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ブルーセーバーズ第1幕
ナギ編1話 情報
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ここは惑星プルート。地球ではいまだ発見されていない未知の惑星である。ここには人間の10倍の身体能力を有する戦闘民族、プルート族が暮らしている。ある日、5歳のナギが郊外で親の農作業を手伝っていると、空に一筋の光が見えた。あれはなんだろう。そう思ったのも束の間、都市部が突然爆発した。
「ナギはここで待っていなさい!」ナギは親の言うことを信じて隠れて待っていた。だがいくら待っても親は帰ってこなかった。あれからどれくらい経ったかも分からない。ナギは痺れを切らして都市部に向かった。
都市部はすでに半壊状態だった。人の気配がまったくしない。親を探し回っていると。誰かに話しかけられた。
「まだ仲間がいたか、ここは危険だ。早く立ち去りなさい。」ナギは声のする方を見ると、老人が立っていた。
「ここで何があったんですか?」ナギは恐る恐る聞いた。
「それは…。」
老人が言い終わる前に何者かが老人を刺殺した。老人を刺したのはどこの惑星の住人かも分からない宇宙人だった。豚の顔に強靭な肉体。手には3つ又の槍を構えている。ナギはあまりの恐怖に逃げ出した。
「プルート族の子どもは美味いんだよなぁ。」そう言いながら宇宙人が迫ってくる。
もう駄目だ。ナギがそう観念した時、誰かがナギを救った。ナギがメシアの顔を見ると、やはり見たことない宇宙人だった。顔は龍、何でも跳ね返しそうな強靭な肉体で、身長は5mは超えている。
「小僧、こんなところで何をしている?」
「お父さんとお母さんを探してるの。」ナギは泣きじゃくりながら喋った。
「…。ついてこい。」男はそう言い放ち、一人で歩き出した。ナギは他に行く当てもないので男について行くことにした。
「ここにお前の両親はいるか?」しばらく歩くとたくさんの死体が転がっている場所にたどり着いた。ナギは恐る恐る死体の顔を順番に見ていく。
違う。違う。この人も違う。…。するとナギの足が止まる。
「父さん…。母さん…。」そこには両親がいた。ーーーー。
「少し落ち着いたか。」ナギは今まで泣き叫んでいたが、泣き止んできたところで男が話しかけた。
「俺はこの星中を見て回ったが、プルート族の生き残りはお前だけだ。お前はどこか行くあてはあるのか。」
ナギは静かに顔を横に振る。
「なら俺と一緒に来い。お前を最高の戦士に育ててやる。」
「俺、両親を殺したやつを、この星をめちゃくちゃにしたやつを殺したい。だから俺を強くしてくれ。」
「ふっ。俺はゼータだ。よろしくな。」そう言ってゼータは異形の龍の顔から、普通の人間の顔になった。
「なんで顔を?」
「これが本当の俺の顔だ。ここに進入するために変装してたんだ。」
「俺はナギ。これからどこに?」
「どこだろうな…。」2人はともに闇に消えた…。
ー20年後ー
俺の名前はナギ。20年前に滅ぼされたプルート族の最後の生き残りだ。両親の仇を取るためだけにこの20年間死に物狂いで修行してきた。
「おい、ナギ。次の仕事だ。」そう言ってきたのは俺のもう一人の親、ゼータだ。今俺たちは宇宙中から傭兵の依頼を受けてその報酬で生活をしている。
「次の仕事は、惑星カロンの王族の護衛だ。カロンは今ステュクスという惑星と戦争中らしい。2週間ほど護衛して欲しいらしい。」
「分かった、じゃあちょっくら行ってくるわ。」
「待て。カロンにはドラゴニア人の情報があるらしい。それも同時に探ってこい。」
(来た!!)俺は心の中でそう思った。ドラゴニア人とは俺の故郷を滅ぼした奴らのことだ。この20年間でそれしか情報がつかめず、肝心の奴らの居場所がどうしても分からなかった。今回、その情報が手に入るかもしれない。俺はさっそくカロン星に向かった。
カロンでの任務は実に簡単だった。俺はもともと戦闘民族ということもあり、たいていはそこら辺のやつには負けない。ステュクス星の奴らも俺からしてみれば雑魚ばかりだった。2週間もここに拘束されるのは苦痛だったので、俺がカロンとステュクスの戦争を終わらせてやった。俺からすればどっちが勝とうが興味はないので、金払いが良い方を勝たせてやった。
「いや~、さすがはプルート族ですな。三大戦闘民族の名は伊達ではありませんな。」
そう言ってカロンの王がおだててきた。この宇宙には戦闘民族と呼ばれる戦闘に優れた一族が3つ確認されている。三大戦闘民族とはその3つの一族のことで、プルート・ドラゴニア・ナキアヌの3つである。
「さて、これが今回の報酬です。本当にありがとうございました。そしてこちらの筒に我が国が有するドラゴニアの情報が入っています。」王はニコニコしながら渡してきた。
「ありがとうございます。では。」俺は無愛想に言って、城をでた。俺は一刻も早く情報が知りたかったのだ。
城下町のカフェでゆっくり情報を見ようと筒を取り出した途端、何者かに筒が奪われた。筒を奪ったのは、奇妙なことに二足歩行で喋るネコだった。
「この筒は俺のもんだ!カカカ!」そう言ってネコ走り去った。走る時は4足歩行になるらしい。
「逃がすか!」俺はネコを追いかけた。なかなかすばっしこいネコだ。
俺がネコを追っていると、誰かがネコを吹き飛ばした。
「離せ、汚らわしい動物が!この筒は私の物だ!」次は女が筒を持って走り出す。
「だから、それは俺のだって言ってるだろ!」俺は女にとびかかった。そこに例のネコも突っ込んでくる。殴ったり、蹴られたり、引っ掻かれたりもう滅茶苦茶だった。
「ま、待て!いったん落ち着こう。お前ら誰だ?俺はナギ。この国の王に雇われたんだよ。」
俺がそう言うと、2人は攻撃の手を止めた。
「俺はジェット。ドラゴニアのヤツらをぶちのめすために情報がいるんだ。」
「ふん。私はカールよ。カール・メディ。私も分け合ってドラゴニアの情報が必要なの。」
「ジェット。俺もドラゴニアに故郷を奪われた。一緒に奴らをぶちのめさないか?」
「なんで俺がお前と…。」
「俺たちの利害は一致してる。どうだジェット、メディ。見返りはこの情報と今後手に入る情報、そして奴らを倒す協力だ。」
「まだお前を信用できない。まずはその情報を見せてもらってから決める。」
「私も同感だ。」
「じゃあ、俺が筒を開けるから同時に情報を見よう。」
俺はそう言って筒を開けた。中には古い書物が入っていた。俺たちは3人で書物を読んだ。
読んだ情報を要約すると、まずはカロン星の歴史が書かれていて、ドラゴニアと同盟関係を結んでいたこと。そしてドラゴニアの基地がカロン星のすぐ近くの惑星ケルベロスという星にあるということが書かれていた。
「お前らもう情報を持ってないんだろ。もう用済みだ。ありがとな。」ジェットがそう言ってライフルを構える。
「バカ言え。俺もドラゴニアと戦う。」俺の発言に対し、ジェットがニヤリと笑った。
「私も行く。ドラゴニアのさらなる情報のためにな。」そう言ってカールが二刀の刀を抜いた。
ー???-
「多分ナギがお前のところに行く。痛めつけていいが殺すなよ、シグマ。」とある男が誰かに電話をかける。
ーTo be continued ー
「ナギはここで待っていなさい!」ナギは親の言うことを信じて隠れて待っていた。だがいくら待っても親は帰ってこなかった。あれからどれくらい経ったかも分からない。ナギは痺れを切らして都市部に向かった。
都市部はすでに半壊状態だった。人の気配がまったくしない。親を探し回っていると。誰かに話しかけられた。
「まだ仲間がいたか、ここは危険だ。早く立ち去りなさい。」ナギは声のする方を見ると、老人が立っていた。
「ここで何があったんですか?」ナギは恐る恐る聞いた。
「それは…。」
老人が言い終わる前に何者かが老人を刺殺した。老人を刺したのはどこの惑星の住人かも分からない宇宙人だった。豚の顔に強靭な肉体。手には3つ又の槍を構えている。ナギはあまりの恐怖に逃げ出した。
「プルート族の子どもは美味いんだよなぁ。」そう言いながら宇宙人が迫ってくる。
もう駄目だ。ナギがそう観念した時、誰かがナギを救った。ナギがメシアの顔を見ると、やはり見たことない宇宙人だった。顔は龍、何でも跳ね返しそうな強靭な肉体で、身長は5mは超えている。
「小僧、こんなところで何をしている?」
「お父さんとお母さんを探してるの。」ナギは泣きじゃくりながら喋った。
「…。ついてこい。」男はそう言い放ち、一人で歩き出した。ナギは他に行く当てもないので男について行くことにした。
「ここにお前の両親はいるか?」しばらく歩くとたくさんの死体が転がっている場所にたどり着いた。ナギは恐る恐る死体の顔を順番に見ていく。
違う。違う。この人も違う。…。するとナギの足が止まる。
「父さん…。母さん…。」そこには両親がいた。ーーーー。
「少し落ち着いたか。」ナギは今まで泣き叫んでいたが、泣き止んできたところで男が話しかけた。
「俺はこの星中を見て回ったが、プルート族の生き残りはお前だけだ。お前はどこか行くあてはあるのか。」
ナギは静かに顔を横に振る。
「なら俺と一緒に来い。お前を最高の戦士に育ててやる。」
