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さて、勝負も終わりホテルに帰ってきたのだが、やはりこの部屋は落ち着かない。
寝室だけで全員分あるのだ。ナミちゃんやポチを数に入れても足りる。
落ち着かないのは俺だけでは無いようで、大人は皆ソワソワしている。
部屋は寝室の他に、リビング・風呂・キッチン・バーまである。
置いてあるソファー等も高級そうで、座るのも躊躇われる。
今は全員で床に座っている状態だ。
その床もフカフカの絨毯が引いてあり、靴を脱いで座っているのだ。
する事もないので、輪になって座り今後の話し合いをしている。
ちなみにナミちゃんとポチは、もうベッドで就寝中だ。
「あの野郎からの賞品、『1つだけ命令出来る権利(拒否権無し)』だったか?」(ウ)
「そうでしたね。本当に何を命令してもいいのでしょうか?」(キ)
「死ねって言ったら死ぬのかな?」(カ)
「拒否権無しだから自殺するんじゃないの? 言わないけどさ」(俺)
「何かを貰うのが一番じゃないですか?」(奥)
「じゃあ現金っスね!!」(コ)
「いや、お金は別にいらないけど?」(俺)
「まぁ師匠は自分で稼ぐよな。ギャンブルで」(ウ)
「さすがっス! シビれるっス!!」(コ)
「でも、そうなると何を命令するんですか?」(カ)
「相手の逆を言えばいいんじゃないでしょうか?」(キ)
「「「相手の逆?」」」(俺・ウ・カ)
「相手の要求は、多分お金か当てて持っていかれた賞品じゃないでしょうか?」(キ)
「ふむふむ。それで?」(俺)
「なので、福田さんもそれを要求すればいいんじゃないかな、と」(キ)
「なるほどっス! お金はいらないって言ってるので、賞品っスね?」(コ)
「賞品ってなんだよ?」(ウ)
「賞品はガチャの賞品っス!」(コ)
「お店にあるガチャの賞品を貰うって事かしら?」(奥)
「なるほど。あの店の上級者ガチャの賞品を貰うって事か。それ、いいね!」(俺)
「それを実現したら、あのお店潰れそうね……。」(キ)
「どうせ不正で入手した物に決まってるっス! 問題無いっス!!」(コ)
頭文字で会話をお知らせしました。
不正で入手したかどうかは不明だけど、ガチャをせずに上級者の物を貰うのはいいね。運も使わないし。
ウザいけど、死んで欲しい訳じゃないしな。
ウザいで思ったけど、二度と関わるなって命令するのも良いかも。
何かとちょっかいかけて来そうだし。
よし、このどちらかにしよう!
「ちょっと思ったんスけど?」
「何かな?」
「『命令出来る回数を10にする』ってのはどうっスか?」
「……それはさすがに止めておこうよ。」
よくある話だけど、それは外道すぎるでしょ!
さすがにアイツもそれは言わないと思うよ?……多分。
賞品については、内容は確定した。
次は宿の問題だ。
「調査ってどれくらいかかるのか知らないけど、この部屋に居てもいいのかな?」(俺)
「多分、遅くとも3日で終わると思いますよ? この町の警備は優秀ですから」(キ)
「そうなんだ~。でも3日も宿泊してて店は大丈夫なのか?」(俺)
「あ?俺の店の事か? なんとかなるだろ?」(ウ)
「収入がどうとかよりも、欲しい物が買えない人がいるんじゃないかと。そっちが気になりますね」(奥)
「2~3日くらいは、ギルドがあるから大丈夫だろ?」(ウ)
「なんでギルドが関係するんスか?」(コ)
「あぁ、ギルドでも、うちと同じ商品を売ってるんだよ。うちの方が種類も豊富だし1割くらい安いがな」(ウ)
「理由も告げずに長く休む事になるので、どうにかしてお知らせしたいですね」(奥)
「張り紙したらどうっスか?」(コ)
「良い方法だと思いますね。張り紙を書いてもらって、この町のギルドに依頼を出せば良いでしょう。」(キ)
「でもお金がかかりますよね?」(奥)
「それも必要経費だって事で、町長に俺が話すよ。ダメなら俺が払うし」(俺)
「いや、師匠に出してもらう気はねぇぜ」(ウ)
「だって温泉に誘ったの俺だし。こうなった原因も俺だろ? これくらいやらせてくれよ。」(俺)
「義理堅いっスね! シビれるっス!」(コ)
「……判ったよ。甘えるとするぜ」(ウ)
「そうしてくれ。で、このスイートルームに3日間も居てもいいのかな?」(俺)
「「「……」」」(全員)
そうだよね。誰も答えれないよね。
しょうがない、明日にでもサガワさんと話をしよう。できれば町長も交えて。
で、もっと過ごしやすい部屋と替えてもらおう!
話し合いも終わり安心したら、お腹が空いてきた。
そういえば晩飯でも食いに行くかって時に、ハゲデブが来たんだよな。
俺の持ってる食べ物を出しても良いけど、また牛丼ってのもね……。
奥さんはキッチンに向かったが、食材が無かった。その代わりにベルを見つけてきた。
そのベルには『御用の際は鳴らしてください』と書いたタグが付いていた。
「鳴らしてみるか?」(ウ)
「そうだな。食堂の場所とか聞けたらいいな」(俺)
「この時間だと営業してない店もあると思いますから、聞いた方が良いでしょう」(キ)
って事で鳴らしてみると、どこで待機してたのか知らないけど1分もしない内に従業員の人が来た!
「何か御用でしょうか?」
「え~と、食事をしたいと思いましてですね。それでどこか・・・「判りました。少々お待ちください。」」
食い気味に返事をされたよ。で、従業員の人は颯爽と去っていった。
忍者か?
まぁ、待っていれば地図でも持ってきてくれるのだろう。
そう思ってたら、凄く豪華な食事が部屋に運ばれてきました……。
寝室だけで全員分あるのだ。ナミちゃんやポチを数に入れても足りる。
落ち着かないのは俺だけでは無いようで、大人は皆ソワソワしている。
部屋は寝室の他に、リビング・風呂・キッチン・バーまである。
置いてあるソファー等も高級そうで、座るのも躊躇われる。
今は全員で床に座っている状態だ。
その床もフカフカの絨毯が引いてあり、靴を脱いで座っているのだ。
する事もないので、輪になって座り今後の話し合いをしている。
ちなみにナミちゃんとポチは、もうベッドで就寝中だ。
「あの野郎からの賞品、『1つだけ命令出来る権利(拒否権無し)』だったか?」(ウ)
「そうでしたね。本当に何を命令してもいいのでしょうか?」(キ)
「死ねって言ったら死ぬのかな?」(カ)
「拒否権無しだから自殺するんじゃないの? 言わないけどさ」(俺)
「何かを貰うのが一番じゃないですか?」(奥)
「じゃあ現金っスね!!」(コ)
「いや、お金は別にいらないけど?」(俺)
「まぁ師匠は自分で稼ぐよな。ギャンブルで」(ウ)
「さすがっス! シビれるっス!!」(コ)
「でも、そうなると何を命令するんですか?」(カ)
「相手の逆を言えばいいんじゃないでしょうか?」(キ)
「「「相手の逆?」」」(俺・ウ・カ)
「相手の要求は、多分お金か当てて持っていかれた賞品じゃないでしょうか?」(キ)
「ふむふむ。それで?」(俺)
「なので、福田さんもそれを要求すればいいんじゃないかな、と」(キ)
「なるほどっス! お金はいらないって言ってるので、賞品っスね?」(コ)
「賞品ってなんだよ?」(ウ)
「賞品はガチャの賞品っス!」(コ)
「お店にあるガチャの賞品を貰うって事かしら?」(奥)
「なるほど。あの店の上級者ガチャの賞品を貰うって事か。それ、いいね!」(俺)
「それを実現したら、あのお店潰れそうね……。」(キ)
「どうせ不正で入手した物に決まってるっス! 問題無いっス!!」(コ)
頭文字で会話をお知らせしました。
不正で入手したかどうかは不明だけど、ガチャをせずに上級者の物を貰うのはいいね。運も使わないし。
ウザいけど、死んで欲しい訳じゃないしな。
ウザいで思ったけど、二度と関わるなって命令するのも良いかも。
何かとちょっかいかけて来そうだし。
よし、このどちらかにしよう!
