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閑話休題~校長&教頭ほっとぶれいく~
しおりを挟む━━ここは校舎に勝手に作られた、職員室外の縁側。
二人が、平和そうな顔して番茶を啜っていた。
「……ここは天国ですな、校長」
「本当にそうですねぇ」
「……職員室から出るのが怖いと言うか、なんと言うか」
「教頭、目がさ迷ってますぞ?大丈夫ですよ。皆さん癖はかなりありますが、はーとふるな方々ばかりです」
「そうですねぇ。はーとふるとは校長、なういですな」
「ははは。たまには若者に倣わなくては、教育者は務まりませんぞ?」
「流石です、校長」
……おまえら、古すぎるんだよ!という突っ込みは誰もしてくれない。
この学校には何癖もある、教師や生徒が集まる。
両方の均衡を保つためと、何だが濃い者たちばかりになっていく。
教師の採用も、生徒の合否も、校長自ら行っていた。
……結果教頭と特設縁側で現実逃避している、チキンな校長だった。
一人一人会話をすれば然程ではないが、二人以上でいると近寄りがたいらしい。
それは邪険にしているわけではなく、まるでブラウン管の中のような日々が校内で繰り返されているからだ。
誰かが誰かを虐めることや、疎外感を感じるものはいない。
教師は生徒を真正面から対峙できる者のみが採用されるからである。
そう、双方とも本音で語れる空間を目指した結果が今の状況。
……そうなると、教頭は唯一の逃げ場なのだろう。
ここまで個性的な教師たち、生徒たちを集まった空間。
自由というカオス的な空間だが、自ずとモラルは保たれているのだった。
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