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琴祭の奇跡
32 力を合わせて調弦する
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「この曲……最近、外から聞こえてくる曲だよね」
「えっ、外?」
水奈は演奏を止めた。耳をそばだて、息をひそめる。
障子を隔てた外から、ポン、ポン……と、かすかな琴の音が流れてくる。
そういえば、さっき正面玄関にいた時も、神殿の方角からあの音が聞こえてきた。
「水奈。あれは、神官たちが琴祭の練習をしているんじゃないかな?」
「そう……だと思います。それなら、あの曲は『滝の宴』かもしれませんが……殿下は、旋律がはっきりとお聞こえなのですか?」
「うん。水奈の曲とはちょっと違うけど、すごく似ているよ」
それから雪晴は、指で膝をトントンと叩き、拍子を取りながら鼻歌を歌い始めた。
優しい声が奏でるのは、たしかに『滝の宴』だ。
「まあ、お上手!」
「一番高い音は、ちょっとかすれてしまうけどね」
雪晴は首のうしろをかいて、照れくさそうに笑った。
「でも、音の高さはぴったりだと思います。すごい、すごいですね……!」
水奈は手を叩いてはしゃいだ。雪晴の頬が、薄く染まる。
「耳を頼りに周りを探っているから、些細な音も聞き分けられるのかな」
「些細な音も……」
だとすれば雪晴は、『滝の宴』を正確にとらえているかもしれない。しかも、あの美声。曲を完璧に再現できそうだ。
(それなら、殿下のお歌に琴の音を合わせれば、正しく調弦できるかしら)
曲によって琴柱の位置は変わるが、『百重の波紋』と『滝の宴』は同じ調だ。
『滝の宴』を弾き、音の狂いがなければ、『百重の波紋』も問題なく弾けるだろう。
(琴祭の日も、私たち二人で音を合わせられる!)
水奈は、すぐさま雪晴に詰め寄った。
「殿下、今度はゆっくり歌ってくださいませんか」
「えっ。ま、また歌うのか? さっきのを?」
「はい。殿下のお歌に合わせて琴を調弦いたしますので。お願いします。殿下のお声は、本当に綺麗なんです」
相手が盲目だということも忘れて、大真面目に手を合わせる。
雪晴は真っ赤になってうつむき、しかしすぐに咳払いをして、そわそわと姿勢を正した。
それから「じゃあ」と小さく言って、ゆっくりと鼻歌を歌い始めたが──。
「待って!」
という水奈の鋭い叫びで、歌はピタッと途切れた。
「ど、どうかしたのか?」
「恐れ入りますが、先程の音をもう一度お願いします。できるだけ伸ばしてください」
雪晴は戸惑いながらも、ある一音を長く歌った。
その音に合わせて、水奈は弦の一つをはじいた。
そうしながら、琴柱の位置を少しずつ変える。
何度も音を確かめて、水奈はしっかりとうなずいた。
「ありがとうございます。この弦は大丈夫です。続きをお願いできますか」
一音、また一音。二人は作業をくり返した。
そして──琴を一面、調弦し終えた。
「できました……! 一度、通して『滝の宴』を弾いてみますね。殿下、聞いていただけますか?」
「うん、聞きたい」
雪晴は少し疲れたような、しかし満足げな笑みを浮かべた。
水奈は、右手の琴爪を弦に当てた。
高鳴る胸いっぱいに空気を吸い込む。
ふっと重心を前に移す。すばやく弦をはじき、すかさずまた別の弦をはじく。
左手は時に弦を押し、時に弦を震わせる。
左右の手が、琴の上をひらりひらりと行き来する。
『もっと肩の力を抜いて。弦を跳ね上げるのではなく、押し出すように』
母の言葉を思い出す。少しずつ体の感覚を思い出す。
水奈は速度を上げながら、音をますます響かせながら、『滝の宴』を奏でた。
(これで、終わり!)
指を小刻みに動かし、弦を激しく振動させ──パッと手を止める。
最後の響きが、静けさの中へ溶け込み、消えていく。
水奈はまぶたを閉じて、深く息を吐き出した。
「殿下……いかがでしょう」
目を開け、肩で息をしながら雪晴に尋ねる。
しかし雪晴は、手をひざに乗せた姿勢のまま、身じろぎもしない。
「殿下? 今の演奏、おかしなところはありませんでしたか?」
「あ、ああ……大丈夫、何もおかしくなんかない。素晴らしい演奏だった。感動したよ」
まっすぐな賞賛を受けた水奈は、顔が火照るのを感じた。
「殿下が、正確な音で歌ってくださったおかげです。調弦がうまくいってよかったです」
「そんなこと……水奈の知識があればこそだろう?」
「いいえ、私一人ではどうにもなりませんでした。でも、安心しました。殿下がいらっしゃれば、毎日調弦できます」
「えっ、毎日?」
「はい。琴柱を立てたままでは、弦が傷みますので。毎日歌っていただければ、正しく調弦できます。もちろん、琴祭当日も……駄目ですか?」
「いや……大丈夫だ。水奈を安心させるためなら、多少の恥は我慢しないと」
「恥?」
「何でもないよ。それじゃあ私の琴も、水奈の琴に合わせて調弦してくれるかな?」
水奈は「はい」と明るく答え、しかしすぐに沈んだ声で続けた。
「あの、殿下。調弦が終わりましたら、練習に入りたいんです。それで……お願いがあるのですが」
首をかしげる雪晴へ、水奈はためらいつつ尋ねた。
「琴祭が終わるまでは、掃除を早く切り上げて、琴を弾いてもよろしいですか? その……琴祭の終曲『百重の波紋』は、速い曲ですので。指をしっかり慣れさせたくて……」
水奈は肩を丸め、消え入りそうな声で話した。
対して雪晴は、朗らかに笑った。
「指を慣れさせるため、なんて言わないでくれ。毎日、好きなだけ弾くといい」
「……ありがとうございます」
水奈は礼を言ったが、胸を張れなかった。
雪晴の許しを得ても、仕事の手を抜くことに引け目を感じてしまう。
水奈の引け目に気付いたのか、雪晴は笑みを深めて付け加えた。
「むしろ弾いてほしいな。水奈の演奏をもっと聞きたい。私が間近で聞いた楽なんて、樹の口笛くらいだからね」
懐かしそうに話していた雪晴は、ふと表情を真面目なものに変えた。
「とはいえ、のんきに鑑賞してもいられないか。難しい曲なら、私も練習しないと」
「いえ、殿下はご無理なさらず。主旋律ではなく、副旋律をご担当いただきますので」
「副旋律? それはどう弾けばいいのかな」
「後日、お教えします。今日は一旦休憩をして……くしゅんっ!」
くしゃみが水奈の言葉を切った。
そこでようやく水奈は、自身の襦袢がうっすら湿っていることに気付いた。
琴を弾くのは二年ぶり。普段は使わないところに力が入って、夏場並みに汗をかいたらしい。
その汗が、隙間風で冷えたようだ。
「水奈、寒いのか? それとも風邪を……」
「大丈夫です、汗をかいたので寒く感じるだけです。殿下の方が冷えていらっしゃるでしょう。すぐに白湯をお持ちいたします」
言いながら水奈は立ち上がった。すると、雪晴は制止するように手を伸ばしてきた。
「えっ、外?」
水奈は演奏を止めた。耳をそばだて、息をひそめる。
障子を隔てた外から、ポン、ポン……と、かすかな琴の音が流れてくる。
そういえば、さっき正面玄関にいた時も、神殿の方角からあの音が聞こえてきた。
「水奈。あれは、神官たちが琴祭の練習をしているんじゃないかな?」
「そう……だと思います。それなら、あの曲は『滝の宴』かもしれませんが……殿下は、旋律がはっきりとお聞こえなのですか?」
「うん。水奈の曲とはちょっと違うけど、すごく似ているよ」
それから雪晴は、指で膝をトントンと叩き、拍子を取りながら鼻歌を歌い始めた。
優しい声が奏でるのは、たしかに『滝の宴』だ。
「まあ、お上手!」
「一番高い音は、ちょっとかすれてしまうけどね」
雪晴は首のうしろをかいて、照れくさそうに笑った。
「でも、音の高さはぴったりだと思います。すごい、すごいですね……!」
水奈は手を叩いてはしゃいだ。雪晴の頬が、薄く染まる。
「耳を頼りに周りを探っているから、些細な音も聞き分けられるのかな」
「些細な音も……」
だとすれば雪晴は、『滝の宴』を正確にとらえているかもしれない。しかも、あの美声。曲を完璧に再現できそうだ。
(それなら、殿下のお歌に琴の音を合わせれば、正しく調弦できるかしら)
曲によって琴柱の位置は変わるが、『百重の波紋』と『滝の宴』は同じ調だ。
『滝の宴』を弾き、音の狂いがなければ、『百重の波紋』も問題なく弾けるだろう。
(琴祭の日も、私たち二人で音を合わせられる!)
