35 / 83
入学 2
しおりを挟む
オリビアはお母さんと別れて指定されたクラスの席に座っていた。
グランザリア第2学院は5年生で1学年に4クラスもあり、ガブエルくんとは違うクラスだった。
1クラスが大体20人位かな?
ちなみにオリビアのいるクラスはAクラスだった。
「集まりましたね。私はAクラスを担当する事になった、エサーナです。まず、みんなには自己紹介をしてもらおうかしら」
オリビアの担当は20代位の若い女性で、ちょっとおっとりした感じの人だ。
『自己紹介ってなにするの?』
『ん? オリビアがアピールしたい事を言えばいいんだよ』
『……分かった!』
名前順みたいだからオリビアは3番目かな。
「まずは僕からですね。僕の名前はアルス、閃光の勇者です。仲良くして下さい。」
勇者と聞くとクラスのみんなが「おお~」と歓声が響いた。
『勇者!?』
何でこんな学院に勇者が入学してくるんだ?
勇者は異世界からの転移者になるからほとんどが16歳以上だった気がするんだけど……
それに勇者の名前は基本的にタチバナ・マサル、タナカ・タロウ、スズキ・マサヒロとか変わった名前が多い筈なんだけど。
『勇者ってゾディアに攻撃してきた敵?』
『理由が分からず前世では襲ってきたから撃退していたけど、今の時代の勇者がどんな感じか分からないから敵とは限らないかな。とりあえずゾディアって名前は出さない方が良いかな。』
私も念のために他人から分かりやすい魔導の使用は極力控えよう。
『分かった。』
『何で勇者が入学してきたのかは分からないけど、オリビアに襲ってくることは無いだろうからね』
アルスくんの次の女子はイデアさんで、静かな雰囲気の子だった。
そして、次はオリビアの番だな。
「私はオリビア。将来は最強の冒険者になりたい。よろしく」
オリビアの簡潔な自己紹介が終わると、男子達が可愛いとか冒険者目指そうかなとか、いろいろ呟いているのが私には聞こえてきた。
オリビア本人には自覚が無いけど、やっぱり男子達から見たらオリビアは可愛いらしい。
お父さんがオリビアに悪い虫が群がったら全員殺すってガチ目な殺気を出していた時があったから、将来的にオリビアが更に綺麗になったら血の海を見そうだ。
それからクラスメイトの自己紹介は普通に進み、終わってみたらかなり訳ありっぽいメンバーが沢山いた。
まずはレムとレイという双子の姉妹で、このふたりは魔力量が子供とは思えないほど高く、ガブエルくんと比較したら10倍以上はありそうだった。
そしてお姫様オーラの凄いローラ・グラス。
名前からして確実にランクスさんの妹だろう。ちょっと身体が弱そうだけど、もしかしてランクスさんが温泉に入れたい人がいるって言っていたのは、ローラさんの事ではないだろうか。
コミュニケーションがあまり得意ではないオリビアがクラスメイト達と仲良く出来るか心配だな。
グランザリア第2学院は5年生で1学年に4クラスもあり、ガブエルくんとは違うクラスだった。
1クラスが大体20人位かな?
ちなみにオリビアのいるクラスはAクラスだった。
「集まりましたね。私はAクラスを担当する事になった、エサーナです。まず、みんなには自己紹介をしてもらおうかしら」
オリビアの担当は20代位の若い女性で、ちょっとおっとりした感じの人だ。
『自己紹介ってなにするの?』
『ん? オリビアがアピールしたい事を言えばいいんだよ』
『……分かった!』
名前順みたいだからオリビアは3番目かな。
「まずは僕からですね。僕の名前はアルス、閃光の勇者です。仲良くして下さい。」
勇者と聞くとクラスのみんなが「おお~」と歓声が響いた。
『勇者!?』
何でこんな学院に勇者が入学してくるんだ?
勇者は異世界からの転移者になるからほとんどが16歳以上だった気がするんだけど……
それに勇者の名前は基本的にタチバナ・マサル、タナカ・タロウ、スズキ・マサヒロとか変わった名前が多い筈なんだけど。
『勇者ってゾディアに攻撃してきた敵?』
『理由が分からず前世では襲ってきたから撃退していたけど、今の時代の勇者がどんな感じか分からないから敵とは限らないかな。とりあえずゾディアって名前は出さない方が良いかな。』
私も念のために他人から分かりやすい魔導の使用は極力控えよう。
『分かった。』
『何で勇者が入学してきたのかは分からないけど、オリビアに襲ってくることは無いだろうからね』
アルスくんの次の女子はイデアさんで、静かな雰囲気の子だった。
そして、次はオリビアの番だな。
「私はオリビア。将来は最強の冒険者になりたい。よろしく」
オリビアの簡潔な自己紹介が終わると、男子達が可愛いとか冒険者目指そうかなとか、いろいろ呟いているのが私には聞こえてきた。
オリビア本人には自覚が無いけど、やっぱり男子達から見たらオリビアは可愛いらしい。
お父さんがオリビアに悪い虫が群がったら全員殺すってガチ目な殺気を出していた時があったから、将来的にオリビアが更に綺麗になったら血の海を見そうだ。
それからクラスメイトの自己紹介は普通に進み、終わってみたらかなり訳ありっぽいメンバーが沢山いた。
まずはレムとレイという双子の姉妹で、このふたりは魔力量が子供とは思えないほど高く、ガブエルくんと比較したら10倍以上はありそうだった。
そしてお姫様オーラの凄いローラ・グラス。
名前からして確実にランクスさんの妹だろう。ちょっと身体が弱そうだけど、もしかしてランクスさんが温泉に入れたい人がいるって言っていたのは、ローラさんの事ではないだろうか。
コミュニケーションがあまり得意ではないオリビアがクラスメイト達と仲良く出来るか心配だな。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
断罪される1か月前に前世の記憶が蘇りました。
みちこ
ファンタジー
両親が亡くなり、家の存続と弟を立派に育てることを決意するけど、ストレスとプレッシャーが原因で高熱が出たことが切っ掛けで、自分が前世で好きだった小説の悪役令嬢に転生したと気が付くけど、小説とは色々と違うことに混乱する。
主人公は断罪から逃れることは出来るのか?
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる