24 / 46
第四章
閑話 解き放たれたモノ
しおりを挟む
姉夫婦に長男が生まれた。
その子は男の子ながら、姉によく面差しの似た子供だった。黒眼がちの潤んだ大きい瞳は本当に愛らしい。
家の両親はもちろん、政宗様も東神家の方々も皆大喜びだった。
子供はとても可愛いかった。姉から頼まれて、翔と名付けられたその子の世話をしによく屋敷に行った。
姉は弱い身体で出産に耐えた。そして今、幸せの絶頂にいるように見える。
だけど、子供を抱いて幸せそうに乳を含ませる姉の横顔を見ていると、やはりドロドロとした暗い何かが私の心の奥底から這い上がって来た。
どうして同じ親から生まれても、生きていく道筋にこんなにも差があるのだろうか。
美しく優しい姉が好きだと思う気持ちの反面、嫉ましいという気持ちが交差する。
私は姉の持っているもの全てが妬ましく羨ましい。姉のいる場所が欲しいと願ってしまうのだ。
それがいけない事だとは分かっている。
そういう時は決まって、庭の隅から私を呼ぶ声が聞こえる様になった。
『おいで、おいで』と聞こえる。
最初は何だか気味が悪かったのに、私は頭がおかしくなってしまったのか、優しい声に聞こえるのだ。
姉と政宗様の幸せそうな姿を見るたびに黒々とした嫌な気持ちが膨れ上がってきて、その声にどんどん惹かれる気持ちが大きくなってくる。
ついに、ある日、姉が翔にお乳を与えている時に、私はふらりと縁側から踏み石の上に置いてあった履物を履いて裏庭に出て行った。
そこからは夢の中を歩いている様に見ているものもぼんやりとしていた。
『おいで、おいで、お前の願いを叶えてやろう。こっちにおいで』
あの声が私を誘う。
すると庭の隅の不浄と呼ばれた場所に、うっすらと霞んだ古い着物姿の女が手招きするのが見えた。
近づくとだんだんその様子がはっきりと見えてきた。
長い髪が垂れてその半分が隠れている。見えている方は腫れあがった瞼の奥に瞳があるのは見えるが、痘痕(あばた)のひどい瘡蓋(かだぶた)で覆われたそれだけ見ると性別さえ分からない程の御面相が見て取れ、ハッと息を飲む。
女の着物は泥で酷く汚れていた。
『醜いだろう?醜いのは悲しい......』
その言葉に、グッと胸を突かれた。
『ここから出してくれたら、お前の願いを叶えてやろう。ここは暗くて狭くて、とても嫌な場所。ここから出たい、出してくれ、早くだしてくれ.....あれを、外してくれたら出られる』
その時、その着物姿の見目の醜い女と、私の心が重なった気がした。
そして私は、ついにその注連縄を手で引きちぎってしまったのだ。
ぶわりと、黒い蟲の集合体の様な物が大量に地面から沸き上がり散ったような気がする。
私の目や鼻、喉の奥にそれが入り込んでいった。
黒い物に覆われて自分が食い尽くされている様な感じがして、何もかも全てがどうでもよく思え、次には気分が良いと思った。今ならなんでも出来そうな気がする。
その後の事はよく覚えていない。私は何故か縁側に倒れていたそうだ。気づくと布団に寝かされていた。
姉が心配して何度も何度も大丈夫かと気遣い問うのが煩わしくさえあった。
翌日、庭のあの場所が気になり後でこっそり見に行ったけど、何事もなかった様に注連縄が張ってあった。
けれど、ようく見てみると千切れた縄を繋いだ跡が残っていた。
でも、何も言わなければ誰も気づかない。そう思った。
それから暫くして、姉が体調を崩し寝込む様になった。
見ている間に、だんだんと弱っていき、政宗様が手を尽くしたがそのかいもなく、幼い子供を残してあっけなく姉はこの世を去ってしまった。
私は悲しいとは思わなかった。邪魔者が居なくなった、そう思った。
あれほど邪魔だと思っていた姉が、いとも簡単に目の前から消え失せた。
こんな愉快な事があるだろうか?
