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32話目 ロマンスの壊し方
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トントン。
ケイトはドキリ、とする。時刻は夕方で、まだ空は薄明るかった。
「どうぞ」
ケイトの声に顔を出したのは、クリスだった。
「お疲れ様」
何だか気恥ずかしくて、ケイトはうつむく。
クスリ、とクリスが笑った。
「アルフレッドは?」
「寝ているわ」
クリスはベビーベッドのアルフレッドを覗き込むと、微笑んだ。
その表情に、ケイトも嬉しくなる。
顔をケイトに向けたクリスが、ウインクする。ケイトがびくりとすると、クリスがおかしそうに笑う。
「二人の邪魔をされることはなさそうですね?」
ケイトは耳を赤くしてうつむいた。
ケイトが座るベッドの横に、クリスが座った。
「ケイトさんは、あの日の事、覚えてます?」
あの日。ケイトが逃げ出す前の出来事だろう。
ケイトは首を振った。
「あ、覚えてないんですか……」
クリスは苦笑する。
「何一つ。声をかけられたこともね」
「ケイトさんだって、最初に来た日には気付いてたんだ」
「そう、なの?」
「でも、声を掛けられなくていたら、すぐサムフォード家に戻るってなって……声を掛けておけばよかったって思ってたら、酔っ払ったケイトさんに遭遇して」
「部屋に連れて帰った、と?」
ケイトの言葉に、クリスが俯く。
「好きです、って告白したんです。そしたら、ケイトさんが『どうせできないから』って。『できたらいいわよ』って言うから……」
「そんなこと……」
「言ってました。……そう言われてしまったら……僕も男ですし……やけ酒して酔ってて我慢が効かなくて……」
ケイトはその時の自分のことを思って頭を抱えた。その事に関しては投げやりな気分だったのは間違いないだろう。
「……ひとつだけ言いたいのは、ケイトさんの体は僕を受け入れてくれたんです! 無理矢理じゃなくて!」
ケイトもその点は頷いた。確かに初めての痛みは残っていたが、ひどくされた感じがなかったからだ。
「だから僕これで付き合えるんだって……思ったんですけど……起きたら逃げられてて……そのあとも連絡が来ないから、ああ僕はふられたんだって思って……」
「……付き合う気はなかったから……」
「でも、無理矢理じゃなかった、ってことだけは本当なので!」
「それは、わかったから」
念押しするクリスに、ケイトは苦笑する。
「でもきっと、ケイトさんは無理矢理だと思ってるんだと、思ってました」
シュンとするクリスに、ケイトは首を横にふる。
「できたってことに驚いたけど、無理矢理だとは思ってなかったわ。……なかったことにしてほしいって思ったけど」
「そうなんですね」
「でも、相手がクリスで良かったって、今なら思うわ」
クリスの顔がパッとほころぶ。
「好きな人だから、結果的にそう思うのかも知れないけどね」
「僕もケイトさんのこと好きです……愛してます」
ケイトは暖かい気持ちが膨らむ。嬉しかった。
クリスがケイトの肩にそっと触れる。
ケイトは目を閉じる。
クリスの唇が、そっとケイトの唇に触れた。
ケイトが離れたクリスを見上げれば、クリスの顔がまた近づいてきた。
唇にクリスの舌が触れて、ケイトはそっと口を開く。
クリスの舌がケイトの舌に触れる。不思議な感覚は、嫌じゃなくて、ケイトはむしろ気持ちがいいと思ってしまった。
その感覚を追おうとしたとき、アルフレッドの泣き声が部屋に響いた。
顔を離した二人は、苦笑する。
「アルフレッドに嫉妬されちゃったんでしょうか」
クリスの言葉に、ケイトはクスリと笑って、二人でアルフレッドのベッドに向かう。
*
「ケイトお姉ちゃんが本当のお姉ちゃんになるなんて素敵!」
すっかりお腹が大きくなったリズがはしゃぐ。
「それなら良かったわ」
リズは喜んでくれると聞かされてはいたものの、ずっとアルフレッドの父親の名前も明かしていなかったため、リズには拗ねられるかと思っていたところもあった。
だがリズも今や立派に大人なんだとケイトは苦笑する。
「アルフレッドがお兄ちゃんにそっくりだから、そうなのかなとは思ってたけど……」
予想外の爆弾を落とされて、ケイトとクリスは目を見開く。
「気づいてたの?!」
リズが肩をすくめる。
