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第31章
異世界のオマケはてんこ盛りです(3)
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再び、少年は大きく、何度もうなずく。
「ありがとう。そして、できれば、さきに入った『おにーちゃん』とやらがいそうな場所にまで案内してくれたら、わたしはとても助かるのだけど?」
「……はぃ」
少年はそう答えると、通用門をこれ以上は無理、というくらいまでに開けてくれた。
そして小さい声だったが「どうぞお入りください」と、はっきりと告げる。
「ありがとう。おじゃまするね」
オレが立ち上がり、門の中に入ろうとする前に、エリーさんが、オレと少年の間にわって入ってくる。
咎めるようなオレの視線に、エリーさんは「申し訳ございません。これが我々の任務ですので」と、短く言うと、スタスタと孤児院の中に入っていった。
入りがけに、
「少年……。門番の任務、ご苦労。ここには優秀な門番がいるようだな。邪魔するぞ」
とひこと声をかける。
なかなかに男前な対応だ……。
少年は口をパクパクさせながら、敷地内に入っていくエリーさんを呆然と見送る。
クスリと笑うフレドリックくんの声が、背後で聞こえた。
「さあ、マオ様、まいりましょう」
フレドリックくんに促され、オレは孤児院へと入っていった。
固まったまま、なぜか動こうとしない少年に、オレは優しく声をかける。
少年は慌てて門を閉めると、じっとオレを見上げてきた。
「じゃあ、行こうか。案内してくれるかな?」
差し出したオレの手を、少年はまじまじと見つめ、そして、オレの顔を見上げる。
よくわからないけど、少年の心のなかでは葛藤があるみたいだ。
少年は己の服で自分の手をゴシゴシと拭いてから、おずおずとオレの手を握りかえしてきた。
(う――ん。そんなに、オレって、怖いのかなぁ……)
ギクシャクした少年の動きに、オレはちょっぴり傷つきながら、少年とともに、広場を歩いていく。
「おにーちゃんは、ここにきたら、まずは、院長先生のところに会いに……いきます。だから……今だったら、院長先生は院長室にいます。だれかが、院長先生を呼びに行っていたら、院長先生は玄関でおにーちゃんとお話します」
「そうなんだね。院長先生は、きみたちに優しくしてくれているのかな?」
「はい。とっても!」
緊張していた少年の顔が、ぱっと嬉しそうに輝いた。
エリーさんが『お目汚し』という表現を使ったが、神殿の管轄だからか、国王のお膝元だからか、そもそもこの国の施策がそうなのか……孤児院は、少し古い建物だったが、ちゃんと修理が行き届いており、子どもたちも小綺麗で健康そうだ。
書庫で読んだ大衆小説の『孤児院』の悲惨さを予想していたオレは、その違いに少し驚いた。
「ありがとう。そして、できれば、さきに入った『おにーちゃん』とやらがいそうな場所にまで案内してくれたら、わたしはとても助かるのだけど?」
「……はぃ」
少年はそう答えると、通用門をこれ以上は無理、というくらいまでに開けてくれた。
そして小さい声だったが「どうぞお入りください」と、はっきりと告げる。
「ありがとう。おじゃまするね」
オレが立ち上がり、門の中に入ろうとする前に、エリーさんが、オレと少年の間にわって入ってくる。
咎めるようなオレの視線に、エリーさんは「申し訳ございません。これが我々の任務ですので」と、短く言うと、スタスタと孤児院の中に入っていった。
入りがけに、
「少年……。門番の任務、ご苦労。ここには優秀な門番がいるようだな。邪魔するぞ」
とひこと声をかける。
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少年は慌てて門を閉めると、じっとオレを見上げてきた。
「じゃあ、行こうか。案内してくれるかな?」
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よくわからないけど、少年の心のなかでは葛藤があるみたいだ。
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「おにーちゃんは、ここにきたら、まずは、院長先生のところに会いに……いきます。だから……今だったら、院長先生は院長室にいます。だれかが、院長先生を呼びに行っていたら、院長先生は玄関でおにーちゃんとお話します」
「そうなんだね。院長先生は、きみたちに優しくしてくれているのかな?」
「はい。とっても!」
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書庫で読んだ大衆小説の『孤児院』の悲惨さを予想していたオレは、その違いに少し驚いた。
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数々の作品あるなか、ご訪問ありがとうございます。
これもなにかの『縁』でございます!
お気に入り、ブクマありがとうございます。
まだの方はぜひ、ポチッとしていただき、更新時もよろしくお願いします。
ポチっで、モチベーションがめっちゃあがります。
↓別のお話もアップしています。そちらも応援よろしくお願いします。↓
転生お転婆令嬢は破滅フラグを破壊してバグの嵐を巻き起こす
生贄奴隷の成り上がり〜魂の片割れとの巡り合い〜
これもなにかの『縁』でございます!
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心優しい方、教えて下さい🥺
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すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
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