不憫なΩが溺愛されるまで!オメガバースです

雫@更新予定なし

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第一章 出会い

熱が出た…

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僕は気が付くと眠りについていた。しかも濡れたまま…。これやばいかも…。そう思いながら起き上がると…
「あ、これ熱あるかも…」
「どうかしたかい?雫君」
「あ、えっと…」
「ん?」
「な、何でもないです…」
僕は言えなかった。言ったところで看病してもらえるわけでもないと思うし…。
「先に行っててください」
「わかった」
これはやばいかもしれない…そう思ったのは二限の授業を受けている最中だった。
「おい、なんか匂わねえ?」
周りがそんなことを言い出したのだ。僕は抑制剤を飲んでいるからありえないし、ありえたとしてもくるのは今じゃない。
「匂うよな…あいつじゃね?雫ってやつ」
僕は思わず席を立ってしまった。
「雫君?どうしたんだい?」
「あの、ちょっと熱っぽいので…保健室に行ってきます」
なるべく普通に見えるように。涙をこらえながら保健室に向かった。そして何故か本当に熱が出ていたのだ。
その頃
「おい、あいつさー、ほんとにΩなんじゃね?」
「え、でも、チョーカーしてなくない?」
「きっと番がいるんじゃね?」
「お前馬鹿かよ、番がいたら匂わねえだろ」
会話がどんどん広がっていく。その時だった。
「あいつが熱だしたのは本当のことだぜ」
「え?リオ何か知ってるの?」
「あいつさー、シャワールームに来てたんだけど俺が使ってたからって帰っちまったんだよ。俺のこと嫌いじゃん?雫って」
「あーそうだったんだ」
「なるほどねー」
皆が納得するなか鋭い視線を浴びていたリオ。
「先生心配なら行けばいいのに」
すれ違いざまに言うと
「俺は今仕事中だ」
いつもより冷たい目で、冷めた目で言う。
「あっそ、じゃあ俺がお見舞い行ってきまーす」
「ちょっと待て、お前も授業中だろ?」
「んー?さぼり。先生は頭がお固いからお見舞いに行く選択肢はできねーのかもしんないけど、俺はあいつのことが心配ですから」
「何を言ってんだ?あ?」
「ああ、図星ですか?」
にやりと笑うリオ。
「はははっ、そんな顔するから嫌われるんですよ、せーんせ」
今度はにっこりと笑って
「じゃーねー」
「あいつの成績全部1にしてやる…」
独り言をつぶやき急いで授業へと向かった。
「おーい」
「んん?」
「起きてっか?」
「リオ…」
あれ、何で僕寮にいるんだろ?保健室にいたはずなのに…というか熱っぽい…。
「悪かった」
「え?何で謝るの?」
「実は匂ってたのは俺なんだ」
「え??????」
どういうことだ?だってαのはずだ。リオはαのはずだ。
「どういうこと?」
ちょっと路線変わりました。20人お気に入りいったらまた小話出します!
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