12 / 15
新たな日常
しおりを挟む
下僕を白濱カレンに取られてご機嫌ナナメの吾輩にゃ!
何故か昨日の夜は何故かお泊まりだったにゃ!
朝から白濱カレンによってモフられまくってお疲れにゃ、恐ろしい女にゃ!
しかし今日も午前中は授業がある。
「起きろ」
「んー……あと五分だけぇ」
「早くしろ」
「やぁだー」
「むぐっ!?」
布団の中に潜り込んでくる。
「すぅー、すぅー…………えへへ、あったかーい」
胸に顔を埋められる。
そこは、吾輩のお腹にゃ!
「むぎゅう!」
そのまま抱きつかれる。
そして胸で窒息死させられる吾輩。
「ふふふ……あはははっ!」
何がそんなに可笑しいのか、大笑いする白濱カレン。
「この変態め……」
やっと解放された吾輩は、ベッドの上で息を整えたにゃ、ここは吾輩に任せて出掛けるのにゃ!
「シ~ロちゃん」
何故か白濱カレンに捕まるにゃ?下僕よ手に持ってる物は、小型トランスポーターかにゃ?
「これで遊ぼうね?」
そう言って吾輩の首輪に鎖を取り付ける。
「にゃ!」(止めるにゃ!)
「逃げれないよ♪」
楽しそうな笑顔を浮かべると、吾輩を抱きかかえて部屋を出て行ったにゃ。
「こら!暴れたら危ないよ!」
廊下でもみ合いになる二人。
「シャー!!」(離せにゃ!!)
「ほらほら、いい子だからじっとしてなさい!」
階段に差し掛かると、吾輩を抱えたまま飛び下りたにゃ!
「にゃーっ!?」
「きゃあああ!!」
悲鳴を上げる白濱カレンと吾輩。
何とか着地した吾輩達だが、白濱カレンは腰を抜かして動けなくなっているみたいだにゃ。
「あわわ……痛くなかった?」
「ニャー」(大丈夫にゃ)
「良かったぁ、怪我したらどうしようかと思ったよぉ」
吾輩を抱えながら立ち上がる白濱カレン。
その隙に逃げるにゃ!
「あっ、待ってよシロちゃん!」
後ろから首根っこを捕まえられたにゃ!
「ふふふ、捕まえたぞー!」
「ニャッ!」(嫌にゃ!!)
必死に抵抗する吾輩だったが、簡単に捕獲されたにゃ……。
その後、教室に連れて来られて、クラスメイト達にお披露目会となったにゃ。
「ほらほら可愛いでしょ!」
「うん!可愛い!!」
「カレンのとこの仔猫?」
「佐々木っちの家のペットなんだって」
「佐々木君も一緒にいるんだよね?」
「うん、さっきまでいたんだけどね」
「そっか、残念だなぁ」
「じゃあ次は私が抱いてみるね!」
「はいどーぞ」
「えいっ!」
「ゴロゴロ」
「あ、懐かれたかも!」
「私もやってみようかな」
「はい次々!」
「うりゃ!」
「フシャー!!」
「ひぃっ!?」
「あはは、嫌われてるねぇ」
「あんまり怖がらせるんじゃないよ」
「ごめんなさーい」
白濱カレンの膝の上に乗せられている吾輩は、皆に囲まれて質問攻めにあっていたにゃ。
「ねえねえ、名前はなんて言うの?」
「シロだよ」
「へぇ~シロちゃんかぁ、良い名前じゃん」
「うん、そうだね」
「触っても平気?」
「いいけど優しくしてあげてね」
「はーい」
「ほれほれ、どうだ!」
「ゴロゴロ」
「おおっ!喉鳴らしたよ!」
「白濱、シロが疲れるからケージに入れるぞ!」
「うん、佐々木っち分った~!」
下僕の手に渡り机の上に降ろされる吾輩。
「にゃー……」
「そんな目で見ても駄目だからな」
下僕に抱えられ、机の下から出ると白濱カレンと目が合ったにゃ。
「また後で遊ぼうね~」
吾輩おねむになってきたから寝るにゃ!
放課後、下僕が帰る準備をしている間に、吾輩は白濱カレンによって拉致されてしまったにゃ!
「シロちゃーん♪」
「ミャア!」(離すにゃ!)
