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8.オルフェ、2度目の体験
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一度目の時は、媚薬のせいで体が熱く、意識がもうろうとしていた。今回は媚薬も飲まず、明るい浴室にいる。
正直言って、無言で服を脱いだり脱がされたりしたのは少し怖かったが、それ以上にこの状況が恥ずかしい。
アレス専用の浴室はかなり広い。広いバスタブには、なみなみと湯が満たされており、良い香りがする。オルフェ達花嫁候補にも一人ひとり専用のシャワーブースがあるが、比べられないくらいに豪華だ。
しかし、そのバスタブにアレスは見向きもせず、オルフェの肩を掴んでシャワーをかける。
「つめたっ!」
「すぐに熱くなる」
それだけ言うと、アレスは少しかがんで、オルフェの唇に噛みついた。
裸で密着され、キスをされている。それも自分よりも大きい、すぐに手を挙げるような男に。
男同士なんて興味がないと思っていたオルフェだが、昨日のことを思い出してか、体が勝手に熱くなってくる。
手を伸ばして、アレスの胸に添える。するとそれにアレスが応え、オルフェの頭に手を添えて、更にキスを深める。
気持ちがいい。
何のために浴室に来たのかも忘れてキスに没頭していると、大きく反り立ったアレスの性器がオルフェの体に押し当てられた。
その熱さに、硬さに、オルフェの熱も上がる。
しかし。
しかし、である。
アレスはそのまま固く勃起したソレを、オルフェの後ろに押し付けてきた。
ちょ、待って!
まさかそんなすぐに挿れようとしてるのか、この男は!
押し付けられたソレは火傷しそうに熱く、とんでもなくでかい。
慣らしもせずに入れたら、死ぬ。
サァっと体の熱が冷め、オルフェはやめろとアレスの体を押し返す。
「今更嫌だなど、言わせぬ」
アレスが不機嫌そうに睨んでくる。その表情に一瞬ひるむが、ひるんでいたら確実に挿れられる!
「言わない!言わないから、ちょっと待って。ちょっと待ってほしいだけだから!」
オルフェが必死で言うにも関わらず、肩を掴む手の強さは全く緩まない。それどころか、後ろに当てた性器が、ゆっくりと中に入ってきた。
「い、たぁ……」
おそらく、朝までこのバカでかいのが中に入っていたのだ。入れようと思えば、入るだろう。
だが、昨日はあった快感は微塵もない。
身をよじって逃げようとすると、尻を掴まれた。
「え、なに?」
体が宙に浮く感覚に驚くと、アレスがオルフェを持ち上げ、そのまま無理矢理突き上げた。
「い、やぁっ!」
「かわいい声で鳴くな」
一気に奥まで入ってきたソレに、チカチカと眩暈がした。
もちろん快感で、ではなく、強烈な痛みのせいで。
しかし、逃げようにも体を持ち上げられて拘束されているせいで、逃げられない。むしろ暴れれば暴れるほど、中にアレスを迎え入れることになるため、動くこともできない。
痛い痛い。ナニコレ、チョー痛い。死ぬ。
おそらく入り口は切れたのだろう。シャワーの水に血が混ざる。
「死ぬ。マジで」
あぁもう。マジで無理。
殺される。
そう思ったオルフェは、目の前にあったアレスの胸に思い切り噛みついた。
ひくっとアレスの体が驚いて揺れる。そのまま逃げようとしたら、思い切り床に体を叩きつけられた。
「い、ってぇ」
さすがにアレスも頭をぶつけないように気を使ってくれたらしいが、とてもじゃないが、感謝なんてできない。
無理。これ無理。もはやレイプだって!
「今更逃げるなど、ふざけるな」
「逃げない!逃げないから!一度抜け!痛くて死ぬんだよ。そっちだってキツくて痛いだろ?」
「ふん。そう言ってやめるつもりだろう」
あぁもう、言葉が通じない!
しかし、血やシャワーの水で多少ぬめりがあるとはいえ、アレスも相当きついのだろう。無理に動かそうとしては、顔をしかめている。
喧嘩腰に言ってもどうにもならないなら、仕方ない。
オルフェはそっと、アレスの頬を両手で包んだ。
「逃げないよ。ただ、これじゃ、お互いに気持ちよくないだろ?」
オルフェはそう言って、アレスの頬を撫でる。
すると、痛みで萎えかけていたはずのアレスの性器が、大きく戻る。あまりの息苦しさと異物感に眉をしかめると、アレスが皮肉気に笑った。
「私を懐柔するつもりか」
違う、と言おうにも息苦しさに返事ができない。
アレスはオルフェが何も言わないことをどう思ったのか、腰を大きく動かし始める。
「やめっ!」
「やめるつもりはない。お前は俺の言う通りにしていればいい」
カチーンときた。
ふざけんな。
こっちがどれだけ我慢してると思ってんだよ!
