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雪晴の覚醒
79 黒幕の正体は?
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「地下牢で、蒼玉殿下に言われました。『〈銀龍の愛し子〉の力をよこせば、ここから出してやる』と」
「……!」
雪晴とタカは、同時に息をのんだ。
「蒼玉兄上が、〈銀龍の愛し子〉を知っていた……? しかも、『力をよこせ』だと?」
「まさか、水奈を手に入れるために、雪晴殿下を殺そうとなさったのでは?」
声を落としたタカへ、水奈は「私もそう思います」とうなずいた。
タカは眉を寄せ、さらに小声でささやいた。
「ということは……『水奈が雪晴殿下を殺す』という神託は、蒼玉殿下のついた嘘?」
そこまで言うと、タカはハッと口に手を当てた。
「その上で、水奈に罪を着せようとした? 水奈が投獄されたあと、『助けてほしくば力をよこせ』と交渉するために?」
「ど、どうでしょう。ずいぶん遠回りに思えますが……第一王子殿下ともなれば、簡単に私を誘拐できたでしょうし」
水奈が困惑していると、雪晴は「いや」と首を横に振った。
「今、表立って水奈に危害を加えられるのは、よほどの愚か者だけだ。水奈を守ろうとする神殿と、対立しかねないからね」
「『しかねない』じゃありません、絶対に許しませんよ!」
タカは眉を吊り上げ、苦々しげに続けた。
「わかっていたんじゃないですか? 蒼玉殿下も。神殿は本気で水奈に心酔していると。そんな時に私たちと対立すれば、あの方にとって不利。王太子の選定には、神殿も関わりますからね。だから……蒼玉殿下は、湖宇殿下の名を出したのでしょう」
「実際に出したのは、蒼玉兄上の部下だろうけど」
雪晴は深く息をつき、また話し始めた。
「そうすれば、火乃が捕まっても、蒼玉兄上は痛くも痒くもない。ふりかかる火の粉は、部下や湖宇兄上がかぶるんだから」
その言葉に、タカは怯えるように目を伏せた。
「恐ろしい方ですね……弟君の人生が狂うというのに、平然と嘘をつくなんて」
「おい、さっかから何をコソコソ話してる?」
不安げに眉尻を下げた天道が、タカの肩を叩いた。
さっきタカに押しのけられて、話の輪に入れなかったらしい。
ほかの神官たちも、何事だろうと首をひねって、天道の後ろへ並んでいる。
水奈は説明しようとしたが、先に雪晴が、水奈の唇に人差し指を当てた。
「これ以上は、ここではまずい。屋敷へ戻ろう」
雪晴が、水奈の手を引いて歩き出す。そのあとにタカが続く。
「そうですね。こんな話、人に聞かれたら大変です」
「おい、気になる言い方をするな! 黒幕がわかったのか?」
「静かになさい! 大人の話に入りたがる子どもじゃあるまいし」
「そっちこそ、気に入らん相手を仲間はずれにするいじめっ子か!」
二人の会話はどんどん横道にそれて、「取っておいた菓子を食べた」「食べてない」の言い合いが始まった。
水奈は、彼らを振り返りながら雪晴に声をかけた。
「あの……お止めした方がよろしいのでは?」
「別にいいよ。聞かれてまずい話はしてないし」
「ですが、ほかの神官様たちが困っていらっしゃいます」
「『神官様たち』って、天道殿の部下だろ? 琴祭の日、水奈の命を奪っていたかもしれないやつらだよ。少しぐらい困らせても罰は当たらない。放っておこう」
それを聞いた水奈は、「何もなかったのだからお許しに」と言おうとしたが、彼らが肩掛けを隠したせいで雪晴が寒そうだったな、と思い出して口をつぐんだ。
そもそも、彼ら怨恨派がいなければ、雪晴は孤立しなかったのだ。
水奈は、口喧嘩を背中で聞きながら、「ごめんなさい」と神官たちに心の中で謝った。
結局、天道が静かになったのは、雪晴の屋敷に入ったあとだった。
水奈が体の泥を拭き、タカが食事の支度をする間、ほかの者は雪晴の自室へ集まった。
そこで、雪晴から話を聞いた天道は、呆然と呟いた。
「……なんと、蒼玉殿下が……」
浮き出た頬骨の上を、冷や汗が流れていく。ほかの神官たちも似たような状態だ。
水奈は着替えたあと、途中から話に参加していたので、彼らの気持ちがわかった。天道たちの青ざめた顔を見ながら、水奈は言った。
「蒼玉殿下は、冷酷な方です。『自分が王になれば、すぐに兄弟を殺す』とおっしゃっていました」
「……謀反を防ぐためか。徹底してるな」
雪晴が顔をしかめ、ため息をつく。
「ですが、いくら王子様とはいえ、雪晴殿下に手を出せば天罰がくだるのでは?」
水奈が尋ねると、雪晴は首をひねった。
「どうだろうね。〈銀龍の瞳〉を持つ者が蒼玉兄上だけになれば、銀龍様は目をつぶるかもしれない」
「そうですな……銀龍様は、王家の始祖たる姫に、『お前の血を継ぐ者を、未来永劫護ろう』とお約束くださいましたから」
天道が答えると、彼の後ろにひかえる神官も首を縦に振る。
「しかし、国の中枢にいる人間を片っ端から斬り殺せば、あちこちで混乱が起きるぞ。収拾に失敗すれば、死人が出るかもしれん」
天道が、険しい顔で腕組みをする。水奈は拳を握りしめた。
「……あの方を、王にしてはなりません」
その言葉に、雪晴は深くうなずいた。
「その通りだ。この国が血の海になる。それに、蒼玉兄上が欲しているのは水奈の力だけ。水奈を乱雑にあつかうかもしれない……君は絶対に渡せない。だから」
雪晴は、神官たちを一人ずつ見つめた。
「私が王になる。王になって、国を、水奈を守りたい。王太子の選定には、神官も関わるのだろう? どうか力を貸してくれ」
「もちろんです」
「言われずともそのつもりです」
天道と神官たちは、身を乗り出してうなずいた。雪晴も真剣な顔でうなずき返す。
その端正な顔に、フッといたずらっぽい笑みが浮かぶ。
「ありがとう。では、もう肩掛けを隠さないでいてくれるんだね?」
「うっ……それはもう、もちろんです!」
「お望みとあれば、この着物も脱いで差し上げます!」
「し、神官様……」
「……そこまではいいかな」
平伏する天道たちに、水奈は戸惑いを、雪晴は苦笑を返した。
そうこうしているうちに、タカが来た。水奈と雪晴の食事を、盆に乗せて。
すぐに天道たちが「神官長へ報告せねば」と腰を上げる。そのまま、タカも一緒に屋敷を出ていった。
二人きりの部屋で、水奈は小松菜のすまし汁をこくんと飲み、廊下に面した襖を振り返った。
「タカ様、『大丈夫』とおっしゃっていたけど、やっぱりお手伝いすればよかった……そうすれば、火を焚く時間が短縮できたのに。神官様たち、ご空腹でしょうね。私たちだけ申し訳ないです」
ぽつぽつと話す水奈へ、雪晴が明るく微笑む。
「気にしなくていいと思うよ。どちらにしても、ここで食事する時間はないだろうから。今頃、空仙殿は水奈の安否が気になってやきもきなさっているはずだ。早く報告しないと、みんな怒られるんじゃないかな」
「……そうかもしれませんね。雪晴殿下のこともご心配でしょうし」
「それはないよ。王子の私に手を出せる者はそういないし、神殿にとって一番大切なのは水奈だ。私はおまけかな」
雪晴は、ふっくら炊き立ての白飯を頬張ると、おどけるように片眉を上げた。
しかし、水奈は口を尖らせた。箸を置き、汁椀を盆に戻す。畳を睨んだまま、ムスッと唇を引き結ぶ。
数秒後、雪晴の手も止まった。部屋の空気に、不穏が混じったのに気付いたらしい。
彼は、箸でつまんだ鹿肉の甘辛煮を下ろし、器と箸をゆっくりと盆に置いた。それから、少しうろたえながら口を開いた。
「水奈……もしかして、怒ってる?」
「はい」
「えっ……」
即答されるとは思わなかったらしく、雪晴は面食らったように硬直した。