「ほらほら、ご飯の時間ですよぉ」
鞄から取り出したキャットフードを吾輩の前に出す白濱カレン。
「ニャン……?」(本当かにゃ?)
「嘘じゃないよ、はいどうぞ」
恐る恐る食べ始める吾輩。
カリカリとした食感、程よい塩加減が絶妙にゃ!
「美味しい?」
「ニャ」
「良かった」
吾輩の頭を撫でる白濱カレン。
「うふふ」
「ゴロゴロ」
「あれ?今日は随分素直に甘えてくるね」
「ミャン」
「よしよし」
吾輩の顎下を指先で掻くように、ゆっくりと触れていく白濱カレンの手つきはとても気持ちが良いにゃ。
「あ、そうだ!」
「?」
何かを思い付いたような表情をした白濱カレンは、吾輩の首輪にリードを取り付けて、下僕を呼びに行った。
「佐々木っち、ちょっと来て」
「何だよ?」
「いいから」
「はいはい」
「ほら見て、可愛いでしょ!」
「何やってんだよ……」
「シロちゃんとお散歩行こうと思って」
「そうか、なら俺の自転車に乗ってけよ」
吾輩は白濱カレンの肩に乗せられた。
「うわっ!軽い!」
「ニャー」
「ほら、行くぞ」
「はーい」
「ニャー」
白濱カレンに抱きかかえられるようにして、下僕は自転車を走らせた。
「ほら、ちゃんと掴まってないと落ちるぞ!」
「わ、わかってるし!」
白濱カレンの胸元に押し付けられる吾輩の顔……。
「ニャッ!?」(柔らかいにゃ!)
「ミャッ!」(顔にゃ!)
「ん?」
「どうかしたの?」
「今、声が聞こえた気がするんだが」
「あ、それあたしも思った!」
「まさか幽霊とか言わないよな?」
「やめてよ!そういう事言うの」
「悪い、冗談だ」
「もうっ!」
「ニャッ!!」
「それにしても、ファンクラブの人間ウザイよな!」
「ほんとそれ!」
「まあ、そのうち収まるだろ」
「うん」
「それより、シロちゃん大丈夫かなぁ」
「心配か?」
「そりゃあね」
「あいつは猫にしてはかなり賢いし、人に慣れてるから平気だって」
「だと良いんだけど」
「お前って結構優しいんだな」
「ばっ、馬鹿じゃないの!?別にそんなんじゃないし!」
「はいはい」
下僕と白濱カレンが話している間も、吾輩は必死に顔を押し付けていた。
(この柔らかさは危険にゃ!!)
「ニャッ!!」
「ん?」
「どうしたのシロちゃん?」
「ニャーン!」(何でもないにゃ!)
「ほら、着いたぞ」
「ありがと!」
吾輩達が着いたのはにゃんこパークだった。
「シロちゃん、いっぱい遊んでおいで!」
「ミャーン!」(遊ぶにゃー!)
「じゃあ俺は帰るから」
下僕が帰って行き、吾輩は白濱カレンと一緒にパークに入った。
「シロちゃーん!どこ行ったー?」
「ミャア!」(ここにいるにゃ!)
「あ!居た!」
「ミャーオ!」(早く遊ぼうにゃ!)
「よし!まずはお姉さんと遊ぼっか!」
「ミャー!」(あそぶにゃー!)
それから吾輩達は、時間を忘れて遊び続けた。
そして、あっという間に日が暮れてしまった。
「ミャア……」(疲れたにゃ)
「そろそろ帰ろうか?」
「ミャアン!」(帰るにゃ!)
「はい、これ」
白濱カレンは鞄から取り出した缶詰を吾輩に差し出した。
「ニャン?」(何にゃ?)「お土産だよ」
「ニャッ!ニャー」
「ありがとうって言ってるの?」
「ニャ」
「うふふ、可愛ぃ~」
「ミャッ!?」
「また遊ぼうね!」
「ミャン!」(絶対だからにゃ!)
白濱カレンと一緒に下僕の待つ家に帰る途中、吾輩は不思議な感覚に襲われていた。
(何か忘れているような……)
「ミャア?」(なんだっけにゃ?)
「ニャオン?」(何かあった気がするにゃ)
「ミャオーン!」(思い出せないにゃ!)
家に着き玄関を開けると、下僕が駆け寄ってきた。
「遅かったじゃないか!」
「ごめん、シロちゃんとお散歩してたら遅くなっちゃった」
「そうか、なら仕方ないな」
「うん、許してくれる?」
「ああ、もちろんだ」
「やった!」
「ニャン!」(良かったにゃ!)