いや、おかしい。そんな事はない。とても悲しい。そう思う心には靄がかかっていった。
そうだ、まだだ、まだ欲しい物がある。
誰もが悲しみに暮れる中、私は子供の世話をかって出た。
『そうしたらよい、お前の思うようになる』
声が導くままに、親身に子供の世話をした。
そして後添いとして翔の面倒を見てもらいたいと言われるのに、そう日にちはかからなかった。
ついに、私は、姉の居場所を奪い取った。……その時は、そう思えた。
まだ一周忌を終えたばかりなので、式は挙げず籍だけいれてくれれば良いと、政宗様に私は言った。
姉が亡くなって間もないのに式など挙げられない。
そして翔の世話をした。私が翔を可愛がれば、旦那様となった政宗様が喜ぶ事は十分理解している。
翔が、私に懐いているからこそ、後添えに選ばれたのだから。
それでも構わなかった。
けれど、心はそれでは満たされないことを知る……。
翔を可愛がる政宗様を見ていると、もしかすると、自分との間に子供が出来れば、政宗様はその子供と私を愛する様になるのではないかと思った。本当の家族になれるかもしれない。
今のままでは、ただの使い勝手の良い子守りだと私の中の黒いのが言う。この黒いのはあの時の着物姿の女の一部だと分かっていたが、それを考えようとすると頭はぼんやりとするのだった。
そのチャンスは翔が二歳になる前に頃にやって来た。
盆に親戚が集まり、珍しくお酒を過ごしすぎた政宗様は、その夜に姉と唯一同じ質の私の髪を撫でて抱き寄せて来たのだ。或いは、あの声の主が黒い力を使ったのかも知れない。
これはチャンスだと思った。姉の様に政宗様に愛される様になれるかも知れない。
その、ひと夜の契りで、新しい命が私の身体に宿った事は奇跡だった。
「奥様、男の子ですよ。奥様によく似ていらっしゃいます」
その看護婦に悪気は無かったのだろう。だが、それを聞いた時、私の心に影が差した。
その子は春明と名付けられスクスクと育ったが、私によく似た瞼の厚い目元をしていた。翔と並ぶと見劣りする顔立ちの子供だ。
翔と春が並ぶと、まるで、姉と私が並んでいる様だった。
仲の良い兄弟の笑い声が庭で響く。
もう良いと思うのに、それなのに心の奥底からやはり黒い物が沸き上がって来る。
だめだと思った。これではダメだ。何がダメなのか?
政宗様は春を翔と分け隔てなく可愛がっている様に思える。
私にも優しく接してくれる。もう良いではないか?
ナニガ?ナニガイイノ?
オマエガイチバンデナクテイイノカ?
日ごとに声が私を侵食していった・・・。
そして、あの日が来たのだ。
その子は男の子ながら、姉によく面差しの似た子供だった。黒眼がちの潤んだ大きい瞳は本当に愛らしい。
家の両親はもちろん、政宗様も東神家の方々も皆大喜びだった。
子供はとても可愛いかった。姉から頼まれて、翔と名付けられたその子の世話をしによく屋敷に行った。
姉は弱い身体で出産に耐えた。そして今、幸せの絶頂にいるように見える。
だけど、子供を抱いて幸せそうに乳を含ませる姉の横顔を見ていると、やはりドロドロとした暗い何かが私の心の奥底から這い上がって来た。
どうして同じ親から生まれても、生きていく道筋にこんなにも差があるのだろうか。
美しく優しい姉が好きだと思う気持ちの反面、嫉ましいという気持ちが交差する。
私は姉の持っているもの全てが妬ましく羨ましい。姉のいる場所が欲しいと願ってしまうのだ。
それがいけない事だとは分かっている。
そういう時は決まって、庭の隅から私を呼ぶ声が聞こえる様になった。
『おいで、おいで』と聞こえる。
最初は何だか気味が悪かったのに、私は頭がおかしくなってしまったのか、優しい声に聞こえるのだ。
姉と政宗様の幸せそうな姿を見るたびに黒々とした嫌な気持ちが膨れ上がってきて、その声にどんどん惹かれる気持ちが大きくなってくる。
ついに、ある日、姉が翔にお乳を与えている時に、私はふらりと縁側から踏み石の上に置いてあった履物を履いて裏庭に出て行った。
そこからは夢の中を歩いている様に見ているものもぼんやりとしていた。
『おいで、おいで、お前の願いを叶えてやろう。こっちにおいで』
あの声が私を誘う。
すると庭の隅の不浄と呼ばれた場所に、うっすらと霞んだ古い着物姿の女が手招きするのが見えた。
近づくとだんだんその様子がはっきりと見えてきた。
長い髪が垂れてその半分が隠れている。見えている方は腫れあがった瞼の奥に瞳があるのは見えるが、痘痕(あばた)のひどい瘡蓋(かだぶた)で覆われたそれだけ見ると性別さえ分からない程の御面相が見て取れ、ハッと息を飲む。
女の着物は泥で酷く汚れていた。
『醜いだろう?醜いのは悲しい......』
その言葉に、グッと胸を突かれた。
『ここから出してくれたら、お前の願いを叶えてやろう。ここは暗くて狭くて、とても嫌な場所。ここから出たい、出してくれ、早くだしてくれ.....あれを、外してくれたら出られる』
その時、その着物姿の見目の醜い女と、私の心が重なった気がした。
そして私は、ついにその注連縄を手で引きちぎってしまったのだ。
ぶわりと、黒い蟲の集合体の様な物が大量に地面から沸き上がり散ったような気がする。
私の目や鼻、喉の奥にそれが入り込んでいった。
黒い物に覆われて自分が食い尽くされている様な感じがして、何もかも全てがどうでもよく思え、次には気分が良いと思った。今ならなんでも出来そうな気がする。
その後の事はよく覚えていない。私は何故か縁側に倒れていたそうだ。気づくと布団に寝かされていた。
姉が心配して何度も何度も大丈夫かと気遣い問うのが煩わしくさえあった。
翌日、庭のあの場所が気になり後でこっそり見に行ったけど、何事もなかった様に注連縄が張ってあった。
けれど、ようく見てみると千切れた縄を繋いだ跡が残っていた。
でも、何も言わなければ誰も気づかない。そう思った。
それから暫くして、姉が体調を崩し寝込む様になった。
見ている間に、だんだんと弱っていき、政宗様が手を尽くしたがそのかいもなく、幼い子供を残してあっけなく姉はこの世を去ってしまった。
私は悲しいとは思わなかった。邪魔者が居なくなった、そう思った。
あれほど邪魔だと思っていた姉が、いとも簡単に目の前から消え失せた。
こんな愉快な事があるだろうか?
いや、おかしい。そんな事はない。とても悲しい。そう思う心には靄がかかっていった。
そうだ、まだだ、まだ欲しい物がある。
誰もが悲しみに暮れる中、私は子供の世話をかって出た。
『そうしたらよい、お前の思うようになる』
声が導くままに、親身に子供の世話をした。
そして後添いとして翔の面倒を見てもらいたいと言われるのに、そう日にちはかからなかった。
ついに、私は、姉の居場所を奪い取った。……その時は、そう思えた。
まだ一周忌を終えたばかりなので、式は挙げず籍だけいれてくれれば良いと、政宗様に私は言った。
姉が亡くなって間もないのに式など挙げられない。
そして翔の世話をした。私が翔を可愛がれば、旦那様となった政宗様が喜ぶ事は十分理解している。
翔が、私に懐いているからこそ、後添えに選ばれたのだから。
それでも構わなかった。
けれど、心はそれでは満たされないことを知る……。
翔を可愛がる政宗様を見ていると、もしかすると、自分との間に子供が出来れば、政宗様はその子供と私を愛する様になるのではないかと思った。本当の家族になれるかもしれない。
今のままでは、ただの使い勝手の良い子守りだと私の中の黒いのが言う。この黒いのはあの時の着物姿の女の一部だと分かっていたが、それを考えようとすると頭はぼんやりとするのだった。
そのチャンスは翔が二歳になる前に頃にやって来た。
盆に親戚が集まり、珍しくお酒を過ごしすぎた政宗様は、その夜に姉と唯一同じ質の私の髪を撫でて抱き寄せて来たのだ。或いは、あの声の主が黒い力を使ったのかも知れない。
これはチャンスだと思った。姉の様に政宗様に愛される様になれるかも知れない。
その、ひと夜の契りで、新しい命が私の身体に宿った事は奇跡だった。
「奥様、男の子ですよ。奥様によく似ていらっしゃいます」
その看護婦に悪気は無かったのだろう。だが、それを聞いた時、私の心に影が差した。
その子は春明と名付けられスクスクと育ったが、私によく似た瞼の厚い目元をしていた。翔と並ぶと見劣りする顔立ちの子供だ。
翔と春が並ぶと、まるで、姉と私が並んでいる様だった。
仲の良い兄弟の笑い声が庭で響く。
もう良いと思うのに、それなのに心の奥底からやはり黒い物が沸き上がって来る。
だめだと思った。これではダメだ。何がダメなのか?
政宗様は春を翔と分け隔てなく可愛がっている様に思える。
私にも優しく接してくれる。もう良いではないか?
ナニガ?ナニガイイノ?
オマエガイチバンデナクテイイノカ?
日ごとに声が私を侵食していった・・・。
そして、あの日が来たのだ。
8
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
新しい聖女が見付かったそうなので、天啓に従います!
月白ヤトヒコ
ファンタジー
空腹で眠くて怠い中、王室からの呼び出しを受ける聖女アルム。
そして告げられたのは、新しい聖女の出現。そして、暇を出すから還俗せよとの解雇通告。
新しい聖女は公爵令嬢。そんなお嬢様に、聖女が務まるのかと思った瞬間、アルムは眩い閃光に包まれ――――
自身が使い潰された挙げ句、処刑される未来を視た。
天啓です! と、アルムは――――
表紙と挿し絵はキャラメーカーで作成。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
公主の嫁入り
マチバリ
キャラ文芸
宗国の公主である雪花は、後宮の最奥にある月花宮で息をひそめて生きていた。母の身分が低かったことを理由に他の妃たちから冷遇されていたからだ。
17歳になったある日、皇帝となった兄の命により龍の血を継ぐという道士の元へ降嫁する事が決まる。政略結婚の道具として役に立ちたいと願いつつも怯えていた雪花だったが、顔を合わせた道士の焔蓮は優しい人で……ぎこちなくも心を通わせ、夫婦となっていく二人の物語。
中華習作かつ色々ふんわりなファンタジー設定です。
【完結】捨ててください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと貴方の側にいた。
でも、あの人と再会してから貴方は私ではなく、あの人を見つめるようになった。
分かっている。
貴方は私の事を愛していない。
私は貴方の側にいるだけで良かったのに。
貴方が、あの人の側へ行きたいと悩んでいる事が私に伝わってくる。
もういいの。
ありがとう貴方。
もう私の事は、、、
捨ててください。
続編投稿しました。
初回完結6月25日
第2回目完結7月18日

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる