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ラスト・コンテクスト Part2

プリマキナ・オルソグナス(13)

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ツヅキは一直線に、ムサシの下へ向かった。

「お……デル・ゾーネのレア君か……」

「待っててくれ、今、アンタを下ろすから」

「成人男性のおっさんは重いぞ。手だけでいい」

ツヅキがジャンプしてムサシの手を掴むと、ムサシは落下した。

「痛っつ! ……FBUで仕込まれた受け身がまだ活きるとはな」

「思ったよりケガしてないな」

「伊達に裏社会を生きてねえからな。ソレで? 俺を真っ先に助けに来たのには、理由があるんだろ?」

「ああ、気づいてるかもしれないが、アレの突破口が見つかったかもしれない」

ツヅキとムサシが“蜘蛛”を見る。
軋んで音をだしながら、その巨体を再度操ろうとしていた。

「ムサシさん、アレが突っ込んできた時、リロードが間に合わないから逆流銃?だっけか。使ったろ」

「目聡いな。恥ずかしながらその通りだ、ツヅキ君」

「その時まで逆流銃を使ってなかったからな、逆に目立った。どうしてだ?」

「ああいうデカブツ相手だと、どう跳弾が戻ってくるかわからんからな。狙ったトコロで大した効果も期待しにくい」

「でも、気づいたろ?」

「ああ」

蜘蛛の眼の一つ、ソレにムサシの逆流弾が着弾していた。
その結果破壊された眼球は、今だに戻っていない。
ムサシが続ける。

「あの蜘蛛の自己組織化は時間逆流を利用したモノのようだ。ソレに同じく逆流の性質を持った物質が接触すると」

「もう元には戻らない」

「だが、その効果範囲は今のところあの眼球サイズのちっぽけなもんだ。どう使う?」

「案がある。やらないよりはマシレベルのヤツだが」

「聞かせろ」


◇◇◇


オクルスとレインス、ララとジュディの救護班に一人また一人と、動けるレベルには回復できた人員は加わっていく。
ソレに伴いながら、ツヅキとムサシは別々に、全員に案を伝達していった。

「ケガ人を……働かせますねぇ」

「ああ。だがウィーちゃん、キミが必要不可欠だ」

「そう言って何人も口説いてきたんですかぁ? 残念ながらムサシさんみたいな年上は守備範囲外ですよぉ」

「ついでにフラれるとは手厳しいな。もちろん、できる限りで大丈夫だ」

「そのつもりですよぉ。お任せを」



「何? 正気なのか」

「正気じゃあないかもしれないが、必要だ。フランシスさんならできるだろ?」

「まあ幸い……右腕は憎たらしいぐらいに全くの無事だな」

「じゃあ頼む。やったコトは?」

「あるワケないだろ。女性なら片腕で何度も扱ったコトがあるが」

「じゃあいけるな。カップの補助も入るからそのぐらいの重さになるハズだ」

「補助輪付きとはナメられたモンだぜ……。なら、コントロール○じゃあねえといけねえな」
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みんなの感想(3件)

スパークノークス

おもしろい!
お気に入りに登録しました~

龍騎士団茶舗
2021.08.20 龍騎士団茶舗

ありがとうございます!

解除
花雨
2021.08.13 花雨

作品お気に入り登録しときますね(^^)

龍騎士団茶舗
2021.08.14 龍騎士団茶舗

ありがとうございます!

解除
あきごん
2020.09.09 あきごん

寒冷紗が出てきたりとお茶の勉強にもなります。続きが気になります。

解除

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