60 / 62
シェリ嬢の回想14
しおりを挟む
「ねえ、マット君ってさ」
誰と誰が両想いだとの話をしている時だった。
同じくマットたちに興味津々の視線を向けている友人が、マットの名を口にした。
今まで、この話を誰かと共有したことはなかったが、この友人たちになら、口にしていいのかもしれない。
少なくとも、シェリはこの友人たちが口が軽いわけではないと信用していた。
「マディー君のことが好きなんだよね?」
シェリはとうとう口にした。
友人たちの瞳が輝く。
「あ、やっぱり? 私も思ってた! 潤んだ目でマディー君のこと見上げてることあるよね!」
「私も! 何だ、みんな思ってたんだー!」
やっぱり、思っていたのはシェリだけじゃなかったらしい。
「あの二人、尊いよね?」
シェリの言葉に、二人が大きく頷く。
シェリはあの尊さを理解する仲間が出来たことを、嬉しく思った。
誰と誰が両想いだとの話をしている時だった。
同じくマットたちに興味津々の視線を向けている友人が、マットの名を口にした。
今まで、この話を誰かと共有したことはなかったが、この友人たちになら、口にしていいのかもしれない。
少なくとも、シェリはこの友人たちが口が軽いわけではないと信用していた。
「マディー君のことが好きなんだよね?」
シェリはとうとう口にした。
友人たちの瞳が輝く。
「あ、やっぱり? 私も思ってた! 潤んだ目でマディー君のこと見上げてることあるよね!」
「私も! 何だ、みんな思ってたんだー!」
やっぱり、思っていたのはシェリだけじゃなかったらしい。
「あの二人、尊いよね?」
シェリの言葉に、二人が大きく頷く。
シェリはあの尊さを理解する仲間が出来たことを、嬉しく思った。
0
お気に入りに追加
118
あなたにおすすめの小説
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
泥棒猫になり損ねた男爵令嬢は、策士な公爵令息に溺愛される。第二王子の公妾になるつもりが、どうしてこうなった。
石河 翠
恋愛
母が亡くなり、父である男爵に引き取られた平民育ちのケリー。
彼女は父の命令により、貴族の子女が通う学園に放り込まれてしまう。結婚相手を見つけられなければ、卒業後すぐに好色な金持ち老人に後妻として売り飛ばすと脅された上で。
そんな彼女が目をつけたのは、婚約者の公爵令嬢とは不仲という噂の第二王子。正妃である必要はない。殿下の妾になればきっと今より幸せになれるはず。
必死にアプローチする彼女だったが、ある日公爵令嬢と第二王子、それぞれの本音を知ってしまう。
バカらしくなった彼女は慎ましやかな幸せを手に入れるため心を入れ換えるのだが……。
悪人になれないお人好しヒロインと、一目惚れしたヒロインを一途に追いかけた策士なヒーローのお話。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:5059760)をお借りしております。
大好きだけど、結婚はできません!〜強面彼氏に強引に溺愛されて、困っています〜
楠結衣
恋愛
冷たい川に落ちてしまったリス獣人のミーナは、薄れゆく意識の中、水中を飛ぶような速さで泳いできた一人の青年に助け出される。
ミーナを助けてくれた鍛冶屋のリュークは、鋭く睨むワイルドな人で。思わず身をすくませたけど、見た目と違って優しいリュークに次第に心惹かれていく。
さらに結婚を前提の告白をされてしまうのだけど、リュークの夢は故郷で鍛冶屋をひらくことだと告げられて。
(リュークのことは好きだけど、彼が住むのは北にある氷の国。寒すぎると冬眠してしまう私には無理!)
と断ったのに、なぜか諦めないリュークと期限付きでお試しの恋人に?!
「泊まっていい?」
「今日、泊まってけ」
「俺の故郷で結婚してほしい!」
あまく溺愛してくるリュークに、ミーナの好きの気持ちは加速していく。
やっぱり、氷の国に一緒に行きたい!寒さに慣れると決意したミーナはある行動に出る……。
ミーナの一途な想いの行方は?二人の恋の結末は?!
健気でかわいいリス獣人と、見た目が怖いのに甘々なペンギン獣人の恋物語。
一途で溺愛なハッピーエンドストーリーです。
*小説家になろう様でも掲載しています
*表紙イラストは星影さき様に描いていただきました
【完結】お見合いに現れたのは、昨日一緒に食事をした上司でした
楠結衣
恋愛
王立医務局の調剤師として働くローズ。自分の仕事にやりがいを持っているが、行き遅れになることを家族から心配されて休日はお見合いする日々を過ごしている。
仕事量が多い連休明けは、なぜか上司のレオナルド様と二人きりで仕事をすることを不思議に思ったローズはレオナルドに質問しようとするとはぐらかされてしまう。さらに夕食を一緒にしようと誘われて……。
◇表紙のイラストは、ありま氷炎さまに描いていただきました♪
◇全三話予約投稿済みです
陛下の恋、僕が叶えてみせます!
真木
恋愛
もうすぐヴァイスラント公国に精霊がやって来る。
建国の降臨祭の最終日、国王は最愛の人とワルツを踊らなければならない。
けれど国王ギュンターは浮名を流すばかりで、まだ独身。
見かねた王妹は、精霊との約束を果たすため、騎士カテリナにギュンターが最愛の人を選ぶよう、側で見定めることを命じる。
素直すぎる男装の騎士カテリナとひねくれ国王ギュンターの、国をかけたラブコメディ。
出来の悪い令嬢が婚約破棄を申し出たら、なぜか溺愛されました。
香取鞠里
恋愛
学術もダメ、ダンスも下手、何の取り柄もないリリィは、婚約相手の公爵子息のレオンに婚約破棄を申し出ることを決意する。
きっかけは、パーティーでの失態。
リリィはレオンの幼馴染みであり、幼い頃から好意を抱いていたためにこの婚約は嬉しかったが、こんな自分ではレオンにもっと恥をかかせてしまうと思ったからだ。
表だって婚約を発表する前に破棄を申し出た方がいいだろう。
リリィは勇気を出して婚約破棄を申し出たが、なぜかレオンに溺愛されてしまい!?
デブでブスの令嬢は英雄に求愛される
陸路りん
恋愛
元のタイトル『ジュリア様っ!』から変更して副題のみにしました。
デブでブスな令嬢ジュリア。「私に足りないのは美貌と愛嬌だけよ」と豪語し結婚などとは無縁で優秀な領主としての道をばく進する彼女に突如求婚してきたのは魔王殺しの英雄ルディ。はたしてこの求婚は本気のものなのか、なにか裏があるのか。ジュリアとルディの人生を賭けた攻防が始まる。
この作品はカクヨム、小説家になろうでも投稿させていただいています。
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる