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ウカ様のお守りと癒やしの光

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「ウカ様、ただいま戻りました」

宇迦之御魂神は稲荷神社の前で私を出迎えてくれた。
私の姿を頭からつま先まで眺めて言う。

「おかえり~。うん、輝きが違うね。これなら簡単には浸食されることもないでしょ」

「あの滝って穢れを落とすだけじゃないんですか?」

「禊ぎ巫女がいたでしょ、ただの禊ぎじゃ無いの。今あなたの周りに神気の強い流れが巡ってるの。試しに夜刀神に近づいたらあの子、弾き飛ばされると思うわ」

「ほぇぇ、凄いですね。効果はどのくらい続くんですか?」

ウカ様は私の身体をじっくり見て言った。

「ふーん、あしたの朝ぐらいか。普通の神は一週間ぐらいなの。やっぱり違うのねぇ」

「明日の朝? 時間が無いですね。ともかくこの状態になると悪い物が近寄れないのはわかりました」

「せっかく禊ぎの力を纏ってるんだから、明日の朝までに八十七神社をなんとかしてちょうだいね」

「はぁぁあ?」

私は宇迦之御魂神の勝手ぶりに驚いた。まだ八十七社神社のナニカをどう攻めたら良いのかも考えていない。前みたいに夜刀神を連れていこうにも彼も私に近寄れない。

「あ、山神比売、山神様と行けばいいか」

「それは無理。山神比売はあなたより神格が低いから夜刀神とおんなじ」

これってうちの神社にも帰れないということだ。逃げ場を無くしたのはウカ様の策略か、天然の行き当たりばったりなのか。

「わかりました。私一人で行ってきますよ」

私はあきらめ顔で上空に上がろうとした。

「ちょっとまって。渡す物があるってば。これ、呑み込んでから行きなさい」

同じく空中に上がってきたウカ様から手渡されたのは綺麗なビー玉だった。
良くみると、ガラス玉の中には黄金色の稲穂がはるか先まで埋め尽くしている景色が見える。ちゃんと青空と風も吹いているのか黄金色の絨毯は所々波打っている。玉の中は生きているようだ。

「綺麗……」

「はい、呑み込んで」

「えっもったいない。飾っておきたい」

「いいから呑み込むの。私の力を分けるんだから」

もったいない、部屋に置いていつでも眺めたいと残念に思いつつ、宇迦之御魂神の力を貰えるならと一気に稲玉を呑み込んだ。

「なんの変化もありませんが」

「大丈夫。あとは相手の本体をよく見極めて対処してね。あなたなら出来るわ」

そのままウカ様に見送られ、私は八十七社神社へ飛んだ。

すぐに本殿の上空に着いた私はまだ明るい時間なのもあって参拝者が行列を作っているのを見下ろしている。

「夜にした方がよかったかな。正面からはやめておこう。このまま本殿に直行だね」

本殿の屋根に降り立った私は、足裏から悪寒が登ってくるのを感じる。

「うわわ、なんだこれ本殿がナニカに取り込まれてるみたい。穢れが詰まってるって事だよねこれは。困ったなぁ」

屋根をすり抜けて中へ降り立つのを諦めて、本殿の周りを調べてみることにした。
立派な本殿はことのほか大きく、ご祈祷待合所などを通路で繋げてあった。神体の私の目には、中に黒々とした泡のようなものがぎっしりと詰まって見えた。

「ひぇぇ、どこも穢れで一杯だよ。あとは正面か。あっちは人が沢山いるんだよなぁ、でも前来たとき本殿の扉は開いてたよね」

人に見られはしないものの、こそこそと正面に回り本殿の中を覗き込んでみた。
すると参拝者に気取られないようにしているのか、明るい場所が苦手なのか開け広げられた扉の先は普通の神社に見える。
しかし、神饌台にはなにも供えられておらず、鏡だけが鈍く光って見える。そして物陰には天井までびっしりと黒い泡が張り付いていた。

「うわぁ、こんなところに隠れていたのか。夜刀神が睨んでいたわけだ」

「あの、もし、なにをなさっているのですか?」

振り向くと巫女が近くに立っていた。
人には見えていないつもりだったのに、この巫女は私の姿が見えている?

「なぜ私の姿が見えるの? あなたは何者なの?」

焦って聞き返すと、不思議そうな顔をして巫女が答える。

「わたくしはこの神社の巫女です。あなたこそ何者なのですか、本殿に立ち入ってはいけません」

普通言うであろう答えに私は困惑する。

(この人は巫女というか神使なんだろうけど、八十七社神社の神使は神もろとも消えたはず)

「悪いけど、本殿を調べさせて貰うからね。邪魔しないで」

強い言葉で巫女を振り切ると、彼女はそこに尻餅をついて怯えていた。ナニカの依り代になった人間なのかと思ったけど、人では無い。
私の言葉に触れて神格に気づいたのだろう。ひれ伏したまま動かなくなってしまった。

その様子を見た参拝者が数人、巫女に近寄って心配そうに声をかけ始めている。

(騒ぎになる前にさっさとナニカを退治しますかね)

