不憫なΩが溺愛されるまで!オメガバースです

雫@更新予定なし

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第一章 出会い

寮生活は2人部屋

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「あー疲れた…」
僕は1人ぼやっと呟く。
「あ、おい、あいつじゃね?」
「きっとあいつだ。黒髪に平凡な容姿。オメガじゃって言われてるよな」
「それにリオに目を付けられてるんだって…」
「ええ!?あのリオに!?」
「ちょ、声でけえって」
「悪い悪い」
聞こえてんだよ!ばーか!ばーか!心の中で呟きながら寮の表を見つめる。
「僕の部屋はー、2人部屋か」
「あれ、君が雫君?」
「え?」
振り返ると髪の長い美形の男の人がいた。
「こんにちは。寮長をしている司です」
「司さん…えっと、僕に何の用ですか?」
「寮長としての挨拶と、それとルームメイトになるからね」
「ルームメイト!?」
「うん、君訳ありみたいだから僕の部屋と同じにしてもらったんだ」
「訳アリ…」
「うん?違かった?リオに迫られてるって聞いたけど?」
にっこりと笑っているがなぜか瞳が冷たいのは何でだろう?
「そ、そうですけど…あなたがルームメイトになったら何か変わるんですか?」
「んー、僕リオのこと好きなんだよね」
「はい?」
今なんて言った!?さらっと凄いこと言ってたよな。
「好きなの。リオが。だから君のこと守ってあげる」
「守って何の意味があるんですか?」
メリットがないだろうと思って聞いたのだが
「あるよ、メリット。リオとー会話できるでしょ?それにリオから君を守ればいつか諦めて僕のことを好きになってくれるかもしれないじゃん?」
「で、でもさやさんっていう人が彼女なんじゃないんですか?」
「あーあいつね。あの子は執事みたいなもんだから」
あいつ呼ばわり…。
「わかりました」
「わかってくれて嬉しいよ。あ、ちなみに僕基本的に寮長の仕事があるからあんまり部屋にいないから代わりに帝先生にいない間はリオが来ても大丈夫のように見守ってもらおうと思ってるんだけど、大丈夫だよね?」
「は?いやいやいや、あんなキスしてくるやつ、絶対ダメです!」
「あー、やっぱり手出されちゃってたかー」
「やっぱりって…あの人そんなに手が早いんですか!?」
少しショックだった。自分が少し特別だなんて思ってしまっていたからだ。
「うーん、手が早いって有名だねー、ま、冗談だけどって…、聞いてる?」
「え?何か言いましたか?」
「まぁいっか。何でもないよー、じゃ、僕は寮長として仕事があるから行くねー。段ボールは全部移動しておいたから」
「あ、ありがとうございます」
鍵を渡され僕が部屋に入ると…
「な、何でいるんだよ変態!」
そこには帝先生がいた。
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