「ちょっと思ったんスけど?」
「何かな?」
「『命令出来る回数を10にする』ってのはどうっスか?」
「……それはさすがに止めておこうよ。」
よくある話だけど、それは外道すぎるでしょ!
さすがにアイツもそれは言わないと思うよ?……多分。
賞品については、内容は確定した。
次は宿の問題だ。
「調査ってどれくらいかかるのか知らないけど、この部屋に居てもいいのかな?」(俺)
「多分、遅くとも3日で終わると思いますよ? この町の警備は優秀ですから」(キ)
「そうなんだ~。でも3日も宿泊してて店は大丈夫なのか?」(俺)
「あ?俺の店の事か? なんとかなるだろ?」(ウ)
「収入がどうとかよりも、欲しい物が買えない人がいるんじゃないかと。そっちが気になりますね」(奥)
「2~3日くらいは、ギルドがあるから大丈夫だろ?」(ウ)
「なんでギルドが関係するんスか?」(コ)
「あぁ、ギルドでも、うちと同じ商品を売ってるんだよ。うちの方が種類も豊富だし1割くらい安いがな」(ウ)
「理由も告げずに長く休む事になるので、どうにかしてお知らせしたいですね」(奥)
「張り紙したらどうっスか?」(コ)
「良い方法だと思いますね。張り紙を書いてもらって、この町のギルドに依頼を出せば良いでしょう。」(キ)
「でもお金がかかりますよね?」(奥)
「それも必要経費だって事で、町長に俺が話すよ。ダメなら俺が払うし」(俺)
「いや、師匠に出してもらう気はねぇぜ」(ウ)
「だって温泉に誘ったの俺だし。こうなった原因も俺だろ? これくらいやらせてくれよ。」(俺)
「義理堅いっスね! シビれるっス!」(コ)
「……判ったよ。甘えるとするぜ」(ウ)
「そうしてくれ。で、このスイートルームに3日間も居てもいいのかな?」(俺)
「「「……」」」(全員)
そうだよね。誰も答えれないよね。
しょうがない、明日にでもサガワさんと話をしよう。できれば町長も交えて。
で、もっと過ごしやすい部屋と替えてもらおう!
話し合いも終わり安心したら、お腹が空いてきた。
そういえば晩飯でも食いに行くかって時に、ハゲデブが来たんだよな。
俺の持ってる食べ物を出しても良いけど、また牛丼ってのもね……。
奥さんはキッチンに向かったが、食材が無かった。その代わりにベルを見つけてきた。
そのベルには『御用の際は鳴らしてください』と書いたタグが付いていた。
「鳴らしてみるか?」(ウ)
「そうだな。食堂の場所とか聞けたらいいな」(俺)
「この時間だと営業してない店もあると思いますから、聞いた方が良いでしょう」(キ)
って事で鳴らしてみると、どこで待機してたのか知らないけど1分もしない内に従業員の人が来た!
「何か御用でしょうか?」
「え~と、食事をしたいと思いましてですね。それでどこか・・・「判りました。少々お待ちください。」」
食い気味に返事をされたよ。で、従業員の人は颯爽と去っていった。
忍者か?
まぁ、待っていれば地図でも持ってきてくれるのだろう。
そう思ってたら、凄く豪華な食事が部屋に運ばれてきました……。
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