どうして……」

「お願いがあるからです」

「お願い?」

 雪晴が、怪訝そうに水奈を見る。水奈はしっかりとうなずいた。

「雪晴様は、先日、こうおっしゃいましたよね。『たまには水奈自身のわがままも言ってほしい』と。それを今、聞いてほしいんです」

 そう話したところで、また水奈の頬に激痛が広がる。
 水奈は唇を噛んで声を殺し、気遣わしげに眉を寄せる雪晴へ言った。

「痛みに苦しむ私を、あなたのそばに置いてほしいのです」

 雪晴が息をのむ。彼は何か言おうとしたが、その前に水奈はまた口を開いた。

 彼を説得するために、何を言うべきか。それは、雪晴との思い出がよみがえるうちに、自然と胸に浮かんできた。

「雪晴様。私は、痛みを抱えながら生きてみたいのです。痛みがなければ気付けない、たくさんの喜びを探しながら」

「痛みがなければ気付けない喜び……?」

 どういう意味だ、と言いたげな雪晴に、水奈は「ええ」と答える。

「雪晴様も、そうなさってきたではありませんか」

「私が? いつ?」

 首をかしげる雪晴へ、水奈は微笑みかける。

「昔、沼地の屋敷で暮らしていた頃です。雪晴様はおっしゃいました。『水奈がすぐに侍女にならなくてよかった』と」

「そう……だったかな」

「そうですよ。『最初から水奈がそばにいたら、優しくされることが当たり前になって、高慢になっていたかもしれない』『だから、これまでの侍女たちには感謝している』──そう話してくださったのです。お忘れですか?」

「えっと……」

 雪晴は困ったように眉尻を下げ、目を泳がせた。
 水奈を送り出すつもりが、急に昔の話をされて、出鼻をくじかれたような気分なのだろう。

 口ごもる雪晴に、水奈はさらに話を続ける。

「私もそんなふうに、苦しみの中にある喜びを見つけてみたいのです」

 そう口にすると、昔からその望みがあった、と水奈は気付いた。
 もっと早く雪晴に出会いたかった──それは、雪晴を辛い目にあわせたくなかったから。しかし、今はわかる。理由はそれだけではない。

(私は、雪晴様のいた世界を経験してみたいと思っていたんだわ)

