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第五章
4.視線の主
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坂上くんのお祖母さんが書斎へと案内して下さったのでぞろぞろと皆で後ろをついて歩いた。
それにしても坂上くんは始終ほんわかにこにこしていて、小さなお祖母ちゃんの後をついて歩く大きな姿がなんとも言えずかわいい。
とても綺麗なお家だ。こじんまり造られているけど、和風と洋風な所がうまく合わさっていて、夫婦のお二人が趣味で飾られているであろう古くて華美でない美術品や、活けてある野草の様なお花なども趣味がいい。どこもしっとりと落ち着いた雰囲気だった。なんとなく例の人にも居心地が良いのだろうと思われる。
書斎のソファーは三人掛け一台と一人掛け二台がローテーブルを挟んで対面に置いてあり、三人掛けの方に尾根山くんと私と百家くんが座り、反対側の一人掛けが二つ並んでいる方におじいさんと坂上くんが座った。
書棚には多くの本と少しの古美術が置かれ、ここもゆったりとした素敵な場所だ。アレさえいなければもっと。
つまり、部屋の中には私達以外に、さっきの視線の主が居た。
百家くんと私にはそれが視える。その人はお祖父さんの左肩の辺りに頭をくっつけるようにして後ろに立っている感じだった。でも部屋の中に私達が入っていくと、ヒイヒイと小さな叫び声をあげて部屋の一番暗い隅の陰に隠れるように佇んだ。他の三人には何も聞こえていないし気配も分からなかった様だ。
実は、この家に入る前に庭を周った時、百家くんが二人に気づかれない様に四か所に何かを埋めていたのを知っている。今から行うお祓いの前準備なのだろう。
書斎に入ってお互いの挨拶が済んだ。なるほど、坂上くんの体格と同じようにおじいさんはがっしりとしていた。こちらからの遺伝らしい。おばあさんはお茶を用意してくると部屋を後にした。
「今日は来てくれてありがとう。なんだかとても気分が良くなってきたよ。百家くんは神社のお子さんだと聞いたけど、お祓いとかを君もするの?」
おじいさんは優しくて丁寧な口調で話しをする人だ。こういう所も坂上くんと似ている。
「はい、家は成り立ちが特殊な神社らしいので色々と作法が違いますが、小さいころからそれらを母に叩きこまれて育ちました」
それは私も初めて聞く話だなと思った。彼のお母さんの話はまだ本人から聞いた事がなかった。
「成程、そうなんだね。君達が来てくれてから家の空気が変わった気がする。私も古物を扱う事から色々な話を聞いてはいて、それについては半信半疑ではあったけれども、いざ自分が体験すると信じる気持ちが強くなりました。見ていただきたいのは此方です」
お祖父さんは小箱にしまわれた今回の問題の品物を見せてくれた。箱の蓋を開けると万年筆には黒い瘴気が纏わりついているのが見える。たぶん一番お気に入りの万年筆に憑いているのだろう。なんだっけ、間違えて息子の名前になったミスもののペン。
「私がこれを手にする事によって、もしかすると物が壊れてしまうかも知れませんが良いですか?」
百家くんはおじいさんにそう聞いた。
「どんな形であれ、憑いている物からその人が解放されたら良いと願います。物自体を焼却しなければ駄目ならそれも仕方ないと思っています。もし君の家の神社に持って帰ることが必要ならお願いしたい。そうだな、私は確かに趣味で万年筆を集めるのは好きだけど、形がある物は壊れて失われる事が当たり前だと理解しているし、集める事を楽しむのは好きだけれど、それほど物自体には執着しないんだ。大切だと思える事の方を大事にしたいと思うよ」
それを聞いた百家くんはフッと笑った。
すると、きょわ~ん、きゅい~ん、きょわきゅい~ん・・・。聞きなれた白狐の鳴き声がして、白い風が一陣吹き抜ける。静かにソファーから立ち上がった百家くんは部屋の隅に向かって歩いて行くと、何かの法則に基づいて左右の手で片方ずつ不思議なリズムで空を切り、その後、パン!パン!パン!パン!と大きな音で開手を打った。
彼の足元に五芒星の光が浮かび上がる。光の中から白狐が現れると宙で一回転して口に咥えている神具の鈴を鳴らした。
シャン、シャン、シャンと音が聞こえると。男の口から「あぁあぁぁぁぁぁ・・・」というような苦しそうな声が響き、部屋の隅にいた身体はまるで掃除機に吸い取られるように一本の万年筆に吸い込まれていった。