オルフェはイラっとして、自由な足で思い切りアレスの顎を蹴り上げた。
油断していたのだろう、見事に顎に足が入り、アレスが一瞬うずくまる。その隙に性器を抜き、逃げだそうとして足を掴まれた。
「お前、一度ならず二度までも」
大きな拳が降ってきて、オルフェの頬に食い込む。
さすがの痛みにくらりとくるが、予想していたためどうにか耐えることができた。口の中の血をふっと吐いて流すと、その勢いのままオルフェはアレスを殴り返す。
しかしその拳は、あと一歩のところで掴まれてしまった。
見つめ返すアレスの目は、怒りに燃えている。
それにオルフェがふと微笑み返すと、アレスが固まる。
「ばーか。自分勝手なセックスするんじゃねぇよ」
微笑んだままオルフェはそう言って、目の前にあったアレスの性器を思い切り蹴り上げたのだった。
正直言って、無言で服を脱いだり脱がされたりしたのは少し怖かったが、それ以上にこの状況が恥ずかしい。
アレス専用の浴室はかなり広い。広いバスタブには、なみなみと湯が満たされており、良い香りがする。オルフェ達花嫁候補にも一人ひとり専用のシャワーブースがあるが、比べられないくらいに豪華だ。
しかし、そのバスタブにアレスは見向きもせず、オルフェの肩を掴んでシャワーをかける。
「つめたっ!」
「すぐに熱くなる」
それだけ言うと、アレスは少しかがんで、オルフェの唇に噛みついた。
裸で密着され、キスをされている。それも自分よりも大きい、すぐに手を挙げるような男に。
男同士なんて興味がないと思っていたオルフェだが、昨日のことを思い出してか、体が勝手に熱くなってくる。
手を伸ばして、アレスの胸に添える。するとそれにアレスが応え、オルフェの頭に手を添えて、更にキスを深める。
気持ちがいい。
何のために浴室に来たのかも忘れてキスに没頭していると、大きく反り立ったアレスの性器がオルフェの体に押し当てられた。
その熱さに、硬さに、オルフェの熱も上がる。
しかし。
しかし、である。
アレスはそのまま固く勃起したソレを、オルフェの後ろに押し付けてきた。
ちょ、待って!
まさかそんなすぐに挿れようとしてるのか、この男は!
押し付けられたソレは火傷しそうに熱く、とんでもなくでかい。
慣らしもせずに入れたら、死ぬ。
サァっと体の熱が冷め、オルフェはやめろとアレスの体を押し返す。
「今更嫌だなど、言わせぬ」
アレスが不機嫌そうに睨んでくる。その表情に一瞬ひるむが、ひるんでいたら確実に挿れられる!
「言わない!言わないから、ちょっと待って。ちょっと待ってほしいだけだから!」
オルフェが必死で言うにも関わらず、肩を掴む手の強さは全く緩まない。それどころか、後ろに当てた性器が、ゆっくりと中に入ってきた。
「い、たぁ……」
おそらく、朝までこのバカでかいのが中に入っていたのだ。入れようと思えば、入るだろう。
だが、昨日はあった快感は微塵もない。
身をよじって逃げようとすると、尻を掴まれた。
「え、なに?」
体が宙に浮く感覚に驚くと、アレスがオルフェを持ち上げ、そのまま無理矢理突き上げた。
「い、やぁっ!」
「かわいい声で鳴くな」
一気に奥まで入ってきたソレに、チカチカと眩暈がした。
もちろん快感で、ではなく、強烈な痛みのせいで。
しかし、逃げようにも体を持ち上げられて拘束されているせいで、逃げられない。むしろ暴れれば暴れるほど、中にアレスを迎え入れることになるため、動くこともできない。
痛い痛い。ナニコレ、チョー痛い。死ぬ。
おそらく入り口は切れたのだろう。シャワーの水に血が混ざる。
「死ぬ。マジで」
あぁもう。マジで無理。
殺される。
そう思ったオルフェは、目の前にあったアレスの胸に思い切り噛みついた。
ひくっとアレスの体が驚いて揺れる。そのまま逃げようとしたら、思い切り床に体を叩きつけられた。
「い、ってぇ」
さすがにアレスも頭をぶつけないように気を使ってくれたらしいが、とてもじゃないが、感謝なんてできない。
無理。これ無理。もはやレイプだって!
「今更逃げるなど、ふざけるな」
「逃げない!逃げないから!一度抜け!痛くて死ぬんだよ。そっちだってキツくて痛いだろ?」
「ふん。そう言ってやめるつもりだろう」
あぁもう、言葉が通じない!
しかし、血やシャワーの水で多少ぬめりがあるとはいえ、アレスも相当きついのだろう。無理に動かそうとしては、顔をしかめている。
喧嘩腰に言ってもどうにもならないなら、仕方ない。
オルフェはそっと、アレスの頬を両手で包んだ。
「逃げないよ。ただ、これじゃ、お互いに気持ちよくないだろ?」
オルフェはそう言って、アレスの頬を撫でる。
すると、痛みで萎えかけていたはずのアレスの性器が、大きく戻る。あまりの息苦しさと異物感に眉をしかめると、アレスが皮肉気に笑った。
「私を懐柔するつもりか」
違う、と言おうにも息苦しさに返事ができない。
アレスはオルフェが何も言わないことをどう思ったのか、腰を大きく動かし始める。
「やめっ!」
「やめるつもりはない。お前は俺の言う通りにしていればいい」
カチーンときた。
ふざけんな。
こっちがどれだけ我慢してると思ってんだよ!
オルフェはイラっとして、自由な足で思い切りアレスの顎を蹴り上げた。
油断していたのだろう、見事に顎に足が入り、アレスが一瞬うずくまる。その隙に性器を抜き、逃げだそうとして足を掴まれた。
「お前、一度ならず二度までも」
大きな拳が降ってきて、オルフェの頬に食い込む。
さすがの痛みにくらりとくるが、予想していたためどうにか耐えることができた。口の中の血をふっと吐いて流すと、その勢いのままオルフェはアレスを殴り返す。
しかしその拳は、あと一歩のところで掴まれてしまった。
見つめ返すアレスの目は、怒りに燃えている。
それにオルフェがふと微笑み返すと、アレスが固まる。
「ばーか。自分勝手なセックスするんじゃねぇよ」
微笑んだままオルフェはそう言って、目の前にあったアレスの性器を思い切り蹴り上げたのだった。
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