水奈は頬をふくらませるのをやめ、しかしまだ畳を見つめたまま、
「殿下、お話があります」
と、言った。
「……!」
雪晴とタカは、同時に息をのんだ。
「蒼玉兄上が、〈銀龍の愛し子〉を知っていた……? しかも、『力をよこせ』だと?」
「まさか、水奈を手に入れるために、雪晴殿下を殺そうとなさったのでは?」
声を落としたタカへ、水奈は「私もそう思います」とうなずいた。
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「ということは……『水奈が雪晴殿下を殺す』という神託は、蒼玉殿下のついた嘘?」
そこまで言うと、タカはハッと口に手を当てた。
「その上で、水奈に罪を着せようとした? 水奈が投獄されたあと、『助けてほしくば力をよこせ』と交渉するために?」
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水奈が困惑していると、雪晴は「いや」と首を横に振った。
「今、表立って水奈に危害を加えられるのは、よほどの愚か者だけだ。水奈を守ろうとする神殿と、対立しかねないからね」
「『しかねない』じゃありません、絶対に許しませんよ!」
タカは眉を吊り上げ、苦々しげに続けた。
「わかっていたんじゃないですか? 蒼玉殿下も。神殿は本気で水奈に心酔していると。そんな時に私たちと対立すれば、あの方にとって不利。王太子の選定には、神殿も関わりますからね。だから……蒼玉殿下は、湖宇殿下の名を出したのでしょう」
「実際に出したのは、蒼玉兄上の部下だろうけど」
雪晴は深く息をつき、また話し始めた。
「そうすれば、火乃が捕まっても、蒼玉兄上は痛くも痒くもない。ふりかかる火の粉は、部下や湖宇兄上がかぶるんだから」
その言葉に、タカは怯えるように目を伏せた。
「恐ろしい方ですね……弟君の人生が狂うというのに、平然と嘘をつくなんて」
「おい、さっかから何をコソコソ話してる?」
不安げに眉尻を下げた天道が、タカの肩を叩いた。
さっきタカに押しのけられて、話の輪に入れなかったらしい。
ほかの神官たちも、何事だろうと首をひねって、天道の後ろへ並んでいる。
水奈は説明しようとしたが、先に雪晴が、水奈の唇に人差し指を当てた。
「これ以上は、ここではまずい。屋敷へ戻ろう」
雪晴が、水奈の手を引いて歩き出す。そのあとにタカが続く。
「そうですね。こんな話、人に聞かれたら大変です」
「おい、気になる言い方をするな! 黒幕がわかったのか?」
「静かになさい! 大人の話に入りたがる子どもじゃあるまいし」
「そっちこそ、気に入らん相手を仲間はずれにするいじめっ子か!」
二人の会話はどんどん横道にそれて、「取っておいた菓子を食べた」「食べてない」の言い合いが始まった。
水奈は、彼らを振り返りながら雪晴に声をかけた。
「あの……お止めした方がよろしいのでは?」
「別にいいよ。聞かれてまずい話はしてないし」
「ですが、ほかの神官様たちが困っていらっしゃいます」
「『神官様たち』って、天道殿の部下だろ? 琴祭の日、水奈の命を奪っていたかもしれないやつらだよ。少しぐらい困らせても罰は当たらない。放っておこう」
それを聞いた水奈は、「何もなかったのだからお許しに」と言おうとしたが、彼らが肩掛けを隠したせいで雪晴が寒そうだったな、と思い出して口をつぐんだ。
そもそも、彼ら怨恨派がいなければ、雪晴は孤立しなかったのだ。
水奈は、口喧嘩を背中で聞きながら、「ごめんなさい」と神官たちに心の中で謝った。
結局、天道が静かになったのは、雪晴の屋敷に入ったあとだった。
水奈が体の泥を拭き、タカが食事の支度をする間、ほかの者は雪晴の自室へ集まった。
そこで、雪晴から話を聞いた天道は、呆然と呟いた。
「……なんと、蒼玉殿下が……」
浮き出た頬骨の上を、冷や汗が流れていく。ほかの神官たちも似たような状態だ。
水奈は着替えたあと、途中から話に参加していたので、彼らの気持ちがわかった。天道たちの青ざめた顔を見ながら、水奈は言った。
「蒼玉殿下は、冷酷な方です。『自分が王になれば、すぐに兄弟を殺す』とおっしゃっていました」
「……謀反を防ぐためか。徹底してるな」
雪晴が顔をしかめ、ため息をつく。
「ですが、いくら王子様とはいえ、雪晴殿下に手を出せば天罰がくだるのでは?」
水奈が尋ねると、雪晴は首をひねった。
「どうだろうね。〈銀龍の瞳〉を持つ者が蒼玉兄上だけになれば、銀龍様は目をつぶるかもしれない」
「そうですな……銀龍様は、王家の始祖たる姫に、『お前の血を継ぐ者を、未来永劫護ろう』とお約束くださいましたから」
天道が答えると、彼の後ろにひかえる神官も首を縦に振る。
「しかし、国の中枢にいる人間を片っ端から斬り殺せば、あちこちで混乱が起きるぞ。収拾に失敗すれば、死人が出るかもしれん」
天道が、険しい顔で腕組みをする。水奈は拳を握りしめた。
「……あの方を、王にしてはなりません」
その言葉に、雪晴は深くうなずいた。
「その通りだ。この国が血の海になる。それに、蒼玉兄上が欲しているのは水奈の力だけ。水奈を乱雑にあつかうかもしれない……君は絶対に渡せない。だから」
雪晴は、神官たちを一人ずつ見つめた。
「私が王になる。王になって、国を、水奈を守りたい。王太子の選定には、神官も関わるのだろう? どうか力を貸してくれ」
「もちろんです」
「言われずともそのつもりです」
天道と神官たちは、身を乗り出してうなずいた。雪晴も真剣な顔でうなずき返す。
その端正な顔に、フッといたずらっぽい笑みが浮かぶ。
「ありがとう。では、もう肩掛けを隠さないでいてくれるんだね?」
「うっ……それはもう、もちろんです!」
「お望みとあれば、この着物も脱いで差し上げます!」
「し、神官様……」
「……そこまではいいかな」
平伏する天道たちに、水奈は戸惑いを、雪晴は苦笑を返した。
そうこうしているうちに、タカが来た。水奈と雪晴の食事を、盆に乗せて。
すぐに天道たちが「神官長へ報告せねば」と腰を上げる。そのまま、タカも一緒に屋敷を出ていった。
二人きりの部屋で、水奈は小松菜のすまし汁をこくんと飲み、廊下に面した襖を振り返った。
「タカ様、『大丈夫』とおっしゃっていたけど、やっぱりお手伝いすればよかった……そうすれば、火を焚く時間が短縮できたのに。神官様たち、ご空腹でしょうね。私たちだけ申し訳ないです」
ぽつぽつと話す水奈へ、雪晴が明るく微笑む。
「気にしなくていいと思うよ。どちらにしても、ここで食事する時間はないだろうから。今頃、空仙殿は水奈の安否が気になってやきもきなさっているはずだ。早く報告しないと、みんな怒られるんじゃないかな」
「……そうかもしれませんね。雪晴殿下のこともご心配でしょうし」
「それはないよ。王子の私に手を出せる者はそういないし、神殿にとって一番大切なのは水奈だ。私はおまけかな」
雪晴は、ふっくら炊き立ての白飯を頬張ると、おどけるように片眉を上げた。
しかし、水奈は口を尖らせた。箸を置き、汁椀を盆に戻す。畳を睨んだまま、ムスッと唇を引き結ぶ。
数秒後、雪晴の手も止まった。部屋の空気に、不穏が混じったのに気付いたらしい。
彼は、箸でつまんだ鹿肉の甘辛煮を下ろし、器と箸をゆっくりと盆に置いた。それから、少しうろたえながら口を開いた。
「水奈……もしかして、怒ってる?」
「はい」
「えっ……」
即答されるとは思わなかったらしく、雪晴は面食らったように硬直した。
水奈は頬をふくらませるのをやめ、しかしまだ畳を見つめたまま、
「殿下、お話があります」
と、言った。
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