水奈は、すぐさま雪晴に詰め寄った。
「殿下、今度はゆっくり歌ってくださいませんか」
「えっ。ま、また歌うのか? さっきのを?」
「はい。殿下のお歌に合わせて琴を調弦いたしますので。お願いします。殿下のお声は、本当に綺麗なんです」
相手が盲目だということも忘れて、大真面目に手を合わせる。
雪晴は真っ赤になってうつむき、しかしすぐに咳払いをして、そわそわと姿勢を正した。
それから「じゃあ」と小さく言って、ゆっくりと鼻歌を歌い始めたが──。
「待って!」
という水奈の鋭い叫びで、歌はピタッと途切れた。
「ど、どうかしたのか?」
「恐れ入りますが、先程の音をもう一度お願いします。できるだけ伸ばしてください」
雪晴は戸惑いながらも、ある一音を長く歌った。
その音に合わせて、水奈は弦の一つをはじいた。
そうしながら、琴柱の位置を少しずつ変える。
何度も音を確かめて、水奈はしっかりとうなずいた。
「ありがとうございます。この弦は大丈夫です。続きをお願いできますか」
一音、また一音。二人は作業をくり返した。
そして──琴を一面、調弦し終えた。
「できました……! 一度、通して『滝の宴』を弾いてみますね。殿下、聞いていただけますか?」
「うん、聞きたい」
雪晴は少し疲れたような、しかし満足げな笑みを浮かべた。
水奈は、右手の琴爪を弦に当てた。
高鳴る胸いっぱいに空気を吸い込む。
ふっと重心を前に移す。すばやく弦をはじき、すかさずまた別の弦をはじく。
左手は時に弦を押し、時に弦を震わせる。
左右の手が、琴の上をひらりひらりと行き来する。
『もっと肩の力を抜いて。弦を跳ね上げるのではなく、押し出すように』
母の言葉を思い出す。少しずつ体の感覚を思い出す。
水奈は速度を上げながら、音をますます響かせながら、『滝の宴』を奏でた。
(これで、終わり!)
指を小刻みに動かし、弦を激しく振動させ──パッと手を止める。
最後の響きが、静けさの中へ溶け込み、消えていく。
水奈はまぶたを閉じて、深く息を吐き出した。
「殿下……いかがでしょう」
目を開け、肩で息をしながら雪晴に尋ねる。
しかし雪晴は、手をひざに乗せた姿勢のまま、身じろぎもしない。
「殿下? 今の演奏、おかしなところはありませんでしたか?」
「あ、ああ……大丈夫、何もおかしくなんかない。素晴らしい演奏だった。感動したよ」
まっすぐな賞賛を受けた水奈は、顔が火照るのを感じた。
「殿下が、正確な音で歌ってくださったおかげです。調弦がうまくいってよかったです」
「そんなこと……水奈の知識があればこそだろう?」
「いいえ、私一人ではどうにもなりませんでした。でも、安心しました。殿下がいらっしゃれば、毎日調弦できます」
「えっ、毎日?」
「はい。琴柱を立てたままでは、弦が傷みますので。毎日歌っていただければ、正しく調弦できます。もちろん、琴祭当日も……駄目ですか?」
「いや……大丈夫だ。水奈を安心させるためなら、多少の恥は我慢しないと」
「恥?」
「何でもないよ。それじゃあ私の琴も、水奈の琴に合わせて調弦してくれるかな?」
水奈は「はい」と明るく答え、しかしすぐに沈んだ声で続けた。
「あの、殿下。調弦が終わりましたら、練習に入りたいんです。それで……お願いがあるのですが」
首をかしげる雪晴へ、水奈はためらいつつ尋ねた。
「琴祭が終わるまでは、掃除を早く切り上げて、琴を弾いてもよろしいですか? その……琴祭の終曲『百重の波紋』は、速い曲ですので。指をしっかり慣れさせたくて……」
水奈は肩を丸め、消え入りそうな声で話した。
対して雪晴は、朗らかに笑った。
「指を慣れさせるため、なんて言わないでくれ。毎日、好きなだけ弾くといい」
「……ありがとうございます」
水奈は礼を言ったが、胸を張れなかった。
雪晴の許しを得ても、仕事の手を抜くことに引け目を感じてしまう。
水奈の引け目に気付いたのか、雪晴は笑みを深めて付け加えた。
「むしろ弾いてほしいな。水奈の演奏をもっと聞きたい。私が間近で聞いた楽なんて、樹の口笛くらいだからね」
懐かしそうに話していた雪晴は、ふと表情を真面目なものに変えた。
「とはいえ、のんきに鑑賞してもいられないか。難しい曲なら、私も練習しないと」
「いえ、殿下はご無理なさらず。主旋律ではなく、副旋律をご担当いただきますので」
「副旋律? それはどう弾けばいいのかな」
「後日、お教えします。今日は一旦休憩をして……くしゅんっ!」
くしゃみが水奈の言葉を切った。
そこでようやく水奈は、自身の襦袢がうっすら湿っていることに気付いた。
琴を弾くのは二年ぶり。普段は使わないところに力が入って、夏場並みに汗をかいたらしい。
その汗が、隙間風で冷えたようだ。
「水奈、寒いのか? それとも風邪を……」
「大丈夫です、汗をかいたので寒く感じるだけです。殿下の方が冷えていらっしゃるでしょう。すぐに白湯をお持ちいたします」
言いながら水奈は立ち上がった。すると、雪晴は制止するように手を伸ばしてきた。
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