 苦しみがあるから気付ける喜び──それはどんなものだろう。それがわかれば、もっと雪晴に近付けるのに。
 
 もどかしい気持ちが、ようやく叶う。
 水奈は高揚しながらも、「ただ」と暗い声で呟いた。
 
「今の私は、思うように体が動きません。城の者に迷惑をかけます。水波と雪弥も、傷つくかもしれません。ですから、皆を支える者が必要です。それは……」

「私だ、と言いたいんだね」

「そうです」

 水奈は、雪晴の目を覗き込んで言った。

「私のわがままは、雪晴様をも苦しめます。それでも叶えてほしいのです」

 こう言えば、雪晴はきっと折れる。数年を共に過ごした水奈には、わかっていた。
 雪晴は自身の欲求を抑えてしまう。しかし、水奈の願いは叶えようとしてくれる。

「あなたの寂しさを埋めるためではなく、私の喜びのために、私をそばに置いてください」

「君は……」

 雪晴は、水奈の意図に気付いたのだろう。胸を突かれたような顔をした。

 が、これ以上「水奈を行かせたくない」という気持ちに抗えなかったらしい。
 彼の目に涙が、唇に微笑みが浮かぶ。

「おねだりは嬉しいけど、死ぬまで続くものだったなんて、予想外だな」

「欲深な妻で申し訳ありません」

 水奈は雪晴の手を離し、明るく微笑み返した。雪晴が後ろめたさを感じないように。
 肌と同じく、ズキズキと痛む良心をこらえながら。

 すると、雪晴は目元をぬぐい、

「謝らなくていいよ。むしろ感謝してる」

 と、笑みを深めた。

「感謝?」

「ああ。水奈がしてくれたことを返せる、いい機会だ」

「私が雪晴様に……? お食事を作ったり、洗濯をしたことですか?」

「そうじゃない」

 雪晴が、いたずらっぽく水奈にささやく。

「初夜の儀の時だ」

「……!」

 思いもよらない話題が出て、今度は水奈が戸惑う番だった。

「な、何のことでしょう」

「私の傷跡を見た時、怖がらずにいてくれただろう? その上、『美しい』と言ってくれた。苦しみを乗り越えた証だから、そう思えると」

「そう……だったかもしれません」

 水奈が、なんとなく頬をさすって答えると、雪晴はその頬に触れた。

「だから私も、水奈の痛みを恐れたくない。君が『痛みの中に喜びを見つけたい』と言うなら、一緒にそれを探して、一緒に喜びたい」

 水奈は、しばらく言葉が出なかった。代わりに涙が込み上げてきて、それが一粒、目からこぼれた時。
 
「……ありがとうございます」

 言葉も、ひとりでに唇からこぼれた。
 それを待っていたかのように、長が話しかけてくる。

「答えは決まったか」

 どことなく寂しげな彼に、水奈は深くうなずいてみせた。

「はい。私は、天の国には行きません」

「そうか……では、長居する必要はないな。ここにいられる時間も、あとわずか。帰るとしよう」

「あっ、お待ちください!」

 水奈は慌てて叫んだ。

「父様に、お伝えくださいませんか? 『顔も見せず、親不孝な娘で申し訳ありません』と」

「それは……できない」
 
「え?」

「竜水がお前の罪悪感を知ったら、余計に苦しみそうだ。何もしてやれないばかりか、心身ともに苦痛を与えてしまったと」

「そんな……」

 そんなことはない、と言おうとした水奈をさえぎり、雪晴がにこやかに口を開く。

「そうなのですか? では、ぜひともお伝えください。『あなたが放り出した〈愛し子〉は私が大切にします』とも」

「雪晴様!」

 水奈がぎょっとして声を上げると、雪晴はごまかすように肩をすくめた。

「もう……」

 水奈は口を尖らせつつ、また長を見た。細身の老人は、どうしたものかと言いたげに眉を寄せている。

「あの、長様」

「何だ……?」

「もう一つ、父に伝えていただきたいことがあります」

 やや警戒するように顔を強張らせた長へ、水奈は胸を張って言った。

「『私は、人の世に生まれてきて幸せです』と」

「……わかった、その言葉はたしかに伝えよう」

 長はホッとしたようにそう言うと、大きく息を吸い込んだ。次の瞬間、老人の体から眩い光が放たれる。

 水奈はとっさに目を閉じた。しばらくして、怖々とまぶたを開く。
 長の姿はどこにもなく、銀龍像の光も消え失せていた。

「……水奈、帰ろう。子どもたちが待ってる」

 雪晴が、そっと水奈の肩を抱く。

「はい……」

 着物越しに雪晴の体温を感じながら、水奈はうなずいた。ひりつく肌の痛みが、少し薄れた気がした。

 周りで呆然としていた神官たちは、何か聞きたげに水奈を見ている。しかし、水奈を休ませるのが先決だと思ったのか、黙って道を開けてくれた。

 大広間の中を歩く水奈は、あるものに目を留めた。岩壁に開いた穴窓だ。

(そういえば……雪晴様は琴祭の日、あの窓の前へ座らされたのに、『いい席に案内してもらった』なんておっしゃっていたわね)

 冷たい風が吹き込んでくるのに、なぜそんなことを。
 そう言った水奈へ、雪晴は楽しげに答えた。

『こうして水奈が心配して、手を繋いでくれる』

 思い出した瞬間、水奈は気付いた。雪晴はいつも、辛いことの裏にある幸せを見つけようとしていた。

(私も見つけられるかしら。たくさんの幸せを……ああ、なんだか雪晴様の手がいつもより優しい気がするわ)

 水奈の体を気遣ってくれているのだろうか。肌が痛むと言ったから。
 
 水奈は、雪晴に悪いと思いつつも、絶え間ない痛みに感謝した。
 そうしながら、雪晴の胸に頭をもたせかけ、ゆっくりと歩を進めた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇


そこそこ長い話でしたが、完結です。
お読みくださりありがとうございました。
お疲れさまでした。

昔話の「鉢かつぎ姫」が好きで、それをもとに作っていたつもりが、気付けば全然違う話になっていました。
好き放題に書けて楽しかったです。

次のおまけはその後の話です。
竜水がちょっとかわいそうなのと、水奈が父親のことを気にしたままになりそうなので。
水奈の体に対する子どもたちのリアクションもありませんし。
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