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ラスト・コンテクスト Part2

プリマキナ・オルソグナス(6)

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「多分だが……生体に偽装されているからかもしれん」

ムサシの推測に、ツヅキが聞き返す。

「フランシスさんが、言ってしまえばサイボーグの一種だからか? 機械が本体ではあるけれど、ほとんどが生体組織という意味で?」

「ああ。そのような偽装技術が、かつてU.J.Iとキャピタル間で起きた戦いで使われたと聞いた気がする」

「誰から聞いたんだそんな高尚な知識。っつーか人のコトを指して偽装って」

「裏の仕事してりゃあ、そういう“偽装”技術は価値のあるモンなんだよ。わかるだろ?」

横やりを入れてきたフランシスに、ムサシが一部ワードを強調して答えた。
ツヅキがメイに問う。

「なんかないのか? 機械を生体に偽装するような魔術」

「そんな都合良いモノあるワケないでしょ、と言いたいトコロだけれど、あるわ。ただ、私には使えない」

「どうして?」

「私にも使えない魔術くらいあるのよ。こう見えて天才だけれど、まだまだ発展途上だから」

「なるほどね。とにかく、そろそろ森に到着する。態勢を立て直そう」


◇◇◇


目の前の南山城国勢の剣技・舞闘に、ヴェルメロスの一行は目を釘づけにされていた。

「やっぱりスゲえな……」

「ああ。戦おうとしてたんだぜオレたち」

アルマージュの呟きに、オクルスが答える。

「坊やたち、大人の闘いに見とれる気持ちはわかるけれど、私たちに“飛び道具”が使えないなら、今のトコロは森にやはり逃げるべきだわ。南山城国の彼らもそのために戻ってきてくれたはず」

ジュディが皆を現実に戻す。
目が引っ張られるものの、少年たちは踵を返した。

そして走りながら、ララがレインスに問いかける。

「……レインスさん、アレ、私たちもう見たコトある気がしませんか?」

「やっぱりララさんもそう思う? だよね」

「お、気づいたか」

オクルスが会話に入る。
アルマージュも続いた。

「なんだ? どうした?」

「お前は気づいてないみたいだな……レーザーは一番見てると思うんだが」

「あの機械について、何か知ってるのかしら?」

「ああ、ジュディさん。オレたちは北方のヴェルメロス本国から暗黒山脈まで飛んできたが、その道中で妙なモノを見たり、話に聞いたりしたんだ」

「妙なモノ?」

「森の中を巨人の連隊が歩いてるっつー話だの、あとオレたちが見たモノとしては、闇夜に放たれた赤いレーザーだ。多分、アイツの姿だったんだと思う」

「なるほど。キミたちは初対面ではないワケね」

「どうやらそうみたいだ。かと言って何か特別、手があるワケでもないんだが」
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