世界最強に運のみで

kryuaga

文字の大きさ
上 下
26 / 60

#25

しおりを挟む
落ち着け俺、カンダさんもキジマさんも色で呼ばれたけどおとなしいじゃないか。

あっ違う、脳の処理が止まってるんだ。再起動させないとな。脳天チョップだね。



「イタッ! 俺は何を? はっ! 思い出した! ブルーって呼ぶな~!」

「ピンク……なんて…………恥ずかしすぎる……」

「俺の苦労が判ったかな?」

「……すみませんでした。よく判りました! これからは帝王ではなく、ちゃんとキングと呼びます!」

「判ってねぇ!!」



脳天チョップ2回目だ!



「ブルー! お前は別室だろ?! 早く行け!!」

「ブルーは止めてくださいよ~」



ブツブツ言いながらも、カンダさんは別室に向かった。

きっとソッチの部屋でもブルーと言われるだろう(笑)



「さあ、ピンク、行こうじゃないか」

「ピンクは止めてください……」

「あぁ、ゴメンゴメン。キジマさん行こうか」

「……はぁ。行きましょうか」



さて、空いてるテーブルは……あれ? どのテーブルも埋まってるぞ。

しょうがない、空くのを待つか。



5分後、右端のテーブルが空きそうな感じになってきたので、ソッチに移動する。

そうするとそのテーブルに異変が起きた。

負けそうな人以外が勝負になるとドロップするのだ。

どうなってんだ? 左隣の人の手がチラッと見えたけど、ストレートだったぞ? ドロップする必要無いだろ?

八百長か? でも禁止されてるって言ってたしなぁ。

まるで『勝負を終わらせたくない』みたいな。



ん? 何でこのテーブルの人達、俺をチラチラ見る?

俺を気にしてないで、ちゃんと試合しろよ。

俺はディーラーを見る。ディーラーは困ったような顔をしている。

ジーっと見てると、ディーラーはとうとう口を開いた。



「マジメに勝負をしてください。不正扱いになりますよ?」



それを聞いてプレイヤーは全員青ざめた。

その内、一番チップを持っているプレイヤーが叫び出した。



「バカ言え! この試合が終わったら、『帝王』がテーブルに着くんだろ?!

 その時点で破産確定じゃねぇか!! なのに試合を終わらせるバカがいるか??」



他のプレイヤーも頷いている。

いや、この店に居る全員が頷いている……。

後ろを見ると、キジマさんまで頷いているじゃないか!



納得出来ない!! 判るけど納得出来ない!!

大体、トランプでやらかせたのはウエダさんじゃないか!!



「トランプはジャックでしょ? 俺は関係無いんじゃ?」

「『帝王』はジャックの師匠なんだろ?! 勝てる訳無いだろ?!」



ここでも師匠呼びの弊害が……。

ウエダさんめ、帰ったら強制再起動だな。



「俺の後ろにいるキジマさん、通称ピンクに聞いてもらえば判るけど、俺ポーカーは初めてだよ?」

「本当か?」

「はい。ここに来るまでにレクチャーしました。

 後、ピンクではありませんので。ここ重要ですよ! テストに出ますよ!」



何のテストだよ。



「う~ん、それなら何とかなるのか?」「ガチャとポーカーは違うからな。」「ポーカーフェイスが苦手かも?」

「どうする?」「不正扱いで逮捕されるのもイヤだな。」「チップの上限を決めたらどうだ?」

「最大で10万までとか?」「いや、5万だろ?」「とにかくやってみないと判らないだろ?」

「あぁ。それに『帝王』を倒したとなると有名になれるな!」「『帝王』の称号は俺のもんだ!」

「いや俺のだ!」「いや俺だ!」



帝王の名なら今すぐプレゼントするよ! なんなら金払ってもいいぞ!!



と、とにかく、テーブルに着く事が出来た。



ルールは多少変更で、レイズする最高金額は5万までとなった。

チップは1万のモノのみ使用。



さぁ! 勝負の時間だ!!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜

mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!? ※スカトロ表現多数あり ※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~

ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。 城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。 速人は気づく。 この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ! この世界の攻略法を俺は知っている! そして自分のステータスを見て気づく。 そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ! こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。 一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。 そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。 順調に強くなっていく中速人は気づく。 俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。 更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。 強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』 カクヨムとアルファポリス同時掲載。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

処理中です...