「だって、お兄ちゃんの目はずっとケイトさんに向いてたし、子供もお兄ちゃんにそっくり、ってなったら、そうとしか考えられなくて」
「分かってたのか」
クリスが驚く。
「でも、ケイトお姉ちゃんは全然相手にしてないように見えたから、ダメなんだろうなって」
「そうだな」
クリスが頷くのを、ケイトは苦笑する他ない。
「3人で再会したとき、これって本で読んだみたいなロマンスが始まるんじゃないかって思ったりしたけど、ケイトお姉ちゃんの態度を見てたら、ロマンスなんて始まりそうにもないな、って思ったのよ?」
「ロマンス、ね」
ケイトは肩をすくめる。
「でも、今なら結婚するってなってみても、二人はロマンスって感じじゃなかったのかな、って」
「ロマンスじゃない?」
クリスが首をかしげると、リズが頷く。
「静かに愛を深めていく、って感じなのかなって。ほら、ロマンスって何か大きな出来事があって一気に関係が近づくって感じじゃない? でも、二人には大きな出来事があっても無関係だったし……それに、ケイトお姉ちゃんはロマンスクラッシャーだと思うわ」
ロマンスクラッシャーという呼び名に、ケイトは吹き出す。
「どうして?」
「好意を向けられてもあれだけ遮断してたら、ロマンスも逃げていっちゃうと思うわ!」
「あー」
同意するようにアルフレッドが声を出して、ケイトもクリスも言った張本人のリズも吹き出す。
「子供にも認定されるなら、本物のロマンスクラッシャーかもしれないわね」
ケイトは頷く。
「でも、僕の好意をもう無下にしないでくださいね」
耳元でささやいたクリスを見れば、目には熱が点っていて、ケイトは顔を赤らめる。
コホン、とリズが咳払いする。
「ケイトお姉ちゃんが幸せそうなのは嬉しいけど、お兄ちゃんといちゃついてると思うと気まずいのよ!」
「あー!」
またタイミングよくアルフレッドの声がして、リズの家は笑い声に包まれた。
ケイトがわかったことがある。
好きな気持ちがなければ、ロマンスなど生まれようもないし、タイミングが合わなければロマンスにもなりようがない。
だから、ケイトが生まれた過程にもきちんと愛があって、疎むべきことはロマンスではないってことだ。
そして、ケイトにはもうロマンスは必要はない。
だから、ロマンスクラッシャーという呼び名を喜んで受けようと思う。
完
ケイトはドキリ、とする。時刻は夕方で、まだ空は薄明るかった。
「どうぞ」
ケイトの声に顔を出したのは、クリスだった。
「お疲れ様」
何だか気恥ずかしくて、ケイトはうつむく。
クスリ、とクリスが笑った。
「アルフレッドは?」
「寝ているわ」
クリスはベビーベッドのアルフレッドを覗き込むと、微笑んだ。
その表情に、ケイトも嬉しくなる。
顔をケイトに向けたクリスが、ウインクする。ケイトがびくりとすると、クリスがおかしそうに笑う。
「二人の邪魔をされることはなさそうですね?」
ケイトは耳を赤くしてうつむいた。
ケイトが座るベッドの横に、クリスが座った。
「ケイトさんは、あの日の事、覚えてます?」
あの日。ケイトが逃げ出す前の出来事だろう。
ケイトは首を振った。
「あ、覚えてないんですか……」
クリスは苦笑する。
「何一つ。声をかけられたこともね」
「ケイトさんだって、最初に来た日には気付いてたんだ」
「そう、なの?」
「でも、声を掛けられなくていたら、すぐサムフォード家に戻るってなって……声を掛けておけばよかったって思ってたら、酔っ払ったケイトさんに遭遇して」
「部屋に連れて帰った、と?」
ケイトの言葉に、クリスが俯く。
「好きです、って告白したんです。そしたら、ケイトさんが『どうせできないから』って。『できたらいいわよ』って言うから……」
「そんなこと……」
「言ってました。……そう言われてしまったら……僕も男ですし……やけ酒して酔ってて我慢が効かなくて……」
ケイトはその時の自分のことを思って頭を抱えた。その事に関しては投げやりな気分だったのは間違いないだろう。
「……ひとつだけ言いたいのは、ケイトさんの体は僕を受け入れてくれたんです! 無理矢理じゃなくて!」
ケイトもその点は頷いた。確かに初めての痛みは残っていたが、ひどくされた感じがなかったからだ。
「だから僕これで付き合えるんだって……思ったんですけど……起きたら逃げられてて……そのあとも連絡が来ないから、ああ僕はふられたんだって思って……」
「……付き合う気はなかったから……」
「でも、無理矢理じゃなかった、ってことだけは本当なので!」
「それは、わかったから」
念押しするクリスに、ケイトは苦笑する。
「でもきっと、ケイトさんは無理矢理だと思ってるんだと、思ってました」
シュンとするクリスに、ケイトは首を横にふる。
「できたってことに驚いたけど、無理矢理だとは思ってなかったわ。……なかったことにしてほしいって思ったけど」
「そうなんですね」
「でも、相手がクリスで良かったって、今なら思うわ」
クリスの顔がパッとほころぶ。
「好きな人だから、結果的にそう思うのかも知れないけどね」
「僕もケイトさんのこと好きです……愛してます」
ケイトは暖かい気持ちが膨らむ。嬉しかった。
クリスがケイトの肩にそっと触れる。
ケイトは目を閉じる。
クリスの唇が、そっとケイトの唇に触れた。
ケイトが離れたクリスを見上げれば、クリスの顔がまた近づいてきた。
唇にクリスの舌が触れて、ケイトはそっと口を開く。
クリスの舌がケイトの舌に触れる。不思議な感覚は、嫌じゃなくて、ケイトはむしろ気持ちがいいと思ってしまった。
その感覚を追おうとしたとき、アルフレッドの泣き声が部屋に響いた。
顔を離した二人は、苦笑する。
「アルフレッドに嫉妬されちゃったんでしょうか」
クリスの言葉に、ケイトはクスリと笑って、二人でアルフレッドのベッドに向かう。
*
「ケイトお姉ちゃんが本当のお姉ちゃんになるなんて素敵!」
すっかりお腹が大きくなったリズがはしゃぐ。
「それなら良かったわ」
リズは喜んでくれると聞かされてはいたものの、ずっとアルフレッドの父親の名前も明かしていなかったため、リズには拗ねられるかと思っていたところもあった。
だがリズも今や立派に大人なんだとケイトは苦笑する。
「アルフレッドがお兄ちゃんにそっくりだから、そうなのかなとは思ってたけど……」
予想外の爆弾を落とされて、ケイトとクリスは目を見開く。
「気づいてたの?!」
リズが肩をすくめる。
「だって、お兄ちゃんの目はずっとケイトさんに向いてたし、子供もお兄ちゃんにそっくり、ってなったら、そうとしか考えられなくて」
「分かってたのか」
クリスが驚く。
「でも、ケイトお姉ちゃんは全然相手にしてないように見えたから、ダメなんだろうなって」
「そうだな」
クリスが頷くのを、ケイトは苦笑する他ない。
「3人で再会したとき、これって本で読んだみたいなロマンスが始まるんじゃないかって思ったりしたけど、ケイトお姉ちゃんの態度を見てたら、ロマンスなんて始まりそうにもないな、って思ったのよ?」
「ロマンス、ね」
ケイトは肩をすくめる。
「でも、今なら結婚するってなってみても、二人はロマンスって感じじゃなかったのかな、って」
「ロマンスじゃない?」
クリスが首をかしげると、リズが頷く。
「静かに愛を深めていく、って感じなのかなって。ほら、ロマンスって何か大きな出来事があって一気に関係が近づくって感じじゃない? でも、二人には大きな出来事があっても無関係だったし……それに、ケイトお姉ちゃんはロマンスクラッシャーだと思うわ」
ロマンスクラッシャーという呼び名に、ケイトは吹き出す。
「どうして?」
「好意を向けられてもあれだけ遮断してたら、ロマンスも逃げていっちゃうと思うわ!」
「あー」
同意するようにアルフレッドが声を出して、ケイトもクリスも言った張本人のリズも吹き出す。
「子供にも認定されるなら、本物のロマンスクラッシャーかもしれないわね」
ケイトは頷く。
「でも、僕の好意をもう無下にしないでくださいね」
耳元でささやいたクリスを見れば、目には熱が点っていて、ケイトは顔を赤らめる。
コホン、とリズが咳払いする。
「ケイトお姉ちゃんが幸せそうなのは嬉しいけど、お兄ちゃんといちゃついてると思うと気まずいのよ!」
「あー!」
またタイミングよくアルフレッドの声がして、リズの家は笑い声に包まれた。
ケイトがわかったことがある。
好きな気持ちがなければ、ロマンスなど生まれようもないし、タイミングが合わなければロマンスにもなりようがない。
だから、ケイトが生まれた過程にもきちんと愛があって、疎むべきことはロマンスではないってことだ。
そして、ケイトにはもうロマンスは必要はない。
だから、ロマンスクラッシャーという呼び名を喜んで受けようと思う。
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