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王太子選定の儀・一騎打ち
95 銀龍の子?
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「その前に……まず、蒼玉殿下の剣の腕ですが。悪くはないらしいですよ。十人隊長と互角だと」
「それは……どのくらい強いんだ?」
「雪晴殿下の力を一としたら、蒼玉殿下は百くらいでしょうかね」
タカの答えに、雪晴と水奈は「うっ」と声を詰まらせた。対するタカは、まだ余裕を漂わせている。
「身構えなくてもいいじゃありませんか。蒼玉殿下は勉強家。裏を返せば、体力はあまりないはず。さらに、雪晴殿下の情報は皆無。あちらが対策を練ることはできません」
「剣の経験も皆無に等しいけどね」
雪晴が、いっそ開き直ったようにため息をつくと、タカは口を尖らせた。
「まあ、最後まで聞いてください。それに加えて、雪晴殿下が〈銀龍の瞳〉を使いこなせれば、勝機はありますよ」
「〈銀龍の瞳〉を使いこなす?」
雪晴が、怪訝そうに首をかしげる。
「そうです。ここからは前王様のお話ですが」
タカはにわかに目を輝かせて、楽しげに語り始めた。
前王──蒼玉たちの祖父は、秀でた〈銀龍の瞳〉を持っていた。窮地におちいるたびに打開策を得て、困難を乗り越えた。
中でも有名なのは、一騎逆転の話である。隣国が銀龍国を襲撃した時のことだ。
「前王様は、可愛がっていた臣下の一人が危ない、という知らせを受け、戦場へかけつけたのです。しかしそこには敵の罠が。前王様は、罠にかかって親衛隊もろとも挟み撃ちに。もう終わりかと思った時、神託が視えたそうです。『一騎で敵の最中へ飛び込め』と」
打つ手なし、と諦めていた前王は、死を覚悟でその神託に従った。
当然、敵兵たちは前王を狙った。しかし、前王はことごとく攻撃を避け、完璧に見えた敵の陣形にじわじわと穴を開けた。
驚いた敵は怯み、味方の士気は上昇。一気に形勢は逆転し、前王たちは敵をしりぞけた。
「帰還なさった前王様は、『私が無傷で勝利できたのは、絶え間なく現れた光のおかげだ』とおっしゃったそうです。『まるで危機を知らせるように、敵の攻撃が来る方に光が灯った』と」
「攻撃が来る方に……光が?」
「殿下、もしかして!」
水奈は雪晴の手を取り、声を弾ませた。
「迷宮で話しておられましたよね? 『危機が来る方向に、光のようなものが灯る』と」
「まあ! 雪晴殿下も光をご覧に? でしたら、きっと前王様がおっしゃったものと同じですよ。お二人とも、強き〈銀龍の瞳〉をお持ちですから」
タカはますます期待を込めて、雪晴を見つめる。が、雪晴は困ったように眉を寄せるだけだ。
「タカ様がおっしゃる通りなら、蒼玉殿下の攻撃を避けられるのでは……と、思うのですが……あの、殿下? 何か心配事が?」
浮かない顔の雪晴に、水奈はおずおずと尋ねた。抑え込んだはずの不安が、再び顔を出す。
すると雪晴は、水奈を安心させるように微笑んだ。
「心配というか、〈銀龍の瞳〉にあぐらをかいてはいけないな、と思ってね。生まれてこの方、剣を握ったことは数回しかないから。しかも鍛錬したんじゃなくて、ちょっと持ってみただけ」
そう話す雪晴に対して、水奈はどんな表情をしていたのか。雪晴は笑みを深め、水奈の背中をポンと叩いてきた。
「でも大丈夫。樹がしっかり鍛えてくれるらしいから。樹が『覚悟しろ』と言ったら本当に容赦ないんだ」
話し終えると、雪晴は朗らかに笑った。そこで水奈は、息を吸い込んで笑顔を作り、パッと立ち上がった。
「それなら安心ですね。では……そろそろお茶を淹れて参ります。タカ様、おもてなしが遅くなりまして申し訳ありません」
雪晴にこれ以上不安を悟られないよう、早く台所へ行こう。そう思い部屋を出ようとした水奈へ、タカが声をかけてくる。
「ああ、せっかくだから一緒に行きますよ」
言いながらタカは、水奈のあとを追って廊下へ出てきた。水奈は慌てて首を横に振った。
「タカ様のお手をわずらわせるなんて……それに、雪晴殿下とのお話は?」
「それは、またあとで。あなたに話したいこともありますから」
そう言ったタカの顔は、妙に真剣だ。
(私に話? しかも、わざわざ台所で……何だろう)
水奈は気になりつつも押し黙り、タカと台所へ向かった。
力を使って湯を沸かし、急須へ注ぎながら、水奈はタカに尋ねた。
「タカ様。話したいことというのは、雪晴殿下のお耳に入れない方がいいものですか?」
わざわざ雪晴から離れたのは、つまりそういうことなのだろう。
考えながら、タカを見つめる。
湯のみを盆に並べていたタカは、少し手を止め、うなずいた。
「今は、という意味ですが。御前試合を控えておられますから、動揺させるような話は禁物かと思いましてね」
雪晴が動揺するような話──一体、どんな内容なのか。
水奈の視線の先で、タカは口を開いた。
「実は、神殿の地下で例の書物の一部らしきものが見つかったんです」
「例の書物?」
「先々代国王が燃やしたものですよ。〈銀龍の愛し子〉について記された書物です」
息をのむ水奈をチラッと見て、タカは続けた。
「地下の書庫の、本棚の裏に落ちていました。すべては読めませんでしたが……解読できた中に、気になる一文があったんです」
その内容は、「〈銀龍の愛し子〉を迎えに来られた時は、早急に〈愛し子〉を天の国へ送ること」というもの。
目を見開いた水奈へ、タカは続ける。
「主語が欠けていたので定かではありませんが……『迎えに来られた』ということは、高貴な方──たとえば銀龍様が、〈銀龍の愛し子〉を天の国へ招くのかもしれません。もちろん、かならずそうなるとは限りませんけれど」
水奈の動揺が伝わったのか、タカは最後の一言を口早に付け加えた。
ややあって、水奈はぽつりと呟いた。
「どうして、『天の国へ』なんて……鱗を持つ者が入れるんでしょうか?」
「……水奈。これは私の憶測ですが」
タカは、ためらいがちにまた話を始めた。
「〈銀龍の愛し子〉は、本当に銀龍様の御子なのでは?」
「え……⁉︎」
水奈はぎょっとして、すばやくタカを見た。
「ずっと考えてはいたんです。だから〈銀龍の愛し子〉と呼ばれるのではないか、と。それなら天の国へ招かれるのもうなずけます。でも、突拍子もない仮説でしょう? 自分の胸に収めていたんですが……楽沙木家にいた下女から話を聞いて、『もしや』と思ったんです」
「楽沙木家の……? どんな話をしていたんですか?」
水奈は、聞きたいような聞きたくないような、複雑な気持ちで尋ねた。
「下女が言うには、濁流に襲われる前日、楽沙木家の当主は『鱗を持つ娘を始末せよ』と兵士に命じていたそうです」
「お祖父様が? そうでしたか……」
水奈が生きていることを、祖父が喜ぶとは思っていなかった。
ただ、見逃してくれるのでは、と期待していた。多少は家族の情があるだろうと思っていた。
(甘い考えだったのね……)
うなだれる水奈は、沈んだ声でタカに言った。
「その話から、どうして〈銀龍の愛し子〉が銀龍様の子だとお思いになったのですか?」
「……覚えていませんか、水奈。楽沙木家が濁流にのまれた時の話を。『これ以上、同胞に手を出すことは許さぬ』という言葉を……同胞とは何者か、とみんなで首をかしげたでしょう?」
「……あっ!」
水奈は思い出し、そして理解した。
水奈の祖父は、水奈を殺そうとしていた。その翌日、銀龍と思わしき存在が楽沙木家を滅ぼした。「同胞に手を出すな」と告げて。
(タカ様は、銀龍様の『同胞』は私だとお考えなのですか?)
その問いを、水奈は口にできなかった。自分が人ではない何かになってしまうような、そんな心細さを感じていた。
心細さにとらわれて、ぼんやりと急須を眺めていると、タカがそれを取り上げ、茶を湯のみに注いでいく。
「あ……す、すみません。ありがとうございます」
「いいえ、急に変な話をしてごめんなさい」
タカは気まずそうに言うと、湯のみが乗った盆を持ち、「開けてもらえますか?」と出入り口へ視線を向けた。
水奈が引き戸を開けると、タカは廊下へ出ようとして、しかし立ち止まり、ひとりごとのように言った。
「今の話……半分ほどは私の想像ですけれど。それでもあなたに話したのは、あの一文に気になる箇所があったからです」
「それは……どのくらい強いんだ?」
「雪晴殿下の力を一としたら、蒼玉殿下は百くらいでしょうかね」
タカの答えに、雪晴と水奈は「うっ」と声を詰まらせた。対するタカは、まだ余裕を漂わせている。
「身構えなくてもいいじゃありませんか。蒼玉殿下は勉強家。裏を返せば、体力はあまりないはず。さらに、雪晴殿下の情報は皆無。あちらが対策を練ることはできません」
「剣の経験も皆無に等しいけどね」
雪晴が、いっそ開き直ったようにため息をつくと、タカは口を尖らせた。
「まあ、最後まで聞いてください。それに加えて、雪晴殿下が〈銀龍の瞳〉を使いこなせれば、勝機はありますよ」
「〈銀龍の瞳〉を使いこなす?」
雪晴が、怪訝そうに首をかしげる。
「そうです。ここからは前王様のお話ですが」
タカはにわかに目を輝かせて、楽しげに語り始めた。
前王──蒼玉たちの祖父は、秀でた〈銀龍の瞳〉を持っていた。窮地におちいるたびに打開策を得て、困難を乗り越えた。
中でも有名なのは、一騎逆転の話である。隣国が銀龍国を襲撃した時のことだ。
「前王様は、可愛がっていた臣下の一人が危ない、という知らせを受け、戦場へかけつけたのです。しかしそこには敵の罠が。前王様は、罠にかかって親衛隊もろとも挟み撃ちに。もう終わりかと思った時、神託が視えたそうです。『一騎で敵の最中へ飛び込め』と」
打つ手なし、と諦めていた前王は、死を覚悟でその神託に従った。
当然、敵兵たちは前王を狙った。しかし、前王はことごとく攻撃を避け、完璧に見えた敵の陣形にじわじわと穴を開けた。
驚いた敵は怯み、味方の士気は上昇。一気に形勢は逆転し、前王たちは敵をしりぞけた。
「帰還なさった前王様は、『私が無傷で勝利できたのは、絶え間なく現れた光のおかげだ』とおっしゃったそうです。『まるで危機を知らせるように、敵の攻撃が来る方に光が灯った』と」
「攻撃が来る方に……光が?」
「殿下、もしかして!」
水奈は雪晴の手を取り、声を弾ませた。
「迷宮で話しておられましたよね? 『危機が来る方向に、光のようなものが灯る』と」
「まあ! 雪晴殿下も光をご覧に? でしたら、きっと前王様がおっしゃったものと同じですよ。お二人とも、強き〈銀龍の瞳〉をお持ちですから」
タカはますます期待を込めて、雪晴を見つめる。が、雪晴は困ったように眉を寄せるだけだ。
「タカ様がおっしゃる通りなら、蒼玉殿下の攻撃を避けられるのでは……と、思うのですが……あの、殿下? 何か心配事が?」
浮かない顔の雪晴に、水奈はおずおずと尋ねた。抑え込んだはずの不安が、再び顔を出す。
すると雪晴は、水奈を安心させるように微笑んだ。
「心配というか、〈銀龍の瞳〉にあぐらをかいてはいけないな、と思ってね。生まれてこの方、剣を握ったことは数回しかないから。しかも鍛錬したんじゃなくて、ちょっと持ってみただけ」
そう話す雪晴に対して、水奈はどんな表情をしていたのか。雪晴は笑みを深め、水奈の背中をポンと叩いてきた。
「でも大丈夫。樹がしっかり鍛えてくれるらしいから。樹が『覚悟しろ』と言ったら本当に容赦ないんだ」
話し終えると、雪晴は朗らかに笑った。そこで水奈は、息を吸い込んで笑顔を作り、パッと立ち上がった。
「それなら安心ですね。では……そろそろお茶を淹れて参ります。タカ様、おもてなしが遅くなりまして申し訳ありません」
雪晴にこれ以上不安を悟られないよう、早く台所へ行こう。そう思い部屋を出ようとした水奈へ、タカが声をかけてくる。
「ああ、せっかくだから一緒に行きますよ」
言いながらタカは、水奈のあとを追って廊下へ出てきた。水奈は慌てて首を横に振った。
「タカ様のお手をわずらわせるなんて……それに、雪晴殿下とのお話は?」
「それは、またあとで。あなたに話したいこともありますから」
そう言ったタカの顔は、妙に真剣だ。
(私に話? しかも、わざわざ台所で……何だろう)
水奈は気になりつつも押し黙り、タカと台所へ向かった。
力を使って湯を沸かし、急須へ注ぎながら、水奈はタカに尋ねた。
「タカ様。話したいことというのは、雪晴殿下のお耳に入れない方がいいものですか?」
わざわざ雪晴から離れたのは、つまりそういうことなのだろう。
考えながら、タカを見つめる。
湯のみを盆に並べていたタカは、少し手を止め、うなずいた。
「今は、という意味ですが。御前試合を控えておられますから、動揺させるような話は禁物かと思いましてね」
雪晴が動揺するような話──一体、どんな内容なのか。
水奈の視線の先で、タカは口を開いた。
「実は、神殿の地下で例の書物の一部らしきものが見つかったんです」
「例の書物?」
「先々代国王が燃やしたものですよ。〈銀龍の愛し子〉について記された書物です」
息をのむ水奈をチラッと見て、タカは続けた。
「地下の書庫の、本棚の裏に落ちていました。すべては読めませんでしたが……解読できた中に、気になる一文があったんです」
その内容は、「〈銀龍の愛し子〉を迎えに来られた時は、早急に〈愛し子〉を天の国へ送ること」というもの。
目を見開いた水奈へ、タカは続ける。
「主語が欠けていたので定かではありませんが……『迎えに来られた』ということは、高貴な方──たとえば銀龍様が、〈銀龍の愛し子〉を天の国へ招くのかもしれません。もちろん、かならずそうなるとは限りませんけれど」
水奈の動揺が伝わったのか、タカは最後の一言を口早に付け加えた。
ややあって、水奈はぽつりと呟いた。
「どうして、『天の国へ』なんて……鱗を持つ者が入れるんでしょうか?」
「……水奈。これは私の憶測ですが」
タカは、ためらいがちにまた話を始めた。
「〈銀龍の愛し子〉は、本当に銀龍様の御子なのでは?」
「え……⁉︎」
水奈はぎょっとして、すばやくタカを見た。
「ずっと考えてはいたんです。だから〈銀龍の愛し子〉と呼ばれるのではないか、と。それなら天の国へ招かれるのもうなずけます。でも、突拍子もない仮説でしょう? 自分の胸に収めていたんですが……楽沙木家にいた下女から話を聞いて、『もしや』と思ったんです」
「楽沙木家の……? どんな話をしていたんですか?」
水奈は、聞きたいような聞きたくないような、複雑な気持ちで尋ねた。
「下女が言うには、濁流に襲われる前日、楽沙木家の当主は『鱗を持つ娘を始末せよ』と兵士に命じていたそうです」
「お祖父様が? そうでしたか……」
水奈が生きていることを、祖父が喜ぶとは思っていなかった。
ただ、見逃してくれるのでは、と期待していた。多少は家族の情があるだろうと思っていた。
(甘い考えだったのね……)
うなだれる水奈は、沈んだ声でタカに言った。
「その話から、どうして〈銀龍の愛し子〉が銀龍様の子だとお思いになったのですか?」
「……覚えていませんか、水奈。楽沙木家が濁流にのまれた時の話を。『これ以上、同胞に手を出すことは許さぬ』という言葉を……同胞とは何者か、とみんなで首をかしげたでしょう?」
「……あっ!」
水奈は思い出し、そして理解した。
水奈の祖父は、水奈を殺そうとしていた。その翌日、銀龍と思わしき存在が楽沙木家を滅ぼした。「同胞に手を出すな」と告げて。
(タカ様は、銀龍様の『同胞』は私だとお考えなのですか?)
その問いを、水奈は口にできなかった。自分が人ではない何かになってしまうような、そんな心細さを感じていた。
心細さにとらわれて、ぼんやりと急須を眺めていると、タカがそれを取り上げ、茶を湯のみに注いでいく。
「あ……す、すみません。ありがとうございます」
「いいえ、急に変な話をしてごめんなさい」
タカは気まずそうに言うと、湯のみが乗った盆を持ち、「開けてもらえますか?」と出入り口へ視線を向けた。
水奈が引き戸を開けると、タカは廊下へ出ようとして、しかし立ち止まり、ひとりごとのように言った。
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