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第四章
閑話 10年前の合同演習にてーサイファールの想い出ー
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それは、10年前の合同演習の時の事だった。
年に一度、エルフの国シャナーンと、獣人国ゼルドラは合同演習をする決まりがある。
その年、やっと十歳になったばかりの私は、いつも見たいと思っていた合同演習を見学する許可を父上に貰い、大喜びで合同演習場の一つである『魔の密林』に立ち入りを許され、お目付け役の乳兄弟でもあるジュガルと一緒に見学をしていた。
私は、この獣人国ゼルドラの第三王子のサイファールと言う。
私達、獣人族から見ても、エルフ族はとても華奢で美しく、好ましい容姿をしている。
だが、それは見た目だけであって、その本来の性(しょう)というモノは、『賢しく、腹黒』であると獣人の中では、影で言われていた。
その合同演習で、魔物狩りと言う名目で、合同で魔物狩りが行われている最中(さなか)私は見つけてしまったのだ。
この世の者とも思えぬ麗人が、父上の横に立ち、腕を前で組み、密林での兵士の動きを見ているのを。
「あ、あれは誰なのだ?」
子供心に、強烈な何かを感じた私は、顔を紅潮させて、ジュガルに聞いた。
「サイファール殿下、あの方はダメでございますよ」
「だめ?何がダメなのだ?」
「あの方は、エルフ族の大魔術師様にございますし、性別は雄♂(オス)でございます」
「大魔術師!?、♂オス!?」
私は、衝撃を受けた。到底信じられない。
既に、驚きのあまり、『大魔術師』の方は頭から抜け落ちかけていた。
簡素な黒いローブを羽織る、長衣のその姿は、なんの飾り気もないのに立って居るだけで女神のごとく美しい。
この国の虎獣人の女は、ごつくて私の女性の好みからは外れている。
それに獣人族の女は、年頃になると、フェロモンをまき散らして大変に臭い(獣人にしか分からない)。
しかも、貴族の女は大抵はみな力が強く、儚さのかけらも持ち合わせていないのだ。
私は、たおやかで、風が吹いたらよろけそうな、『華奢で美しい女』が好きだったのだ。
伏目がちな麗しい白い顔(かんばせ)に長く黒い睫毛は頬に影を落とし、髪は絹糸のように艶やかで、真っすぐに背に流れている。
黒く長い睫毛に縁どられた、形の良い瞳の黒目は大きく、射干玉(ぬばたま)のように黒くつややかで、ペロリと舐めれば甘そうだと思った。
「…欲しい、あれがいい」
おもわずこぼしたその口を、年上の豹獣人であるジュガルは、遠慮なく指で捻った。
「むぐぐぐっ」
「どの口がいいますか。宜しいですか、『大魔術師様』にございます、滅多な事を阿呆のように口に出されないようにお願いいたしますよ、ねっ、貴方の屁みたいな魔術の扱いでは、傍に寄る事も出来ません、そ・れ・に・雄(オス)にございます」
この、口の悪い乳兄弟に、唇をギュムギュムと抓り上げられ、ヒイヒイ言いながら、その指を弾き落とした。
「お前っ、かりにも王子に酷いであろう!」
「貴方こそ、白虎の自覚があるなら、もう少し毅然として下さいませ」
しれっとして、言うジュガルに手も足も出ない私は、今に見てろと思うばかりだった。
結局、合同演習よりも、大魔術師殿を堪能していた私は、突然その人の傍にやって来た側近らしいエルフが、彼に何か耳打ちをした事により、鑑賞時間を終えた。
大魔術師殿は、急用によりその場からシャナーンに戻ってしまったのだ。
えっ、そんな事簡単に出来るの?
見ている前で、蒼い魔法陣を構築したかの人は、その中に消えて行った。
かの人の名は、大魔術師、ジェイフォリア・アマダニス・クロニクス。
翌年の合同演習を楽しみ待っていたのに、大魔術師殿は所用により来れなかった。
その翌年も、翌年も、翌年も…何故かずっと。
けれど、裏から仕入れた事情によると、あの合同演習時、彼の妻である、王妹殿が出産で命を落とされたとの事だった。
私は、とても胸が痛んだ。かの人はどれだけ悲しんだろうかと・・
だが、使える伝手を全て使って知った話だと、その時に生まれた子供は、なんと魔術師殿にそっくりの女児だったと言う噂だった。
シャナーンはなかなか情報が取れない国なので、それ以上の情報は無理だったが、たぶん、きっと、亡くなった妻をしのび、傷心を癒すため、娘と過ごしていたのだろう。
とにかく、精進あるのみ、私はジュガルが驚く程頑張ってやると決め、身体の鍛錬にも、魔術の鍛錬にも精をだした。
だが、なかなかにジュガルは厳しく、鼻から屁でも出すがごとく、ちゃんちゃらおかしい感じで笑っていたが、あれからもう十年経った。
早く、大魔術師殿に会いたい。そっくりだと言う御令嬢も見たい。楽しみ過ぎて鼻血が出そうだ。
「今年の年明けの合同練習は、ついに、大魔術師殿が参加すると聞いた!」
「貴方、まだ諦めていなかったんですね、毎年国王陛下に、大魔術師殿の合同演習への出動要請を、嘆願されていたのを知っていますよ」
「うっ、うるさい、憧れの方なのだ!いいではないか」
「はいはい、憧れね、憧れだけにして下さいよ、妙なちょっかい出さないでくださいね」
釘をさす事を忘れない乳兄弟であった。
「当たり前だろう、私はもう20歳になるのだぞ、何を子供に向けて言うような事を言っているのだ。それに今回は部隊を一つ預かっているのだぞ」
合同演習で、第4部隊の部隊長を務めるのだ。それなりに実力も上がったと言うモノだ。
「存じておりますよ、私だってその部隊長補佐なんですから。それに、大魔術師殿は御令嬢を自分の傍から離さないそうです。今回もお連れになるそうですが、お子さんにちょっかい出さないで下さいよ」
もう一つ釘をさされてしまった。心は、『御令嬢を連れて来る』と言う言葉で、すでに何処かに飛んでいた。
「御令嬢くるの?来るんだな、幾つだっけ?何が好きかな?、よし父上に詳しい事聞いて来よう」
「ちょっと、貴方、白虎の自覚ないじゃないですか!いい加減にして下さいよ」
※ ※ ※
第三王子のサイファール殿下は今年20歳。
国王陛下には妃が三人いる。正妃と、側妃が二人。
そして王子が三人。
それぞれの妃に王子が一人ずつお生まれになった。
だが、側妃であるサイファール王子の母親でいらっしゃるジュリアン様に生まれたのは、王としての資質が高いと言われる白虎の王子だった。
現王も白虎であるのだ。
他二人の王子は普通の虎獣人。
第三王子でありながら、白虎のサイファールを次期王へと推す者も多い。
ジュリアン様は争いを好まず、とても賢い方なので、いつも何歩か他の妃方とは下がって引いていらっしゃるので、今の所表立った勢力争いは起っていない。
側妃とは言え、ジュリアン様は強い力を持つ御実家を持たれていて、今の所つまらない横槍は入っていない。
後継争いは表には出てはいないが、水面下ではなかなか危うい状態でもあるのだ。
第一王子が後継と決まっているのだが、それで周りが大人しくしているとも思えない。
もちろん、サイファール殿下にも王位を望む気持ちなどありはしない。
そんな中、兄弟仲は良く、第一王子は正妃のお子であり、現在28歳。
ご結婚もされ、子供もいらっしゃる。
第二王子は23歳、婚約者もいらっしゃり、ご成婚も間近ではと囁かれている。
問題は、この、第三王子…。
本人の拒絶により、今だ婚約者は居ない。
異種族間での婚姻はないことはない。
だが、もしサイファール殿下が、シャナーンの王族の血を引く者と婚姻するとなれば様々な事が起ってくるはずだ。
「ちゃんと、サイファール殿下には言って聞かせねばなりませんね」
年に一度、エルフの国シャナーンと、獣人国ゼルドラは合同演習をする決まりがある。
その年、やっと十歳になったばかりの私は、いつも見たいと思っていた合同演習を見学する許可を父上に貰い、大喜びで合同演習場の一つである『魔の密林』に立ち入りを許され、お目付け役の乳兄弟でもあるジュガルと一緒に見学をしていた。
私は、この獣人国ゼルドラの第三王子のサイファールと言う。
私達、獣人族から見ても、エルフ族はとても華奢で美しく、好ましい容姿をしている。
だが、それは見た目だけであって、その本来の性(しょう)というモノは、『賢しく、腹黒』であると獣人の中では、影で言われていた。
その合同演習で、魔物狩りと言う名目で、合同で魔物狩りが行われている最中(さなか)私は見つけてしまったのだ。
この世の者とも思えぬ麗人が、父上の横に立ち、腕を前で組み、密林での兵士の動きを見ているのを。
「あ、あれは誰なのだ?」
子供心に、強烈な何かを感じた私は、顔を紅潮させて、ジュガルに聞いた。
「サイファール殿下、あの方はダメでございますよ」
「だめ?何がダメなのだ?」
「あの方は、エルフ族の大魔術師様にございますし、性別は雄♂(オス)でございます」
「大魔術師!?、♂オス!?」
私は、衝撃を受けた。到底信じられない。
既に、驚きのあまり、『大魔術師』の方は頭から抜け落ちかけていた。
簡素な黒いローブを羽織る、長衣のその姿は、なんの飾り気もないのに立って居るだけで女神のごとく美しい。
この国の虎獣人の女は、ごつくて私の女性の好みからは外れている。
それに獣人族の女は、年頃になると、フェロモンをまき散らして大変に臭い(獣人にしか分からない)。
しかも、貴族の女は大抵はみな力が強く、儚さのかけらも持ち合わせていないのだ。
私は、たおやかで、風が吹いたらよろけそうな、『華奢で美しい女』が好きだったのだ。
伏目がちな麗しい白い顔(かんばせ)に長く黒い睫毛は頬に影を落とし、髪は絹糸のように艶やかで、真っすぐに背に流れている。
黒く長い睫毛に縁どられた、形の良い瞳の黒目は大きく、射干玉(ぬばたま)のように黒くつややかで、ペロリと舐めれば甘そうだと思った。
「…欲しい、あれがいい」
おもわずこぼしたその口を、年上の豹獣人であるジュガルは、遠慮なく指で捻った。
「むぐぐぐっ」
「どの口がいいますか。宜しいですか、『大魔術師様』にございます、滅多な事を阿呆のように口に出されないようにお願いいたしますよ、ねっ、貴方の屁みたいな魔術の扱いでは、傍に寄る事も出来ません、そ・れ・に・雄(オス)にございます」
この、口の悪い乳兄弟に、唇をギュムギュムと抓り上げられ、ヒイヒイ言いながら、その指を弾き落とした。
「お前っ、かりにも王子に酷いであろう!」
「貴方こそ、白虎の自覚があるなら、もう少し毅然として下さいませ」
しれっとして、言うジュガルに手も足も出ない私は、今に見てろと思うばかりだった。
結局、合同演習よりも、大魔術師殿を堪能していた私は、突然その人の傍にやって来た側近らしいエルフが、彼に何か耳打ちをした事により、鑑賞時間を終えた。
大魔術師殿は、急用によりその場からシャナーンに戻ってしまったのだ。
えっ、そんな事簡単に出来るの?