「ところで、その手に持ってる物はなんだ?」
「あ、これはお土産だよ」
「ニャッ!?」(なんでにゃ!?)
白濱カレンは吾輩を床に置くと、下僕に向かって缶詰を差し出した。
「ほら、シロちゃんが食べたいって言うから買ってきてあげたんだよ」
「そうなのか?」
下僕は吾輩の頭を撫でながら聞いた。
「ミャッ!」(そうだにゃ!)
「へぇー、偉いなぁ」
「ミャアーン!」(もっと褒めて欲しいにゃー!)
下僕が頭から手を離すと、吾輩は白濱カレンの方へ向かった。
「ミャッ!」(次はこっちだにゃ!)
「はいはい」
「ミャアー♪」(気持ちいいにゃ~)
「可愛いなぁ」
「ミャアッ!?」
「ニャッ!?」
吾輩達が戯れていると、突然下僕が立ち上がって言った。
「よし!飯にするぞ!」
「はーい」
「ミャッ!」(わかったにゃ!)
「今日の晩御飯は何だろうなぁ?」
「楽しみだね!」
「ミャーン!」(吾輩も楽しみにゃ!)
ところで、白濱カレンはいつ帰るのにゃ?吾輩の侵略の邪魔をする気なのかにゃ、あの女め……。
吾輩は今、下僕と白濱カレンに挟まれるように座っている。
「美味いか?」
「ミャン!」(おいしいにゃ!)
「シロちゃんは本当にお利口さんだね!」
「ミャア!」(当然にゃ!)「じゃあ次はこれを食べようか」
「ミャッ!?」
「ほら、シロちゃんは猫缶が好きみたいだし、いっぱい食べると良いよ」
「ミャーン!」(それはダメにゃ!)
「ほら、シロちゃん遠慮しないで」
「ミャン……」(嫌なのにゃ..)
「どうしたのシロちゃん?」
「ミャア」
(白濱カレンのせいで食べられないにゃ)
「んー?」
(白濱カレンが吾輩を虐めるにゃ)
「もしかして嫌いなものでもあった?」
「ミャーン!」(違うにゃ!)
「じゃあどうして?」
「ミャア!」(なんでもないにゃ!)
吾輩は誤魔化すように食事を続けた。
「もう、シロちゃんはわがままだなぁ」
「ミャッ!」(そんな事ないにゃ!)
「ほら、たくさんあるからどんどん食べて」
「ニャー」
(わかったにゃ……)
そして今は、白濱カレンが下僕の部屋で寝ることになった。
「ミャア……」(やっと一人になったにゃ)
「シロちゃん、寂しいの?」
「ニャッ!?」
「ふふ、私と一緒にいる?」
「ニャッ!ニャニャー!」(白濱カレンなんか要らないにゃ!)
吾輩が威嚇すると、白濱カレンは困った顔で笑っていた。
「やっぱり嫌われてるのかぁ」
「ミャン」
(そうだにゃ)
「でもね、私はシロちゃんのこと好きだよ」
「ニャッ!?」
「おやすみ」
「ミャア……?」(本当かにゃ?)
吾輩は、下僕2号ゲットしたみたいにゃ!
何故か昨日の夜は何故かお泊まりだったにゃ!
朝から白濱カレンによってモフられまくってお疲れにゃ、恐ろしい女にゃ!
しかし今日も午前中は授業がある。
「起きろ」
「んー……あと五分だけぇ」
「早くしろ」
「やぁだー」
「むぐっ!?」
布団の中に潜り込んでくる。
「すぅー、すぅー…………えへへ、あったかーい」
胸に顔を埋められる。
そこは、吾輩のお腹にゃ!
「むぎゅう!」
そのまま抱きつかれる。
そして胸で窒息死させられる吾輩。
「ふふふ……あはははっ!」
何がそんなに可笑しいのか、大笑いする白濱カレン。
「この変態め……」
やっと解放された吾輩は、ベッドの上で息を整えたにゃ、ここは吾輩に任せて出掛けるのにゃ!
「シ~ロちゃん」
何故か白濱カレンに捕まるにゃ?下僕よ手に持ってる物は、小型トランスポーターかにゃ?
