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38.オルフェ、流されかける
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妹の結婚式が終わり、ようやく自分の家へと戻ってきた。
オルフェが戻ってくるまで、と結婚式を遅らせてくれた妹と、婿やその家族には本当に感謝しかない。
アレスの元から戻ってきた自分を、村の皆は快く受け入れてくれた。
もちろん妹や友人たちには、自分が選ばれることなどありえないと伝えてあったから、誰も何も言うことはなかったのだが。
ガランと広い自分の家に戻ってきて、オルフェは力なく椅子へと座った。
数年前までは、両親と妹と、四人で住んでいた家。
しかし今は、オルフェ一人だ。
「さすがに寂しいよなぁ」
ぼそりと呟いても、応えてくれる相手はいない。
今日からは、ずっと一人なのだ。
疲れたし、もう今日は寝てしまおう。そう思って立ち上がると、玄関のドアがノックされた。
結婚式の宴は夜まで続き、今はもう夜更けだ。こんな時間に誰が訪れるのだろうか。
そう思ってドアを開けると、そこには先ほどまで一緒に妹の結婚式に出ていた、オルフェの親友がいた。
「なんだよ。どうしたんだ?」
彼の名前をマルスと言い、オルフェの幼馴染である。
アレスにディアンやミレイアがいたように、マルスはオルフェとともにずっと過ごしてきた。たまに一緒に行商へ出かけることもあったし、オルフェが花嫁候補としてアレスの元へ行こうとした時、ベールを破ろうとしたのは彼である。
短い茶髪に、落ち着いた灰色の瞳を持つマルスは、見た目の通りとても優しい青年である。気性の激しいオルフェのフォロー役に回ることが多かったし、オルフェと違って頭も良い彼を、オルフェはとても大切に思っていた。
「いや、一人になったから、寂しいんじゃないかと思ってさ」
そう言って、持ってきた酒瓶を彼は掲げて見せた。
「ありがと」
オルフェはそう礼を言って、二人で酒盛りを始めた。
今日はどうにも寂しすぎて、一人でいることはしんどかったからだ。
マルスの持ってきた酒瓶も空になろうという頃、ぼそりとマルスが話し始めた。
「なぁ、なんか戻って来てからこっち、元気がないけどさ。何があったんだ?」
さすがに幼馴染には気づかれていたか。
アレスとのことは、誰にも言っていない。村に戻ってきてからは、あそこであったことを知っている人は誰もいないのだ。
だが、マルスになら話しても良い気がした。
むしろ誰かに、この寂しさを共感してほしかったのかもしれない。
あそこであったことをぽつりぽつりと、オルフェは語り始める。
最初は喧嘩ばかりしていたこと。アレスの横暴さにイライラしたこと。話が通じなくてしんどかったこと。いつの間にか惹かれていたこと。優しくしてほしくてたまらなかったこと。いつの間にか、取り返しがつかないほど恋をしていたこと。
「それでちょっと、戻って来てからもなんか引きずっててさ。心配してくれてありがと。でもちょっと、話してスッキリした」
マルスはずっと黙って話を聞いており、ほとんど相槌すらなかった。しかしそこに彼の優しさを感じ、オルフェがお礼を言う。
そこでようやくマルスの顔を見て、その表情にオルフェは固まった。
「お前、なんて顔してんだ」
自分のことを語るのに精いっぱいで、一切マルスの表情には気づいていなかった。
マルスは非常に厳しい顔をして、眉間には深い皺ができている。
「だって、幼馴染が男に襲われたって……しかも、そんな最低な男を好きになったって聞かされて、怒らずにはいられないよ」
「あー。うん」
皆同じような反応を示すので、もうオルフェも面倒になって特に言い返すことはしなかった。
それに、最低な男じゃない。アレスは本当は優しい、誠実な人なんだ。なんて言ってみたところで、もう一度アレスに会える訳ではない。もう二度と会えない相手のことを良く言うのは、なんだかとても寂しいことのように感じた。
「でも」
マルスはそう言うと、突然立ち上がってオルフェの腕を掴んだ。
「オルフェが男も大丈夫って知れたのは良かった」
「え?」
「そんな最低で、もう二度と会えない男より、近くにいる僕を見てくれない?」
