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「おはようございます…」
朝。今日は私の心と同じように空もどんよりしています。
「おはよう。よく眠れたか?」
「はい!昨日はありがとうございました」無理に笑顔を作る。
「あぁ。それにしても弟が亡くなっていたとは」
「私が…彼の体の具合を気付けなくて…」
「そうか。俺も弟を亡くした」
「え!」
「実は…」
このことを話していいのか?俺は立派な人殺しだぞ?
「いや、いい。ろくな話ではないからな」
「そうですか…」弟さんはなぜ亡くなったのだろう。ろくな話じゃないって?
朝ごはんはいつも通り。…じゃないのは私の心だけ。
「大丈夫か?」
「はい…」
「俺も弟を殺したようなもんだ」すまん、本当に殺したが。
「そうなんですか?」
「あぁ。深くは言えないが」
「大丈夫です!アンドレア様も同じ気持ちを体験されているのなら、私くよくよしてられません!」
「そうだな」
「あ、そういえば、昼から、イーサンのところに行く」
「そうですか!」
「一緒に来てくれないか?」
「え?いいですけど…」
どんな話でしょう?久しぶりの遠出なので、どこに行こうと、何をしようと、おめかししてしまいます!!
「おーい、準備はできたか?」
「はい!」と扉を開ける。
綺麗な黄色のワンピース。そしてそれを着ている君は太陽のようにまぶしい。
「かわいい…」
「ん?なんですか?」
「っいや何も!」あっぶねぇ。ついつい言ってしまった。聞こえてなくてよかった。
「アンドレア様。イーサン様とどんなお話をされるのですか?」
「いや、それは、極秘だ。言えない」
「…そうですか」
「あと、お前には、話し相手を見つけたから、そいつと話していてほしい」
「え?話し相手ですか?」
「あぁ。よろしく頼む」
「はい!喜んで!」どんなお方でしょう??きっとアンドレア様の奥様になる方だよね!!
「おい。俺だ。開けろ」
私たちはイーサン様の大きな家の前に立っています。
「はーい」
「あっ、こんにちは。アンドレア様。そちらは?」
「俺のメイドだ」
「あっオリヴィアと申します!」
「俺は、ルウガだ。イーサンの執事をしている」
「よろしくおねがいします!」
「アンドレア様。イーサン様がいらっしゃる部屋までお連れします」
「こいつは?」
「そこの階段を上がってすぐの部屋です」
「あっ、分かりました!」
〇〇〇
「し、失礼します…」
「あら、あなたがオリヴィア?」
目の前には、赤髪の綺麗な女性が。目が綺麗なブルー。私とは大違い。同じ色なのに…。
「はい。あの、あなたは?」
「私サルファ=コナー。アンドレアの許嫁なの」
「え?許嫁ですか!」この方なんだ!
「えぇ。そこ座って」指されたのは見ただけで分かるふかふかソファー。
「失礼します!」
「早速だけどね、私結婚できないのよ」
「え、どうしてです?」
「アンドレアは結婚をすることを反対しているのよ」
「そうなのですか?」
「えぇ…」
「どうして!サルファ様は美人なのに!もったいないです!」
「…美人、だけ?」可愛い顔をして、首をかしげる。
「え!いや、性格もです!」慌てて訂正する。私ったら!!
「ふふっ。面白いわね。アンドレアも言ってたわよ?あなたは面白いって」
「えぇ?そんな、面白くなんか…」
「きっとアンドレアは面白い人が好きなのかもね」
「というと?」
「私ね、小さいころから、恋愛対象として見られてないなって思っていたの。許嫁って言われた時も、アンドレアは嫌そうな顔をしていたし。私の事は妹と思っているのね」
「そうなのですか…」
アンドレア様に言いたい!こんな素晴らしい人をお嫁にしないなんて!!勿体ないよ!!アンドレア様って見る目ないなぁ!
〇〇〇
「おい、サルファがいるんだから、さっさと決めたらどうだ?」
「それは分かっている」
「じゃあ、はっきりしたらどうだ?」
「俺は…」
「お茶をお持ちしました」いや、お前邪魔!
「あ、ありがとう…」
「で、なんだ?」
「あ…」
「おい、早く言えよ」
「俺は…!」
「きっとアンドレアはあなたの事が好きなのよ」
「…はい?」なに言ってんのか分かんないんだけど。
「だから、あなたの事が好きなの!」
「そうでしょうか?」
「ええ」サルファはゆっくりと話し始めた。
「あのね、この間電話した時もね、気が付くと、あなたの事を話しているの。最初は愚痴ばかりだったけど」
それは知っています。ドS王子ですからねぇ?
「だけど、そのうちに、感謝してる、とか、いつも頑張ってくれている、なんて言うのよ」
え?ありがとう!?そんなに君は素直ちゃんだったの!?
「それから、俺はあいつに何もしてやれてない、って言いだすの。あいつに悪いとかって」
「悪いなんてそんな。私は、それが唯一の仕事だから…」
「それでね、この間言われちゃったの。俺はお前とは結婚できない、って」悲しそうな顔でそう言った。
「え…」
「最初から分かってたわよ?小さいときからずっと。だけど、やっぱり悲しいものね」
「…」
「あ、あなたが悪いわけじゃないのよ?昔から分かってたことだし、全然いいの」
「でも私は、アンドレア様とは結婚は…」
「いいじゃない。あの人、今の国をずっとは、続ける気はないって言ってたし」
「…え」意味不明な言葉に私は何も言えなかった。
〇〇〇
「俺は、オリヴィアが好きなのかもしれない…」
「よ…よく言ったぁぁぁ!」
俺が真実を頑張って告白したのに、こいつは目の前で踊っている。え、なに、この状況?
「…は?」
「俺は知っていたぞ!お前がメイドちゃんを好きなことをな!」
「はぁ?」
「俺だって最初から知ってたさ。小さいころから。お前はサルファを妹として見ていた。許嫁と言われたときも嫌そうな顔をしていた。その話が出れば、やめてくれ、って顔でな」
「じゃあ、最初からそう言えば…」
「最低でも、お前が家を出るまでは言えんだろ。おやじさんに怒られるだろうし。まぁ、お前を試してた、そう言えばいいだろ?」
試してた?こいつの手のひらで踊らされていた!?
「お前な…」
「なんだ?早く告白して来いy」
「ぶっ潰す。お前を今すぐ地獄送りにしてやらぁ」
「い、いやお願いだからやめてぇ!?」
「もう少しであの人が来るんじゃないのかしら」
「そうでしょうか」好きだとか言われたら、嘘でも恥ずかしくなっちゃうよ…。
「おい」扉が開いて、アンドレア様が来てしまった。
「あら、もう帰るの?」
「あぁ。オリヴィア帰るぞ」
「は、はい…」私は下を向きながら部屋を出ようとする。
そのとき、「待って!」サルファが言った。
「なんだ?」嫌そうな顔をしてアンドレア様が言う。
「少しだけ、二人で話をさせて」
「は?…まぁいいが。早くしろよ」
「なんでしょうか?」
「あなた、アンドレアのこと好き?」
「それがよくわかりません…」
「もし何か言われたら、正直に今の気持ちを伝えてね」にっこりと微笑む。
「…はい!ありがとうございました!」
〇〇〇
なんやかんやあったけど、無事家に着いた。
「ア、アンドレア様、夕…」
「その前に、俺の部屋に来てほしい」
「え、分かりました…」
一体何を言われるのだろう?やっぱりあれかな…?怖いけど、早くいかなきゃ。
私の気持ちは決まってる。
朝。今日は私の心と同じように空もどんよりしています。
「おはよう。よく眠れたか?」
「はい!昨日はありがとうございました」無理に笑顔を作る。
「あぁ。それにしても弟が亡くなっていたとは」
「私が…彼の体の具合を気付けなくて…」
「そうか。俺も弟を亡くした」
「え!」
「実は…」
このことを話していいのか?俺は立派な人殺しだぞ?
「いや、いい。ろくな話ではないからな」
「そうですか…」弟さんはなぜ亡くなったのだろう。ろくな話じゃないって?
朝ごはんはいつも通り。…じゃないのは私の心だけ。
「大丈夫か?」
「はい…」
「俺も弟を殺したようなもんだ」すまん、本当に殺したが。
「そうなんですか?」
「あぁ。深くは言えないが」
「大丈夫です!アンドレア様も同じ気持ちを体験されているのなら、私くよくよしてられません!」
「そうだな」
「あ、そういえば、昼から、イーサンのところに行く」
「そうですか!」
「一緒に来てくれないか?」
「え?いいですけど…」
どんな話でしょう?久しぶりの遠出なので、どこに行こうと、何をしようと、おめかししてしまいます!!
「おーい、準備はできたか?」
「はい!」と扉を開ける。
綺麗な黄色のワンピース。そしてそれを着ている君は太陽のようにまぶしい。
「かわいい…」
「ん?なんですか?」
「っいや何も!」あっぶねぇ。ついつい言ってしまった。聞こえてなくてよかった。
「アンドレア様。イーサン様とどんなお話をされるのですか?」
「いや、それは、極秘だ。言えない」
「…そうですか」
「あと、お前には、話し相手を見つけたから、そいつと話していてほしい」
「え?話し相手ですか?」
「あぁ。よろしく頼む」
「はい!喜んで!」どんなお方でしょう??きっとアンドレア様の奥様になる方だよね!!
「おい。俺だ。開けろ」
私たちはイーサン様の大きな家の前に立っています。
「はーい」
「あっ、こんにちは。アンドレア様。そちらは?」
「俺のメイドだ」
「あっオリヴィアと申します!」
「俺は、ルウガだ。イーサンの執事をしている」
「よろしくおねがいします!」
「アンドレア様。イーサン様がいらっしゃる部屋までお連れします」
「こいつは?」
「そこの階段を上がってすぐの部屋です」
「あっ、分かりました!」
〇〇〇
「し、失礼します…」
「あら、あなたがオリヴィア?」
目の前には、赤髪の綺麗な女性が。目が綺麗なブルー。私とは大違い。同じ色なのに…。
「はい。あの、あなたは?」
「私サルファ=コナー。アンドレアの許嫁なの」
「え?許嫁ですか!」この方なんだ!
