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第一章 駆け出し冒険者は博物学者
#33
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犬鬼の討伐が終わり、魔石の回収と報酬の分配(【ChildrenofSeraph】は増加分配の対象になっていた)をした後、冒険者たちは流れで解散した。多くはこれから酒場に繰り出すようだ。
その際一人の冒険者が近付いてきた。
「なあアリシア、お前のところ、結構派手に増築しているようだな」
「ま、色々あってね」
「気を付けろよ。孤児院が金蔓を捕まえた、って一部の質の悪い冒険者れんちゅうが噂していたから」
「感謝する」
「え~っっと、派手にやり過ぎましたかね?」
「派手過ぎるに決まってるだろうが。厠と浴場と炭焼き小屋、月が一巡りする間に施設三つを作ってしまったんだからな」
「そうすると、防衛力の強化も考える必要がありますね」
「孤児院を要塞化する気か?」
「子供たちの為なら」
「だから、過保護過ぎるっての」
そんな話をしながら、俺たちは孤児院に帰って行ったのである。
◇◆◇ ◆◇◆
カラン村の小鬼退治に端を発した鉄札の日々も、コボルト討伐戦でひと段落。ようやく呑気のんきな日常に戻れたような気がする。
もっとも、このひと月忙しかったのは、多分に俺が孤児院の改造を始めた所為せいだろうけれど。
とはいえ時間が作れるのなら、“自称”博物学者としてはしなければならないことがある。
フィールドワークだ。
俺の〔亜空間収納〕は特別製で、内容物はデータとなって管理されることは以前述べた。
なら、整理する為のタグを【大分類】――【中分類】――【小分類】――【細分類】と分け、且つその摘要に採集地や採集日を記録しておけば、〔無限収納〕のリストがそのまま俺にとっての博物図鑑になる。いつか紙に書き写したいが、それは将来の話だろう。
〔博物図鑑〕を充実させる為、俺は鉄札になってからも木札の薬草採集系の依頼を遠慮なく受注していた。
孤児院の子供たちの為に食用獣や魔獣の討伐も行った。こちらは依頼の有無を問わず、食材目当ての狩りである。討伐依頼があれば当然報酬を受け取ったが、食用肉の調達依頼に関しては依頼主と要相談、という態度を取らせてもらっている。
食用獣や食用に足る魔獣の討伐は、鉄串を使うことで随分楽になった。何しろ殆ど外傷を付けずに仕留めることが出来るようになったからだ。孤児院の作業場で解体し、皮は革に鞣し、爪や角、骨などの商品になる部位は洗浄する。手押しポンプのおかげで水が大量に使えるのはこういった時に有難い。
肉はそのまま保管庫で熟成させ、一定量の肉は干し肉や燻製、塩漬け等に加工し、一部の肉は業者に卸す。生肉で処理出来ない量の物は俺の〔無限収納〕に移す。
孤児院の子供たちの為に狩ってくるものは、その他に山菜や川魚などもある。
山菜は薬草採集の時に一緒に採り、川魚は鉄串で仕留めて〔無限収納〕に。こちらは必要量だけ取り出すようにしている為、結果として〔無限収納〕内には1,000人単位の宴会に供せるだけの魚(大型魚を含む)が貯蔵されている。
魔石もまた大量に貯蔵されているが、こちらの使途は今のところ多くない。勿論売却しても良いのだが、魔石を売却してまで資金を調達しなければならない事情もない。
魔石は、日常生活で結構使い道があるのだ。
たとえば、火の魔法をガラスや水晶の中で燃やせば、歴とした照明になる。そしてその燃料代わりに魔石を使えば、最下級のものであっても3ヶ月は交換不要なのである。
その他にも魔石は空気清浄機や水質浄化などにも使え、勝手が良いのだ。
ただその為にはその属性の魔法使いが必要で、依頼すると安くない報酬を要求される。
幸いセラ院長が風属性の魔法を使えるので、トイレや浴場、食材保管庫などの換気に使用している。これまで衛生概念という考え方がなかった為、こういう使い方を考えたこともなかった、とはセラさんの弁。
何度か、【ChildrenofSeraph】としてアリシアさんと一緒に依頼を受けた。先のコボルト討伐戦で、アリシアさんに殆ど怪我をさせずに済んだことで、俺も連携にちょっとした自信が付いていた。
アリシアさんはコボルト討伐戦の後、主武器たる長剣を新調した。
俺が贈った小剣が随分気に入ったみたいで、長剣も専用を作ってほしいと考えたようだ。
「剣を作ってもらうときに於いて、一番重要な要素は何だと思いますか?」
「素材と、重量、か?」
「どちらも外れです。素材は良いに越したことはありませんが、予算との兼ね合いもあります。無い物ねだりをしても仕方がないでしょう。
重量も、重要ではありますが一番ではありません。
最も重要なのは、重心位置です。
重心は、先端(打撃位置)に近ければ近いほど威力が増します。正確には、剣の重量をそのまま威力に転化出来ます。
その一方で、手元に近ければ近いほど、扱い易くなるんです。
だから、長柄武器の重心は、先端の他に柄頭に重心を置くんです。
普段は広く持つことで、それぞれの重心と手首の間の距離を縮めます。
で打ち込むときには柄頭の近くを握ることで、先端の重心との距離を開けて威力を倍加させるのです。
長剣はそういった使い方が出来ませんから、扱い易さを優先するか威力を優先するか、選択する必要が出てくるんです」
ちなみに、戦場で最も効果を発揮する武器が槍、という理由の一つもここにあったりする。扱い易い上に十分な威力もあり、そして敵の間合いの外側から攻撃出来る。
ただ長いので持ち歩きに不便、というのが唯一といって良いほどの欠点だが。
結局、これまでの長剣よりは刃身と柄をともに長くすることで、重心位置はこれまの長剣と同じ位置にありながら、全体のバランス的には手元寄り、とすることにした。
また柄を長くすることにした結果、必要に応じて両手持ちと片手持ちを使い分けることが出来るようになった。
……これって、ブロードソードというより、片手半剣じゃね?
◇◆◇ ◆◇◆
全てが順調、と思いきや、一つだけ予定通りに行かないものがあった。コークスの生成だ。
コークスは、石炭を蒸し焼きにすることで作られる。薪と木炭の関係が、石炭とコークスの関係なのである。
しかしそれは、一斗缶程度のサイズの小規模な実験ではコークス化を成功させられたが、炭焼き小屋レベルで大規模に蒸し焼きをしようとすると、どうしてもコークス化しない部分の方が多くなった。
原因がわからないので、この件は諦めて別の方法を模索することにした。
そんな日々を送っているうちに、俺とアリシアさんの二人に、銅札への昇格試験の通知が来た。
その際一人の冒険者が近付いてきた。
「なあアリシア、お前のところ、結構派手に増築しているようだな」
「ま、色々あってね」
「気を付けろよ。孤児院が金蔓を捕まえた、って一部の質の悪い冒険者れんちゅうが噂していたから」
「感謝する」
「え~っっと、派手にやり過ぎましたかね?」
「派手過ぎるに決まってるだろうが。厠と浴場と炭焼き小屋、月が一巡りする間に施設三つを作ってしまったんだからな」
「そうすると、防衛力の強化も考える必要がありますね」
「孤児院を要塞化する気か?」
「子供たちの為なら」
「だから、過保護過ぎるっての」
そんな話をしながら、俺たちは孤児院に帰って行ったのである。
◇◆◇ ◆◇◆
カラン村の小鬼退治に端を発した鉄札の日々も、コボルト討伐戦でひと段落。ようやく呑気のんきな日常に戻れたような気がする。
もっとも、このひと月忙しかったのは、多分に俺が孤児院の改造を始めた所為せいだろうけれど。
とはいえ時間が作れるのなら、“自称”博物学者としてはしなければならないことがある。
フィールドワークだ。
俺の〔亜空間収納〕は特別製で、内容物はデータとなって管理されることは以前述べた。
なら、整理する為のタグを【大分類】――【中分類】――【小分類】――【細分類】と分け、且つその摘要に採集地や採集日を記録しておけば、〔無限収納〕のリストがそのまま俺にとっての博物図鑑になる。いつか紙に書き写したいが、それは将来の話だろう。
〔博物図鑑〕を充実させる為、俺は鉄札になってからも木札の薬草採集系の依頼を遠慮なく受注していた。
孤児院の子供たちの為に食用獣や魔獣の討伐も行った。こちらは依頼の有無を問わず、食材目当ての狩りである。討伐依頼があれば当然報酬を受け取ったが、食用肉の調達依頼に関しては依頼主と要相談、という態度を取らせてもらっている。
食用獣や食用に足る魔獣の討伐は、鉄串を使うことで随分楽になった。何しろ殆ど外傷を付けずに仕留めることが出来るようになったからだ。孤児院の作業場で解体し、皮は革に鞣し、爪や角、骨などの商品になる部位は洗浄する。手押しポンプのおかげで水が大量に使えるのはこういった時に有難い。
肉はそのまま保管庫で熟成させ、一定量の肉は干し肉や燻製、塩漬け等に加工し、一部の肉は業者に卸す。生肉で処理出来ない量の物は俺の〔無限収納〕に移す。
孤児院の子供たちの為に狩ってくるものは、その他に山菜や川魚などもある。
山菜は薬草採集の時に一緒に採り、川魚は鉄串で仕留めて〔無限収納〕に。こちらは必要量だけ取り出すようにしている為、結果として〔無限収納〕内には1,000人単位の宴会に供せるだけの魚(大型魚を含む)が貯蔵されている。
魔石もまた大量に貯蔵されているが、こちらの使途は今のところ多くない。勿論売却しても良いのだが、魔石を売却してまで資金を調達しなければならない事情もない。
魔石は、日常生活で結構使い道があるのだ。
たとえば、火の魔法をガラスや水晶の中で燃やせば、歴とした照明になる。そしてその燃料代わりに魔石を使えば、最下級のものであっても3ヶ月は交換不要なのである。
その他にも魔石は空気清浄機や水質浄化などにも使え、勝手が良いのだ。
ただその為にはその属性の魔法使いが必要で、依頼すると安くない報酬を要求される。
幸いセラ院長が風属性の魔法を使えるので、トイレや浴場、食材保管庫などの換気に使用している。これまで衛生概念という考え方がなかった為、こういう使い方を考えたこともなかった、とはセラさんの弁。
何度か、【ChildrenofSeraph】としてアリシアさんと一緒に依頼を受けた。先のコボルト討伐戦で、アリシアさんに殆ど怪我をさせずに済んだことで、俺も連携にちょっとした自信が付いていた。
アリシアさんはコボルト討伐戦の後、主武器たる長剣を新調した。
俺が贈った小剣が随分気に入ったみたいで、長剣も専用を作ってほしいと考えたようだ。
「剣を作ってもらうときに於いて、一番重要な要素は何だと思いますか?」
「素材と、重量、か?」
「どちらも外れです。素材は良いに越したことはありませんが、予算との兼ね合いもあります。無い物ねだりをしても仕方がないでしょう。
重量も、重要ではありますが一番ではありません。
最も重要なのは、重心位置です。
重心は、先端(打撃位置)に近ければ近いほど威力が増します。正確には、剣の重量をそのまま威力に転化出来ます。
その一方で、手元に近ければ近いほど、扱い易くなるんです。
だから、長柄武器の重心は、先端の他に柄頭に重心を置くんです。
普段は広く持つことで、それぞれの重心と手首の間の距離を縮めます。
で打ち込むときには柄頭の近くを握ることで、先端の重心との距離を開けて威力を倍加させるのです。
長剣はそういった使い方が出来ませんから、扱い易さを優先するか威力を優先するか、選択する必要が出てくるんです」
ちなみに、戦場で最も効果を発揮する武器が槍、という理由の一つもここにあったりする。扱い易い上に十分な威力もあり、そして敵の間合いの外側から攻撃出来る。
ただ長いので持ち歩きに不便、というのが唯一といって良いほどの欠点だが。
結局、これまでの長剣よりは刃身と柄をともに長くすることで、重心位置はこれまの長剣と同じ位置にありながら、全体のバランス的には手元寄り、とすることにした。
また柄を長くすることにした結果、必要に応じて両手持ちと片手持ちを使い分けることが出来るようになった。
……これって、ブロードソードというより、片手半剣じゃね?
◇◆◇ ◆◇◆
全てが順調、と思いきや、一つだけ予定通りに行かないものがあった。コークスの生成だ。
コークスは、石炭を蒸し焼きにすることで作られる。薪と木炭の関係が、石炭とコークスの関係なのである。
しかしそれは、一斗缶程度のサイズの小規模な実験ではコークス化を成功させられたが、炭焼き小屋レベルで大規模に蒸し焼きをしようとすると、どうしてもコークス化しない部分の方が多くなった。
原因がわからないので、この件は諦めて別の方法を模索することにした。
そんな日々を送っているうちに、俺とアリシアさんの二人に、銅札への昇格試験の通知が来た。
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