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United Japanese tea varieties of Iratsuko(4)
ギャザリング(1)
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アサヒ、ジュディ、フランシスは、裏路地のバーの一室にいた。
仄暗い店内は、主にパープルのライトに彩られている。
アサヒは何だかよくわからない名前の、目の前のスカイブルーに蛍光している飲み物を飲んでいいものか迷っていた。
フランシスは赤黒い飲み物を何度か口に運んでいるが、ジュディは一切手を付けていない。
まあ、ジュディさんは朝食も食べなかったけど。
「それで、答えはどっちなんだ。大将」
フランシスが聞く。
対面には、両脇に女性を抱えた男が座っていた。
露出度が高い、その女性たちに目を向けられないため、アサヒは飲み物を見つめて、迷っていたのだった。
その男は、西洋人のような顔立ちが目立つこの異世界においては、東洋人っぽかった。
「フランシス、旅団の4人目に俺を抜擢してくれるというのは光栄だがね」
アサヒがこの世界に“誘拐”された目的、西の暗黒山脈への旅。
その“旅団”、4人で構成されるというメンバーのうち、2人はジュディとフランシスで決まりだった。
そして最後の一人として、特捜6課の上司であるアンナがヘッドハンティングしてくるように言った相手が、目の前にいるこの男、ムサシだった。
「俺は“光栄”で飯を食ってはいないし、依頼を引き受けてもいない」
「わあってるさ。だから用意するものは用意した」
フランシスは小さなクリアプレートを差し出す。
「俺たち特捜6課の、年の資金の三倍だ。俺なら受け取ってすぐ、仕事を引退して余生を満喫する額だ」
「俺の余生なら、そのさらに五倍は要るがね」
ムサシが少し身を乗り出す。
「なあフランシス。そりゃあ俺は金を使って飯を買うがね。金で飯を食っているわけでもないんだぜ」
「回りくどい言い方はやめてくれるかしら」
「ジュディ、これこそ口頭による駆け引きってヤツだ。あんたみたいな機械で身を固めた女性にはわからんかもしれんがね。
フランシス、俺が何を求めてるかがあんたにはわかるはずだ」
「情報か」
「わかってるなら、持ってきてるよな」
フランシスは、渋々ポケットから何かを取り出した。
アサヒにはそれが何かわからなかった。小さなビデオテープのようなそれは、今や使っている人間がアサヒの世界でもほとんどいない、カセットテープだった。
「フランシス。そんな骨董品を再生する機械が、この店にあると思うか?」
ムサシが笑いながら問う。
「俺が持ってくるのがわかってるなら、お前も持ってるだろ」
「ああ、もちろんだ」
ムサシは再生機を取り出し、カセットテープを入れた。
音量を絞り、耳元に近づける。
右隣の女性も、聞きたそうに耳を近づけた。
「ああ、間違いない」
ムサシは機械を停止し、テーブルに置いた。
「請け負うよ。もちろんコレも頂く」
クリアプレートを回収し、初めてアサヒの方を向いた。
「よろしく、アサヒくん。ムサシ・フェニックスだ」
仄暗い店内は、主にパープルのライトに彩られている。
アサヒは何だかよくわからない名前の、目の前のスカイブルーに蛍光している飲み物を飲んでいいものか迷っていた。
フランシスは赤黒い飲み物を何度か口に運んでいるが、ジュディは一切手を付けていない。
まあ、ジュディさんは朝食も食べなかったけど。
「それで、答えはどっちなんだ。大将」
フランシスが聞く。
対面には、両脇に女性を抱えた男が座っていた。
露出度が高い、その女性たちに目を向けられないため、アサヒは飲み物を見つめて、迷っていたのだった。
その男は、西洋人のような顔立ちが目立つこの異世界においては、東洋人っぽかった。
「フランシス、旅団の4人目に俺を抜擢してくれるというのは光栄だがね」
アサヒがこの世界に“誘拐”された目的、西の暗黒山脈への旅。
その“旅団”、4人で構成されるというメンバーのうち、2人はジュディとフランシスで決まりだった。
そして最後の一人として、特捜6課の上司であるアンナがヘッドハンティングしてくるように言った相手が、目の前にいるこの男、ムサシだった。
「俺は“光栄”で飯を食ってはいないし、依頼を引き受けてもいない」
「わあってるさ。だから用意するものは用意した」
フランシスは小さなクリアプレートを差し出す。
「俺たち特捜6課の、年の資金の三倍だ。俺なら受け取ってすぐ、仕事を引退して余生を満喫する額だ」
「俺の余生なら、そのさらに五倍は要るがね」
ムサシが少し身を乗り出す。
「なあフランシス。そりゃあ俺は金を使って飯を買うがね。金で飯を食っているわけでもないんだぜ」
「回りくどい言い方はやめてくれるかしら」
「ジュディ、これこそ口頭による駆け引きってヤツだ。あんたみたいな機械で身を固めた女性にはわからんかもしれんがね。
フランシス、俺が何を求めてるかがあんたにはわかるはずだ」
「情報か」
「わかってるなら、持ってきてるよな」
フランシスは、渋々ポケットから何かを取り出した。
アサヒにはそれが何かわからなかった。小さなビデオテープのようなそれは、今や使っている人間がアサヒの世界でもほとんどいない、カセットテープだった。
「フランシス。そんな骨董品を再生する機械が、この店にあると思うか?」
ムサシが笑いながら問う。
「俺が持ってくるのがわかってるなら、お前も持ってるだろ」
「ああ、もちろんだ」
ムサシは再生機を取り出し、カセットテープを入れた。
音量を絞り、耳元に近づける。
右隣の女性も、聞きたそうに耳を近づけた。
「ああ、間違いない」
ムサシは機械を停止し、テーブルに置いた。
「請け負うよ。もちろんコレも頂く」
クリアプレートを回収し、初めてアサヒの方を向いた。
「よろしく、アサヒくん。ムサシ・フェニックスだ」
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