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第11話 最後のハック
しおりを挟む私は、私のマザーのパスコードがどうやって知られたのか分からなかった。フッキングか何かと考えたが、それを調べる前に同じことが起こらない様にした。
それは、昼間使用しているマザーへのアクセスコードを私が退出時は、別のパスコードに変更してしまう事だ。
そうすれば、少なくとも今回知った方法では、分からないだろう。退出後のパスコードは私でも一度もそれを利用してマザーへアクセスしていないからだ。
立花和樹はあれ以来私に体を要求してこない。夫が手を打つと言っていたが、功を奏しているのだろうか。私にとっては良い事だが。
「立花君、今回はあなたが本社報告するわね」
「ああ、そうするつもりだ」
「つもりでは困ります。迷惑です」
「分かった。俺がする」
第三四半期の本社への報告が明日に迫った前日、私は立花主任に念押しをした。AI側の報告でこちら側に負担を強いられては困る。
「白石、明日は問題ないな」
「はい、最終工程です。これで最後ですから手抜かりなく行います」
「そうか、では頼むぞ」
「はい」
望月主任と立花主任が、本社へAIを利用した新薬開発の進捗と消化予算、発生した問題点の報告の為、研究室を不在にした日の夕方。
「「「白石さん。お先に」」」
「「「小林さんお先に」」」
他の研究員が先に帰って行く。主任二人が居ない時は、研究員全員が羽伸ばしだ。
夕方六時半。
「小林君やるわよ」
「はい」
小林君も三回目だ。手順は覚えたようだ。
共有PCからAI技術研究所へのパスを入れてアクセスすると、今度はスーパーコンピュータへのアクセスを行う。ここまでは、通常手順だ。
「小林君。マザーへのパスコード入力して。もう分っているでしょ」
「はい」
…………。
「どうしたの」
「パスコードが通りません」
「えっ」
私は、ディスプレイに移る「access denied」の文字に唖然とした。
「そんな」
「仕方ないわ」
鞄に入れてあるタブレットを出すと急いでサーバルームのA面側にある一つのサーバのディスプレイジャックにタブレット側のジャックを差し込んだ。
「影山室長。例のマザーパスコード解析プログラムが稼働しています」
「場所の特定は」
「はい。竹山製薬新薬研究室サーバルームからです」
俺は、マザーのパスコードが一桁ずつ破られていく様を見て、確信した。
「来たなレディフォックス(女狐)。このままモニターとトレースだ。相手に悟られるなよ」
「はい」
「しかし、見事だな。第二ゲート、第三ゲートも水が流れる如く破られていく」
「影山室長。またコピーされているデータに別データが混入していきます」
「ふふふっ。何が目的だ。レディフォックス」
本社への報告の帰り、俺は、望月友梨佳を誘ったが、断られた。例の事で脅して誘うつもりははなからなかった。
あれは、単に俺の個人的な欲求だ。望月友梨佳は、素晴らしい体をしている。あの体を夫望月五郎が、友梨佳を満足させれるはずがない。
また何かのきっかけで抱くことが出来るだろう。それまでは無理する必要はない。
自分のマンションのリビングでビデオを見ながら一人ウィスキーを飲んでいるとスマホが震えた。後藤だ。
『立花主任。後藤だ。三回目のコピーご苦労だった。我が里野義製薬の新薬開発協力も大詰めだ。いづれ正式に君を通してデータを公開しよう』
『そうですか』
『公開出来たら約束の金は君の指定口座に送金する』
『分かった』
電話が切れた。
俺を通して公開だと。よくまあ歯が浮くような事を。どうせ自社開発品として発表するつもりだろう。その時が楽しみだ。
三か月後、
竹山製薬新薬研究室では、既に第二臨床まで通していた。
「望月主任、省への第三臨床開始の申請が通ればいよいよ発表まじかだな」
「ええっ、AIの導入によって、まさか一年で新薬の開発が行えるなんて信じられないわ。通常なら第二臨床まで三年は普通に掛かるのに。
それに今回のデータと開発プロセスは、他の新薬の開発に十分利用できるものよ。素晴らしいわ」
立花主任が急に私の耳に顔を近づけた。
「ここまで来たんだ。合作だろ。都合付けてくれよ」
「……ふふっ」