「これで遊ぼうね?」
そう言って吾輩の首輪に鎖を取り付ける。
「にゃ!」(止めるにゃ!)
「逃げれないよ♪」
楽しそうな笑顔を浮かべると、吾輩を抱きかかえて部屋を出て行ったにゃ。
「こら!暴れたら危ないよ!」
廊下でもみ合いになる二人。
「シャー!!」(離せにゃ!!)
「ほらほら、いい子だからじっとしてなさい!」
階段に差し掛かると、吾輩を抱えたまま飛び下りたにゃ!
「にゃーっ!?」
「きゃあああ!!」
悲鳴を上げる白濱カレンと吾輩。
何とか着地した吾輩達だが、白濱カレンは腰を抜かして動けなくなっているみたいだにゃ。
「あわわ……痛くなかった?」
「ニャー」(大丈夫にゃ)
「良かったぁ、怪我したらどうしようかと思ったよぉ」
吾輩を抱えながら立ち上がる白濱カレン。
その隙に逃げるにゃ!
「あっ、待ってよシロちゃん!」
後ろから首根っこを捕まえられたにゃ!
「ふふふ、捕まえたぞー!」
「ニャッ!」(嫌にゃ!!)
必死に抵抗する吾輩だったが、簡単に捕獲されたにゃ……。
その後、教室に連れて来られて、クラスメイト達にお披露目会となったにゃ。
「ほらほら可愛いでしょ!」
「うん!可愛い!!」
「カレンのとこの仔猫?」
「佐々木っちの家のペットなんだって」
「佐々木君も一緒にいるんだよね?」
「うん、さっきまでいたんだけどね」
「そっか、残念だなぁ」
「じゃあ次は私が抱いてみるね!」
「はいどーぞ」
「えいっ!」
「ゴロゴロ」
「あ、懐かれたかも!」
「私もやってみようかな」
「はい次々!」
「うりゃ!」
「フシャー!!」
「ひぃっ!?」
「あはは、嫌われてるねぇ」
「あんまり怖がらせるんじゃないよ」
「ごめんなさーい」
白濱カレンの膝の上に乗せられている吾輩は、皆に囲まれて質問攻めにあっていたにゃ。
「ねえねえ、名前はなんて言うの?」
「シロだよ」
「へぇ~シロちゃんかぁ、良い名前じゃん」
「うん、そうだね」
「触っても平気?」
「いいけど優しくしてあげてね」
「はーい」
「ほれほれ、どうだ!」
「ゴロゴロ」
「おおっ!喉鳴らしたよ!」
「白濱、シロが疲れるからケージに入れるぞ!」
「うん、佐々木っち分った~!」
下僕の手に渡り机の上に降ろされる吾輩。
「にゃー……」
「そんな目で見ても駄目だからな」
下僕に抱えられ、机の下から出ると白濱カレンと目が合ったにゃ。
「また後で遊ぼうね~」
吾輩おねむになってきたから寝るにゃ!
放課後、下僕が帰る準備をしている間に、吾輩は白濱カレンによって拉致されてしまったにゃ!
「シロちゃーん♪」
「ミャア!」(離すにゃ!)
「ほらほら、ご飯の時間ですよぉ」
鞄から取り出したキャットフードを吾輩の前に出す白濱カレン。
「ニャン……?」(本当かにゃ?)
「嘘じゃないよ、はいどうぞ」
恐る恐る食べ始める吾輩。
カリカリとした食感、程よい塩加減が絶妙にゃ!
「美味しい?」
「ニャ」
「良かった」
吾輩の頭を撫でる白濱カレン。
「うふふ」
「ゴロゴロ」
「あれ?今日は随分素直に甘えてくるね」
「ミャン」
「よしよし」
吾輩の顎下を指先で掻くように、ゆっくりと触れていく白濱カレンの手つきはとても気持ちが良いにゃ。
「あ、そうだ!」
「?」
何かを思い付いたような表情をした白濱カレンは、吾輩の首輪にリードを取り付けて、下僕を呼びに行った。
「佐々木っち、ちょっと来て」
「何だよ?」
「いいから」
「はいはい」
「ほら見て、可愛いでしょ!」
「何やってんだよ……」
「シロちゃんとお散歩行こうと思って」
「そうか、なら俺の自転車に乗ってけよ」
吾輩は白濱カレンの肩に乗せられた。
「うわっ!軽い!」
「ニャー」
「ほら、行くぞ」
「はーい」
「ニャー」
白濱カレンに抱きかかえられるようにして、下僕は自転車を走らせた。
「ほら、ちゃんと掴まってないと落ちるぞ!」
「わ、わかってるし!」
白濱カレンの胸元に押し付けられる吾輩の顔……。
「ニャッ!?」(柔らかいにゃ!)
