平凡な俺が総受け⁈

雫@不定期更新

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キャンベルという男

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「楓様、お帰りなさいませ。今日は遅かったようですが何か用事でもあったのですか?」
「ああ、バドミントン部の見学に行ってたんだ」
「ああ、担任の水上先生の部ですか?」
え?何で知ってんの?
「え?」
「はい?」
にっこりと笑うキャンベル。
「俺疲れたからお風呂入って寝るわ。おやすみ」
「はい、おやすみなさいませ。楓様」
俺の名前はキャンベル・リーンだ。楓様を愛する執事だ。
「あーあー、楓は水上ってやろうとも付き合おうとしてんのか?俺にもチャンスあるんじゃね!?」
この執事は馬鹿である。
「いや、俺あの時やっときゃあよかったんじゃね?そしたら今頃は俺のもん…」
「キャンベル―」
「はい、何でしょうか、ご主人様」
「タオルがなくてさー」
裸のご主人様がドアから覗いている。
「ご、ごしゅじんさま、はぁはぁ…」
「何お前真っ赤になってるんだ?」
「いえ、いえご主人様、別に欲情なんてしていませんよ?」
「おい、お前今何て言った?」
「いえ、何も」
「欲情したって言ったよな?」
「言ってません」
「俺の聞き間違いだって言いたいのか?」
「それは…いえ、言いました」
「はぁ…」
ためいきをついていらっしゃる。
「ご主人様、お疲れなのでは?早く寝ることをおすすめします」
「疲れてんのはてめえのせいだ!この馬鹿執事が!」
一発顔にけりを入れられてそのままお部屋へと帰っていった。
「なぜ疲れるのでしょうか」
独り言を言うがそれを聞く人は誰もいない。
「それよりも楓様のお湯の残り湯につからなければ!」
私は急いでお風呂へと直行した。
次の日の朝
「キャンベル、今度変な真似したらクビだからな」
「はい?」
「く、び」
「楓様にクビの権限はございませんからできかねます」
「うう…」
確かにと考え込む楓様。私の雇い主は夫様なのでやめさせることはできない。
「じゃあ忠告だ。これ以上変な子としたら俺お前のこと嫌いになるから。じゃ、行ってくる」
「え?ええ?」
今なんて言った?俺のことを嫌いになる?
「俺のこと嫌いになるって言ったか?」
「おい、素が出てるぞ」
「おっと、失礼。私のことを嫌いになるとおっしゃいましたか?」
「ああ、そうだ」
「では嫌いになられる前に言っておきたいことがございます」
「何だ?」
「あなたのことを愛しています。付き合っていただけませんか?」
「は?」
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