私自身、ここまでの作業過程で相当のストレスが溜まっていた。夫は、優しく抱いてくれる。それだけでも良かった。でも彼の言葉に体が反応した。
「友梨佳、嬉しいよ」
「……」
彼が口付けをしてくる。片手で簡単にバスローブが脱がされてしまった。
ベッドに横にされる。
「友梨佳、綺麗だよ。今日は二人で合作しよう」
「……」
立花和樹の口付けに自然と口が開いてしまった。舌を入れられて舐め尽くされる。私も応えた。
友梨佳の体は素晴らしかった。絹の様なきめ細かい肌にまだ肌色を保つ乳首。形の崩れていない胸。触っているだけでも堪らない。乳首を口に入れて優しく舌で舐め回すと、彼女が声を出し始めた。
たっぷりと胸を優しくした後、ゆっくりとわき腹や、おへそ辺りにキスをしながらあそこに近付いて行く。
少しだけ足を広げると、まだ思い切り綺麗なあそこが有った。もう自分のものでしっかりと濡れている。
優しく右や左に口付けしながら一番感じる所に舌を回すと
「あっ、あん、あん」
堪らない。夫とは違う和樹のあそこへの口付け。もっとして…。
「うーっ」
内腿で思い切り頭を締め付けられるとあそこの奥から白い熱いものが流れ出て来た。
「来て」
彼女の声を無視して、何度も感じる所を口の中に入れて舌で舐め回すと、また白い熱いものが流れ出た。何回かいかした後あそこがひくひくして来た。
「和樹、お願い。これ以上我慢できない。入れて」
「ふふふっ」
彼女自身のあれでびしょ濡れになったあそこに自分のものをゆっくりと入れると最初から激しく突き上げた。
「あっ、あーっ、もっと、もっと」
太腿をしっかりと持って更に激しく突き上げると
「あーっ、いっちゃう、いっちゃう。だめー」
普段の冷静な友梨佳からは信じられない言葉と腰の揺れに頬を緩ませながら更に突いていると
「うっ、我慢できない。でる」
「そと……」
思い切り中に出されてしまった。自分の子宮が和樹のあれを吸い取るような感じだ。
「くーっ、来てる。来てる」
体の芯まで痺れてしまっている。避ける事が出来なかった。
「友梨佳、後ろ」
頭をベッドに埋めてお尻を突き出した。
ふふっ、俺のあれと友梨佳のあれがあそこの入り口でごちゃごちゃになっている。凄い構図だな。それを見ながらいきなり突き刺してやった。
「ぐーっ」
激しく突き上げる。喘ぎ声を出しながら何か言っているが無視して、思い切り何回も突き上げた。
「和樹、だめ、だめ。くーっ」
腰が振られて膝を立てているのも大変なようだった。仕方なく手でお尻を押さえて更に突き上げると
「うっ、我慢できない。友梨佳」
「そと……」
また、中に出されてしまった。また、私の子宮と彼のあれの先端が激しくぶつかっている。
後ろが終わっても、何か足りない。
「和樹、上からさせて」
「えっ、いいけど」
友梨佳のストレスの溜まり方は尋常な無い様だな。ふふっ、今日は思い切り楽しむか。
友梨佳が、俺のものを持ちながら自分のあそこに入れている。仕事中じゃ見れない顔だ。素晴らしい。
自分で激しく上下し始めた。形の良い胸が激しく揺れている。俺も合わせて腰を上下すると、
「あーっ、だめ、だめー」
そう言って、俺の体の上に倒れて来た。あそこは入りっぱなしだ。
その後も彼女を俺が立って抱き上げたまま、そこに入れて動かしてあげると、もう口からよだれを垂らして喘いでいた。
「和樹、もう駄目、休ませて。腰が」
「ふふっ、どうした。今日は友梨佳の方が激しかったぞ」
「……分からない」
夫では満たされない体の渇きが和樹では満たされる。いけない事だと分かっている。でも…どうしようもない。
やはり友梨佳の方から飛び込んで来たか。あの夫では、彼女が満たされるはずもない。これからが楽しみだ。
翌日、急いで経口避妊薬を飲んだ。まだ間に合うはず。
―――――
あちゃー、友梨佳さん。夫への裏切りですよ。前に反省したんじゃないですか。
でも頭の良い人ってあっちも好きなのかな。
頭の悪い私には分かりません。(笑)
次回をお楽しみに。
面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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