それはまるでゴースト映画のワンシーンのようだった。
百家くんはきちんと箱を閉じて、自分の持ち物から取り出した麻紐の様な物で十字にきっちりと結び、その上に朱色で描かれた護符を貼り付けた。
その無駄のない流麗な動きはかなり慣れたものに見える。
「この万年筆はこのまま神社に持ち帰ります」
「・・・お願いします」
坂上くんのお祖父さんは、百家くんに向かって静かに頭を下げた。
帰りは駅まで送るという坂上くんの申し出を断った。念のために彼のお祖父さんについていてあげて欲しかったのだ。憑き物はとれたけれど、心の負担もあるだろう。彼がついていてくれたら安心だ。
また後日、改めて神社の方にはおじいさんが連絡をするとの事だったので、連絡先を交換して帰る事になった。
私が見た百家くんのお祓いは、他の人には同じようには見えていないようだ。どの程度視えるかどうかで変わるののかもしれない。こういうのは人によって様々だし、視える人でも体調などで突然視えなくなることもあるらしいのだ。百家くんのように仕事として請け負うならば安定した力を持っていないといけないだろう。それはそれでキツイことだなと他人事の様に思ったけど、後でそれは考え違いだと彼に正されることになる。
今日の出来事は尾根山くんには驚きの連続だったらしい。男の声が聞こえて恐ろしかったと言っていた。
コンデトライカフェで三人でお茶をしている時に聞いたのだ。幽霊だとか、狐だとかはどうやら見えなかった様だ。
カフェのショーケースの中には様々なケーキが並んでいてどれにしようかと迷って三つにした。
男子二人はケーキは大人っぽくザッハトルテにして、コーヒーを頼んでいた。
「コーヒー苦くない?」
「ミルクも砂糖も入れたからね。塙宝さん、ケーキ三つで足りる?」
「うん。結局、モンブランとザッハトルテとジュレにした」
まずは、かっちりとした形のザッハトルテをフォークで切り分けて口に運ぶ。ねっとりと重厚なチョコのほろ苦さと甘さを堪能し、そのくちどけを楽しんだ。
「あ、そうそう、確か万年筆のブランド名、モンブラン社だった」
尾根山くんがスッキリした顔でそう言った。
「おまえなぁ、今さらそこかよ」
プッと百家くんが笑い。私も一緒に笑った。
それにしても坂上くんは始終ほんわかにこにこしていて、小さなお祖母ちゃんの後をついて歩く大きな姿がなんとも言えずかわいい。
とても綺麗なお家だ。こじんまり造られているけど、和風と洋風な所がうまく合わさっていて、夫婦のお二人が趣味で飾られているであろう古くて華美でない美術品や、活けてある野草の様なお花なども趣味がいい。どこもしっとりと落ち着いた雰囲気だった。なんとなく例の人にも居心地が良いのだろうと思われる。
書斎のソファーは三人掛け一台と一人掛け二台がローテーブルを挟んで対面に置いてあり、三人掛けの方に尾根山くんと私と百家くんが座り、反対側の一人掛けが二つ並んでいる方におじいさんと坂上くんが座った。
書棚には多くの本と少しの古美術が置かれ、ここもゆったりとした素敵な場所だ。アレさえいなければもっと。
つまり、部屋の中には私達以外に、さっきの視線の主が居た。
百家くんと私にはそれが視える。その人はお祖父さんの左肩の辺りに頭をくっつけるようにして後ろに立っている感じだった。でも部屋の中に私達が入っていくと、ヒイヒイと小さな叫び声をあげて部屋の一番暗い隅の陰に隠れるように佇んだ。他の三人には何も聞こえていないし気配も分からなかった様だ。
実は、この家に入る前に庭を周った時、百家くんが二人に気づかれない様に四か所に何かを埋めていたのを知っている。今から行うお祓いの前準備なのだろう。
書斎に入ってお互いの挨拶が済んだ。なるほど、坂上くんの体格と同じようにおじいさんはがっしりとしていた。こちらからの遺伝らしい。おばあさんはお茶を用意してくると部屋を後にした。
「今日は来てくれてありがとう。なんだかとても気分が良くなってきたよ。百家くんは神社のお子さんだと聞いたけど、お祓いとかを君もするの?」
おじいさんは優しくて丁寧な口調で話しをする人だ。こういう所も坂上くんと似ている。
「はい、家は成り立ちが特殊な神社らしいので色々と作法が違いますが、小さいころからそれらを母に叩きこまれて育ちました」
