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後編
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「マティアス様、もうおやめください」
国王マティアスは愛しい后クロードと初夜を迎えて以来、毎晩のようにその身体を蹂躙していた。
今はもう明るい時間で朝食の支度が終わりそうな時刻だったが、クロードの拒否を聞いていたのかいないのか無視をして、マティアスの太い指はクロードのアナルの入り口を擦り始めた。
「んぁっ、やめ」
マティアスが指を中に侵入させると、言葉とは裏腹に中は指を奥へ奥へと吸い上げる。気を良くしたマティアスは更にクロードを弱くさせる膨らみを探り当てそこを攻め出した。
「ああッ。やぁ、らめ、きもひぃ」
「可愛いクロード」
マティアスは愛おしいそうに碧眼を細めると、クロードの唇に深く喰らいついた。そして、指を更に増やして中を愛撫すると、クロードは腰を揺らして達した。
「はあはあ、マティ、アスさまぁ」
この一ヶ月でクロードは中だけでイクことを覚えさせられた。マティアスはクロードから指を引き抜くと屹立した己自身をクロードのアナルに沈めようとした瞬間、
「陛下、シャガール子爵が登城いたしました」
天蓋の向こうから冷えた侍女頭の声が響いた。
「何しに来た」
マティアスは動きを止めて問いかけると、思わぬ方から答えが返ってきた。
「弟、いえ、皇后陛下に謁見に参りました」
シャガール子爵こと、クロードの実姉ドリスが侍女頭の後ろに控えていた。
「はぁ。クロードには他国で寂しかろうとお前との面会はいつでもかまわぬと許したが、少しは考えろ」
「お言葉ですが、陛下。皇后陛下のお身体をどうぞ労ってくださいますようお願い申し上げます」
ドリスは子供の頃からお偉方相手に駆け引きをしてきただけあって、一国の王相手にも怯まなかった。
「あ、姉上、私は大丈夫ですから、すぐに支度をしてまいります。どうかお待ち下さい」
「なんと、私の后は心優しいのだ。無礼な者など城から追い出せば良いものを」
マティアスは冗談めいた口調で驚いてみせたが、実際には本気で2人を追い出してクロードとまた愛し合いたいところだった。
「陛下」
「わかっている。シャガール子爵、クロードと朝食を共にすることを許す。侍女頭、クロードの支度をしてやれ」
マティアスはベッドの端で丸くなっていたナイトガウンを羽織り天蓋の外へ去っていった。クロードはそばに感じていた熱が急に消えて、酷く冷えた気がした。
ドリスと会う時はいつも人払いをしている。今朝の朝食もテーブルに全て揃えてもらってから皆を下がらせた。最初は姉弟とはいえ皇后と2人きりにさせることに苦言を呈されたが、マティアスに頼み込んでというから身体で奉仕して許しを得た。
そうでもしないとドリスがクロードに訊ねる近況がマティアスとの関係性や閨のことだったりするのだ。あまり他人には聞かれたくないし、姉がどうしてそこまで執拗なのかもわからなかった。
「きゃあ、本当に陛下とラブラブなのね!朝から始めちゃうってどれだけ絶倫なの、陛下。」
最近、淑女だったドリスが何かの箍を外したかのようにクロードには分からない言葉を使って興奮する様子が度々見られた。
ドリスはわざわざ席を立ってクロードの横に立ったかと思うと、せっかくセットした髪をくしゃくしゃと掻き乱した。
「あ、ねうえ?」
「最高だわ!滾る!もっとエピソードないの?!」
その瞬間、クロードから思わぬ言葉が漏れた。
「止めろよ、姉貴」
ドリスは手を止めてクロードをマジマジと見た。言った本人のクロードもわけがわからないといった顔をしていた。
「え?何?なんで、え?俺なんでこんなとこに?」
ドリスは最初驚きはしたが、クロードの狼狽ぶりから逆に冷静になった。自分も経験者だった。そして、何となく確信があった。
「もしかして、海飛《かいと》?」
「え?なんで俺の名前」
「私、空美《くみ》だよ」
「あ、姉貴?」
「うわー、すげー!俺達、あの異世界転生してんの?マジで?すごくね?しかも、姉弟で姉弟に?んなことあるのかよー」
姉貴に話を聞くと、もう10歳の頃から記憶があったらしい。前世の記憶を活かしてたから色々すごかったのか。しかも、ここは腐女子の姉が好きだったBLゲームの中らしい。
「姉貴、心細くなかったの?こんな異世界で一人になって」
「逆に腐女子魂が燃えたっていうか」
「つか、俺が主人公《プレイヤー》なの?つか、あ…」
「どうしたの?」
「俺、普通に女の子好きじゃん?」
姉貴がうんうん頷く。
「なのに、男と結婚してもうヤッちゃってんじゃん?どーすんの?詰んだ…」
俺はぐしゃぐしゃになった頭を抱えて項垂れた。クロードとして過ごした記憶普通にあるし、これからどうすればいいんだ?
「別に皇后やればいいじゃん?クロードにはそれだけの実力あるし」
「いやいや、陛下どうすんの?今からレスでって言えば許されるわけ?一ヶ月もやりっぱ相手に?」
姉貴は首を横にこてんと傾けた。
「そのまま夫婦じゃダメなの?逆になんで?クロードは陛下のこと愛してるし、海飛だってその気持ち残ってるなら全然ありだよね?」
「そうじゃない、」
そうだ、この想いは偽物かもしれない。確かに陛下を愛しているけれど、本当にそうなのだろうか。急に怖くなった。
ゲームの設定というか強制力かもしれないし、腐女子の姉貴が自分の推しルートに上手く導いただけかもしれない。
だって、クロードは愛されたかった。認められたかった。その相手がたまたま陛下だったのだ。それにドリスを出し抜きたかっただけだ。
「マジで最悪」
姉貴は子供の頃のように優しく俺の頭を撫でた。
「少し陛下とは距離を置こう?」
俺が頷くと姉貴の行動は早かった。
俺は急に外国に来て皇后となったことへの重圧から心を病んだことにして面会謝絶となった。姉貴はこのためにどれだけの金と人を動かしたのだろうか。
しかし、一番避けたい陛下だけは避けることが出来なかった。無理やり部屋に入り、国一番の専門医を探すと言い出し、俺のそばを離れようとしなかった。
「今一番お辛いのは皇后陛下です。しかも、陛下が重荷になっていると考えられます!」
姉貴が面と向かって陛下に詰め寄ると、陛下は怒りを見せたがすぐに落ち着いて、俺の頬をやんわり撫でると「愛している」と言って部屋を出た。
その背中を見て泣き出したくなった。
今は純粋に陛下を愛していることに気付いてしまったからだ。だからこそ、陛下を裏切っていた気がして恐ろしいのだ。
しばらく、誰とも会わずに俺はずっとこのゲームのことを考えていた。姉貴の話だとドリスはプレイヤーの家族構成で姉がいるという設定だけで、本来ならその名前もイラストもない役ということだった。
「だけど、ドリスは生きてるし、私は自分の手で自分の道を切り拓いたよ。クロードには良いことじゃなかったかもしれないけど」
クロードが平凡なのはドリスのせいではなかった。そういう顔のない平均的なプレイヤーだったからだ。それでもドリスに嫉妬していたのはクロードに心があったからだ。陛下と過ごすうちに陛下を愛するようになったのもクロードは心を持っていたからだ。
陛下に会いたい。なんて俺はわがままなんだろう。
クロードの気持ちも今の海飛の俺のことを知ってもらいたい。
「陛下」
「大丈夫なのか?私は無理やりお前を連れて来てしまった。お前の気持ちを考えず」
俺は首を振る。陛下は何も悪いことをしていない。
「聞いてほしいことがあるんだ。俺、クロードだけどもうクロードじゃないんだ」
陛下にゲームということは告げずに俺に前世の記憶が戻ったことを話した。陛下は俺の話を疑わずにきちんと聞いてくれた。
「俺は、クロードはずっとドリスのことを妬んでた。だから、陛下に選ばれて喜びより優越感の方が勝ってた…嫌になった?」
「いいや、お前の子爵に対する感情は単純ではないと初めから気付いていた。そういう感情も含めて愛おしいと思った」
「ありがとう。俺、きっと今までのクロードみたいには振る舞えないと思う。クロードの知識があるから皇后の仕事はできると思うけど」
陛下は少し淋しいに笑って言った。
「もう私のことは愛せないか?」
「そんなことない!クロードは、俺は陛下を愛してる!最初は歪んだ感情から結婚したけど、毎日優しくしてくれて、カッコよくて、俺だけを見てくれて…」
陛下から急に強く抱き締められた。
「嫌ではないか?」
「嬉しい」
急に唇を塞がれた。舌と舌が絡み合い唾液を飲み合うようなキスをしてから離された。
「愛したい」
俺は恥ずかしくて顔を背けて頷いた。
「クロード、クロード」
正常位で陛下と繋がっている。俺が男となんて考えられなかったけど、全然ありだ。
「あ、あ、んあっ。陛下、らめ」
「マティアスだ、マティアスと呼べ」