私は本殿に足を踏み入れた。
その瞬間、扉がバンッと大きな音を立てて閉じる。

「閉じ込められた?」

警戒しつつ薄暗くなった内部を見回すと、壁や天井に張り付いていた黒い泡が急激に増え始め、徐々に近づいてきた。黒泡はあっという間に社殿を埋め尽くし、私は逃げる間もなく視界を黒く覆われてしまった。

とにかく上空へ逃げようとしたが、黒泡に触れた身体は身動きが取れなくなっていた。身体の違和感に手で探ると、全身に無数の手が張り付き、私の身体を押さえていた。

「いやぁあああ」

そのおぞましい感覚に私は逃げようと必死に抵抗する。
そのとき私はナニカの声を聞いた。

(ハイリコミタイ……、トリコミタイ……、ナカマガホシイ……)

おおよそ人の声とは思えない、おぞましく陰鬱な言葉が全方向から聞こえてくる。
(このままじゃ入り込まれるっ! こんなやつ消してやる!)

「浄化っ!」

(イヤダァァ、ヤメテェェ、クルシイィィ、ヒドイヒドイヒドイ)

浄化の神威で一気に殲滅するはずが、私の周りだけ後退した黒泡は苦痛、哀しみ、呪い、あがき、怨念、断末魔……。地獄の亡者の叫びを上げて私の意識を揺さぶる。

「なんでっ、浄化で穢れが消えてなくなるはずなのに? 人の声で苦しまないでよっ」

ずるりと一気に黒い泡が近づき、私はまた視界が真っ暗になってしまった。

「だめっ、抜けない、いや、焦っちゃ駄目、相手を見極めるっ!」

ウカ様が言っていた相手を見極めろという言葉、気を持ち直してこの黒い泡の正体を読み取る。
ありとあらゆる怨嗟の声はすべて人間のものだ。

会社の同僚への妬み、上司への呪い、妻、夫への不満、憎しみ、病気の苦痛、家族を失った悲しみ……。

それだけではなかった。私が人間生活をしていたときの嫌なこと、悲しかったことも頭の中に強くフラッシュバックしてすべての嫌な記憶が鮮明に浮かび上がってくる。

「やめて、もう、終わってるんだから、もう苦しまなくていいのに、ずっと前のことなのに」

これは人間の苦悩が生んだ怨霊だ。神を穢すものであり、神敵だ。
それでも私は全力の浄化で穢れを消し去ろうという気持ちより、ここに集まった人々の苦悩に憐れみを感じていた。
私は涙を流しながら叫んだ。

「みんなもう苦しむ必要なんか無い!! もうあなたたちは解放されてるのよ
もう大丈夫、大丈夫だからぁぁぁ」

そのとき私は自分の輪郭が黒い泡より大きく広がってゆくのを感じた。
どこが自分なのかもわからない私の中で稲穂が一斉に揺れた。
私の身体は黄金色に輝きはじめ黒い泡をすべて光で包み込む。

(どういうこと? あぁウカ様だ。これは癒やしの力だ)

頭の中に自然に思い浮かぶのは癒やしと光だった。私はナニカを形成している穢れとなってしまった人々が癒やされるように強く念じる。

私の全身から発せられていた黄金色の光は一気に強くなり、黒い泡は急速に薄くなってゆく。
まばゆくも優しいその光は天照大神の光に似ていた。

「ありがとう……、苦しくない……、助かった……、やっと……」

怨嗟の声はすべて安堵の声に変わり、怨霊だった人達は消えていった。

私は自分の輪郭を取り戻し、本殿の床に降り立つ。

亡くなった人の心が穢れと化して寄り集まったナニカは、浄化で消し去ってはいけないものだった。それは私にもある悲しい記憶、やり直したいという気持ちにも通じる。
あの光が、人が願う神の癒やし効果を起こしたのは、私が人だったからかもしれない。

黒い泡がいなくなった本殿には白い紙で出来た人型が残っていた。
拾い上げようと端をつまむと、一瞬にして細かい塵になって消えてしまった。

「なんだいまの。すごい嫌な感じがした。あれが吸い寄せていたのかもしれない……。。しかしなんでそんな事を。んー結局原因はかわらないままか」

一応他に変なものは無いか調べたが特にみつけられなかった。神不在の本殿は最近まで掃除されていたのだろう。綺麗すぎるのが寂しく感じる場所だった。

「癒やしの光……。私の新しい神威なのかなぁ、いや、ウカ様の稲玉が無いと使えないのかも。まあ、あまり使う機会は無い方がいいや。浄霊は神様の仕事じゃ無いだろうしね」

 神体のまま本殿の上空に昇って境内を見ると、まだ参拝者が巫女の周りに集まっていたが、巫女は立ち上がって気遣ってくれた人となにか話していた。

あの人達の願いがまたナニカを産み出してしまうのかもしれないと、消えていった元人間達の苦痛を思い出して憂鬱な気分のまま稲荷神社へ向かった。
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