それは私も初めて聞く話だなと思った。彼のお母さんの話はまだ本人から聞いた事がなかった。
「成程、そうなんだね。君達が来てくれてから家の空気が変わった気がする。私も古物を扱う事から色々な話を聞いてはいて、それについては半信半疑ではあったけれども、いざ自分が体験すると信じる気持ちが強くなりました。見ていただきたいのは此方です」
お祖父さんは小箱にしまわれた今回の問題の品物を見せてくれた。箱の蓋を開けると万年筆には黒い瘴気が纏わりついているのが見える。たぶん一番お気に入りの万年筆に憑いているのだろう。なんだっけ、間違えて息子の名前になったミスもののペン。
「私がこれを手にする事によって、もしかすると物が壊れてしまうかも知れませんが良いですか?」
百家くんはおじいさんにそう聞いた。
「どんな形であれ、憑いている物からその人が解放されたら良いと願います。物自体を焼却しなければ駄目ならそれも仕方ないと思っています。もし君の家の神社に持って帰ることが必要ならお願いしたい。そうだな、私は確かに趣味で万年筆を集めるのは好きだけど、形がある物は壊れて失われる事が当たり前だと理解しているし、集める事を楽しむのは好きだけれど、それほど物自体には執着しないんだ。大切だと思える事の方を大事にしたいと思うよ」
それを聞いた百家くんはフッと笑った。
すると、きょわ~ん、きゅい~ん、きょわきゅい~ん・・・。聞きなれた白狐の鳴き声がして、白い風が一陣吹き抜ける。静かにソファーから立ち上がった百家くんは部屋の隅に向かって歩いて行くと、何かの法則に基づいて左右の手で片方ずつ不思議なリズムで空を切り、その後、パン!パン!パン!パン!と大きな音で開手を打った。
彼の足元に五芒星の光が浮かび上がる。光の中から白狐が現れると宙で一回転して口に咥えている神具の鈴を鳴らした。
シャン、シャン、シャンと音が聞こえると。男の口から「あぁあぁぁぁぁぁ・・・」というような苦しそうな声が響き、部屋の隅にいた身体はまるで掃除機に吸い取られるように一本の万年筆に吸い込まれていった。
それはまるでゴースト映画のワンシーンのようだった。
百家くんはきちんと箱を閉じて、自分の持ち物から取り出した麻紐の様な物で十字にきっちりと結び、その上に朱色で描かれた護符を貼り付けた。
その無駄のない流麗な動きはかなり慣れたものに見える。
「この万年筆はこのまま神社に持ち帰ります」
「・・・お願いします」
坂上くんのお祖父さんは、百家くんに向かって静かに頭を下げた。
帰りは駅まで送るという坂上くんの申し出を断った。念のために彼のお祖父さんについていてあげて欲しかったのだ。憑き物はとれたけれど、心の負担もあるだろう。彼がついていてくれたら安心だ。
また後日、改めて神社の方にはおじいさんが連絡をするとの事だったので、連絡先を交換して帰る事になった。
私が見た百家くんのお祓いは、他の人には同じようには見えていないようだ。どの程度視えるかどうかで変わるののかもしれない。こういうのは人によって様々だし、視える人でも体調などで突然視えなくなることもあるらしいのだ。百家くんのように仕事として請け負うならば安定した力を持っていないといけないだろう。それはそれでキツイことだなと他人事の様に思ったけど、後でそれは考え違いだと彼に正されることになる。
今日の出来事は尾根山くんには驚きの連続だったらしい。男の声が聞こえて恐ろしかったと言っていた。
コンデトライカフェで三人でお茶をしている時に聞いたのだ。幽霊だとか、狐だとかはどうやら見えなかった様だ。
カフェのショーケースの中には様々なケーキが並んでいてどれにしようかと迷って三つにした。
男子二人はケーキは大人っぽくザッハトルテにして、コーヒーを頼んでいた。
「コーヒー苦くない?」
「ミルクも砂糖も入れたからね。塙宝さん、ケーキ三つで足りる?」
「うん。結局、モンブランとザッハトルテとジュレにした」
まずは、かっちりとした形のザッハトルテをフォークで切り分けて口に運ぶ。ねっとりと重厚なチョコのほろ苦さと甘さを堪能し、そのくちどけを楽しんだ。
「あ、そうそう、確か万年筆のブランド名、モンブラン社だった」
尾根山くんがスッキリした顔でそう言った。
「おまえなぁ、今さらそこかよ」
プッと百家くんが笑い。私も一緒に笑った。
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