「あん、マ、ティアス!好き」
しかもでかいちんこでズポズポされるの気持ちいい。身体がもう陛下のための身体になっちゃってる。ヤバイ。
「ひもちぃ。尻やば」
「まんこだろう、私専用のッ」
陛下が奥を強く穿つ。そっか、もう陛下のまんこなんだ。
ちんこ吸い込む。この身体。それに変な場所ある。ポコってしたとこ、カリでごりごりされるの飛ぶ。
「しゅごい。おまんこ、きもひぃ」
「可愛いな、クロードは。前世は性に奔放なのか?」
俺は急いで首を振る。
「初めて。ちんこ知らないぃい!」
俺の答えによくしたのか、急に腰を激しく動かす。俺は陛下に右手を差し出した。俺の意思が通じたのか陛下はその手を掴んた。恋人繋ぎで。
「うれしッ。ラブラブえっひ、しゅごい」
「愛してる、クロード。カイト!」
俺は中イキしまくって、もうぐちゃぐちゃにされた。
朝目覚めてもまだちんこが挿入っててびびった。朝イチちんこ気持ち良い。つか、クロードいつもこんなことされて、正気保ってたの?ちんこに負けてる。もうまんこ、アクメしゅる。
「クロード、目が覚めたのか?うん?」
腰動かすなぁ。
「ひもちぃから、らめらめ」
「可愛いな、ずっとこうしていたい」
キスをされて、更に蕩ける。
「バカみたい」
姉貴が溜め息をついた。ヤりまくって熱出た俺に呆れていた。いや、隣で所在なく立つ陛下に呆れているのかも。
「陛下、俺をクロードを見つけてくれてありがとう」
きっとこれはゲームじゃない。その合間の誰も知らない物語だ。
あとがき
クロードと性格違うけど、陛下は気にしてないです。
国王マティアスは愛しい后クロードと初夜を迎えて以来、毎晩のようにその身体を蹂躙していた。
今はもう明るい時間で朝食の支度が終わりそうな時刻だったが、クロードの拒否を聞いていたのかいないのか無視をして、マティアスの太い指はクロードのアナルの入り口を擦り始めた。
「んぁっ、やめ」
マティアスが指を中に侵入させると、言葉とは裏腹に中は指を奥へ奥へと吸い上げる。気を良くしたマティアスは更にクロードを弱くさせる膨らみを探り当てそこを攻め出した。
「ああッ。やぁ、らめ、きもひぃ」
「可愛いクロード」
マティアスは愛おしいそうに碧眼を細めると、クロードの唇に深く喰らいついた。そして、指を更に増やして中を愛撫すると、クロードは腰を揺らして達した。
「はあはあ、マティ、アスさまぁ」
この一ヶ月でクロードは中だけでイクことを覚えさせられた。マティアスはクロードから指を引き抜くと屹立した己自身をクロードのアナルに沈めようとした瞬間、
「陛下、シャガール子爵が登城いたしました」
天蓋の向こうから冷えた侍女頭の声が響いた。
「何しに来た」
マティアスは動きを止めて問いかけると、思わぬ方から答えが返ってきた。
「弟、いえ、皇后陛下に謁見に参りました」
シャガール子爵こと、クロードの実姉ドリスが侍女頭の後ろに控えていた。
「はぁ。クロードには他国で寂しかろうとお前との面会はいつでもかまわぬと許したが、少しは考えろ」
「お言葉ですが、陛下。皇后陛下のお身体をどうぞ労ってくださいますようお願い申し上げます」
ドリスは子供の頃からお偉方相手に駆け引きをしてきただけあって、一国の王相手にも怯まなかった。
「あ、姉上、私は大丈夫ですから、すぐに支度をしてまいります。どうかお待ち下さい」
「なんと、私の后は心優しいのだ。無礼な者など城から追い出せば良いものを」
マティアスは冗談めいた口調で驚いてみせたが、実際には本気で2人を追い出してクロードとまた愛し合いたいところだった。
「陛下」
「わかっている。シャガール子爵、クロードと朝食を共にすることを許す。侍女頭、クロードの支度をしてやれ」
マティアスはベッドの端で丸くなっていたナイトガウンを羽織り天蓋の外へ去っていった。クロードはそばに感じていた熱が急に消えて、酷く冷えた気がした。
ドリスと会う時はいつも人払いをしている。今朝の朝食もテーブルに全て揃えてもらってから皆を下がらせた。最初は姉弟とはいえ皇后と2人きりにさせることに苦言を呈されたが、マティアスに頼み込んでというから身体で奉仕して許しを得た。
そうでもしないとドリスがクロードに訊ねる近況がマティアスとの関係性や閨のことだったりするのだ。あまり他人には聞かれたくないし、姉がどうしてそこまで執拗なのかもわからなかった。
「きゃあ、本当に陛下とラブラブなのね!朝から始めちゃうってどれだけ絶倫なの、陛下。」
最近、淑女だったドリスが何かの箍を外したかのようにクロードには分からない言葉を使って興奮する様子が度々見られた。
ドリスはわざわざ席を立ってクロードの横に立ったかと思うと、せっかくセットした髪をくしゃくしゃと掻き乱した。
「あ、ねうえ?」
「最高だわ!滾る!もっとエピソードないの?!」
その瞬間、クロードから思わぬ言葉が漏れた。
「止めろよ、姉貴」
ドリスは手を止めてクロードをマジマジと見た。言った本人のクロードもわけがわからないといった顔をしていた。
「え?何?なんで、え?俺なんでこんなとこに?」
ドリスは最初驚きはしたが、クロードの狼狽ぶりから逆に冷静になった。自分も経験者だった。そして、何となく確信があった。
「もしかして、海飛《かいと》?」
「え?なんで俺の名前」
「私、空美《くみ》だよ」
「あ、姉貴?」
「うわー、すげー!俺達、あの異世界転生してんの?マジで?すごくね?しかも、姉弟で姉弟に?んなことあるのかよー」
姉貴に話を聞くと、もう10歳の頃から記憶があったらしい。前世の記憶を活かしてたから色々すごかったのか。しかも、ここは腐女子の姉が好きだったBLゲームの中らしい。
「姉貴、心細くなかったの?こんな異世界で一人になって」
「逆に腐女子魂が燃えたっていうか」
「つか、俺が主人公《プレイヤー》なの?つか、あ…」
「どうしたの?」
「俺、普通に女の子好きじゃん?」
姉貴がうんうん頷く。
「なのに、男と結婚してもうヤッちゃってんじゃん?どーすんの?詰んだ…」
俺はぐしゃぐしゃになった頭を抱えて項垂れた。クロードとして過ごした記憶普通にあるし、これからどうすればいいんだ?
「別に皇后やればいいじゃん?クロードにはそれだけの実力あるし」
「いやいや、陛下どうすんの?今からレスでって言えば許されるわけ?一ヶ月もやりっぱ相手に?」
姉貴は首を横にこてんと傾けた。
「そのまま夫婦じゃダメなの?逆になんで?クロードは陛下のこと愛してるし、海飛だってその気持ち残ってるなら全然ありだよね?」
「そうじゃない、」
そうだ、この想いは偽物かもしれない。確かに陛下を愛しているけれど、本当にそうなのだろうか。急に怖くなった。
ゲームの設定というか強制力かもしれないし、腐女子の姉貴が自分の推しルートに上手く導いただけかもしれない。
だって、クロードは愛されたかった。認められたかった。その相手がたまたま陛下だったのだ。それにドリスを出し抜きたかっただけだ。
「マジで最悪」
姉貴は子供の頃のように優しく俺の頭を撫でた。
「少し陛下とは距離を置こう?」
俺が頷くと姉貴の行動は早かった。
俺は急に外国に来て皇后となったことへの重圧から心を病んだことにして面会謝絶となった。姉貴はこのためにどれだけの金と人を動かしたのだろうか。
しかし、一番避けたい陛下だけは避けることが出来なかった。無理やり部屋に入り、国一番の専門医を探すと言い出し、俺のそばを離れようとしなかった。
「今一番お辛いのは皇后陛下です。しかも、陛下が重荷になっていると考えられます!」
姉貴が面と向かって陛下に詰め寄ると、陛下は怒りを見せたがすぐに落ち着いて、俺の頬をやんわり撫でると「愛している」と言って部屋を出た。
その背中を見て泣き出したくなった。
今は純粋に陛下を愛していることに気付いてしまったからだ。だからこそ、陛下を裏切っていた気がして恐ろしいのだ。