見ている前で、蒼い魔法陣を構築したかの人は、その中に消えて行った。
かの人の名は、大魔術師、ジェイフォリア・アマダニス・クロニクス。
翌年の合同演習を楽しみ待っていたのに、大魔術師殿は所用により来れなかった。
その翌年も、翌年も、翌年も…何故かずっと。
けれど、裏から仕入れた事情によると、あの合同演習時、彼の妻である、王妹殿が出産で命を落とされたとの事だった。
私は、とても胸が痛んだ。かの人はどれだけ悲しんだろうかと・・
だが、使える伝手を全て使って知った話だと、その時に生まれた子供は、なんと魔術師殿にそっくりの女児だったと言う噂だった。
シャナーンはなかなか情報が取れない国なので、それ以上の情報は無理だったが、たぶん、きっと、亡くなった妻をしのび、傷心を癒すため、娘と過ごしていたのだろう。
とにかく、精進あるのみ、私はジュガルが驚く程頑張ってやると決め、身体の鍛錬にも、魔術の鍛錬にも精をだした。
だが、なかなかにジュガルは厳しく、鼻から屁でも出すがごとく、ちゃんちゃらおかしい感じで笑っていたが、あれからもう十年経った。
早く、大魔術師殿に会いたい。そっくりだと言う御令嬢も見たい。楽しみ過ぎて鼻血が出そうだ。
「今年の年明けの合同練習は、ついに、大魔術師殿が参加すると聞いた!」
「貴方、まだ諦めていなかったんですね、毎年国王陛下に、大魔術師殿の合同演習への出動要請を、嘆願されていたのを知っていますよ」
「うっ、うるさい、憧れの方なのだ!いいではないか」
「はいはい、憧れね、憧れだけにして下さいよ、妙なちょっかい出さないでくださいね」
釘をさす事を忘れない乳兄弟であった。
「当たり前だろう、私はもう20歳になるのだぞ、何を子供に向けて言うような事を言っているのだ。それに今回は部隊を一つ預かっているのだぞ」
合同演習で、第4部隊の部隊長を務めるのだ。それなりに実力も上がったと言うモノだ。
「存じておりますよ、私だってその部隊長補佐なんですから。それに、大魔術師殿は御令嬢を自分の傍から離さないそうです。今回もお連れになるそうですが、お子さんにちょっかい出さないで下さいよ」
もう一つ釘をさされてしまった。心は、『御令嬢を連れて来る』と言う言葉で、すでに何処かに飛んでいた。
「御令嬢くるの?来るんだな、幾つだっけ?何が好きかな?、よし父上に詳しい事聞いて来よう」
「ちょっと、貴方、白虎の自覚ないじゃないですか!いい加減にして下さいよ」
※ ※ ※
第三王子のサイファール殿下は今年20歳。
国王陛下には妃が三人いる。正妃と、側妃が二人。
そして王子が三人。
それぞれの妃に王子が一人ずつお生まれになった。
だが、側妃であるサイファール王子の母親でいらっしゃるジュリアン様に生まれたのは、王としての資質が高いと言われる白虎の王子だった。
現王も白虎であるのだ。
他二人の王子は普通の虎獣人。
第三王子でありながら、白虎のサイファールを次期王へと推す者も多い。
ジュリアン様は争いを好まず、とても賢い方なので、いつも何歩か他の妃方とは下がって引いていらっしゃるので、今の所表立った勢力争いは起っていない。
側妃とは言え、ジュリアン様は強い力を持つ御実家を持たれていて、今の所つまらない横槍は入っていない。
後継争いは表には出てはいないが、水面下ではなかなか危うい状態でもあるのだ。
第一王子が後継と決まっているのだが、それで周りが大人しくしているとも思えない。
もちろん、サイファール殿下にも王位を望む気持ちなどありはしない。
そんな中、兄弟仲は良く、第一王子は正妃のお子であり、現在28歳。
ご結婚もされ、子供もいらっしゃる。
第二王子は23歳、婚約者もいらっしゃり、ご成婚も間近ではと囁かれている。
問題は、この、第三王子…。
本人の拒絶により、今だ婚約者は居ない。
異種族間での婚姻はないことはない。
だが、もしサイファール殿下が、シャナーンの王族の血を引く者と婚姻するとなれば様々な事が起ってくるはずだ。
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