「えぇ。そこ座って」指されたのは見ただけで分かるふかふかソファー。
「失礼します!」
「早速だけどね、私結婚できないのよ」
「え、どうしてです?」
「アンドレアは結婚をすることを反対しているのよ」
「そうなのですか?」
「えぇ…」
「どうして!サルファ様は美人なのに!もったいないです!」
「…美人、だけ?」可愛い顔をして、首をかしげる。
「え!いや、性格もです!」慌てて訂正する。私ったら!!
「ふふっ。面白いわね。アンドレアも言ってたわよ?あなたは面白いって」
「えぇ?そんな、面白くなんか…」
「きっとアンドレアは面白い人が好きなのかもね」
「というと?」
「私ね、小さいころから、恋愛対象として見られてないなって思っていたの。許嫁って言われた時も、アンドレアは嫌そうな顔をしていたし。私の事は妹と思っているのね」
「そうなのですか…」
アンドレア様に言いたい!こんな素晴らしい人をお嫁にしないなんて!!勿体ないよ!!アンドレア様って見る目ないなぁ!
〇〇〇
「おい、サルファがいるんだから、さっさと決めたらどうだ?」
「それは分かっている」
「じゃあ、はっきりしたらどうだ?」
「俺は…」
「お茶をお持ちしました」いや、お前邪魔!
「あ、ありがとう…」
「で、なんだ?」
「あ…」
「おい、早く言えよ」
「俺は…!」
「きっとアンドレアはあなたの事が好きなのよ」
「…はい?」なに言ってんのか分かんないんだけど。
「だから、あなたの事が好きなの!」
「そうでしょうか?」
「ええ」サルファはゆっくりと話し始めた。
「あのね、この間電話した時もね、気が付くと、あなたの事を話しているの。最初は愚痴ばかりだったけど」
それは知っています。ドS王子ですからねぇ?
「だけど、そのうちに、感謝してる、とか、いつも頑張ってくれている、なんて言うのよ」
え?ありがとう!?そんなに君は素直ちゃんだったの!?
「それから、俺はあいつに何もしてやれてない、って言いだすの。あいつに悪いとかって」
「悪いなんてそんな。私は、それが唯一の仕事だから…」
「それでね、この間言われちゃったの。俺はお前とは結婚できない、って」悲しそうな顔でそう言った。
「え…」
「最初から分かってたわよ?小さいときからずっと。だけど、やっぱり悲しいものね」
「…」
「あ、あなたが悪いわけじゃないのよ?昔から分かってたことだし、全然いいの」
「でも私は、アンドレア様とは結婚は…」
「いいじゃない。あの人、今の国をずっとは、続ける気はないって言ってたし」
「…え」意味不明な言葉に私は何も言えなかった。
〇〇〇
「俺は、オリヴィアが好きなのかもしれない…」
「よ…よく言ったぁぁぁ!」
俺が真実を頑張って告白したのに、こいつは目の前で踊っている。え、なに、この状況?
「…は?」
「俺は知っていたぞ!お前がメイドちゃんを好きなことをな!」
「はぁ?」
「俺だって最初から知ってたさ。小さいころから。お前はサルファを妹として見ていた。許嫁と言われたときも嫌そうな顔をしていた。その話が出れば、やめてくれ、って顔でな」
「じゃあ、最初からそう言えば…」
「最低でも、お前が家を出るまでは言えんだろ。おやじさんに怒られるだろうし。まぁ、お前を試してた、そう言えばいいだろ?」
試してた?こいつの手のひらで踊らされていた!?
「お前な…」
「なんだ?早く告白して来いy」
「ぶっ潰す。お前を今すぐ地獄送りにしてやらぁ」
「い、いやお願いだからやめてぇ!?」
「もう少しであの人が来るんじゃないのかしら」
「そうでしょうか」好きだとか言われたら、嘘でも恥ずかしくなっちゃうよ…。
「おい」扉が開いて、アンドレア様が来てしまった。
「あら、もう帰るの?」
「あぁ。オリヴィア帰るぞ」
「は、はい…」私は下を向きながら部屋を出ようとする。
そのとき、「待って!」サルファが言った。
「なんだ?」嫌そうな顔をしてアンドレア様が言う。
「少しだけ、二人で話をさせて」
「は?…まぁいいが。早くしろよ」
「なんでしょうか?」
「あなた、アンドレアのこと好き?」
「それがよくわかりません…」
「もし何か言われたら、正直に今の気持ちを伝えてね」にっこりと微笑む。
「…はい!ありがとうございました!」
〇〇〇
なんやかんやあったけど、無事家に着いた。
「ア、アンドレア様、夕…」
「その前に、俺の部屋に来てほしい」
「え、分かりました…」
一体何を言われるのだろう?やっぱりあれかな…?怖いけど、早くいかなきゃ。
私の気持ちは決まってる。
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