「いや。え?」
こいつは何を言っているんだ。不審者を見るように幼馴染を見つめると、マルスは強い力でオルフェを引っ張った。
体勢が崩れて、自然とマルスの腕の中にオルフェが抱きしめられる形になる。
「いや、おい!ちょっと待てって!」
男同士と言えど、ずっと一緒に育った幼馴染だ。特に嫌悪感はないものの、驚きが強い。
「ずっと待った。待って待って、でもオルフェはちゃんと女の子がいつだって好きだったから、諦めようと思ってたのに。でも、男が大丈夫なら」
まさかの真剣な瞳が、オルフェの見上げる真上にある。
こんな時ほど、自分の低い身長が憎い時はない。
「てかそうか、マルスってば男が好みだったの?だからあんなにモテても結婚しなかったんだ」
突然の出来事についていけなくてオルフェが茶化そうとすると、強い力でマルスがオルフェの頭を掴んだ。
まるでキスするような体勢に、耐え切れずにオルフェは視線を反らす。
「真剣に告白してるんだ。茶化さないで」
「ごめんごめん。ごめんだけど、とりあえず真剣に話し合いをするならこの体勢はやめようぜ!」
「君は神様に流されてセックスして、好きになったんだろ。だったら、流されてよ。流されてこのまま、僕のこと好きになってよ」
その眼差しに、ドキッとした。
アレスはミレイアの思いに気づかず、ずっと一緒に過ごしていたのだ。それを聞いた時、アレスはとても酷い男だと思ったのだ。しかしまさか、自分もそうだったとは。
人の気持ちにいつだって鈍くて、自分のことばかり考えていた。
「気づかなくて、ごめん」
オルフェがそう言うと、マルスが驚いたように目を見開いた。
「もう茶化さないの?」
「うん。ごめんな。今なら俺も、恋するってことのしんどさを分かるからさ」
いつもなら茶化して逃げようとしただろう。しかしそれは、相手に失礼だ。
恋するということはとても嬉しくて、胸が痛くて、一人では抱えきれないほどにつらいことなのだと、アレスに会ってオルフェは知った。
でも、こんな時でもオルフェが考えるのはアレスのことだ。
「ごめん。でも俺、やっぱりアレスのことを忘れられない」
「もう二度と会えないのに?」
「二度と会えなくても」
「無理矢理襲ったら、君は流されてくれる?」
こんな時でも確認を取るのが、さすが優しい幼馴染だ、とオルフェは思う。
「それはやっぱり、お前に対して不誠実ってやつだろ。マルスとはずっと親友でいたいんだ。だから、流されないよ。ごめんな。でも、ありがと。こんな俺をずっと思ってくれて」
「ずっと“親友”か。結構しんどいね。そう言われるのは」
マルスの言葉に、オルフェの胸も痛んだ。
自分の叶わなかった恋を重ね合わせて、少しだけ涙がこぼれそうになった。
「でも、諦めきれない。ずっと好きだったんだ。ずっと、ずっと。神様にオルフェが会うよりずっと前から。だから、最初で最後でいい。僕とも、セックスしてよ」
優しくて大人しいと思っていた幼馴染の押しの強さに、さすがのオルフェも驚く。
実力行使でキスをされそうになり、慌てて体を離した。
しかし、単純な力だけで言えば、体格の良いマルスには敵わないだろう。どんどんと距離を詰められる。
彼のことを叩いたり蹴ったりできればいいのだが、一応マルスは幼馴染だ。そして、彼の恋心を思うと、キスくらいしてもいいかな、と思ってしまう。
やばい、俺って結構流されやすいかも。
「分かったよ。いいよ」
諦めてオルフェが言うと、マルスの唇がそっと降ってきた。
柔らかい。
しかしキスを深めようとして、オルフェは急いで唇を離した。
違う。
俺が知っているキスはもっと激しくて、熱くて。
アレスの腕の中は泣きたくなるくらいに安心したのに、恋しくて胸が痛くて。
感情がごちゃごちゃになったキスは、とても嬉しくて、とても悲しくて。
違う。これじゃ、ない。
「ごめん。ごめん、マルス。できない。やっぱりできないよ」
マルスから体を離すと、涙が溢れてくる。
馬鹿だ。
同情してキスするなんて最低なことしておきながら、それすら途中で止めるなんて。
でも、できない。
こんなにも体は、心は、ただ一人の男を求めている。
「アレス……アレス、会いたいよ。会いたいよぉ」
「ダメだよ。一度了承したのはオルフェだ。逃がさない」
