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1章 なんで月に町が? なにそれ魔法??
天才魔法使い、和泉心温!①
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「まあ、知らないの!? ここはもちろん、月よ!」
「えええええええええええええええええええええ!!??」
薄々予想はついていたが、実際の衝撃とは程遠い。
心温は、全てを話すことにした。
「えーとあたしは地球に2010年5月24日に生まれて、今11歳です。ある日クラスメイトに『女子力無くない?』って言われて、そのことについて考えてたらいつの間にか港について、そのまんま海に落ちました。で、気がついたらここにいて……。たぶん転生したんです。はっきり言って、あたしは地球で生まれて、転生してここに来ました!」
別に生年月日は言う必要ない。
最後の要約だけで十分である。
「あらまあ地球から……。それより、やってほしいことがあるの。魔法を学びましょ!」
心温の話は全然、やってほしいことより優先順位が先のはずなのだが……。
「ま、魔法??」
魔法って、あの小説とかマンガとかにあるやつ?? と心温は考えていた。
「ええ。では必要な魔法を教えるわ。タラ~」
タラと言われて出てきた男性は、いきなり名のった。
「心温様、こんにちは。私はタラベコスパ・ゲティーです」
タラコスパゲッティ? この人タラコスパゲッティって言うの? 心温は改めて男性を見てみる。
確かに男性はピンクのもしゃもしゃヘアに、スパゲッティのような黄色い瞳をしている。
心なしかおいしそうに見える。
「タラ」というのは、タラコスパゲッティの略だと心温は気づいた。
「ええと、タラコスパゲッティさん、魔法について教えてください」
「タラコスパゲッティではありません……。タラべコスパ・ゲティーです」
あれ、そうだったのか。と心温は間違いに気付く。
それでも見た目と名前がタラコスパゲッティのようなことは変わらないのだが。
「じゃあタラ、魔法教えといてね~。私はご褒美のアップルパイ焼いておくから~」
丸投げか……。と思ったが魔法を教えてもらえるのは小説とかマンガみたいで嬉しいのでツッコまないことにした。
「では心温様。私についてきてください」
そう言われて、心温はタラコスパゲッティ……タラべコスパ・ゲティについていく。
着いたのは、数多の訓練用の人形と、数多の箱などが置いてある部屋だった。
訓練用の人形は、ところどころ焦げ付いていて、濡れている部分もあった。
「まず魔法について説明します。魔法は、月の住人なら大体の人が生まれながら持っている“魔力”により起こるものです。魔力は、月の女神ルナ様が授けるものです」
タラべコスパはそう言った。
それなら、地球の住人であるあたしには魔力ないのでは? と心温は思った。
だがタラべコスパは心温の心を読んだようにはっきりと告げた。
「普通、人は死んだら冥府に行き、転生か天国行きか選びます。前世の素行が悪いと地獄行きですが。別の世界にはいくはずはありません。なのでジュリエット様は」
タラべコスパは、わざとそこで言葉を切った。
この人は、ドラマ風にしたいの? と心温は考えた。
「心温様に魔力があると考えました」
「えええええええええええええええええええええ!!??」
薄々予想はついていたが、実際の衝撃とは程遠い。
心温は、全てを話すことにした。
「えーとあたしは地球に2010年5月24日に生まれて、今11歳です。ある日クラスメイトに『女子力無くない?』って言われて、そのことについて考えてたらいつの間にか港について、そのまんま海に落ちました。で、気がついたらここにいて……。たぶん転生したんです。はっきり言って、あたしは地球で生まれて、転生してここに来ました!」
別に生年月日は言う必要ない。
最後の要約だけで十分である。
「あらまあ地球から……。それより、やってほしいことがあるの。魔法を学びましょ!」
心温の話は全然、やってほしいことより優先順位が先のはずなのだが……。
「ま、魔法??」
魔法って、あの小説とかマンガとかにあるやつ?? と心温は考えていた。
「ええ。では必要な魔法を教えるわ。タラ~」
タラと言われて出てきた男性は、いきなり名のった。
「心温様、こんにちは。私はタラベコスパ・ゲティーです」
タラコスパゲッティ? この人タラコスパゲッティって言うの? 心温は改めて男性を見てみる。
確かに男性はピンクのもしゃもしゃヘアに、スパゲッティのような黄色い瞳をしている。
心なしかおいしそうに見える。
「タラ」というのは、タラコスパゲッティの略だと心温は気づいた。
「ええと、タラコスパゲッティさん、魔法について教えてください」
「タラコスパゲッティではありません……。タラべコスパ・ゲティーです」
あれ、そうだったのか。と心温は間違いに気付く。
それでも見た目と名前がタラコスパゲッティのようなことは変わらないのだが。
「じゃあタラ、魔法教えといてね~。私はご褒美のアップルパイ焼いておくから~」
丸投げか……。と思ったが魔法を教えてもらえるのは小説とかマンガみたいで嬉しいのでツッコまないことにした。
「では心温様。私についてきてください」
そう言われて、心温はタラコスパゲッティ……タラべコスパ・ゲティについていく。
着いたのは、数多の訓練用の人形と、数多の箱などが置いてある部屋だった。
訓練用の人形は、ところどころ焦げ付いていて、濡れている部分もあった。
「まず魔法について説明します。魔法は、月の住人なら大体の人が生まれながら持っている“魔力”により起こるものです。魔力は、月の女神ルナ様が授けるものです」
タラべコスパはそう言った。
それなら、地球の住人であるあたしには魔力ないのでは? と心温は思った。
だがタラべコスパは心温の心を読んだようにはっきりと告げた。
「普通、人は死んだら冥府に行き、転生か天国行きか選びます。前世の素行が悪いと地獄行きですが。別の世界にはいくはずはありません。なのでジュリエット様は」
タラべコスパは、わざとそこで言葉を切った。
この人は、ドラマ風にしたいの? と心温は考えた。
「心温様に魔力があると考えました」
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