しばらく、誰とも会わずに俺はずっとこのゲームのことを考えていた。姉貴の話だとドリスはプレイヤーの家族構成で姉がいるという設定だけで、本来ならその名前もイラストもない役ということだった。
「だけど、ドリスは生きてるし、私は自分の手で自分の道を切り拓いたよ。クロードには良いことじゃなかったかもしれないけど」
クロードが平凡なのはドリスのせいではなかった。そういう顔のない平均的なプレイヤーだったからだ。それでもドリスに嫉妬していたのはクロードに心があったからだ。陛下と過ごすうちに陛下を愛するようになったのもクロードは心を持っていたからだ。
陛下に会いたい。なんて俺はわがままなんだろう。
クロードの気持ちも今の海飛の俺のことを知ってもらいたい。
「陛下」
「大丈夫なのか?私は無理やりお前を連れて来てしまった。お前の気持ちを考えず」
俺は首を振る。陛下は何も悪いことをしていない。
「聞いてほしいことがあるんだ。俺、クロードだけどもうクロードじゃないんだ」
陛下にゲームということは告げずに俺に前世の記憶が戻ったことを話した。陛下は俺の話を疑わずにきちんと聞いてくれた。
「俺は、クロードはずっとドリスのことを妬んでた。だから、陛下に選ばれて喜びより優越感の方が勝ってた…嫌になった?」
「いいや、お前の子爵に対する感情は単純ではないと初めから気付いていた。そういう感情も含めて愛おしいと思った」
「ありがとう。俺、きっと今までのクロードみたいには振る舞えないと思う。クロードの知識があるから皇后の仕事はできると思うけど」
陛下は少し淋しいに笑って言った。
「もう私のことは愛せないか?」
「そんなことない!クロードは、俺は陛下を愛してる!最初は歪んだ感情から結婚したけど、毎日優しくしてくれて、カッコよくて、俺だけを見てくれて…」
陛下から急に強く抱き締められた。
「嫌ではないか?」
「嬉しい」
急に唇を塞がれた。舌と舌が絡み合い唾液を飲み合うようなキスをしてから離された。
「愛したい」
俺は恥ずかしくて顔を背けて頷いた。
「クロード、クロード」
正常位で陛下と繋がっている。俺が男となんて考えられなかったけど、全然ありだ。
「あ、あ、んあっ。陛下、らめ」
「マティアスだ、マティアスと呼べ」
「あん、マ、ティアス!好き」
しかもでかいちんこでズポズポされるの気持ちいい。身体がもう陛下のための身体になっちゃってる。ヤバイ。
「ひもちぃ。尻やば」
「まんこだろう、私専用のッ」
陛下が奥を強く穿つ。そっか、もう陛下のまんこなんだ。
ちんこ吸い込む。この身体。それに変な場所ある。ポコってしたとこ、カリでごりごりされるの飛ぶ。
「しゅごい。おまんこ、きもひぃ」
「可愛いな、クロードは。前世は性に奔放なのか?」
俺は急いで首を振る。
「初めて。ちんこ知らないぃい!」
俺の答えによくしたのか、急に腰を激しく動かす。俺は陛下に右手を差し出した。俺の意思が通じたのか陛下はその手を掴んた。恋人繋ぎで。
「うれしッ。ラブラブえっひ、しゅごい」
「愛してる、クロード。カイト!」
俺は中イキしまくって、もうぐちゃぐちゃにされた。
朝目覚めてもまだちんこが挿入っててびびった。朝イチちんこ気持ち良い。つか、クロードいつもこんなことされて、正気保ってたの?ちんこに負けてる。もうまんこ、アクメしゅる。
「クロード、目が覚めたのか?うん?」
腰動かすなぁ。
「ひもちぃから、らめらめ」
「可愛いな、ずっとこうしていたい」
キスをされて、更に蕩ける。
「バカみたい」
姉貴が溜め息をついた。ヤりまくって熱出た俺に呆れていた。いや、隣で所在なく立つ陛下に呆れているのかも。
「陛下、俺をクロードを見つけてくれてありがとう」
きっとこれはゲームじゃない。その合間の誰も知らない物語だ。
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クロードと性格違うけど、陛下は気にしてないです。
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