「ミャッ!」(顔にゃ!)
「ん?」
「どうかしたの?」
「今、声が聞こえた気がするんだが」
「あ、それあたしも思った!」
「まさか幽霊とか言わないよな?」
「やめてよ!そういう事言うの」
「悪い、冗談だ」
「もうっ!」
「ニャッ!!」
「それにしても、ファンクラブの人間ウザイよな!」
「ほんとそれ!」
「まあ、そのうち収まるだろ」
「うん」
「それより、シロちゃん大丈夫かなぁ」
「心配か?」
「そりゃあね」
「あいつは猫にしてはかなり賢いし、人に慣れてるから平気だって」
「だと良いんだけど」
「お前って結構優しいんだな」
「ばっ、馬鹿じゃないの!?別にそんなんじゃないし!」
「はいはい」
下僕と白濱カレンが話している間も、吾輩は必死に顔を押し付けていた。
(この柔らかさは危険にゃ!!)
「ニャッ!!」
「ん?」
「どうしたのシロちゃん?」
「ニャーン!」(何でもないにゃ!)
「ほら、着いたぞ」
「ありがと!」
吾輩達が着いたのはにゃんこパークだった。
「シロちゃん、いっぱい遊んでおいで!」
「ミャーン!」(遊ぶにゃー!)
「じゃあ俺は帰るから」
下僕が帰って行き、吾輩は白濱カレンと一緒にパークに入った。
「シロちゃーん!どこ行ったー?」
「ミャア!」(ここにいるにゃ!)
「あ!居た!」
「ミャーオ!」(早く遊ぼうにゃ!)
「よし!まずはお姉さんと遊ぼっか!」
「ミャー!」(あそぶにゃー!)
それから吾輩達は、時間を忘れて遊び続けた。
そして、あっという間に日が暮れてしまった。
「ミャア……」(疲れたにゃ)
「そろそろ帰ろうか?」
「ミャアン!」(帰るにゃ!)
「はい、これ」
白濱カレンは鞄から取り出した缶詰を吾輩に差し出した。
「ニャン?」(何にゃ?)「お土産だよ」
「ニャッ!ニャー」
「ありがとうって言ってるの?」
「ニャ」
「うふふ、可愛ぃ~」
「ミャッ!?」
「また遊ぼうね!」
「ミャン!」(絶対だからにゃ!)
白濱カレンと一緒に下僕の待つ家に帰る途中、吾輩は不思議な感覚に襲われていた。
(何か忘れているような……)
「ミャア?」(なんだっけにゃ?)
「ニャオン?」(何かあった気がするにゃ)
「ミャオーン!」(思い出せないにゃ!)
家に着き玄関を開けると、下僕が駆け寄ってきた。
「遅かったじゃないか!」
「ごめん、シロちゃんとお散歩してたら遅くなっちゃった」
「そうか、なら仕方ないな」
「うん、許してくれる?」
「ああ、もちろんだ」
「やった!」
「ニャン!」(良かったにゃ!)
「ところで、その手に持ってる物はなんだ?」
「あ、これはお土産だよ」
「ニャッ!?」(なんでにゃ!?)
白濱カレンは吾輩を床に置くと、下僕に向かって缶詰を差し出した。
「ほら、シロちゃんが食べたいって言うから買ってきてあげたんだよ」
「そうなのか?」
下僕は吾輩の頭を撫でながら聞いた。
「ミャッ!」(そうだにゃ!)
「へぇー、偉いなぁ」
「ミャアーン!」(もっと褒めて欲しいにゃー!)
下僕が頭から手を離すと、吾輩は白濱カレンの方へ向かった。
「ミャッ!」(次はこっちだにゃ!)
「はいはい」
「ミャアー♪」(気持ちいいにゃ~)
「可愛いなぁ」
「ミャアッ!?」
「ニャッ!?」
吾輩達が戯れていると、突然下僕が立ち上がって言った。
「よし!飯にするぞ!」
「はーい」
「ミャッ!」(わかったにゃ!)
「今日の晩御飯は何だろうなぁ?」
「楽しみだね!」
「ミャーン!」(吾輩も楽しみにゃ!)
ところで、白濱カレンはいつ帰るのにゃ?吾輩の侵略の邪魔をする気なのかにゃ、あの女め……。
吾輩は今、下僕と白濱カレンに挟まれるように座っている。
「美味いか?」
「ミャン!」(おいしいにゃ!)
「シロちゃんは本当にお利口さんだね!」
「ミャア!」(当然にゃ!)「じゃあ次はこれを食べようか」
「ミャッ!?」
「ほら、シロちゃんは猫缶が好きみたいだし、いっぱい食べると良いよ」
「ミャーン!」(それはダメにゃ!)
「ほら、シロちゃん遠慮しないで」
「ミャン……」(嫌なのにゃ..)
「どうしたのシロちゃん?」
「ミャア」
(白濱カレンのせいで食べられないにゃ)
「んー?」
(白濱カレンが吾輩を虐めるにゃ)
「もしかして嫌いなものでもあった?」
「ミャーン!」(違うにゃ!)
「じゃあどうして?」
「ミャア!」(なんでもないにゃ!)
吾輩は誤魔化すように食事を続けた。
「もう、シロちゃんはわがままだなぁ」
「ミャッ!」(そんな事ないにゃ!)
「ほら、たくさんあるからどんどん食べて」
「ニャー」
(わかったにゃ……)
そして今は、白濱カレンが下僕の部屋で寝ることになった。
「ミャア……」(やっと一人になったにゃ)
「シロちゃん、寂しいの?」
「ニャッ!?」
「ふふ、私と一緒にいる?」
「ニャッ!ニャニャー!」(白濱カレンなんか要らないにゃ!)
吾輩が威嚇すると、白濱カレンは困った顔で笑っていた。
「やっぱり嫌われてるのかぁ」
「ミャン」
(そうだにゃ)
「でもね、私はシロちゃんのこと好きだよ」
「ニャッ!?」
「おやすみ」
「ミャア……?」(本当かにゃ?)
吾輩は、下僕2号ゲットしたみたいにゃ!
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
静寂の星
naomikoryo
SF
【★★★全7話+エピローグですので軽くお読みいただけます(^^)★★★】
深宇宙探査船《プロメテウス》は、未知の惑星へと不時着した。
そこは、異常なほど静寂に包まれた世界── 風もなく、虫の羽音すら聞こえない、完璧な沈黙の星 だった。
漂流した5人の宇宙飛行士たちは、救助を待ちながら惑星を探索する。
だが、次第に彼らは 「見えない何か」に監視されている という不気味な感覚に襲われる。
そしてある日、クルーのひとりが 跡形もなく消えた。
足跡も争った形跡もない。
ただ静かに、まるで 存在そのものが消されたかのように──。
「この星は“沈黙を守る”ために、我々を排除しているのか?」
音を発する者が次々と消えていく中、残されたクルーたちは 沈黙の星の正体 に迫る。
この惑星の静寂は、ただの自然現象ではなかった。
それは、惑星そのものの意志 だったのだ。
音を立てれば、存在を奪われる。
完全な沈黙の中で、彼らは生き延びることができるのか?
そして、最後に待ち受けるのは── 沈黙を破るか、沈黙に飲まれるかの選択 だった。
極限の静寂と恐怖が支配するSFサスペンス、開幕。
【おんJ】 彡(゚)(゚)ファッ!?ワイが天下分け目の関ヶ原の戦いに!?
俊也
SF
これまた、かつて私がおーぷん2ちゃんねるに載せ、ご好評頂きました戦国架空戦記SSです。
この他、
「新訳 零戦戦記」
「総統戦記」もよろしくお願いします。

死滅(しめつ)した人類の皆(みな)さまへ
転生新語
SF
私は研究所(ラボ)に残されたロボット。どうやら人類は死滅したようです。私は話し相手のロボットを作りながら、山の上に発見した人家(じんか)へ行こうと思っていました……
カクヨムで先行して投稿しています→https://kakuyomu.jp/works/16817330667541464833
また小説家になろうでも投稿を開始しました→https://ncode.syosetu.com/n3023in/
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

【完結】バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~
山須ぶじん
SF
異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。
彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。
そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。
ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。
だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。
それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。
※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。
※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる