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United Japanese tea varieties of Iratsuko(14)
暗黒山脈(44)
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「あらゆるものに抜け道はある。“旅”だって例外ではない」
アンナは話しだした。
「コレまでの“旅”でも、ソレが発動したコトはあったようだわ。“ゲート”がね」
「ソレは文字通りの……何か“入り口”なのか?」
ムサシが問いかける。
ジュディも言った。
「確かに。何が何やらわからないけれど、その抜け道は物理的に視認できるものではあるのかしら?」
「ええ、そのようね。私もしっかりとしたコトが何一つ言えなくて申し訳ないけれど」
「その気持ちはわかるぜ。オレの調査力をもってしても、同じ感想だったからな。何一つしっかりしたコトはわからない――ところで、話は逸れるが」
そう聞いたアンナは、何かを察知したのかムサシに鋭い視線を投げかけた。
「そもそも、コレまでの“旅”は存在したのか?」
「何が言いたいの?」
「そうだな、陰謀論だよ。旅がー旅がーって皆言うが、その“旅”について核心的な調査を行うといつも煙にまかれるのはどういうワケだ?」
「……過去に5回、“旅”が存在したのは疑う余地はないわ。良くも悪くもね」
『良くも悪くもね』という言葉の声量は少し小さく、アンナの顔には陰が差すのが見えた。
「“旅”は歴史的な事象であると共に、国同士の代理戦争のようなものよ。ましてや五ヶ国というと代理大戦の様相。もしも実際の参加者は少なくとも、ね。コレは国同士の相互努力の末に実現した、実際の戦争よりも最も人道的被害の少ない、しかし国の存続がかかっていると言ってもいい事象。さてソコでムサシ、貴方は国家機密ですら調べ上げられると?」
「依頼次第ではな」
「今回は?」
「今回の依頼人は一番やる気のないヤツでね。オレって言うんだが。
しかし疑問はまた生まれたぞ。『相互努力の末に実現した』って言うが、異世界から“レア”たちがコチラに流れ着くのは偶発的なものだろう。誰も、どの国も主体的にソレをもたらしてるワケじゃあない。何が『相互努力』だ?
ソレに、本当に最も人道的被害は少ないのか? 数字にでてねえだけじゃあねえのか?」
ジュディが二人を止めた。
「どちらも、もうやめましょう。コレまでの旅がどうであれ、私たちが今からまさに旅立たなければならないのは現実よ。そしてソレに役立つかもしれない“ゲート”とかいう概念はある。ソレを今は聞いて、利用するかしないかは置いといて、後は、旅の後にお二人でゆっくり話し合えばいい」
「なんだよ、お前も混ざってくれて構わないんだぜ」
「遠慮しとくわ」
アンナが目を閉じ、一呼吸吐いた。
「また、貴方の遊びに付き合わさせられてしまったわね。何て言うんだった?」
「……レスバのことか? 古き良き掲示板文化だが、今のはもっと高尚だぞ」
「まあ、一旦は保留ね。さて、話を戻すけれど」
皆の中央に、像が投射された。
“鳥居”だ。
「コレは“第四次”の旅で撮影されたものとされている。“ゲート”が撮影されたことのある画像は、コレだけよ」
「……コレは見つけられなかったな」
ムサシが口元を押さえ、まじまじと見入った。
「“ゲート”はどうやら、時空のあわいにあるらしいわ。ジュディ、貴女は『物理的に視認できるのか』と聞いたわね。答えは半々。肉眼では見れるけれど、映像機器には写らない」
「じゃあ、コレは何で写ってる」
「埃を被ってるからよ」
「ああ、なるほど」
アンナは話しだした。
「コレまでの“旅”でも、ソレが発動したコトはあったようだわ。“ゲート”がね」
「ソレは文字通りの……何か“入り口”なのか?」
ムサシが問いかける。
ジュディも言った。
「確かに。何が何やらわからないけれど、その抜け道は物理的に視認できるものではあるのかしら?」
「ええ、そのようね。私もしっかりとしたコトが何一つ言えなくて申し訳ないけれど」
「その気持ちはわかるぜ。オレの調査力をもってしても、同じ感想だったからな。何一つしっかりしたコトはわからない――ところで、話は逸れるが」
そう聞いたアンナは、何かを察知したのかムサシに鋭い視線を投げかけた。
「そもそも、コレまでの“旅”は存在したのか?」
「何が言いたいの?」
「そうだな、陰謀論だよ。旅がー旅がーって皆言うが、その“旅”について核心的な調査を行うといつも煙にまかれるのはどういうワケだ?」
「……過去に5回、“旅”が存在したのは疑う余地はないわ。良くも悪くもね」
『良くも悪くもね』という言葉の声量は少し小さく、アンナの顔には陰が差すのが見えた。
「“旅”は歴史的な事象であると共に、国同士の代理戦争のようなものよ。ましてや五ヶ国というと代理大戦の様相。もしも実際の参加者は少なくとも、ね。コレは国同士の相互努力の末に実現した、実際の戦争よりも最も人道的被害の少ない、しかし国の存続がかかっていると言ってもいい事象。さてソコでムサシ、貴方は国家機密ですら調べ上げられると?」
「依頼次第ではな」
「今回は?」
「今回の依頼人は一番やる気のないヤツでね。オレって言うんだが。
しかし疑問はまた生まれたぞ。『相互努力の末に実現した』って言うが、異世界から“レア”たちがコチラに流れ着くのは偶発的なものだろう。誰も、どの国も主体的にソレをもたらしてるワケじゃあない。何が『相互努力』だ?
ソレに、本当に最も人道的被害は少ないのか? 数字にでてねえだけじゃあねえのか?」
ジュディが二人を止めた。
「どちらも、もうやめましょう。コレまでの旅がどうであれ、私たちが今からまさに旅立たなければならないのは現実よ。そしてソレに役立つかもしれない“ゲート”とかいう概念はある。ソレを今は聞いて、利用するかしないかは置いといて、後は、旅の後にお二人でゆっくり話し合えばいい」
「なんだよ、お前も混ざってくれて構わないんだぜ」
「遠慮しとくわ」
アンナが目を閉じ、一呼吸吐いた。
「また、貴方の遊びに付き合わさせられてしまったわね。何て言うんだった?」
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「まあ、一旦は保留ね。さて、話を戻すけれど」
皆の中央に、像が投射された。
“鳥居”だ。
「コレは“第四次”の旅で撮影されたものとされている。“ゲート”が撮影されたことのある画像は、コレだけよ」
「……コレは見つけられなかったな」
ムサシが口元を押さえ、まじまじと見入った。
「“ゲート”はどうやら、時空のあわいにあるらしいわ。ジュディ、貴女は『物理的に視認できるのか』と聞いたわね。答えは半々。肉眼では見れるけれど、映像機器には写らない」
「じゃあ、コレは何で写ってる」
「埃を被ってるからよ」
「ああ、なるほど」
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