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United Japanese tea varieties of Iratsuko(14)

暗黒山脈(43)

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「――さて、以上が私からお前たちへのブリーフィング内容だが」

FBU局長代行、アンナ・ライトはそう言うと一呼吸置いた。
捜査局内の彼女の部屋には、アサヒたち一行が座っている。

場所はそうで、そして時間は、彼らが旅に出発する前だ。

「何か質問はあるか?」

アサヒが周囲を窺う。
フランシスは顔を掻いており、ジュディとは目が合った。

ジュディが微笑み返し、アサヒははにかむ。

「はい、先生」

ムサシが手を挙げた。

「何かしら。先生じゃあないけど」

「ああ、そうでしたね。ただ、貴女が教官だった時のクセがまだ抜けてなくって」

「そう。あの時はまだ貴方も可愛かったわね」

フランシスが笑う。
ムサシは喉を唸らせた。

「まあ、今ではこんな問題児になった俺を、またこの部屋に招いていただいて感謝してます」

「礼はフランシスに言うコトね」

「そうだぞ。いつもオレが助けてっぱなし」

「あざす。って言うか質問だ。今回は“裏口”は無いんですか?」

アサヒは、フランシスの頭の上に?が浮かぶのが見えるようだった。
そして、自分の頭上にも。

「流石ね。いつものようにしっかり調べたの?」

「そのクセだけは、ココで手に入れて良かった数少ないクセですよ」

「おいおい、なんだ“裏口”って」

フランシスが口を挿む。
その問いにはジュディが答えた。

「噂話程度だけど、聞いたコトがあるわ。“旅”には正攻法でないやり方もあるって。ソレが“裏口”なのかしら?」

「待て待て。オレと、恐らくだがアサヒもソレは初耳だぞ? なあアサヒ」

「は、はい」

「正攻法以外に、あんまり目的意識を外してほしくなかったのよ。だから、文書で追って伝えようと思っていたけど」

「はい、ザ・公的機関」

アンナを指差し、ムサシが悪い顔をする。

「うるさいわね。存在自体が不明瞭な部分があるから、口頭よりもソッチの方がいいでしょう?」

「黒塗りばっかでも困るぞ」

「で、明瞭な部分は?」

ジュディが次は二人に割って入った。
アサヒがフランシスを小声で呼び、耳打ちする。

「いつもこんな感じなんですか?」

「この会議の感じか?」

「はい」

「まあ、そうだな。ムサシがいるコトでより、だ。個人的には懐かしいがな」

「僕的には……少し微笑ましいです」

「そうなのか? 話が進んでねえから、若ぇヤツには退屈だろう」

「いえ、なんか……楽しめるムダな時間って気がして」

「ソレは違いない」

笑いながらフランシスは、ジュディから聞いていた“アサヒについて”の内容を思いだしていた。
まあ、前の世界では無かったんだろうな。こんな時間が。

「存分に楽しめ」

「ソコ、私の話聞いてた? 局長代行は同じコトを二度は言わんぞ」
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