そのマルスの言葉に、オルフェはどうすればいいか分からずにただ目を閉じたのだった。
オルフェが戻ってくるまで、と結婚式を遅らせてくれた妹と、婿やその家族には本当に感謝しかない。
アレスの元から戻ってきた自分を、村の皆は快く受け入れてくれた。
もちろん妹や友人たちには、自分が選ばれることなどありえないと伝えてあったから、誰も何も言うことはなかったのだが。
ガランと広い自分の家に戻ってきて、オルフェは力なく椅子へと座った。
数年前までは、両親と妹と、四人で住んでいた家。
しかし今は、オルフェ一人だ。
「さすがに寂しいよなぁ」
ぼそりと呟いても、応えてくれる相手はいない。
今日からは、ずっと一人なのだ。
疲れたし、もう今日は寝てしまおう。そう思って立ち上がると、玄関のドアがノックされた。
結婚式の宴は夜まで続き、今はもう夜更けだ。こんな時間に誰が訪れるのだろうか。
そう思ってドアを開けると、そこには先ほどまで一緒に妹の結婚式に出ていた、オルフェの親友がいた。
「なんだよ。どうしたんだ?」
彼の名前をマルスと言い、オルフェの幼馴染である。
アレスにディアンやミレイアがいたように、マルスはオルフェとともにずっと過ごしてきた。たまに一緒に行商へ出かけることもあったし、オルフェが花嫁候補としてアレスの元へ行こうとした時、ベールを破ろうとしたのは彼である。
短い茶髪に、落ち着いた灰色の瞳を持つマルスは、見た目の通りとても優しい青年である。気性の激しいオルフェのフォロー役に回ることが多かったし、オルフェと違って頭も良い彼を、オルフェはとても大切に思っていた。
「いや、一人になったから、寂しいんじゃないかと思ってさ」
そう言って、持ってきた酒瓶を彼は掲げて見せた。
「ありがと」
オルフェはそう礼を言って、二人で酒盛りを始めた。
今日はどうにも寂しすぎて、一人でいることはしんどかったからだ。
マルスの持ってきた酒瓶も空になろうという頃、ぼそりとマルスが話し始めた。
「なぁ、なんか戻って来てからこっち、元気がないけどさ。何があったんだ?」
さすがに幼馴染には気づかれていたか。
アレスとのことは、誰にも言っていない。村に戻ってきてからは、あそこであったことを知っている人は誰もいないのだ。
だが、マルスになら話しても良い気がした。
むしろ誰かに、この寂しさを共感してほしかったのかもしれない。
あそこであったことをぽつりぽつりと、オルフェは語り始める。
最初は喧嘩ばかりしていたこと。アレスの横暴さにイライラしたこと。話が通じなくてしんどかったこと。いつの間にか惹かれていたこと。優しくしてほしくてたまらなかったこと。いつの間にか、取り返しがつかないほど恋をしていたこと。
「それでちょっと、戻って来てからもなんか引きずっててさ。心配してくれてありがと。でもちょっと、話してスッキリした」
マルスはずっと黙って話を聞いており、ほとんど相槌すらなかった。しかしそこに彼の優しさを感じ、オルフェがお礼を言う。
そこでようやくマルスの顔を見て、その表情にオルフェは固まった。
「お前、なんて顔してんだ」
自分のことを語るのに精いっぱいで、一切マルスの表情には気づいていなかった。
マルスは非常に厳しい顔をして、眉間には深い皺ができている。
「だって、幼馴染が男に襲われたって……しかも、そんな最低な男を好きになったって聞かされて、怒らずにはいられないよ」
「あー。うん」
皆同じような反応を示すので、もうオルフェも面倒になって特に言い返すことはしなかった。
それに、最低な男じゃない。アレスは本当は優しい、誠実な人なんだ。なんて言ってみたところで、もう一度アレスに会える訳ではない。もう二度と会えない相手のことを良く言うのは、なんだかとても寂しいことのように感じた。
「でも」
マルスはそう言うと、突然立ち上がってオルフェの腕を掴んだ。
「オルフェが男も大丈夫って知れたのは良かった」
「え?」
「そんな最低で、もう二度と会えない男より、近くにいる僕を見てくれない?」
「いや。え?」
こいつは何を言っているんだ。不審者を見るように幼馴染を見つめると、マルスは強い力でオルフェを引っ張った。
体勢が崩れて、自然とマルスの腕の中にオルフェが抱きしめられる形になる。
「いや、おい!ちょっと待てって!」
男同士と言えど、ずっと一緒に育った幼馴染だ。特に嫌悪感はないものの、驚きが強い。
「ずっと待った。待って待って、でもオルフェはちゃんと女の子がいつだって好きだったから、諦めようと思ってたのに。でも、男が大丈夫なら」
まさかの真剣な瞳が、オルフェの見上げる真上にある。
こんな時ほど、自分の低い身長が憎い時はない。
「てかそうか、マルスってば男が好みだったの?だからあんなにモテても結婚しなかったんだ」
突然の出来事についていけなくてオルフェが茶化そうとすると、強い力でマルスがオルフェの頭を掴んだ。
まるでキスするような体勢に、耐え切れずにオルフェは視線を反らす。
「真剣に告白してるんだ。茶化さないで」
「ごめんごめん。ごめんだけど、とりあえず真剣に話し合いをするならこの体勢はやめようぜ!」
「君は神様に流されてセックスして、好きになったんだろ。だったら、流されてよ。流されてこのまま、僕のこと好きになってよ」
その眼差しに、ドキッとした。
アレスはミレイアの思いに気づかず、ずっと一緒に過ごしていたのだ。それを聞いた時、アレスはとても酷い男だと思ったのだ。しかしまさか、自分もそうだったとは。
人の気持ちにいつだって鈍くて、自分のことばかり考えていた。
「気づかなくて、ごめん」
オルフェがそう言うと、マルスが驚いたように目を見開いた。
「もう茶化さないの?」
「うん。ごめんな。今なら俺も、恋するってことのしんどさを分かるからさ」
いつもなら茶化して逃げようとしただろう。しかしそれは、相手に失礼だ。
恋するということはとても嬉しくて、胸が痛くて、一人では抱えきれないほどにつらいことなのだと、アレスに会ってオルフェは知った。
でも、こんな時でもオルフェが考えるのはアレスのことだ。
「ごめん。でも俺、やっぱりアレスのことを忘れられない」
「もう二度と会えないのに?」
「二度と会えなくても」
「無理矢理襲ったら、君は流されてくれる?」
こんな時でも確認を取るのが、さすが優しい幼馴染だ、とオルフェは思う。
「それはやっぱり、お前に対して不誠実ってやつだろ。マルスとはずっと親友でいたいんだ。だから、流されないよ。ごめんな。でも、ありがと。こんな俺をずっと思ってくれて」
「ずっと“親友”か。結構しんどいね。そう言われるのは」
マルスの言葉に、オルフェの胸も痛んだ。
自分の叶わなかった恋を重ね合わせて、少しだけ涙がこぼれそうになった。
「でも、諦めきれない。ずっと好きだったんだ。ずっと、ずっと。神様にオルフェが会うよりずっと前から。だから、最初で最後でいい。僕とも、セックスしてよ」
優しくて大人しいと思っていた幼馴染の押しの強さに、さすがのオルフェも驚く。
実力行使でキスをされそうになり、慌てて体を離した。
しかし、単純な力だけで言えば、体格の良いマルスには敵わないだろう。どんどんと距離を詰められる。
彼のことを叩いたり蹴ったりできればいいのだが、一応マルスは幼馴染だ。そして、彼の恋心を思うと、キスくらいしてもいいかな、と思ってしまう。
やばい、俺って結構流されやすいかも。
「分かったよ。いいよ」
諦めてオルフェが言うと、マルスの唇がそっと降ってきた。
柔らかい。
しかしキスを深めようとして、オルフェは急いで唇を離した。
違う。
俺が知っているキスはもっと激しくて、熱くて。
アレスの腕の中は泣きたくなるくらいに安心したのに、恋しくて胸が痛くて。
感情がごちゃごちゃになったキスは、とても嬉しくて、とても悲しくて。
違う。これじゃ、ない。
「ごめん。ごめん、マルス。できない。やっぱりできないよ」
マルスから体を離すと、涙が溢れてくる。
馬鹿だ。
同情してキスするなんて最低なことしておきながら、それすら途中で止めるなんて。
でも、できない。
こんなにも体は、心は、ただ一人の男を求めている。
「アレス……アレス、会いたいよ。会いたいよぉ」
「ダメだよ。一度了承したのはオルフェだ。逃がさない」
そのマルスの言葉に、オルフェはどうすればいいか分からずにただ目を閉じたのだった。
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