ある人間?の書置き

天心

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目が悪くなってよかった

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中学二年の頃、
友達と夜中までスマホゲームをしていて
視力がとても低下した。
それからというもの、
目がよく見えなくなってきた。
識字率が異常にいいので、
まだ何とかなったけれど、
眼鏡をかけ始めた時だ。
僕の周りが良く見え始めたのだ。
それと引替えのように、
僕は自分のことを説明したり
解決策などを口に出せなくなった。

愚行をただ自ら晒し、
都合のいい時には前に出て、
嘲笑われ、こっ酷く叱られ、
周りの迷惑被って頑張ってる人に
謝罪もせず澄まし顔している。
笑われている人間に何も手を
差し伸べることなく自分は
蚊帳の外だと言い聞かせ黙り込む。
自分が甘んじてやっていたことに対し
完全なる思い違いをしている自分を
認めたくない。

そんな人間を蔑む目が、
よく見えるようになった。
そして僕は授業と人と話す時以外、
眼鏡を掛けることをやめた。
ああ、良かった。
これで少しは、気が楽になる。
目を悪くしてよかった。


このまま、何も見えなくなればいいのに
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