「俺、両親を殺したやつを、この星をめちゃくちゃにしたやつを殺したい。だから俺を強くしてくれ。」
「ふっ。俺はゼータだ。よろしくな。」そう言ってゼータは異形の龍の顔から、普通の人間の顔になった。
「なんで顔を?」
「これが本当の俺の顔だ。ここに進入するために変装してたんだ。」
「俺はナギ。これからどこに?」
「どこだろうな…。」2人はともに闇に消えた…。
ー20年後ー
俺の名前はナギ。20年前に滅ぼされたプルート族の最後の生き残りだ。両親の仇を取るためだけにこの20年間死に物狂いで修行してきた。
「おい、ナギ。次の仕事だ。」そう言ってきたのは俺のもう一人の親、ゼータだ。今俺たちは宇宙中から傭兵の依頼を受けてその報酬で生活をしている。
「次の仕事は、惑星カロンの王族の護衛だ。カロンは今ステュクスという惑星と戦争中らしい。2週間ほど護衛して欲しいらしい。」
「分かった、じゃあちょっくら行ってくるわ。」
「待て。カロンにはドラゴニア人の情報があるらしい。それも同時に探ってこい。」
(来た!!)俺は心の中でそう思った。ドラゴニア人とは俺の故郷を滅ぼした奴らのことだ。この20年間でそれしか情報がつかめず、肝心の奴らの居場所がどうしても分からなかった。今回、その情報が手に入るかもしれない。俺はさっそくカロン星に向かった。
カロンでの任務は実に簡単だった。俺はもともと戦闘民族ということもあり、たいていはそこら辺のやつには負けない。ステュクス星の奴らも俺からしてみれば雑魚ばかりだった。2週間もここに拘束されるのは苦痛だったので、俺がカロンとステュクスの戦争を終わらせてやった。俺からすればどっちが勝とうが興味はないので、金払いが良い方を勝たせてやった。
「いや~、さすがはプルート族ですな。三大戦闘民族の名は伊達ではありませんな。」
そう言ってカロンの王がおだててきた。この宇宙には戦闘民族と呼ばれる戦闘に優れた一族が3つ確認されている。三大戦闘民族とはその3つの一族のことで、プルート・ドラゴニア・ナキアヌの3つである。
「さて、これが今回の報酬です。本当にありがとうございました。そしてこちらの筒に我が国が有するドラゴニアの情報が入っています。」王はニコニコしながら渡してきた。
「ありがとうございます。では。」俺は無愛想に言って、城をでた。俺は一刻も早く情報が知りたかったのだ。
城下町のカフェでゆっくり情報を見ようと筒を取り出した途端、何者かに筒が奪われた。筒を奪ったのは、奇妙なことに二足歩行で喋るネコだった。
「この筒は俺のもんだ!カカカ!」そう言ってネコ走り去った。走る時は4足歩行になるらしい。
「逃がすか!」俺はネコを追いかけた。なかなかすばっしこいネコだ。
俺がネコを追っていると、誰かがネコを吹き飛ばした。
「離せ、汚らわしい動物が!この筒は私の物だ!」次は女が筒を持って走り出す。
「だから、それは俺のだって言ってるだろ!」俺は女にとびかかった。そこに例のネコも突っ込んでくる。殴ったり、蹴られたり、引っ掻かれたりもう滅茶苦茶だった。
「ま、待て!いったん落ち着こう。お前ら誰だ?俺はナギ。この国の王に雇われたんだよ。」
俺がそう言うと、2人は攻撃の手を止めた。
「俺はジェット。ドラゴニアのヤツらをぶちのめすために情報がいるんだ。」
「ふん。私はカールよ。カール・メディ。私も分け合ってドラゴニアの情報が必要なの。」
「ジェット。俺もドラゴニアに故郷を奪われた。一緒に奴らをぶちのめさないか?」
「なんで俺がお前と…。」
「俺たちの利害は一致してる。どうだジェット、メディ。見返りはこの情報と今後手に入る情報、そして奴らを倒す協力だ。」
「まだお前を信用できない。まずはその情報を見せてもらってから決める。」
「私も同感だ。」
「じゃあ、俺が筒を開けるから同時に情報を見よう。」
俺はそう言って筒を開けた。中には古い書物が入っていた。俺たちは3人で書物を読んだ。
読んだ情報を要約すると、まずはカロン星の歴史が書かれていて、ドラゴニアと同盟関係を結んでいたこと。そしてドラゴニアの基地がカロン星のすぐ近くの惑星ケルベロスという星にあるということが書かれていた。
「お前らもう情報を持ってないんだろ。もう用済みだ。ありがとな。」ジェットがそう言ってライフルを構える。
「バカ言え。俺もドラゴニアと戦う。」俺の発言に対し、ジェットがニヤリと笑った。
「私も行く。ドラゴニアのさらなる情報のためにな。」そう言ってカールが二刀の刀を抜いた。
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