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マディー・ガリヴァの憂鬱⑤
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「レイーアさんが好きなものは、白い色、かわいいもの、赤い花、無邪気な子供、うすいピンクのドレス、真珠の髪飾り……」
次々に、レイーアの好きなものをあげていくマットに、すでにマディーは顔をひきつらせていた。
こいつ、やべぇ。
レイーアの好きな人の話をしたのは、先月だったはずだ。
そして1ヶ月のうちに集めた情報が、これらしい。
まだまだその口から溢れてくるレイーアの好きなものの羅列は、マディーには呪いの呪文のように聞こえた。
一体どこで。
マディーは気にはなったが、聞いたらきっと後悔することは間違いない。
一番聞いてはいけない質問だと、マディーは沸いてきた疑問を蹴散らした。
笑顔を浮かべ、頬を赤らめているマットは、きっと端から見れば、天使のように見えるだろう。
だが、その実態は、全然違う。
マットが上の学年のお姉さまたちから人気があることを知っているマディーは、その事実を口にしたくてたまらなかった。
マットだけがモテているのは、シャクにさわる。
だが、口にしたら最後、きっとマディーは別の方向で、マットに巻き込まれてしまうだろう。
だから、マットとレイーアのことについては口を閉ざすのが正解なのだと自分に言い聞かせた。
そして、できるだけ早く、マットのレイーアへの執着が解けることを祈るより他はなかった。
次々に、レイーアの好きなものをあげていくマットに、すでにマディーは顔をひきつらせていた。
こいつ、やべぇ。
レイーアの好きな人の話をしたのは、先月だったはずだ。
そして1ヶ月のうちに集めた情報が、これらしい。
まだまだその口から溢れてくるレイーアの好きなものの羅列は、マディーには呪いの呪文のように聞こえた。
一体どこで。
マディーは気にはなったが、聞いたらきっと後悔することは間違いない。
一番聞いてはいけない質問だと、マディーは沸いてきた疑問を蹴散らした。
笑顔を浮かべ、頬を赤らめているマットは、きっと端から見れば、天使のように見えるだろう。
だが、その実態は、全然違う。
マットが上の学年のお姉さまたちから人気があることを知っているマディーは、その事実を口にしたくてたまらなかった。
マットだけがモテているのは、シャクにさわる。
だが、口にしたら最後、きっとマディーは別の方向で、マットに巻き込まれてしまうだろう。
だから、マットとレイーアのことについては口を閉ざすのが正解なのだと自分に言い聞かせた。
そして、できるだけ早く、マットのレイーアへの執着が解けることを祈るより他はなかった。
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